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世に万葉の花が咲くなり
サザンオールスターズの11枚目アルバム ウィキペディアから
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『世に万葉の花が咲くなり』(よにまんようのはながさくなり)は、サザンオールスターズの11作目のオリジナル・アルバム。1992年9月26日にCDとカセットテープで発売。発売元はタイシタレーベル。
1998年5月22日、2008年12月3日にはCDとして再発売されている。2014年12月17日からはダウンロード配信、2019年12月20日からはストリーミング配信が開始されている[5][6]。
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背景・制作
前作の『稲村ジェーン』から2年ぶりとなるアルバム作品である[7]。
収録時間は73分であり、CD1枚に収められた。収録曲は16曲となり、2枚組の『KAMAKURA』を除き、オリジナルアルバムとしては当時自身最多の曲数であった[1]。
1988年の「みんなのうた」を皮切りにシングル作品を中心にアレンジャーとして参加していた小林武史が本格的に参加し、編曲にもほぼ全般で加わっている[8][9]。
本作の制作時期からレコーディングスタジオにコンピュータが導入され、今まで実現できなかった作業などができるようになった。また同時期に、桑田佳祐が普段使用している個人レコーディングスタジオ「猫に小判スタジオ」が作られている[10]。
タイトルや歌詞には古から伝わる日本語や日本文化への敬意が込められている[11]。このアルバムの制作の過程で桑田は『万葉集』を読み返しており、日本語独特の情緒や情報量の多さに興味を覚えながら「この言葉を我々はなくしていいのだろうか」といった懸念を感じていたという[12]。また、タイトルに関して「日本文化のルーツを遡り、さらにはその想いを、大陸まで馳せた結果なのかも知れない」といった推測もされている[11]。
なお関口和之は病気療養中のため[13][14]レコーディングに参加しておらず、ベースは美久月千晴や根岸孝旨などの演奏やシンセベースの打ち込みなどで対応している。
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リリース
歌詞カードには、雑誌の切抜きを散りばめたようになっているが、これは実際に桑田が新聞や雑誌等の文字を切り抜き製作したものである。また、歌詞カードには漢文が記載されており、これは本作発売前に北京でライブを開催したことに対して、中国に敬意を払ったと推測されている[15]。また、北京公演にあたりサザンオールスターズ応援団(ファンクラブ)会員に送られた招待状には「日中の歴史の交流は数あれど、わらわの世代は音楽で、未来に微笑む顔と顔。北京ダックをご一緒に、世に万葉の花が咲くなり。平成の詩人」とこのアルバムのタイトルを交えたメッセージがしたためてあった[16]。
1998年の再発時の初回プレスでは、LPジャケットを模した紙ジャケットで発売され、それに加え小林武史によるライナーノーツが封入されている。
- 再発売
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ツアー
アルバムリリース直後に行われた全国ツアー『歌う日本シリーズ1992〜1993』の際に会場で販売されたパンフレットには、16曲をイメージした、16人のイラストレーターによる16枚のイラストと共に、桑田による曲の解説も記載された。
批評
プロデューサーの小林武史が本作の紙ジャケット発売時(1998年盤)にライナーノーツを掲載しており、「非常にクオリティの高いアルバム」と評価しつつ、その中で特に未だ新鮮さを失わない曲に「HAIR」「ブリブリボーダーライン」「亀が泳ぐ街」の3曲を挙げている[17]。
亀田誠治はこの頃からの桑田の作風を仏教用語や熟語などのフレーズが登場するようになったと指摘し、「“純和風“になっていった」と評している[18]。
受賞歴
チャート成績
本作は1992年10月5日から10月26日付けまでのオリコン週間ランキングにて4週連続1位を獲得し、売上枚数は同年11月23日付けで161.0万枚となった[20][3]。最終的な売上枚数は179.4万枚(オリコン調べ)を記録し、オリジナル・アルバムとしては3作連続ミリオンセラーを記録した[21]。日本レコード協会からはダブルミリオンに認定されている[4]。
収録曲
要約
視点
全作曲:桑田佳祐。既発曲の解説は各収録作品を参照のこと。
- BOON BOON BOON 〜 OUR LOVE [MEDLEY]
- メドレー楽曲。
- GUITAR MAN'S RAG (君に奏でるギター)
- エリック・クラプトンへ捧げた内容の楽曲[1]。
- せつない胸に風が吹いてた
- シュラバ★ラ★バンバ SHULABA-LA-BAMBA
- 30枚目シングル。
- 慕情
- ニッポンのヒール
- ポカンポカンと雨が降る (レイニー ナイト イン ブルー)
- 原由子ボーカル曲。
- 研ナオコがアルバム『Ago あの頃へラブレター』でカバーしている[25]。
- HAIR
- 君だけに夢をもう一度
- シングル「シュラバ★ラ★バンバ」のカップリング曲。
- DING DONG (僕だけのアイドル)
- 涙のキッス
- 31枚目シングル。
- ブリブリボーダーライン
- 亀が泳ぐ街
- 桑田は、「ライブでこの曲が始まると客が一斉にトイレに行き始めた。」と回想している[26]。
- ホリデイ ~スリラー「魔の休日」より
- シングル「涙のキッス」のカップリング曲。
- IF I EVER HEAR YOU KNOCKING ON MY DOOR
- CHRISTMAS TIME FOREVER
- 丸井「'92 ○|のクリスマス;」キャンペーンソング。
- クリスマスを題材とした楽曲[1]。
- 1993年にはシングルとして「クリスマス・ラブ (涙のあとには白い雪が降る)」も発売している[28]。
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参加ミュージシャン
要約
視点
- 桑田佳祐 - ボーカル、ギター
- 大森隆志 - リードギター
- 原由子 - キーボード、ボーカル、コーラス
- 関口和之 - ベース
- 松田弘 - ドラムス
- 野沢秀行 - パーカッション
- 小林武史 - キーボード、リズムプログラミング、シンセベース、サンプリング インストゥルメント、ギター
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ライブ映像作品
カバー
※既発曲に関しては各ページを参照。
- 慕情
- BOON BOON BOON 〜 OUR LOVE [MEDLEY]
- 1993年:レオン・ライ - アルバム『夏日燒着了Remix』と『夏日傾情』に広東語詞で「夏日燒着了」という曲名で収録。
- DING DONG (僕だけのアイドル)
- 1993年:サミー・チェン - アルバム『大報復』に広東語詞で「叮噹」という曲名で収録。
- CHRISTMAS TIME FOREVER
- 1993年:アーロン・クオック - アルバム『Merry Christmas』に広東語詞で「Merry Christmas」という曲名で収録。
- IF I EVER HEAR YOU KNOCKING ON MY DOOR
- 1994年:レオ・クー(古巨基) - アルバム『愛的解釋』に広東語詞で「愛的解釋」という曲名で収録。
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脚注
外部リンク
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