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『グラディウスII -GOFERの野望-』(グラディウスツー ゴーファーのやぼう、GRADIUS II)はコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント、コナミアミューズメント)よりリリースされた、横スクロール型のシューティングゲーム。1988年に業務用アーケードゲームのシステム基板「TWIN 16」第2弾タイトルとして稼働した。日本国外版の名称は『VULCAN VENTURE』(バルカン・ベンチャー。#タイトルも参照)。
ジャンル | 横スクロールシューティング |
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対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
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開発元 | コナミ開発1課 |
発売元 | コナミ |
ディレクター | 町口浩康 |
プログラマー |
高取利明 筒井久一郎 T.HORIMOTO 鈴木彰 藤井龍夫 |
音楽 |
コナミ矩形波倶楽部 田坂真二 古川元亮 深見誠一 松原健一 |
美術 |
M.YOSHIKATA 芦田裕行 M.IWAMOTO A.NONAMI 角和邦昭 |
シリーズ | グラディウスシリーズ |
人数 | 1 - 2人(交互プレイ) |
メディア | 業務用基板(2.80メガバイト) |
稼働時期 |
1988年3月24日 1988年 発売日一覧
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対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:E(6歳以上) PEGI:7 |
コンテンツアイコン |
Mild Fantasy Violence Violence |
デバイス |
8方向レバー 3ボタン |
システム基板 | TWIN 16 |
CPU | MC68000 (@ 10 MHz) ×2 |
サウンド |
Z80 (@ 3.579545 MHz) YM2151 (@ 3.57958 MHz) 007232 (@ 3.579545 MHz) μPD7759c (@ 640 kHz) |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 横モニター 320×224ピクセル 60.00Hz パレット1024色 |
アーケード版は当時、唯一のアーケードゲーム雑誌であった『ゲーメスト』の企画「第2回ゲーメスト大賞」において大賞1位を獲得、ファミリーコンピュータ版はゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」にてシルバー殿堂入りを獲得した(詳細は#評価を参照)。
後に多くの家庭用ゲーム機などに移植された(詳細は#移植版を参照)。
日本では『グラディウス』(1985年。以下「1作目」などと略記する場合あり)の続編として位置付けられている作品。1作目から本作の間には『沙羅曼蛇』(1986年)[注 1]、そのマイナーチェンジである『ライフフォース』(1987年)、MSXオリジナルの『グラディウス2』(1987年)などが発売されていたが、アーケード版における正式な続編「パート2」として発売された。開発期間は5ヶ月ほどである[1]。
前述した『ゲーメスト』編集部によると、1988年春に行われたAOUアミューズメントエキスポにて電撃的に発表され、大きなインパクトを与えたと語られており、『ファミリーコンピュータMagazine』などアーケードゲーム誌以外でも大きく誌面を割いて掲載されるなど異例の盛り上がりを見せた。
1作目の最大の特徴だったパワーアップ要素を多彩にし、ゲーム内容、音楽、美術、全てにおいて格段の改良が行なわれた。続編ものにありがちな蛇足感を見せず、丁寧な調整による完成度の高さがゲーメスト大賞を獲得するに至った大きな評価の一因となった。
本作にはコンティニュー機能は存在しない[注 2]。エクステンドについては、当初は標準設定で70,000点ごとに残機が増える仕様だった。しかし、プレイ時間が長く売上が上がらない、残機が100機に到達した瞬間にオーバーフロー現象による強制ゲームオーバーのバグ、また永久パターンなどの問題点が発覚した。この問題に対しある場所で永久パターンにならないバージョン(通常バージョンB)を配布したものの、なおも特定の場所で永久パターンが存在しており、最終的には全販売先に対してさらに改修された新々バージョン(通称Newバージョン。オペレーターに対しては、「よりインカムの上がるバージョン」と説明されていた)ROMが無償配布された。これにより残機追加は150,000点ごとに変更されている。
『沙羅曼蛇』で初登場したボイス機能も種類が増加した。音声が鮮明になり、ボス戦では弱点を英語で発言するようになった。前作では音源合成チップを使用していたが、本作ではPCM音源を使用している。
先に発売されていたMSX版ソフト『グラディウス2』(1987年)の海外名がNEMESIS II。これは『グラディウス』(NEMESIS) の直接の後継作に位置づけられる。そのため本作はVULCAN VENTUREという日本国外名で発売されている。
