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第74回東京箱根間往復大学駅伝競走
1998年の箱根駅伝 ウィキペディアから
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第74回東京箱根間往復大学駅伝競走(だい74かいとうきょうはこねかんおうふくだいがくえきでんきょうそう)は、1998年1月2日から1月3日までに開催された第74回目の東京箱根間往復大学駅伝競走である。
実施日程
参加大学
前回出場校のうち、亜細亜大学、法政大学、東京農業大学が予選会で敗退。
帝京大学が初出場。日本大学が2年ぶり、関東学院大学が4年ぶりに本戦出場を果たした。
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概要
要約
視点
大会前は、山梨学大・神大・駒大が優勝候補として挙げられ、YKK対決と評された。しかし山梨学大は2区にエントリーされていたエース・古田哲弘が欠場し、苦しい序盤戦が予想された。
往路
1区
序盤こそゆったりとしたペースであったが、3km以降少しずつ集団のペースが上がると八ツ山橋から専大・湯浅龍雄が一気にスパート。8.8kmで大東大・萩原英之が湯浅に追いつき、その後ろに9人の3位集団が形成された。3位集団からは一人ずつ選手がふるい落とされ、11.2kmで山梨学大・森政辰已が脱落。12.1kmでは神大・高津智一も脱落する意外な展開となる。
駒大をふるい落とし早大・拓大・中大の3校となった3位集団は早大の注目ルーキー・佐藤敦之が引っ張り、13.5kmを過ぎて湯浅と萩原に追いつき、5人の先頭集団となった。
17.1kmで萩原が脱落。六郷橋の上りで中大・久保田瑞穂も脱落すると、六郷橋の下りで湯浅が再びスパートし、トップでタスキリレー。専大の1区区間賞は初めて。12秒差の2位に拓大・東勝博、16秒差の3位に早大・佐藤が続いた。一方優勝候補と目された3校は、駒大・西田隆維が57秒差の7位、森政が1分04秒差の8位、高津が1分53秒差の11位といずれも出遅れる。
2区
先頭は激しく入れ替わる展開となった。2.5kmで専大・福永勝彦に早大・梅木蔵雄と拓大・吉田行宏が追いつくと、3.5kmで福永が後退。さらに38秒差の4位でタスキを受けた順大・三代直樹が7.7kmで追いつき先頭に立つ。10.6kmで梅木が先頭に立ちペースを上げると吉田が後退。さらに梅木は11.6kmでスパートをかけ、一気に三代を突き放した。
中位争いでは駒大・藤田敦史が7位から3位に、日大・山本佑樹が10位から4位に順位を押し上げるも、中盤から独走態勢となった梅木が区間歴代4位となる1時間07分48秒の快走を見せ、2位順大に52秒差をつけトップでタスキリレー。梅木は藤田・三代・山本を抑え区間賞に輝いた。
1区で出遅れた神大は小松直人が区間6位に留まり3分46秒差の8位までしか順位を上げられず、トップでタスキを受けた専大・福永は区間14位のブレーキで9位に転落。山梨学大は古田の欠場で代役となった1年生・尾池政利が区間12位の苦しい走りで、トップと5分21秒差の11位でタスキを繋ぐ。
3区
早大・山﨑慎治は快調なペースで逃げる。2位争いは3kmで駒大・大西雄三が順大・宮井将治に追いつき、7kmで単独2位に浮上する。
後方では11位でタスキを受けた山梨学大のソロモン・ワチーラが激走。藤沢の定点を区間記録より38秒早いペースで通過し、東海大・大東大をかわして9位に浮上する。
山﨑は区間3位の好走を見せ、早大が2年ぶりにトップでタスキリレー。2位駒大との差を15秒広げ、1分20秒差とした。順大・宮井は区間11位に終わり、中大にかわされ4位に後退。
中位は激しく順位が入れ替わり、中大が5位から3位、専大が9位から5位、神大が8位から6位に浮上。4人抜きを見せた専大・藤原正昭が区間賞を獲得した。
