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大病人

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大病人』(だいびょうにん)は、1993年日本映画である。

概要 大病人, 監督 ...

で余命1年となった男。残りの人生をどう生きるか、どう死ぬかという人間の葛藤を、コメディを交えながら描く。

この作品で第17回日本アカデミー賞において三國連太郎が優秀主演男優賞を、小野寺修が優秀録音賞を受賞した[4]

あらすじ

老境を迎える大物俳優映画監督の向井武平(三國連太郎)は、に冒された作曲家を自ら演じ、同じ病で妻に先立たれるというストーリーの映画を製作していた。

酒好きで胃薬を常用している向井は、ある日、自身の体の異変に気づき、離婚寸前の妻・万里子(宮本信子)のすすめで、万里子の学生時代の友人である外科医・緒方(津川雅彦)が勤務する病院を受診する。検査の結果、既に末期状態の胃癌であった。緒方から告知を受けた万里子は、緒方とともに本人には告知をしない道を選んだ。ところが、向井は病院内で知り合った患者仲間(三谷昇)から悲惨な癌患者(高橋長英)の実態を知らされ、自分に抗癌剤点滴されていることに気づく。

向井は激しく緒方をなじり、緒方も向井の扱いに苦悩する。その後、混乱した向井は担当看護婦木内みどり)を口説いたり、愛人である映画の共演女優高瀬春奈)を病室へ連れ込んだり、挙句の果て衝動的に自殺を図ったりするが、緒方たちとの対話を通じて、自らの最期の迎え方を決断する。

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キャスト

スタッフ

作品解説

主人公のセリフなど随所に仏教的な死生観が伺われ、実際クライマックスシーンでは、黛敏郎作曲のカンタータ般若心経』が朗唱演奏される。

デジタル合成

主人公が臨死体験を味わうシーンにて、日本映画として初めてデジタル合成が使用された。デジタル合成を担当したのは、当時CM業界で有名であった株式会社白組

  • 主人公が別世界へ引き込まれる背景、洞窟は3DCG
  • 主人公は役者とミッキー3号と命名されたダミーを使い分けている。
  • 少女が頭に被っている麦わら帽子から現れる鳥は、白組で飼育された本物の鳥(ギンパラ)をブルーバックで重ね撮りし、合成。
  • 断崖絶壁のシーンではギアナ高地エンジェルフォールの写真素材を基にデジタルマットペイントされたもの。
  • デジタル合成で使用されたソフトは、白組のインハウスソフトと、Adobe社のAfter Effects及びPhotoshopを使用。

エピソード

  • 台湾成功大学教授の趙可式(女性看護師でもある)が本作の中国語版を全国会議員に見せて延命措置中止などの法整備の必要を説いて回り、2000年に安寧緩和医療条例が制定されている[5][6]
  • テレビ版メイキング映像の監督は中尾彬野上照代が務めた。

関連書籍

脚注

外部リンク

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