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ホワイト・ラビット (曲)

ジェファーソン・エアプレインの楽曲 ウィキペディアから

ホワイト・ラビット (曲)
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ホワイト・ラビット」("White Rabbit")は、アメリカ合衆国ロックシンガーであるグレイス・スリックが作詞作曲した楽曲である。1967年に彼女が在籍するジェファーソン・エアプレインのアルバム『シュールリアリスティック・ピロー』に収録され、シングルとしてBillboard Hot 100で最高8位に到達した[2][注釈 1]

概要 「ホワイト・ラビット」, ジェファーソン・エアプレイン の シングル ...
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1967年のシングルの広告

ローリング・ストーン』誌のオールタイム・グレイテスト・ソング500で455位[3]Rate Your Music英語版のオールタイム・トップ・シングルで116位[4]ロックの殿堂でロックン・ロールを形成した500曲に選出された。

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歴史

要約
視点

作詞・作曲

「ホワイト・ラビット」はスリックの初期の曲の1つであり、彼女がグレイト・ソサエティ英語版に在籍していた1965年12月から1966年1月にかけて書かれた[5][6]。この曲はルイス・キャロルの1865年のファンタジー『不思議の国のアリス』と1871年のその続編『鏡の国のアリス』で見られる薬を飲んだり、未知の液体を飲んだりするとサイズが変わるというイメージが用いられている。彼女はインタビューで『不思議の国のアリス』は子供の頃によく読んでもらい、大人になっても鮮明な記憶として残っていると語っている[3]

スリックはまず歌詞を書き、次に50ドルで買った8個から10個の鍵盤が欠けた赤いアップライトピアノで「欠けた音は頭の中で聞こえるから大丈夫」と言って作曲した[7]。この曲はイ長調のキーで書かれている[8]。彼女によるとマイルス・デイヴィスの『スケッチ・オブ・スペイン』、特にデイヴィスが「アランフエス協奏曲」を演奏したことに大きな影響を受けたという。彼女は後に「ダークなスペインのマーチをバックにアリスについての奇妙な曲を書くことは当時のサンフランシスコの状況にマッチしていた。私たちは皆、予想されていることからできるだけ離れようとしていた」と語った[5]

彼女は子供にこのような小説を読ませておいて、なぜ子供が麻薬に手を出したのかと悩む親たちへの非難の意味を込めたという[9]。彼女はまた女の子に読ませるおとぎ話には必ずと言っていいほど王子様が現れて助けてくれるが、アリスはそうではなく、彼女はとても奇妙な場所に1人でいて、「あ、白ウサギだ」と好奇心に従って進み続けたのであり、多くの女性がこの物語からいかに自分の主張を押し通すことができるかというメッセージを受け取っただろうと語った。「feed your head」のくだりは読書とサイケデリックスの両方を指している[7]

スリックはアリス白ウサギ水煙草を吹かす芋虫英語版白の騎士英語版赤の女王英語版眠りネズミ英語版が参照されている[10]。彼女はアシッド・トリップの後にこの曲を書いたと言われている[11]

スリックは『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙上のインタビューで『不思議の国のアリス』のほかにモーリス・ラヴェルの『ボレロ』にもインスピレーションを受けたと述べている。『ボレロ』と同様に「ホワイト・ラビット」は本質的に1つの長いクレッシェンドである。この曲と歌詞の組み合わせは幻覚剤で経験する感覚の歪みを強く示唆しており、後にそのような状態を暗示したり伴ったりするためにポップカルチャーで使用された[12]

グレイト・ソサエティはこの曲を1966年初頭にサンフランシスコのバーで初めて演奏し、その後はグレイトフル・デッドのような大物バンドの前座を務めた際にも披露した。彼らはオータム・レコーズ英語版の新しいプロデューサーであるシルヴェスター・スチュアートの協力を得てデモテープを制作した[13]。スチュアートは後のスライ・ストーンである。スリックは「私たちはあまりにも酷かったので、スライは最終的にデモ音源が問題ないようにすべての楽器を演奏した」と語った。

ジェファーソン・エアプレイン

1966年の秋、スリックは出産を機に脱退したシンガーのシグニー・トリー・アンダーソン英語版の後任としてジェファーソン・エアプレインに加入した[14]。 彼女はジェファーソン・エアプレインで最初に録音したセカンド・アルバム『シュールリアリスティック・ピロー』(1967年)に、グレート・ソサエティの楽曲から「ホワイト・ラビット」[注釈 2]と義弟のダービー・スリック英語版[注釈 3]が作詞作曲した「あなただけを英語版」("Somebody to Love")[注釈 4]を提供した[5][15]。ジェファーソン・エアプレインの中心メンバーだったシンガーのマーティ・バリン英語版も「ホワイト・ラビット」を「傑作」と評価している。両曲ともジェファーソン・エアプレインではトップ10に入るヒット作となり[16]、代表曲として彼等との結びつきが続いている[17]

スリックは「ホワイト・ラビット」は「自分の好奇心に従うこと。白ウサギはあなたの好奇心」であるとしている[18]。彼女をはじめとする1960年代の人々にとってドラッグは意識の拡大や社会実験の一部であった。謎めいた歌詞をもつ「ホワイト・ラビット」はラジオでの規制を目をかいくぐって薬物を語った最初期の曲のひとつとなった。

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チャート史

さらに見る チャート (1967年), 最高 順位 ...

キャッシュボックス[26] (11週): 59位、45位、23位、14位、12位、11位、8位、6位、7位、22位、41位

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パーソネル

  • グレイス・スリック(Grace Slick)  ボーカル
  • ヨーマ・コーコネン英語版(Jorma Kaukonen)  リード・ギター
  • ポール・カントナー英語版(Paul Kantner)  リズム・ギター
  • ジャック・キャサディ英語版(Jack Casady)  ベース
  • スペンサー・ドライデン英語版(Spencer Dryden)  ドラムス

カバー

この曲は多数のアーティストによりカバーされた。以下はその一例である:

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ポップカルチャーでの使用例

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脚注

外部リンク

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