上海ディズニーランド
中国・上海にあるテーマパーク ウィキペディアから
中国・上海にあるテーマパーク ウィキペディアから
上海ディズニーランド(シャンハイディズニーランド、簡体字中国語: 上海迪士尼乐园、 英語: Shanghai Disneyland、略称:SHDL[要出典])とは、中華人民共和国の上海市の浦東新区に位置し、2016年6月16日に開業したディズニーパークのことを指す。
上海ディズニーランド Shanghai Disneyland Park ( 上海迪士尼乐园 ) | |
---|---|
所在地 | 上海ディズニーリゾート 中国 上海市浦東新区 |
座標 | 北緯31.1440度 東経121.6570度 |
住所 | 上海市浦東新区川沙新鎮申迪北路753号 |
公式サイト | Shanghai Disneyland Park |
所有者 | ウォルト・ディズニー・カンパニー (43%)[1] 上海シェンディ・グループ(57%)[1] |
運営者 | ディズニー・エクスペリエンス[1] 上海シェンディ・グループ[1] |
開業 | 2016年6月16日[2][広報 1] |
面積 | 91万m²(0.91km²) |
アトラクション数 | 全21個 |
3.9平方キロメートル(1.5平方マイル)の広さで、建設費は245億人民元(約4兆9490億円)である。ディズニー社は株の43%、上海市政府が出資している申迪公司は57%を保有しているが、日本のオリエンタルランドとは違ってディズニー社が主導側の立場になっている[3][4]。現在、園内にはミッキー・アベニュー、ガーデンズ・オブ・イマジネーション、ファンタジーランド、トレジャー・コーブ、アドベンチャー・アイル、トゥモローランド、トイ・ストーリー・ランド、そしてズートピアエリアなどの8つのテーマエリアがある。2023年の統計によれば、年間1400万人が訪れていて、世界で5番目に多くの来園者数を有するテーマパークとなっている[5]。
2016年6月16日に開業し[2]、ディズニーランドとしては6番目の開園になっている。世界最大のディズニーランド・パーク(パークやホテルを含むリゾートの面積は除く)でありながら、世界最新のディズニーランドでもある[6]。
園内の中心部に位置するお城は60メートルに達しており、ディズニー諸パークの中では最長の高さと最大の規模を誇り、上海ディズニーを象徴するシンボルでもある。英語では「エンチャンテッド・ストーリーブック・キャッスル(Enchanted Storybook Castle)」と呼ばれているが、名前が長いすぎるため、現地では中国語の「奇幻童話城堡」と呼ぶことが多い。このお城は他のディズニーパークの「シンデレラ城」や「眠れる森の美女の城」とは異なり、特定のディズニープリンセスに限らず、全てのプリンセスの物語を集結させたコンセントをモチーフにしている[7]。
園内の建物には西洋風だけではなく、中華風のものも多く、ミッキーやミニーなどのキャラ達も頻繁に中華風の衣装を着て登場している[8]。2023年6月15日、上海ディズニーランドと上海市政府は「ゲストはディズニーキャラを模した服装を着ない限り、どんな服装を着て来園しても構わない。むしろ中国らしさを強調するため、漢服の園内着用を推奨している。また、中国国内のディズニーパーク同士の競争を避けるために、香港ディズニーランドでは『チャイナドレス』を主流とし、上海ではより伝統的な『漢服』を用いることで、両都市それぞれの特色が際立つように区別化をする。」という共同声明を発表した[9][10][11][12][13]。
上海ディズニーランドの2016年開園から2017年6月まで来場者数は1100万人となり、目標を1割上回った[14]。各アトラクションの待ち時間は専用アプリで確認できるが、連休となる春節(旧正月)や国慶節(中華人民共和国の建国記念日)には2時間以上になることもある[8]。2018年3月に発表された「2017年の世界のテーマパーク入場者ランキング」によれば、上海ディズニーランドは入場者数で世界8位、アジア・太平洋地域では東京ディズニーランド、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、東京ディズニーシーに次ぐ4位のテーマパークとなった。[15]
2018年4月26日、上海ディズニーリゾートの七つ目のテーマエリア、「トイ・ストーリーランド(Toy Story Land)」がオープンした[16]。
上海ディズニーランドのアトラクションは、他のディズニーランドとは異なる特徴を形成しており、映画『トロン』『トロン: レガシー』に登場したライトサイクルや世界観を再現したトロン・ライトサイクル・パワーラン、4D技術を使うカリブの海賊:バトル・フォー・ザ・サンケン・トレジャーなど、テクノロジー性の高いアトラクションが多く設置している。
テーマパークと大通りを一本挟んだ場所にある天然ガスを使った「コージェネレーション」エネルギーステーションから、上海ディズニーランドにエネルギーが供給されている。このエネルギーステーションには、蒸気・冷気・熱水・電力の4種類のパイプが敷設されており、発電時に発生する余熱で蒸気を作り出し、圧縮空気が必要なアトラクションに供給している。また、余熱を利用して水を加熱し、厨房やホテルにお湯を供給するとともに、臭素酸イオン技術を使ったセントラル空調で冷房を行っている。このシステムは、童話のお城の暖炉やジェットコースターに必要な圧縮空気、ミッキーの部屋の夏の冷房など、様々なアトラクションやシーンにエネルギーを提供する際に、電力だけに頼るのではなく、複数のエネルギー源を効率的に組み合わせて利用している。上海ディズニーランドは、こういった数々の最新技術を導入した初めてのディズニーパークである。
上海ディズニーランドには「8つの有料テーマエリア」と「1つの無料エリア」で構成されており、中国国内のディズニーランドであるため、それぞれのエリアは英語だけではなく、漢文の名前も持っている[37]。
