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Alder Lakeマイクロプロセッサ
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Alder Lake(アルダーレイク)とは、インテルによって開発されたマイクロプロセッサである。2021年10月27日に正式発表され[1]、第12世代Intel Coreプロセッサとして製品化された[2][3]。コードネームはアメリカ合衆国ワシントン州にある湖の名前からとられている。
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概要
高性能コア(Pコア-Performance Core)と高効率コア(Eコア-Efficient Core)を利用したハイブリッドアーキテクチャ(ヘテロジニアスマルチコア)に基づくプロセッサ[4][5]である。
プロセスルールはIntel 7(旧称:10nm Enhanced SuperFin)[6]を採用している。
ソケットはLGA1700[7]。DDR4・DDR5に対応する。
シングルコア性能のさらなる向上、および前世代で低下したマルチコア性能の挽回を図っている。
歴史
2021年10月、インテルはARM big.LITTLEに類似した、高性能コアと高効率コアを組み合わせたハイブリッドアーキテクチャを採用すると発表した[8]。これは2020年6月にリリースされたモバイル専用のLakefield[9]に続く、インテルの2番目のハイブリッドアーキテクチャであった。デスクトップ向けAlder Lakeプロセッサは2022年1月までに既に市場に投入されていたが、モバイルプロセッサは同年初頭のリリースが見込まれていた。Core i5-12600Kの開始価格は289ドルであった[8]。高効率コアにはGracemontという名前が付けられ、Golden Coveコアはゲームや動画処理などのタスク向けに設定されていた。
2022年4月、報道機関はインテルがAlder Lake-Xに取り組んでいるという「ヒント」を報じた。は2022年5月10日、Intel Visionイベントで「第12世代インテル Coreモバイルファミリー向けの7つの新しいモバイルプロセッサー」を発表した際に、Core i5、Core i7、Core i9モデルを含むHXプロセッサーシリーズを正式に発表した[10]。ラインナップでは Alder Lake-HXシリーズ、または第12世代Core HXと命名され、Core i9-12950HXがフラッグシップで、インテル史上初のラップトップ向けに設計された16コアチップとなった。
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特徴
CPU

- Golden Cove 高性能CPUコア(Pコア)とGracemont 高効率CPUコア(Eコア)によるハイブリッド構成
- 新しい命令セット拡張 [11]
- 次世代ハードウェアスケジューラ
- 全てのコアを活用してパフォーマンスを向上させ、あらゆるソフトウェアパッケージにシームレスに対応できるようになる[4]。これを利用するには、Windows 11がそれに対応する必要がある[13]。
- EコアがAVX-512命令に対応していないため、PコアのAVX-512命令も無効化されている。
- リテールクーラーは「Laminar」シリーズに一新。上位製品 (i9) 向けの「RH1」、中位製品 (i7、i5、i3)向けの「RM1」、下位製品(Pentium、Celeron)向けの「RS1」が用意されている[14]。
GPU
- Intel Xeベースの内蔵GPU
I/O
- PCI Express 5.0
- PCI Express 4.0
- Direct Media Interface 4.0 x8
- DDR5メモリ
- DDR4メモリ
- LPDDR4Xメモリ
- LPDDR5メモリ
製品一覧
デスクトップ向け
- Alder Lake-S
- 対応ソケット: LGA1700
モバイル向け
- Alder Lake-HX
- ゲーミングノートPC向け
- Alder Lake-H
- Tiger Lake-Hの後継でゲーミングノートPC向け
- Alder Lake-P
- Tiger Lake-UP3の後継でメインストリーム向け
- Alder Lake-U
- Tiger Lake-UP4の後継で薄型軽量ノートPC向け
- Alder Lake-N
- Jasper Lakeの後継でエントリー向け
- 搭載可能なメモリはシングルチャネル専用
組み込み向け
- Alder Lake-S
- 対応ソケット: LGA1700
- Alder Lake-H
- Alder Lake-P
- Alder Lake-U
- Alder Lake-N
- Alder Lake-PS
- 対応ソケット: LGA1700
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特許権侵害の裁判
米カリフォルニアのR2 Semiconductor社は、インテルの第10世代coreプロセッサIce Lake、第11世代Tiger Lake、第12世代Alder Lake及び第3世代Xeon ScalableプロセッサIce Lake-SPで使われている電圧調整機能が自社の特許を侵害しているとし、該当プロセッサの販売差し止めを求めてアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリアで裁判を起こした。 アメリカでの裁判では、R2 Semiconductor社の特許は無効と判決しインテルが勝訴した。 2024年2月ドイツのデュッセルドルフの地方裁判所は、特許権侵害を認め、インテルに対し該当プロセッサの販売差し止めを命じた。インテルは控訴した。 2024年4月ロンドンの高等裁判所は、R2 Semiconductor社の特許は、以前の発明に基づく「独創性」の欠如のために無効であると裁定し、インテルが勝訴した。 なお、第13世代Raptor Lakeや第14世代Raptor Lake Refreshには係争中の技術は使用されていない。[15]
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脚注
関連項目
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