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札幌交響楽団

北海道札幌市に本拠を置く日本のオーケストラ ウィキペディアから

札幌交響楽団
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公益財団法人札幌交響楽団(さっぽろこうきょうがくだん)は、北海道札幌市に本拠を置く、日本のオーケストラ。通称・略称は札響さっきょう日本オーケストラ連盟正会員[1]

概要 札幌交響楽団Sapporo Symphony Orchestra, 基本情報 ...

概要

札幌市に本拠を置く北海道唯一のプロ・オーケストラである。

1997年(平成9年)から定期演奏会は本拠地の札幌コンサートホールKitaraで催され、事務局も同ホール内に設置されている[2]。練習場は札幌芸術の森アートホール内。2018年(平成30年)に開場した 札幌文化芸術劇場hitaruでは、hitaruシリーズ定期演奏会を開催し、オペラ、バレエ公演などにも出演している。また、北海道内各地で演奏会を催し、東京公演の定期開催も行っている[3]

沿革

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歴代指揮者

歴代指揮者[24]には、荒谷正雄(初代常任指揮者)、ペーター・シュヴァルツ(常任指揮者)、岩城宏之(音楽監督)、秋山和慶(首席指揮者)、尾高忠明(音楽監督)、ラドミル・エリシュカ(首席客演指揮者)、マックス・ポンマー(首席指揮者)、マティアス・バーメルト(首席指揮者)、エリアス・グランディ(首席指揮者)らが名を連ねる。

歴代コンサートマスター

歴代コンサートマスターは、次のとおり[31]

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演奏会

本拠地札幌コンサートホールKitaraを会場とする定期演奏会、名曲シリーズ、札幌文化芸術劇場を会場とするhitaruシリーズ定期演奏会の他、道内各地で年間120回前後の演奏会を開催している[3]

  • 定期演奏会
    年間8プログラム、各回2回公演(土曜夕と日曜午後)、札幌コンサートホールKitara大ホールで開催される。
  • hitaruシリーズ定期演奏会
    年間4回、札幌文化芸術劇場hitaruで開催される(定番名曲と現代作品を組み合わせたプログラム)。
  • 札響名曲シリーズ
    年間4回、札幌コンサートホールKitara大ホールで開催される。
  • 特別演奏会
    第9演奏会、ニューイヤーコンサート、道内地方都市演奏会。
  • オペラ、バレエ公演
    主に札幌文化芸術劇場hitaruで開催される。
  • 東京公演
    唯一の定期遠征公演。1989年から年1回開催されている。
  • その他
    ほくでんファミリーコンサートkitara主催のコンサート、PMFでの公演、ジルベスター・コンサート、シンフォニック・ブラス、ポップス・コンサート、文化庁主催巡回公演、kitaraファースト・コンサート、ジュニアクラシックなど。
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年代別トピックス

要約
視点

<1961年-1998年>

芸術祭三市交響楽団特別演奏会

1962年から、初代常任指揮者荒谷正雄のもと、群馬交響楽団京都市交響楽団との共催で企画し、各々のフランチャイズ(高崎市札幌市京都市)を3年間にわたり巡演した[34]

北電ファミリーコンサート始動

1973年5月、常任指揮者ペーター・シュヴァルツのもと、北海道電力北海道放送をスポンサーにつけ、北電ファミリーコンサート(1986年「ほくでんファミリーコンサート」に改称)を始動させた[34]

「オール武満徹プログラム」による定期演奏会の開催

1976年12月、第166回定期演奏会で正指揮者岩城宏之のもと、オール武満徹プログラム(「弦楽のためのレクイエム」、「ノヴェンバー・ステップス」、「ジティマルヤ」、「マージナリア」)を組み、民放FMにより全国へ放送され、大きな注目を集めた[34]

「グリーンコンサート」の定着

1978年9月に開催された北海道庁赤レンガ庁舎前での野外コンサート(岩城宏之指揮で「グリーンコンサート」と名付けられた)が市民に大好評を以て迎えられ、以後夏の風物詩として長い間定着した[34]

黒澤明監督の映画「乱」の音楽を担当

1985年、武満徹黒澤明監督の映画「」のために創作した音楽を録音(音楽監督岩城宏之の指揮)。黒澤は当初、国際的な知名度の高いロンドン交響楽団での録音を考えていたが、武満は信頼を置く札響を強く希望し実現した[35]

