藤原伊輔

藤原 伊輔（ふじわら の これすけ）は、平安時代から鎌倉時代初期にかけての公卿。藤原北家中御門流、権中納言・藤原伊実の子。官位は正三位・右兵衛督。

凡例 藤原 伊輔
時代	平安時代後期 - 鎌倉時代初期
生誕	久寿2年（1155年）
死没	建保6年（1218年）3月
官位	正三位、右兵衛督
主君	二条天皇→六条天皇→高倉天皇→安徳天皇→後鳥羽天皇→土御門天皇
氏族	藤原北家中御門流
父母	父：藤原伊実、母：藤原範兼の娘
兄弟	清通、伊輔、実修、覚伊、実宝、実厳
妻	章玄法印の娘
子	伊時、藤原忠行室、親通、伊円、浄尊

経歴

永暦元年（1160年）に信濃守（少年受領）となり、その後は侍従、右近権中将などを経て、建久9年（1198年）正月、土御門天皇に昇殿を許され蔵人頭に補任され、後鳥羽上皇の院別当を務めた。同年11月従三位に叙され、建仁2年（1202年）まで右兵衛督を務める。

建永元年（1206年）正月、正三位に叙されるが、同年4月に出家。建保6年（1218年）3月に薨去、享年64。

官歴

『公卿補任』による

• 平治元年（1159年） 正月6日：叙爵（従五位下）
• 永暦元年（1160年） 正月21日：信濃守
• 長寛元年（1163年） 12月30日：重信濃守
• 長寛2年（1164年） 正月21日：侍従（守如元）
• 仁安3年（1168年） 3月15日：従五位上
• 治承3年（1179年） 正月5日：正五位下
• 養和元年（1181年） 11月28日：右近衛権少将
• 元暦元年（1184年） 10月6日：従四位下
• 文治3年（1187年） 正月5日：従四位上
• 文治5年（1189年） 7月10日：転右近衛権中将
• 建久2年（1191年） 正月5日：正四位下
• 建久9年（1198年） 正月30日：蔵人頭。11月9日：従三位、右兵衛督（辞頭権中将）
• 建仁2年（1202年） 正月21日：辞督
• 建永元年（1206年） 正月13日：正三位。4月29日：出家
• 建保6年（1218年） 3月某日：薨去（享年64）

系譜

注釈のないものは『尊卑分脈』による

• 父：藤原伊実^[1]
• 母：藤原範兼の娘^[1]
• 妻：章玄法印の娘^[1]
  • 次男^[1]：藤原伊時（1178-1237）
• 生母不明の子女
  • 女子^[1]：藤原忠行室
  • 男子：藤原親通
  • 男子：伊円 - 興福寺律師
  • 男子：浄尊 - 権律師

出典

• 安田元久『鎌倉・室町人名事典』（新人物往来社、1990年）