岩泉町立岩泉小学校

岩泉町立岩泉小学校（いわいずみちょうりつ いわいずみしょうがっこう）は、岩手県下閉伊郡岩泉町にある公立小学校。通称は岩小（いわしょう）。

岩泉町立岩泉小学校
北緯39度50分56.81秒 東経141度47分23.65秒
過去の名称	岩泉学校 公立岩泉小学校 岩泉尋常小学校 岩泉尋常高等小学校 岩泉国民学校
国公私立の別	公立学校
設置者	岩泉町
併合学校	岩泉町立岩泉小学校沢中分校 岩泉町立岩泉小学校本田分校 岩泉町立浅内小学校木原分校 岩泉町立岩泉小学校乙茂分校 岩泉町立岩泉小学校月出分校 岩泉町立猿沢小学校 岩泉町立岩泉小学校鼠入分校 岩泉町立二升石小学校 岩泉町立浅内小学校 岩泉町立大川小学校 岩泉町立安家小学校
設立年月日	1875年8月8日
共学・別学	男女共学
分校	月出分校（1996年廃止） 1894年 - 1996年 乙茂分校（1988年廃止） 1898年 - 1988年 本田分校（1971年廃止） 1924年 - 1971年 沢中分校（1971年廃止） 1949年 - 1971年 鼠入分校（2005年廃止） 1964年 - 2005年 木原分校（1975年廃止） 1971年 - 1975年
学期	3学期制
学校コード	B103248300013
校地面積	29,963 m2[1]
校舎面積	4,055 m2[2]
所在地	〒027-0501 岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字和川原4番地2
外部リンク	公式サイト
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概要

岩泉町岩泉地区の中心部にある小学校である。学校周辺には、かつて学校機能を置いていた雲岩寺や、岩泉郵便局、岩泉警察署などがある。

校章は、「小」の文字を中央に記し、背景には山を表したものなどを置いている^[3]。

沿革

• 1875年（明治8年）8月8日 - 雲岩寺に開校^[4]。
• 1878年（明治11年）- 「岩泉学校」と称し、新校舎へ移転^[5]。
• 1883年（明治16年）4月23日 - 地区一帯を巻き込む火災により、校舎が全焼^[6]。
• 向町に新校舎を落成し、移転^[7]。
• 「公立岩泉小学校」に改称^[8]。
• 1887年（明治20年） - 「岩泉尋常小学校」に改称^[9]。
• 1894年（明治27年）
  • 4月22日 - 高等科を開設し、「岩泉尋常高等小学校」に改称^[10][9]。
  • 月出分教場を開設^[11]。
• 1898年（明治31年）5月 - 乙茂尋常小学校を当校の分教場に移行^[9]。
• 1909年（明治42年）
  • 12月17日 - 岩泉字和河原（現在地）に校舎を落成し、移転^[10]。
  • 12月 - 猿沢簡易小学校を当校の分教場に移行^[9]。
• 1924年（大正13年） - 本田分教場を開設^[12]。
• 1941年（昭和16年）4月1日 - 国民学校令施行に伴い、「岩泉国民学校」に改称^[10]。
• 1947年（昭和22年）4月1日 - 学校教育法施行に伴い、「岩泉町立岩泉小学校」に改称^[10]。
• 1949年（昭和24年） - 沢中分校を開設^[13]。
• 1961年（昭和36年）11月25日 - 校歌を制定（作詞：沢田貞一、作曲：千葉了道）^[10]。
• 1964年（昭和39年） - 有芸小学校鼠入分校を当校の分校に移行^[14]。
• 1967年（昭和42年）8月8日 - プールを落成^[10]。
• 1971年（昭和46年） - 沢中分校、本田分校、浅内小学校木原分校を名目統合^[15]し、それぞれ「岩泉小学校〇〇分校舎」に移行^[16][17]。
• 1972年（昭和47年）
  • 4月1日 - 特殊学級「かもしか学級」を開設^[10]。
  • 10月15日 - 新校舎（現校舎）を落成^[10]。
• 1973年（昭和48年）
  • 沢中、本田、木原の3分校舎を実質統合^[15]。
  • 7月9日 - 体育館を落成^[10]。
• 1975年（昭和50年） - 木原分校を鼠入分校に統合^[14]。
• 1976年（昭和51年）6月18日 - ことばの教室を開設^[10]。
• 1988年（昭和63年）4月1日 - 乙茂分校を統合^[18]。
• 1989年（平成元年）5月2日 - 校門を設置^[10]。
• 1995年（平成7年）1月12日 - 岩石園を設置^[10]。
• 1996年（平成8年）4月1日 - 月出分校を統合^[18]。
• 1999年（平成11年）4月1日 - 猿沢小学校を統合^[18]。
• 2005年（平成17年）4月1日 - 鼠入分校を統合^[14]。
• 2008年（平成20年）2月29日 - 校舎の耐震工事を実施^[10]。
• 2019年（平成31年）4月1日 - 二升石小学校および浅内小学校を統合^[19]。
• 2022年（令和4年）4月1日 - 大川小学校を統合^[16]。
• 2023年（令和5年）4月1日 - 安家小学校を統合^[16]。

