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タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方
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タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方(タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマちほう、アラビア語: طنجة - تطوان - الحسيمة)はモロッコの12の地方の1つ。 2014年の人口は約355.7万人。 [2] 首府はタンジェ。 [3]
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地理
タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方はモロッコ最北の地方。
北から時計回りに
に接する。
リーフ地方西部を占めており、険しい地形がこの地方の8割を占めている。ジブラルタル海峡や地中海沿岸も河口付近や一部地域を除き険しい沿岸が広がる[4]。
大西洋沿岸部は第四紀に形成された沖積平野[5]により比較的平坦で、南西部にはルーコス川周辺に肥沃な土地が広がり、1億2200万m³と推定されるの水を含む帯水層がある[5]。また、2011年の森林面積は地方面積の28.3%にあたる487,300haを占め、そのうちシャウエン州が43.31%、アル・ホセイマ州が21.67%、テトゥアン州が17.72%、アライシュ州が13.60%を占める。森林は主にコルクガシ、セイヨウヒイラギガシ、フランスカイガンショウ、アルジェリアオーク、ピレネーオーク、クロベ属、マツ、ヒマラヤスギ属、モミ属から構成される[4]。地方にはアル・ホセイマ国立公園とタラッセムタネ国立公園などが
がある。
気候
タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方はケッペンの気候区分で地中海性気候(Csa)に区分される。降水量がモロッコで最も多い地方であり、中部の山岳部では平均年間総雨量がモロッコで唯一1,000mmを超える[6]。また、大西洋側では大西洋沖で発生するアゾレス高気圧が原因で西風の卓越風が吹いている[5]。
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歴史
2015年9月、アル・ホセイマ州とタンジェ=テトゥアン地方を合わせて、タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方が設置された。 [3]
人口[5]
要約
視点
2020年の推定人口
モロッコ政府の統計機関の高等計画委員会に予測によると2020年の人口は3,813,854人と推定される。タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方ではタンジェ=アシラー県の人口が一番多く、同地方の人口の約3割の121万人以上が集中している。タンジェ=アシラー県の都市人口は115万人以上であり、同地方の都市人口の約半数が集中している。
2014年の国勢調査
2014年の国勢調査ではタンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方の人口は3,556,729人だった。2004年の国勢調査より15.90%増加している。メディック・フニデク県、タンジェ=アシラー県、テトゥアン州、ファフス=アンジュラ州で10%以上増加しており、特にメディック・フニデク県の増加率は地方一の約49%である。だが、田舎コミューンでの10年間の増加率は2.13%であり、都市部の27.38%と比べると増加率が小さい。
2004年の国勢調査
行政区画[5]

タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方は2県6州から構成される。最小行政区画のコミューンは146あり、うち17が都市コミューンで129が田舎コミューンである。
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経済
要約
視点
2018年のタンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方のGDPは1,196.3億Dh。これは全国のGDPの10.79%にあたる。成長率は7.6%で一人あたりのGDPは32,114Dh。GDPの内訳が第一次産業が10.6%、第二次産業が32.3%、第三次産業が42.2%、その他が13.0%である。家計最終消費支出は全国の11,5%にあたる731.02億Dhであり成長率は4,6%。一人あたりの家計最終消費支出は19,624Dhであり成長率は3,4%である。失業率は7.5%[5]。
農業が主要産業である。穀物やオリーブ、サトウキビが栽培されている。
畜産や漁業も重要である
[8]。特に大西洋に面している平野では大規模に栽培されており、2019年時点のアライシュ州の22,310haの灌漑農地面積は地方最大であり[5]、収穫量は全国の農産物の生産量の30%、砂糖生産量の15%、野菜生産量の7%をアライシュ州が占めている[9]。
また、有名な観光地がいくつかあり代表例として世界遺産のテトゥアン旧市街や青い街・シャウエンなど観光も盛んである[10]。
この地方にはタンジェ地中海特別庁が管轄する合計2,500haになる8フリーゾーン(自由貿易地区)があり、1200社が事業を展開している[11]。特にタンジェMED港周辺の自由貿易地区は、アフリカ有数の海外投資を呼び込んでおり[12]、2020年にはフィナンシャル・タイムズの調査による世界フリーゾーンランキングで第2位にランクインした[13]。
産業別データ[5]
- 農業 - 2019年時点でタンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方には710,760haの農地が存在する。
- 2019年の農産物の生産量(トン)
- 畜産 - 2019年の生産量(トン)
- 工業 - 2016年時点では全国の施設数の11.1%にあたる781施設が同地方に存在し、総生産は全国の工業のGDPの16.6%の608億モロッコ・ディルハム。雇用は全国の工業の雇用創出の22%の約13万人である。
- 観光業 - 2018年時点で、同地方には全国の8%にあたる340施設の宿泊施設があり、泊数は全国の8%にあたる年間2,005,167泊だった。
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交通
要約
視点
道路
2018年時点でタンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方の公道の総延長は2871.2Kmあり、舗装率は98.23%である[5]。
高速道路
国道
空港[5]
タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方には3つの空港が存在する。2018年の3つの空港の乗客数は1,237,159人。
鉄道[5]
- タンジェ=カサブランカ高速鉄道:2018年にタンジェ⇔カサブランカが開通。ケニトラ⇔カサブランカは在来線に乗り入れる。地方内では102Km走行する
- 在来線:在来線の総延長は152Km。鉄道駅は12駅うち4駅が旅客駅。
港湾[5]
タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方には3つの港湾が存在する。2018年の3つの港湾の乗客数は4,460,803人[注釈 1]。
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教育
2014年の国勢調査ではタンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方の識字率は69.0%だった。都市部は77.9%、農村部では55.3%だった。2004年の国勢調査では全体で56.6%、都市部で68.7%、農村部で40.7%だった。10年で識字率が10ポイン以上増加しているものの、都市部と農村部では依然として識字率に大きな格差がある。また、男性の識字率が79.5%あるのに対し、女性の識字率は58.2%しかなく男女間での格差も大きい。
地域別に見るとアル・ホセイマ州、シャウエン州、ファフス=アンジュラ州、ウェザーン州などの都市人口比率が低い地域では識字率が60.8〜59.8%であり、これらの地域での女性の識字率は45%〜48.6%と低水準である[5]。
脚注
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