茅ヶ崎の定点まで区間記録を上回っていたワチーラであったが、15kmを過ぎてからペースが落ち、3人をかわして8位に浮上したものの藤原に5秒及ばず区間2位であった。
4区
2位の駒大・藤田幸則が5kmで20秒差を詰めるも、先頭の早大主将・荒川誠も安定した走りでその後は差を詰めさせない。荒川は終盤も粘り、区間4位の堅実な走りでトップをキープ。駒大との差を1分33秒に広げた。
後方ではトップと4分37秒差の6位でタスキを受けた神大・渡邉聰が猛追。専大・順大をかわすと中大・國武良真と激しく3位を争い、最後は國武に2秒離されたものの2分46秒差の4位でタスキリレー。渡邉は区間2位の國武に1分近い差をつけ区間賞を獲得した。山梨学大は中馬大輔が区間3位の走りで4分24秒差の6位まで浮上。
5区
1分33秒のリードを持って山登りに挑んだ早大・酒井秀行であったが、駒大・足立康光がひたひたと差を詰めると8.9kmの宮ノ下で酒井を逆転。駒大は第62回大会3区以来12年ぶりに首位に立ち、初の往路優勝を大きく引き寄せたかに思われた。
その後方では4年連続の山登りで区間賞候補筆頭と呼ばれた中大・尾方拳志の追い上げが期待されたが、2秒後ろからスタートした神大の1年生・勝間信弥が一旦離されながらも5km過ぎに追いつくと、ハイペースの競り合いの末、10km手前から尾方を引き離す。
さらに勝間は13.6kmで酒井を抜き去ると、山下りで足立との差を一気に詰め、ゴールまで残り1.2kmで逆転。勝間の5区歴代4位となる激走で、神大が大逆転で往路連覇を果たした。5区での首位逆転は第56回大会の日体大以来18年ぶり。小田原中継所4位からの逆転は史上初。
駒大はわずか13秒及ばず初の往路優勝を逃した。早大は1分29秒差の3位。序盤大きく出遅れた山梨学大は、横田一仁が勝間を3秒上回る区間賞の快走で1分35秒差の4位まで追い上げた。尾方は中盤以降大きく失速し、18.6kmで横田にかわされ2分44秒差の5位に終わった。
2年ぶり出場の日大は3区以降も粘り6位と健闘。往路で2つの区間賞を獲得した専大は8位。順大は佐藤功二がブレーキとなり5位から10位に転落したが、7位大東大から10位順大までわずか52秒差という混戦でシード争いを迎えることになった。
東海大・東洋大・日体大・関学院大・帝京大の5校が復路一斉スタートとなった。
復路
6区
先頭の神大・中澤晃は駒大・河合芳隆に3km地点で9秒差まで詰められたものの、4km以降はその差を大きく広げる快走。中澤は前回大会で小栗一秀(専大)が打ち立てた区間記録を23秒も更新し、現コース(第62回大会以降)では初の58分台となる58分44秒の区間新記録を叩き出し、2年連続で小田原中継所をトップでタスキリレー。駒大・河合は区間4位でまとめたものの、神大との差は1分55秒まで広がった。
その後方では、4位でスタートした山梨学大・境田孝将が2kmで早大をかわし3位に浮上。しかし5位でスタートした中大・岩本淳が中澤とほぼ同じラップを刻みながらその差を一気に詰め、大平台で境田を捉える。境田と岩本は終盤まで激しく競り合い、残り1kmで境田がスパート。山梨学大が3分12秒差の3位、中大が3分17秒差の4位でタスキリレー。境田は区間3位、岩本は歴代3位の59分17秒を記録する快走であった。早大はトップと5分23秒の大差がつき、優勝争いから脱落した。
シード争いは拓大が9位から7位、順大が10位から8位に浮上し、大東大が7位から9位、専大が8位から10位に後退。7位拓大から9位大東大までは39秒の間に3校がひしめく混戦だが、10位専大は大東大から1分30秒離された。
7区
神大は主将の中野幹生が区間賞の走りで後続を突き放す。2位駒大は前田康弘が区間3位の走りを見せるも、その差は1分開き2分56秒差となった。
3位争いは中大の主将・遠藤智久が山梨学大をかわし大きく突き放す。しかしタイムは伸びずトップとの差は5分34秒に広がり、優勝争いは神大と駒大の一騎打ちとなった。その後方では日大・島田健夫が区間2位の好走で早大をかわし5位に浮上。