分校

沢中分校

• 住所：岩泉町岩泉字沢中（さわなか）34番地^[20]（北緯39度52分30.01秒 東経141度49分20.67秒）

岩泉地区の中心部から、北東へ4kmほど進んだ沢中集落に所在した。沢中集落は元々1軒のみであったが、戦後の1947年からは入植者が相次ぎ、翌年には21軒まで増加した^[21]。人口の増加を受け、1949年に民家を借りて開校した。すぐさま校舎の建設に取り掛かるも、強風により破壊された。再度建設に取り掛かり、1951年に無事落成をみた。建設は部落民が行い、また資材も部落で負担した^[13]。1961年時点で3級のへき地校に指定されていた^[22]。

1957年までは、勉強で使う机や椅子は各家庭で作るなどして用意していた^[13]。

児童数は、校舎が完成した1951年頃は8人であったが、その後増加していき、1960年度にピークとなる31人を記録した^[23]。その後1964年にかけて10人台まで減少してからは、閉校するまで10人台が続いた。

年度	児童数	増減	学級数	出典
1955（昭和30）年度	16		1	[24]
1957（昭和32）年度	28	12	1	[25]
1959（昭和34）年度	28	0	1	[22]
1960（昭和35）年度	31	3		[26]
1963（昭和38）年度	23	－8	2	[27]
1964（昭和39）年度	17	－6	2	[28]
1965（昭和40）年度	14	3	2	[29]
1966（昭和41）年度	17	3	2	[30]
1967（昭和42）年度	14	－3	2	[31]
1968（昭和43）年度	15	1	2	[32]
1969（昭和44）年度	16	1	2	[33]
1970（昭和45）年度	17	1	2	[20]
1972（昭和47）年度	18	1	2	[17]

教育目標

• みずから学ぶ子ども
• 思いやりのある子ども
• 身体をきたえる子ども

施設概要

主な施設を掲載。

• 校舎 - 1972年竣工の鉄筋コンクリート造りで、延床面積は4,055平方メートル^[10][2]。
• 屋内運動場 - 1973年竣工の鉄筋コンクリート造りで、延床面積は947.14平方メートル^[10][2]。
• 屋外水泳プール - 面積は400平方メートル^[1]。
• 校庭 - 面積は15,120平方メートル^[1]。
• 教員住宅 - 18戸を有し、総面積は868平方メートル^[1]。