なおシリーズには「2」と「II」が並存するので、会話の際には明確な区別をする必要がある。よく見られる区別方法としては、「2=に、MSX」「II=ツー、ゴーファー(GOFERの野望)」がある。この他、『コナミGBコレクション VOL.3』(1998年)に収録されている「グラディウスII」は『ネメシスII』(1991年)の改題で、前記のどちらとも内容が異なる。PlayStationとセガサターンにはMSX版ゲームソフトが収録されているソフトとしてコナミアンティークスMSXコレクションがある。
8方向レバーと3ボタン(パワーアップ、対空ショット、対地ミサイル)で自機であるビックバイパーを操作し、全8ステージの変化に富む世界を舞台に戦う。2周目以降も残機がなくなるまで続き難易度が上昇する。
ミスした際のリトライ方法は『グラディウス』と同様の戻り復活を採用しており、それに伴って2人プレイの方法も同時プレイから交互プレイに戻された。ビックバイパーのデザインも『沙羅曼蛇』では大きく変更されていたが、本作ではほぼ『グラディウス』当時のデザインに戻された。但し『グラディウス』のものよりも上下に太く見えるようになっている。
敵を破壊した際に出現するカプセルにはパワーアップに使用する赤カプセルと、取った瞬間に画面上の敵が全滅する青カプセルがあるのは前作と同様だが、本作の青カプセルは敵弾も一掃できるようになった。また、赤と青とでカプセルのデザインが異なる。
『グラディウス』を踏襲しているためパワーアップシステムの解説については割愛する。本作ではゲームスタート時、「POWER METER SELECT」から4種類の異なるパワーアップゲージ構成のうち、1種類を選択する。各タイプにはイメージカラーがあり、レーザーとシールド、自機が破壊された時の爆風の色がそれに準ずる。
自機 | ゲージ | ||||||
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1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | ||
装備タイプ | イメージカラー | SPEED UP | MISSILE | DOUBLE | LASER | OPTION | ? |
タイプ1 | 緑 | スピードアップ | ミサイル | ダブル | レーザー | オプション | ?(シールド) |
タイプ2 | 橙 | スプレッドボム | テイルガン | ||||
タイプ3 | 青 | フォトントゥーピド | ダブル | リップルレーザー | |||
タイプ4 | 橙 | 2-WAYミサイル | テイルガン |
シールド(?ゲージ)は、別途「SHIELD SELECT」にて以下の2種類から選択する。
シールドセレクト | ? |
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タイプ1 | シールド |
タイプ2 | フォースフィールド |
初期装備であるノーマルショットの弾速が『グラディウス』のものよりも落ちたため、無闇に空撃ちしていると画面上に撃った弾が両方とも残ったままで次弾が撃てない弾切れ状態を起こし、眼前の雑魚キャラを破壊できずに体当たりを食らうことが多くなった。
パワーアップできる各装備の詳細は以下の通り。
『グラディウス』と『沙羅曼蛇』ではスクランブルハッチをミサイル1発で破壊できたが、本作ではスプレッドボムを除き、2発当てなければ破壊できない。撃った弾が消滅すれば直ちに再発射されるように改善された。2-WAY以外は単発で発射される。ノーマルショットで破壊可能な地形を壊すことはできない。
それぞれの方向に1発ずつノーマルショットを撃つ。各方向に撃った弾が両方とも消滅しないと再発射できない。 レーザー系とは排他選択であり併用不可。ダブル系を装備するとレーザー系の効果は失われる。
ダブル系とは排他選択であり併用不可。レーザー系を装備するとダブル系の効果は失われる。
シールドは「POWER METER SELECT」とは別に、「SHIELD SELECT」から以下の2種類のうち、1種類を選択する。どちらも地形と接触すると耐久力が下がる。パワーゲージの表示はどちらも「?」。
今から2年前、惑星グラディウスは突如現れた亜時空星団バクテリアンによる侵略を受け、苦戦を強いられたグラディウス軍は最後の手段として超時空戦闘機ビックバイパーを発進させた。ビックバイパーは死闘の末にバクテリアンの中枢である要塞ゼロスを撃破し、グラディウスに勝利をもたらした(『グラディウス』でのストーリー)。
そして現在、再びバクテリアンの猛威が惑星グラディウスを襲う。特殊部隊「ゴーファー」を迎え撃つため、グラディウス軍は強化改造を行ったビックバイパーを発進させた。
面 | 内容 | 解説 | 使用曲 | ボス |
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1 | 人工太陽 | ファイヤードラゴンを生む大小8個の人工太陽が配置された、上下無限スクロールステージ。このステージが製作されたのは開発の後半だったが、見た目のインパクトから1面に変更された経緯がある[5]。 |
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2 | エイリアン | 網状の障害物を排除しつつ、奇怪な生命体や触手を相手にするステージ。上下2画面分に任意にスクロールする。通称「ギーガーステージ」。 |
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3 | 結晶 | 前方から押し寄せる高耐久力の結晶群をかいくぐるステージ。 |