山田一雄のベートーヴェン・シリーズ

1989年から3年間9回の計画で山田一雄指揮によるベートーヴェン・シリーズを定期演奏会で開始、途中山田一雄急逝のため、残された2回を矢崎彦太郎佐藤功太郎が代役を務め完結させた。交響曲の録音はCDとして発売された[36]

PMFの創設

1990年、レナード・バーンスタインの提唱により札幌で始まった国際教育音楽祭パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)に、レギュラー・オーケストラとして参加した[34]

本拠地kitaraの完成

1997年、札幌交響楽団の本拠地となる札幌コンサートホールKitara が完成し、首席指揮者秋山和慶の指揮で杮落とし公演(サン=サーンス交響曲第3番「オルガン付き」他)を行った[34]

<1998年-2015年>

エリシュカの登場

2006年12月の定期演奏会に始めて登場したラドミル・エリシュカは、初日の公演が大好評を博し、翌日の公演が満員御礼となった。エリシュカは、2008年から首席客演指揮者を務め、2015年には名誉指揮者の称号を贈られ、札響と残したディスク[37]ドヴォルザークヤナーチェクスメタナブラームスチャイコフスキーリムスキー=コルサコフなど)は人気が高い[38]

脚光浴びた「ピーター・グライムズ 」

2008年9月定期で、音楽監督尾高忠明の指揮でブリテンのオペラ「ピーター・グライムズ」を演奏会形式で上演した。尾高とはエルガーをはじめヴォーン・ウィリアムズウォルトンなどの英国音楽を数多く演奏し高い評価を受けた[39]

不祥事

2010年1月、事務局が、契約上義務付けられている音楽監督の承諾を得ず、定期演奏会をCD制作のために録音した。音楽監督から抗議を受けた事務局は、CD制作を中止し、担当者である事業部長を減給・降格、専務理事と事務局長をけん責処分とした。録音には東京のレコード会社がかかわっており、録音にかかった費用を札幌交響楽団が負担することで合意した[40][41]

尾高とのベートーヴェンとシベリウスのチクルス

楽団創立50周年の2011年9月から12月にかけて、音楽監督尾高忠明の指揮でベートーヴェンの交響曲全曲演奏に取り組み、2012年に5枚組のCDとして発売された[20]。また、尾高とは2013年から3年間かけてシベリウスの交響曲全曲演奏に取り組み、2014年から2015年に4枚のCDとして発売されたのち、創立60周年を迎えた2021年に「シベリウス交響曲全集」として3枚組のCDが発売された[42]

<2015年-2024年 >

ポンマーとの管弦楽組曲

2017年、首席指揮者マックス・ポンマーとは、1月定期演奏会で満を持してバッハ管弦楽組曲(全曲)を取り上げ、6月の第600回定期演奏会ではモーツァルトの後期三大交響曲によるプログラムを組む[43]など、ポンマーのドイツ・オーストリア系レパートリーは独自の個性を発揮した[21]

エリシュカ最後の日本公演

2017年10月、名誉指揮者ラドミル・エリシュカが、ドクター・ストップを振り切って最後の来日公演を果たし、初公演と同じ曲目リムスキー=コルサコフの交響組曲「シェヘラザード」を演奏した。エリシュカは、2006年から2017年までの客演で通算42公演を指揮した[43]

札幌文化芸術劇場hitaruの完成

2018年、札幌文化芸術劇場hitaruのこけら落とし公演でオペラ「アイーダ」を演奏した(アンドレア・バッティストーニ指揮)[44]

コロナ禍での60周年記念定期

2021年9月、首席指揮者マティアス・バーメルトが、コロナ禍の影響により1年7ケ月ぶりの指揮台に立ち、曲目を当初予定されていたブラームスドイツ・レクイエムからブルックナー交響曲第7番に変更し、60周年記念定期演奏会が開催された[45]

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合唱団

  • 札響合唱団 - 札幌交響楽団専属の合唱団(2006年創設)[46]

ファンクラブ

  • 札響くらぶ - 札幌交響楽団公認のファンクラブ(1996年設立)。札幌交響楽団の演奏を楽しみ、その活動を支援するとともに、会員相互の交流を図り、併せて音楽文化の普及、発展、向上に寄与することを目的とする[47]

脚注

参考文献

関連項目

外部サイト

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