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清滝信宏

日本の経済学者 ウィキペディアから

清滝信宏
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清滝 信宏(きよたき のぶひろ、1955年昭和30年)6月24日[1] - )は、日本経済学者プリンストン大学教授。専門はマクロ経済学大阪府出身[1]。父は元池田銀行頭取の清滝一也

概要 ニューケインジアン, 生誕 ...

ニューケインジアンであり、マクロ経済学ミクロ的基礎付け英語版を行っている。経済に対する小さなショックが生産性低下の循環を引き起こすメカニズムを示した「清滝=ムーアモデル英語版」を構築したことで知られており、トムソン・ロイター引用栄誉賞を受賞するなど、ノーベル経済学賞の有力な候補の一人として注目されている[2][3][4]

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経歴

港区立青山小学校、東京教育大学附属中学校・高等学校(現・筑波大学附属中学校・高等学校)卒業。東京大学教養学部文科三類から東京大学経済学部へ進学し宇沢弘文ゼミに所属[5]。ゼミの同期生には、宮川努がいた[5]1978年に東京大学経済学部卒業。ハーバード大学大学院修士課程修了、1985年にハーバード大学大学院博士課程修了。ハーバード大学から経済学のPh.D.を取得した。

ウィスコンシン大学で6年間助教授を務め、ミネソタ大学で6年間准教授として教鞭を執る。その後渡英しロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (LSE) で10年間教鞭をとった後、2006年プリンストン大学に移籍した。プリンストン大学に移籍後もLSEには客員教授として在籍し、2010年はLSEでマクロ経済学の講義等を行っている。

家族

生家の清滝家は、大阪府池田市に本店を置いていた池田銀行(現・池田泉州銀行)創業家である。父清滝一也は元池田銀行頭取で[5]、内外除虫菊社長上山薫の長男、元池田銀行頭取清滝幸次郎の長女の婿である[6]

研究

  • 1987年オリヴィエ・ブランチャードとともに独占的競争集合的需要にもたらす重要性を考察した。マクロ経済学でニューケインジアンの文献は独占的競争を前提としているがそれはこの論文による[7]
  • 1989年ランダル・ライト英語版とともに貨幣の役割を考察し、それが相対取引では成り立たないような多くの財を交換させることで経済効率を高めることを示した。これはジェヴォンズの「欲求の二重の一致が取引を阻害する」という直観をフォーマルにしたもので、清滝=ライトモデルとして知られている[8]
  • 1997年には、ジョン・ハードマン・ムーア英語版とともに経済に対しての小さなショックが大きな影響を与えることを示したが、これは信用の役割を強調したものであり、清滝=ムーアモデル英語版として知られている[9]
  • 松山公紀松井彰彦とともに貨幣についての考察も行った[10]

主張

デフレ

2011年4月の時点で、日銀に対して「もっとデフレ対策に力を注いでほしい」と不満を持っていた。

インフレを起こすのは論外ですが、デフレが続くのもやはり良くありません。デフレを止めるために、国債だけではなく、ETF(上場投資信託)やREIT(リート=不動産投資信託)をなど、実物資産をもっと買ってもよいと思います。(中略)名目賃金が過去20年、ほとんど上昇していないというのは言語道断でしょう。(中略)せめて毎年1~2%程度の賃金上昇を維持するような政策運営をしてほしいところです。清滝信宏、懸念は財政、金融政策で名目賃金の上昇を- 日経ビジネスオンライン、2011年4月11日

マイナス金利政策

2016年2月に日銀が導入したマイナス金利政策に関して、短期的には「デフレに戻る危険があったので、たぶんそれは正しかった」が、長期的には「本来は、投資を続けるべきでない分野とか、あんまり投資すべきでない分野に資金が行くのが〔……〕大きな弊害」になると述べている[11]

TPP

TPPについて、「最終製品になるまで国境を複数回またぐ中間財の貿易が比重を増しているため、関税撤廃を進める環太平洋連携協定(TPP)に加盟しない場合、世界貿易の輪から取り残される」と述べている[3]

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年表

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受賞歴

所属学会

著書

学術論文

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脚注・出典

外部リンク

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