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4 | 火山 | 初代1面を思わせる入り組んだ地形を進むステージ。後半からは大量の火山弾を噴出する火山が登場し、地形全体が赤黒くなる。2周目以降は、火山が多く配置された地形に変化する。開発当時、最初に製作されたステージである[5]。 |
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5 | モアイ | 破壊可能なイオンリングを放出するモアイ像群を破壊つつ進むシリーズ伝統のステージ。上下無限スクロール。ステージ後半になるとモアイの顔が赤くなり、自機方向へ振り向いて猛連射してくるなど攻撃が激しくなり(通称:怒り状態)、曲調もテンポアップする。 |
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6 | 高速迷路 | 沙羅曼蛇およびライフフォースの6面終盤のような、スクロールスピードが通常の2倍近くある特殊ステージ。2段階以上のスピードでなければ攻略不可能。上下無限スクロール。内部は迷路状となっており、初代2面にも登場する破壊可能な小石、進路を阻む蛇腹状のシャッター、行き止まりなどのトラップがある。 |
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7 | ボスラッシュ | GOFER艦から出撃してくる、グラディウス、沙羅曼蛇、ライフフォースに登場したボスと連戦を繰り広げるステージ。ステージ開始前に大量の赤ザブ(パワーアップカプセルを持つ敵)が現れ、無防備の場合でも大幅にパワーアップできる。途中でミスするとザブ戦から再スタートとなる。 |
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8 | GOFER艦内 | 敵の本拠地である最終ステージ。巨大なハッチを破壊して敵艦内へ侵入する。狭い空間で敵の攻撃を避ける前半戦と、プレイヤーの行き手を阻む中間要塞との中ボス戦、上下からせり出す地形やトリッキーな動きで自機を翻弄する破壊不可能な敵を避ける後半戦に分かれる。ステージの奥に真のボスであるゴーファーが潜んでいる。 |
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オプションが最大数(4個)装備された状態で一定時間(初回は4分30秒、2回以降は2分15秒毎。自機がミスした場合はミスまでオプション最大数装備した時間とミス後のオプション最大数装着した時間の累計時間でカウント。)進行すると警告音が鳴り、オプションハンターが出現する。回避に失敗すると、触れられた部分から先のオプションを奪い去られ戦力が低下する。自機のいかなる攻撃でも破壊できない。自機に対して当たり判定がないので重なってもミスにはならないが、オプションを配置を含めた緻密な設計図に基づくゲーム攻略が求められる中では致命的な妨害を受けることになるため、以下のような対策が多く取られる。なお、ステージとステージの切り替え完了直前に出現した場合のみ、タイミングによっては消滅することもある。ただし、高速スクロールステージ(6面)でオプション最大数装着した時間はカウントされない。
※表における「KDE」は、現在コナミの家庭用ゲームソフト事業を担うグループ会社「コナミデジタルエンタテインメント」の英略称。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 売上本数 | 備考 |
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1 | グラディウスII | 1988年12月16日 |
ファミリーコンピュータ | コナミ開発2課 | コナミ | 2メガビット+64キロRAM ロムカセット[6] |
RC832 | - | |
2 | グラディウスII -GOFERの野望- | 1992年2月7日 |
X68000 | コナミ | コナミ | 5インチ2HD フロッピーディスク2枚組 |
RA957 | - | |
3 | グラディウスII -GOFERの野望- | 1992年12月1日 |
PCエンジンSUPER CD-ROM² | コナミ開発三部 | コナミ | CD-ROM | KMCD2003 | - | |
4 | グラディウス DELUXE PACK | 1996年3月29日 |
PlayStation セガサターン |
KCET | コナミ | CD-ROM | SLPS-00303 T-9509G |
- | 『グラディウス』とのカップリング |
5 | グラディウスDELUXE PACK for Windows |
1997年2月21日 |
Windows 95 | コナミ | コナミ | CD-ROM | ME203-J1 | - | 『グラディウス』とのカップリング |
6 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2004年2月19日[7][8] |
JavaおよびBREW対応機種 (EZアプリ) |
コナミ | コナミオンライン | ダウンロード | - | ||
7 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2004年11月2日[9][10] |
505i/506i/900iシリーズ以上 (iアプリ) |
コナミ | コナミオンライン | ダウンロード (コナミネットDX) |
- | - | |