シード権争いは9位の大東大・真名子圭が区間14位のブレーキ。しかし追いかける10位の専大・竹之内憲男も区間10位に留まり、大東大が23秒差で9位を守る。
8区
先頭の神大は辻原幸生も快走を見せ、3区間連続の区間賞。2位の駒大は前回8区2位の北田初男が前半からペースが上がらず区間11位に沈み、神大との差は4分32秒まで広がった。
中位争いは拓大・松本剛が区間3位の好走で8位から6位に浮上。日大は5位から8位に後退。シード権争いは前回8区4位の専大・立花仁がまさかの区間最下位に終わり、9位大東大との差は3分09秒まで広がった。
戸塚中継所では帝京大と東海大が繰り上げスタートとなった。初出場の帝京大は山口徳之が区間9位と健闘するも、わずか13秒届かなかった。
9区
独走態勢となった神大は岩原正樹が区間3位でまとめたものの、2位の駒大・佐藤裕之が区間記録にあと19秒と迫る歴代2位のタイムで区間賞を獲得。トップとの差を2分53秒まで縮め、逆転総合優勝にわずかな望みを繋いだ。
3位争いは山梨学大・西川哲生が区間2位の好走で、18kmで中大をかわし25秒の差をつける。
シード権争いは大東大・専大がともに振るわず、復路一斉スタートの日体大と東洋大がシード争いに割って入るかたちとなった。日体大は北山智が大東大をかわし9番手に浮上すると、その差を大きく広げてタスキリレー。東洋大も沢柳厚志が区間6位と健闘し、大東大に次ぐ11番手でタスキを繋ぐ。総合成績では大東大が9位をキープし、2分23秒差で10位日体大、さらに9秒遅れて11位東洋大となった。
鶴見中継所では専大・東海大・帝京大が繰り上げスタート。専大は復路で失速が続き、わずか13秒届かなかった。一方4年ぶりの出場となった関学院大は繰り上げまで残り17秒というところでタスキを繋ぎ、初めてゴールまで一本のタスキを繋げることができた。
10区
先頭の神大・中里竜也と2位の駒大・古賀聖治は蒲田の定点までほぼ同じタイムを刻んでいたが、それ以降は中里が徐々に古賀との差を広げた。
中里は区間2位の安定した走りでフィニッシュ。神大が往路・復路完全優勝で2連覇を果たした。駒大は過去最高成績となる総合2位。山梨学大は大崎悟史が区間賞の走りで中大を大きく突き放し、総合3位に入った。
2年ぶり出場の日大は復路成績も9位と健闘し、総合7位で3年ぶりにシード権を獲得。拓大はアンカーの久保健二が区間最下位に沈んだが、総合8位で第55回大会以来19年ぶりのシード権獲得となった。
3校によるシード権争いは、9番手を走る日体大・渡辺康芳が蒲田の定点まで区間トップのタイムで大東大・丹沢太郎を突き放すと、11番手を走る東洋大・友部哲哉も15km付近で丹沢を逆転。丹沢はペースが上がらずズルズルと離されてしまう。渡辺は序盤のオーバーペースからやや失速するも9番目にゴール。続いて区間3位の快走を見せた友部がゴールした。丹沢は区間12位と苦しみながらも11番目にゴール。復路一斉スタートの日体大・東洋大は総合タイムで及ばず、大東大が辛くもシード権を確保した。日体大とは1分05秒差、東洋大とはわずか23秒差であった。
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成績
要約
視点
総合成績
- ※9位以内の大学には次大会のシード権が与えられた。
往路成績
- '注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。
復路成績
- '注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。
区間賞
区間記録
- 太字は区間1位。色つきは区間新記録。
各区間順位
1区
2区
3区
4区
5区
6区
7区
8区
9区
10区
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関連項目
外部リンク
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