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堀田隼人

日本の小説・メディアミックス作品『赤穂浪士』の主人公たる架空の人物、およびこの人物を主人公とする日本の映画作品 ウィキペディアから

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堀田 隼人(ほった はやと)は、大佛次郎の小説『赤穂浪士』の主人公である[1]。同小説を原作にした1933年昭和8年)製作・公開、伊藤大輔脚本・監督による日本の劇映画堀田隼人』(ほったはやと)[2][3][4][5]についても、本項で詳述する。

人物

大佛次郎が考案した人物であり、実在しない架空の人物である[1]。堀田隼人を主人公とする小説は、『赤穂浪士』の題で、架空の人物である堀田の視点を通じて「赤穂事件」を描き、1927年(昭和2年) - 1928年(昭和3年)にわたり『東京日日新聞』(現在の『毎日新聞』)に連載され、1928年(昭和3年) - 1929年(昭和4年)にわたり改造社から全3巻として発行された長篇小説である[1][6]

吉良上野介こと吉良義央(実在)の実子、米沢藩主・上杉綱憲(実在)の養子先である上杉家家老千坂兵部(実在)の前に現れ、自らが浪人であること、「堀田隼人」という名であること以外は明かさない[1]。千坂の依頼により、大石内蔵助(実在)ら赤穂浪士(実在)の動きを探る仕事をする[1]。同じミッションをもつ者に、怪盗・蜘蛛の陣十郎(くものじんじゅうろう、架空)、千坂の密偵としてお仙(おせん、架空)がいる[1]。最終的には吉良邸への討ち入りは果たされ、虚無感にかられて、お仙と心中して果てる[1]ニヒリスティックな人物として描かれている[1]

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映画

要約
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概要 堀田隼人, 監督 ...

堀田隼人』(ほったはやと)は、1933年昭和8年)製作・公開、伊藤大輔脚本・監督による日本劇映画サイレント映画である[2][3][4][5]

略歴・概要

前年1932年(昭和7年)、日活太秦撮影所を退社し、村田実田坂具隆内田吐夢らとともに興した製作会社・新映画社に所属していた伊藤大輔が、片岡千恵蔵プロダクションに招聘され、同社との臨時契約を交わして製作に臨んだ[5]。本作の撮影技師である唐沢弘光も、新会社設立の折に伊藤に同行しており、本作についても伊藤と同様に参加した[5]。所属した東活映画社が解散した後の月形龍之介、おなじく南光明浅香新八郎高津慶子がフリーランスの立場で出演した[5]マキノ・プロダクションに所属していた「寿々川満智子」が片岡千恵蔵プロダクションに移籍し、本作をもって「水の江澄子」と改名した[5][7]。1929年(昭和4年)に日活太秦撮影所が製作し日活が配給した、大河内傳次郎主演、志波西果脚本・監督によるサイレント映画『赤穂浪士 第一篇 堀田隼人の巻』のリメイクである[2]

本作は、日活が配給し、同年4月27日浅草公園六区富士館を初めとする劇場で公開された[2][3][4][5]。同時上映は日活太秦撮影所製作、倉田文人監督の現代劇『女性陣』であるが[8][9]日活データベースによれば、同年8月31日封切説があるという[5]。後者の説によれば、同日に富士館で封切られた伊藤大輔監督の『月形半平太』および鈴木重吉監督の『青春無情』と同時上映ということになる[9]。同年度キネマ旬報ベストテン9位を獲得した。

4年前の『赤穂浪士 第一篇 堀田隼人の巻』に主演した大河内傳次郎は、主人公「堀田隼人」と「大石内蔵助」の二役を演じたが、本作では、片岡千恵蔵が主人公「堀田隼人」と「浅野内匠頭」の二役を演じている[2][3][5]。本作の原作である大佛次郎の長編小説『赤穂浪士』は、第二次世界大戦後にも2回リメイクされているが、いずれも片岡が主演であるものの、「堀田隼人」が主人公ではなく、片岡は『赤穂浪士 天の巻 地の巻』(監督松田定次、1956年)では「立花左近」を、『赤穂浪士 前編・後編』(監督松田定次、1961年)では「大石内蔵助」を、それぞれ演じており、「堀田隼人」はいずれの作品でも大友柳太朗が演じている[10][11]

2013年(平成25年)1月現在、東京国立近代美術館フィルムセンターも、マツダ映画社も、本作の上映用プリントを所蔵しておらず、現存していないとみなされるフィルムである[3][12][13]。伊藤大輔による本作のシナリオは、『伊藤大輔シナリオ集 1』(淡交社、1985年)に収録されている[14]

スタッフ・作品データ

キャスト

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク

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