8 | グラディウス ポータブル | 2006年2月9日 |
PlayStation Portable | Konami Software Shanghai | コナミ | UMD | VP-013J1 | - | 『グラディウス』、『グラディウスIII -伝説から神話へ-』 『グラディウスIV -復活-』、『グラディウス外伝』とのカップリング |
9 | グラディウスII | 2006年3月22日 |
Windows | コナミ | アイレボ | ダウンロード (i-revo) |
- | - | ファミリーコンピュータ版の移植 |
10 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2006年7月26日 |
ウィルコムW-ZERO3シリーズ専用 | KDE | コナミオンライン | ダウンロード | - | - | |
11 | グラディウス ポータブル コナミ・ザ・ベスト |
2007年1月25日 |
PlayStation Portable | Konami Software Shanghai | KDE | UMD | VP-013J2 | - | 廉価版 |
12 | グラディウスII | 2007年4月24日 |
Wii | KDE | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | - | ファミリーコンピュータ版の移植。 2019年1月31日 配信・販売終了 |
13 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2007年11月13日 2008年10月20日 PAL 2008年5月2日 |
Wii | KDE | KDE | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
NPJB-00127 |
- | PCエンジン版の移植。 2019年1月31日 配信・販売終了 |
14 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2009年12月1日 |
Yahoo!ケータイ (S!アプリ) |
KDE | コナミオンライン | ダウンロード | - | - | |
15 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2010年1月19日[11][12] |
Windows Mobile | KDE | コナミオンライン | ダウンロード | - | - | 前・後編に分けて配信 |
16 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2010年10月20日 |
PlayStation 3 PlayStation Portable |
KDE | KDE | ダウンロード (ゲームアーカイブス) |
- | - | PCエンジン版の移植 |
17 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2016年4月22日[13] |
PlayStation 4 | コナミ | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
- | - | アーケード版の移植 海外版『VULCAN VENTURE』も収録 |
18 | アーケードクラシックス アニバーサリーコレクション |
2019年4月18日 2019年4月18日 2019年4月18日 |
Nintendo Switch Playstation 4 Xbox One Steam |
ハムスター ゴッチテクノロジー |
KDE | ダウンロード | - | 本作も含むアーケードゲーム8作品を収録したオムニバスソフトの1作として収録。 アップデートにより英語版(VULCAN VENTURE)が追加。 | |
19 | グラディウスII -GOFERの野望- | 2020年11月12日[14][15] |
Nintendo Switch | コナミ | ハムスター | ダウンロード (アーケードアーカイブス) |
- | - | アーケード版の移植 海外版『VULCAN VENTURE』も収録 |
ファミリーコンピュータ版(以下「ファミコン版」「FC版」などと略記する場合あり)は数ある他機種版の中でも最初にリリースされた衆目認知度の高いバージョンだが、前述した通りアーケード版をベースにアレンジした要素が多々存在するため詳説する。
ジャンル | 横スクロールシューティング |
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対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | コナミ開発2課 |
発売元 | コナミ |
ディレクター |
梅崎重治 村木摂 |
プログラマー | 梅崎重治 |
音楽 |
前沢秀憲 森本ゆきえ |
美術 | 村木摂 |
人数 | 1 - 2人(交互プレイ) |
メディア | 2メガビット+64キロRAMカセット |
発売日 | |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
ファミリーコンピュータ(以下、FC)版グラディウスシリーズの3作目である。
