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ミナリ
2020年公開のアメリカ映画 ウィキペディアから
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『ミナリ』(原題:Minari)は2020年のアメリカ合衆国のドラマ映画。監督はリー・アイザック・チョン、出演はスティーヴン・ユァン、ハン・イェリ、ユン・ヨジョンなど。韓国系の移民二世で、アメリカの田舎町で育ったチョン監督が、自らの体験をもとに[5]、アーカンソー州に移住した韓国系の一家とその祖母の喜怒哀楽を描いたホームドラマ[6]。
第93回アカデミー賞ではユン・ヨジョンが韓国出身の俳優として史上初、アジア人としては1957年の映画『サヨナラ』のナンシー梅木以来、63年ぶり2人目となる助演女優賞を受賞した[7]。
原題の「Minari(미나리)」は朝鮮語でセリを意味する語である。公式サイトの説明によると「たくましく地に根を張り、2度目の旬が最もおいしいことから、子供世代の幸せのために、親の世代が懸命に生きるという意味が込められている」という[8]。
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ストーリー
1980年代のアメリカ合衆国。韓国系の移民のジェイコブ・イは一攫千金の夢を掴むべく、妻のモニカと長女のアンと長男のデビッドを引き連れてアーカンソー州の田舎町へと移住する。ジェイコブは一から農地を開拓して大農場主に成り上がろうとしていたが、モニカはそんな夫を冷ややかな目で見ている。ほどなくして、モニカの母スンジャが幼い子供たちの世話をするために韓国からやってきて一家と同居することになる。スンジャは並々ならぬ毒舌家だったが、どこか憎めないところもあり、一家の生活(特にデビッド)に刺激をもたらすことになる。
その一方で、農場経営は一向に軌道に乗らず、家計は火の車であった。様々な困難に直面したジェイコブは挫けるどころか、却って成功への意欲を燃やす。そして、全てを犠牲にする勢いで経営に没頭していったが、そのためにジェイコブとモニカの夫婦仲は険悪なものとなる。そんなある日、スンジャが脳梗塞で倒れ、右半身に障害が残ってしまう。
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キャスト
※括弧内は日本語吹替。
製作
2019年7月11日、本作の主要キャストが発表された[9]。同月、本作の主要撮影が始まった[10]。12月13日、エミール・モッセリが本作で使用される楽曲を手がけるとの報道があった[11]。
公開・マーケティング
2020年1月26日、本作はサンダンス映画祭でプレミア上映され[12]、審査員賞と観客賞の双方でグランプリに輝いた[13]。9月30日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[14]。
ゴールデングローブ賞におけるカテゴライズをめぐる批判
2020年12月22日、ゴールデングローブ賞を主催するハリウッド外国人映画記者協会は台詞の半分以上が朝鮮語であることを理由に、本作を作品賞の候補作から除外した[15]。こうした措置に対し、アジア系の映画人を中心に批判の声が上がった[16]。ルル・ワンは「今年、私が見た映画の中で『ミナリ』以上にアメリカ的な映画はありませんでした。同作は移民一家についての物語です。彼らはアメリカで、アメリカン・ドリームを掴もうとしていたのです。アメリカ人は英語しか話さないという古くさい定義を変えなければなりません」と述べた[17]。また、ハリー・シャム・ジュニアは『イングロリアス・バスターズ』(台詞の約7割が非英語)が作品賞にノミネートされたことを引き合いに出し、本作の除外に疑義を呈した[18]。
評価
要約
視点
本作は批評家から絶賛されている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには65件のレビューがあり、批評家支持率は100%、平均点は10点満点で8.6点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「スティーヴン・ユァンとハン・イェリの魅力溢れる演技のお陰で、『ミナリ』は1980年代のアメリカにおける家族と同化の物語―それは胸が痛むほど切実なものだが、優しさも確かにある―を描ききった。」となっている[19]。また、Metacriticには14件のレビューがあり、加重平均値は88/100となっている[20]。
受賞・ノミネート一覧
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出典
外部リンク
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