他のマジックキングダムタイプのディズニーパークとは真っ逆のレイアウトになっており、メイン広場の左側にあるアドベンチャーランド(上海ではアドベンチャーアイル)が右側へ、トゥモローランドは右側ではなく左側へ配置されている。ファンタジーランドだけは位置が変わらず、お城の後ろにある。パーク自体は広々とした開放感のある田舎地域に設置されているため、パークの周囲を走る蒸気機関車が存在しなく、そとの景色を隠す土手も必要ない[38]。お城とエントランスをつなぐ商店街も従来のヴィクトリア朝風の建物ではなく、中国で人気の高いキャラ達を集まってテーマにした建物が替えて並んでいる[39]。
中国ならではの特徴を強調するための工夫が多く、商店街とお城の間の広い空間には「牡丹・松・東洋蘭を植えた花園」や「梅と桃の木を植えた十二支の庭」、「九曲橋」、「錦鯉池」、「青花瓷をイメージしたレストラン」など、5つの中華風庭園が立ち並んでいる。中国人は行列を作ってアトラクションを遊ぶことよりも、美味しい食事や美しい建築を楽しむことにかかる時間のほうが多いということから、レストランの座席数は通常のマジックキングダムパークの3倍に増やされ、大家族向けの広いピクニックエリアも多く設けられている。そして、中国では「暗い空間に踊ったり、歌ったりする人形やロボットは非常に怖いだと感じる人」が日米より圧倒的に多いため[40]、上海のスリルライドでは「アニマトロニクス」の技術をできるだけ使わず、その代わりに「4Dスクリーン」や「ライブ型刺激装置」などの技術で充実させている傾向がある。
米国の特徴が強い「スペース・マウンテン」「イッツ・ア・スモールワールド」「カリブの海賊」などの定番アトラクションは中国文化に合わせて形を変え、米国色を排除した表現になっている。また、欧米の文化帝国主義や白人至上主義など、中国共産党にとっては敏感な政治要素への配慮から[41]、従来のディズニーパークの「フロンティアランド」「ウェストランド」「ジャングル・クルーズ」の中に存在している白人の植民時代を美化する要素を一切省略し[42]、「アドベンチャーアイル」という1つのエリアに簡略化されている。
上海ディズニーランドオリジナルのテーマランド。パークのエントランスの正面にあり、他のパークのメインストリートUSAやワールド・バザールに相当する。 実際にはその名の通りミッキーマウスなどのディズニーの仲間たちの要素が至る所にあるため、「トゥーンタウンとワールド・バザールを融合したエリア」のような風情となっている。ワールドバザールのようなアメリカ風の建物が連なり、それぞれの建物は「ミッキーの家、ミニーの家」とされており、建物の中にもそれぞれのキャラクターのプロップスを鑑賞しながら、そのキャラクターの商品を購入できる。例えば「スウィートハート・コンフェクショナリー」という店舗は「ステラ・ルーのお菓子工房」という設定で、ステラ・ルーに関する限定の菓子も販売されており、ステラ・ルーのグリーティングも提供している。
上海ディズニーランドオリジナルのテーマランド。エンチャンテッド・ストーリーブック・キャッスルの目の前に広がる大きな庭園のテーマランドで、中国の干支をモチーフにした絵、徽派建築風の中華料理店など、5つの中華風庭園が集結した巨大な空間であり、中国文化とディズニー要素の融合を象徴するエリアでもある。世界ディズニーランドの中で唯一「花園」をメインテーマにしたエリアである。また、空飛ぶダンボとカルーセルのアトラクションは、世界のディズニーパークではすべてファンタジーランドにあるが、上海のみこのガーデン・オブ・イマジネーションにある。
パークの中最大のテーマランド。パークのシンボルである「エンチャンテッド・ストーリーブック・キャッスル(奇幻童話の城)」はこのエリアにある。さらにボートに乗ってディズニー映画のシーンを巡るクリスタル・グロットへの旅や、くまのプーさんをテーマとしたエリアなど、上海ディズニーランドにしか無いアトラクションなどもある。
上海ディズニーランドオリジナルのテーマランド。18世紀のカリブ海の海岸をモチーフとしたテーマランド。映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』を元としたアトラクション、カリブの海賊 バトル・フォー・サンケン・トレジャーや、ジャック・スパロウが登場するショー、アイ・オブ・ザ・ストームを鑑賞できる。
上海ディズニーランドオリジナルのテーマランド。冒険をテーマとしている点でアドベンチャーランドと似ている上、全体的にも中南米に基づいて作られている。ロアリング・ラピッドや、ソアリン・オーバー・ザ・ホライズンなど、冒険にまつわるアトラクションがある。
未来をテーマとしたテーマランド。世界のトゥモローランドの中で唯一スペース・マウンテンが存在せず、映画『トロン: レガシー』をテーマとしたアトラクション、トロン・ライトサイクル・パワーランなどがある。
上海ディズニーランド唯一の無料入場のエリア[43]。メインストリートUSAの機能も揃えるショッピングモールの街。パークへのエントランスは付近に位置しており、上海ディズニーランドの内部から直結している。
2018年で完成したエリア[44]。上海ディズニーランド開業間もない、2016年11月9日に発表された。1年4ヶ月を経て、2018年4月26日にオープン[45]。トゥモローランドとファンタジーランドの間に位置することとなる。
2019年1月22日、映画『ズートピア』をテーマとするエリアを開発する計画を発表[46]。2023年9月5日、ズートピアのエリアのオープンが同年末になることを発表。また、メインアトラクションの名称が「ズートピア:ホット・パシュート(Zootopia: Hot Pursuit)」となることも発表[47]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.