BGM(一部の楽曲を除く)や、ステージ構成などが大幅に変更されており、アーケード版とは別物のオリジナル要素が強い作品となっている。副題である「GOFERの野望」は付けられておらず、単に『GRADIUS II』という名称で発売されている。アーケード版発売(3月)から、FC版ソフト発表が夏頃、発売が同年12月と当時としても異例の早さの移植だった。キャッチコピーは「ファンタジー、創世。」である。
移植はアーケード版のスタッフの協力の下、梅崎重治などが手がけた。ゲーム雑誌の製作者のインタビューでは、「ハードによる多くの制約事項との戦いだったが、大きく難航したのはステージ構成や難易度の低下など企画・方向性部分で、他については過去のノウハウを生かしたため、さほどではなかった」とされている。アーケードとの違いについては「ファンには申し訳ない」という旨の発言も残している。梅崎は当時『魂斗羅』の移植も手がけており、「そちらの方がきつかった」とも発言している[要出典]。
2007年4月24日から2019年1月31日まで、Wii版バーチャルコンソールにて配信・販売(要500Wiiポイント)されていた(購入済みであれば当面は再ダウンロード可能)。
FC版はハードウェア性能や当時の開発技術の限界から1作目『グラディウス』ではオプションは2つまで、『沙羅曼蛇』ではオプションは3つまでしか装備できずボイスも再現されていなかったが、本作ではオプションのスプライトサイズを交互に切り替える事で4つ装備可能とし、一部のパワーアップ時のボイスも内蔵音源のDPCMを使用して再現されている(2way Missile→Missile、Ripple Laser→Laserの様に基本である1番の装備名でのみ発音)。ゴーファーの発声もこれらの組み合わせにより演出される。
スプレッドボムはグラディウスシリーズにおいて弾頭と爆風に1回ずつ攻撃判定が存在し爆風で敵が見えなくなる特徴があるが、本作では爆風が出ている限り攻撃判定が連続で発生し続ける上に爆風もスプライトの点滅で表現されるのである程度状況が確認可能な物であり、他作品に比べ非常に強力な装備となっている。
レーザーはスプライトのデザインを破線状にした物を高速に明滅させることで長さを実現し、パワーアップゲージは走査位置がゲージの部分に来たときにBGパターンを入れ替えて表示させている(ラスタースクロール#用法を参照)。
本作はアーケード版と違ってゲームスタート時のタイプセレクト画面ではバリアセレクトができず、バリアは全方位防御で耐久力5発分のフォースフィールドのみになっている。また、各装備のイメージカラー分けも省略されている。 レーザー・ダブル系は2段階のパワーアップが可能になっており、2段階目は弾速が上がることで連射性能が向上する。また、オプションを4つ装備した後もゲージは選択不可の状態にはならず、さらにカプセルを回収してゲージ選択すると一定時間オプションが自機の周囲を時計回りに回転するローリングオプションになるといった追加要素もある。
オプションハンターは登場せず、難易度も2周以上でもほとんど上がらないが、自機の当たり判定が見た目の割りに大きく設定されている。また、ボスのタイムアウトによる自爆がない。
自機などの一部のグラフィックは前作の『沙羅曼蛇』から流用しているため、1P側は一貫してビックバイパー(機体の色は青、オプションは赤)であり、2人プレイの時には2P側としてロードブリティッシュ(機体の色は赤、オプションは青)となっており、それぞれ双発機になっている一方で、エンディングシーンではアーケード版を再現しているため単発機になっている。
シューティングゲームに不慣れなユーザーも多いFC向けのため、難易度を落とし開発された。『ファミリーコンピュータMagazine』では2周に渡り全ステージの写真を掲載する完全特集を組むなど、どのゲーム雑誌も、年末の目玉ソフトとして扱う一方、高難易度シューティングゲームとしての特集を組んでいる。なお、最終ボスのゴーファーだけは、各誌黒塗りなどの修正が入っていた。
開発資料のみだが、容量の都合で没になったステージや敵キャラクターが存在する[16]。
アーケード版よりも詳細なストーリーが設定された。 メタリオン星系第一惑星「GRADIUS(グラディウス)」。かつてバクテリアンとの熾烈な戦いも、今では遥か過去のものとなり、歴戦の戦士ビックバイパーも、その翼を休め永遠の眠りについたかに見えた。
グラディウスを含む4つの惑星が10000年に一度の惑星直列を迎えた時、全てが始まった。4つの惑星を中心に出現した暗黒ガス雲により、周囲のスペースプラントは燃え盛かり、謎の部隊「ゴーファー」によるグラディウスへの攻撃が開始された。惑星グラディウス史記Iには、これを示唆するような記述があった。
面 | 内容 | 解説 | 使用曲 | ボス |
---|---|---|---|---|
1 | 人工太陽 | ステージ前半は上下無限スクロールし、後半には固定スクロールだが上下からプロミネンスが吹き出すエリア(『沙羅曼蛇』のステージ3と酷似)が追加されている。 |
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2 | ギーガ | 網状の障害物を排除しつつ、奇怪な生命体や触手を相手にする。アーケード版と違い触手は破壊可能。アーケード版ではステージボスだったビッグアイは中ボスになり、代わりにFC版『沙羅曼蛇』のオリジナルボスだったギーガがボスとなっている。ただし向きが横向きになっており攻撃方法も前作とは全く異なる。 |
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3 | 逆火山・水晶 | アーケード版の3面と4面を統合したようなステージ。前半は上下に地殻のある火山地帯。後半は多数の水晶が出現する。後半では処理落ちが頻繁に起きる。 |