児童・学級数

本校の児童・学級数

1909年度以降の児童数と学級数の推移。2000年度以降は毎年度掲載。

年度	児童数	増減	学級数	増減	出典	備考
1909（明治42）年度	398(61)				[11]
1910（明治43）年度			10(1)		[34]
1943（昭和18）年度	933				[11]
1957（昭和32）年度	619	－314			[11]
1972（昭和47）年度	685	66	21		[17]	特殊学級開設
1975（昭和50）年度	644(14)	－41	20(2)	－1	[35]	開校90周年
1985（昭和60）年度	480(19)	－205	18(3)	－3	[36]	開校110周年
1989（平成元）年度	398	－82			[18]
1993（平成5）年度	401	3
1998（平成10）年度	327	－74
2000（平成12）年度	296	－31	13		[37]
2001（平成13）年度	293	－3	12	－1	[38]
2002（平成14）年度	275	－18	10	－2	[39]
2003（平成15）年度	276(4)	－51	11(1)	1	[40]
2004（平成16）年度	262(3)	－14	11(1)	0	[41]
2005（平成17）年度	250(2)	－12	10(1)	－1	[42]	開校130周年
2006（平成18）年度	244(3)	－6	11(2)	1	[43]
2007（平成19）年度	221(5)	－23	10(3)	－1	[44]
2008（平成20）年度	210(3)	－11	9(2)	－1	[45]
2009（平成21）年度	212(5)	2	11(3)	2	[46]
2010（平成22）年度	205(6)	－7	10(3)	－1	[47]
2011（平成23）年度	194(6)	－11	10(3)	0	[48]
2012（平成24）年度	196(6)	2	9(2)	－1	[49]
2013（平成25）年度	185(3)	－11	8(1)	－1
2014（平成26）年度	180(2)	－5	7(1)	－1
2015（平成27）年度	157(1)	－23	7(1)	0		開校140周年
2016（平成28）年度	141(1)	－16	7(1)	0
2017（平成29）年度	150(5)	11	8(2)	1
2018（平成30）年度	149(5)	－1	8(2)	0
2019（令和元）年度	170(6)	21	8(2)	0		二升石・浅内小を統合
2020（令和2）年度	160(6)	－10	8(2)	0
2021（令和3）年度	164(5)	4	8(2)	0
2022（令和4）年度	171(5)	7	8(2)	0		大川小を統合
2023（令和5）年度	177(2)	6	9(2)	1		安家小を統合
2024（令和6）年度	167(4)	－10	8(2)	－1	[50]
※児童数・学級数内の括弧は、 1910年度以前は高等科分（内数）、1975年度以降は特別支援児童・学級数（内数）。

分校の児童・学級数

かつて置いていた分校（分校舎）の児童数と学級数の推移。

学校名	年度	児童数	増減	学級数	増減	出典	備考
本田分校	1957（昭和32）年度	30				[11]
	1965（昭和40）年度	47	17			[51]
	1972（昭和47）年度	9	－38	2		[17]	1971年、本田分校から移行（統合）
木原分校舎	1972（昭和47）年度	3		1			1971年、浅内小学校木原分校から移行（統合）
乙茂分校	1972（昭和47）年度	30		3
	1975（昭和50）年度	24		4
	1985（昭和60）年度	9	－21	2		[18]	1988年本校へ統合
月出分校	1957（昭和32）年度	75				[11]
	1972（昭和47）年度	51	－24	3		[17]
	1985（昭和60）年度	15	－36	3	0	[36]
	1989（平成元）年度	11	－4			[18]
	1993（平成5）年度	8	－3				1996年本校へ統合
鼠入分校	1972（昭和47）年度	34		3		[17]
	1985（昭和60）年度	5		2	－1	[36]
	1989（平成元）年度	6	1			[18]
	1993（平成5）年度	3	－3
	1998（平成10）年度	6	3
	2000（平成12）年度	7	1	3		[37]
	2001（平成13）年度	7	0	3	0	[38]
	2002（平成14）年度	7	0	3	0	[39]
	2003（平成15）年度	6	0	2	－1	[40]
	2004（平成16）年度	4	－2	2	0	[41]	2005年本校へ統合

学区

行政区で記載。

• 尼額、西上町、東上町、中町、下町、三本松、東三本松、惣畑、上の山、向町、小屋敷、夏節、本田、沢中、鼠入川、下岩泉、上沢廻、下沢廻、南沢廻、乙茂、月出、森山、鼠入、甲地、猿沢、中倉
• 猿沢、中倉 - 旧猿沢小学校の学区
• 二升石、松橋 - 旧二升石小学校の学区
• 浅内、栗畑、川代、大沢 - 旧浅内小学校の学区
• 大渡、平井、宇津野、寄部、伏屋、扇の沢、下町、本町、日蔭、大広、長田 - 旧大川小学校の学区
• 坂本、折壁、大平、日向、日蔭、江川、高須賀、松ケ沢、半城子、川口、茂井、年々 - 旧安家小学校の学区

出典：^[52][53]

進学先の中学校

• 岩泉町立岩泉中学校^[53]

アクセス

バス

• 「岩泉上町」停留所（岩泉町民バス・東日本交通）から徒歩で約3分

自動車

• 岩泉町小本地区の中心部から国道455号経由で約20分
• 岩泉町小川地区の中心部から国道340号経由で約20分

周辺

• 雲岩寺
• 岩泉警察署
• 岩泉郵便局
• 岩手県交通安全協会下閉伊郡北支部

著名な関係者

• 新渡戸仙岳 - 盛岡市出身の教育者、郷土史家。教師として1879年から1880年秋までの1年間と、1881年8月から1883年の校舎全焼を機に、気仙予備校へ異動するまで教鞭をとった^[6]。