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4 | モアイ | 破壊可能なイオンリングを放出する石像群を破壊しつつ進む。モアイはアーケード版同様赤くはなるが、攻撃はあまり変化がない。 |
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5 | ボスラッシュ | 過去シリーズのボスと連戦を繰り広げる。イントルーダ、ガウは登場しない。ステージ開始直後に前衛としてパワーカプセルを所持する敵が大量に現れる。 |
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6 | 要塞 | 前半は狭い基地内での敵の総攻撃。中盤は高速スクロール地帯を越えて中ボス戦を挟み、後半に出現するクラブはアーケード版と違ってステージボスであり、破壊可能。 |
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7 | 細胞 | 巨大な生命の内部のようなステージ。地形や敵の攻撃方法など全体的に沙羅曼蛇のステージ1と酷似している。 |
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なお、5面のビッグアイは2面のビッグアイと名前は一緒だが、沙羅曼蛇で最終ボスとして登場した別物。また、前者のビッグアイには稲妻攻撃時に「パカパカ」(効果音は悪魔城ドラキュラの全滅アイテムを取得した時と同じような効果音)、すなわち光の明滅による演出があり、ポケモンショック類似の状態が発生するおそれがあるためVC版ではこれが修正されている。
FC版の作曲・編曲者は「その筋森本(森本ゆきえ)」である。音楽の使われ方もアーケード版とは異なり、空中戦BGMはアーケード版では1面の空中戦専用だった "TABIDACHI" が2面以降も引き続き使われている。またボスBGMにはアーケード版では最終面後半のBGM "The Final Enemy" が使われ、アーケード版のボスBGM "Take Care!" はラスボスのゴーファー専用となり、曲が入れ替えられて使用されている。
さらに2面、3面、6面、7面はオリジナルのBGMとなっている。エンディングBGMは中間部が原曲作曲者である古川もとあきにより加作されている[17]このFC版ロングバージョンは『極上パロディウス 〜過去の栄光を求めて〜』のエンディングBGMとしてもアレンジされている。また2008年にWiiwareで配信された『グラディウス リバース』の1面、4面のBGMにそれぞれ本作の3面、7面のBGMが用いられている。効果音についても『沙羅曼蛇』と初代『グラディウス』から一部流用している。
なお、BGM、効果音共にFC内蔵音源のみで演奏されており、カセット内に拡張音源は搭載されていない。
FC版以降にリリースされた版は、概ねアーケード版に忠実な移植を目指し制作されているが、セガサターン・PlayStationの頃までにリリースされた版では横方向の解像度がオリジナル版より幾ばくか足りない(当時は現代のゲーム機と異なり、解像度をフレキシブルに設定できなかった)問題があったため、画面構成に何らかのアレンジが加わっている。
面 | 内容 | 解説 | 使用曲 | ボス |
---|---|---|---|---|
6 | 遺跡 | 砂漠の遺跡の内部を進むステージ。MSX用ソフト『グラディウス2』のステージ3に近い。ボスのデザートコアは2形態あるという珍しいコアである。 |
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携帯電話版、ウィルコムW-ZERO3シリーズ専用版、Windows Mobile版がある。また、MSXでは『ゴーファーの野望 エピソードII』という、本作をベースにしつつもほぼオリジナルと言っていい作品が発売されている。なお、ゲームボーイの『コナミGBコレクション VOL.3』には『グラディウスII』が収録されているが、これは91年発売のゲームボーイ用ソフト『ネメシスII』の名称を変更したものである。
本作BGMの作曲はコナミ矩形波倶楽部の古川もとあき、プロフェット深見などが担当した。なお2面BGMの『Synthetic Life』は本来はMSX版『グラディウス2』の未使用曲だったものを用いている。またステージ1のBGMや空中戦のBGMなどが後のシリーズや同社の『beatmania IIDX』シリーズや『GuitarFreaks & DrumMania』シリーズでも使用されているのをはじめ、たびたびアレンジバージョンが制作されている。
評価 | ||||||||||||||||||||||||
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項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
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得点 | 3.75 | 4.05 | 3.57 | 3.72 | 3.80 | 3.43 | 22.32 |
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 3.93 | 4.58 | 4.13 | 4.29 | 4.30 | 3.54 | 24.77 |
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