Loading AI tools
本田技研工業のオートバイ ウィキペディアから
モンキー(MONKEY)は、本田技研工業が1967年から製造・販売している、横型の単気筒エンジンを搭載する極めて小型・軽量であることが特徴のオートバイである。
本項ではゴリラ(GORILLA)などの派生車種についても解説を行う。
50ccモデルに搭載されるエンジンは、本来スーパーカブシリーズ用に開発された内径×行程:39.0×41.4(mm)・排気量49㏄の前傾80°シリンダー空冷4ストローク単気筒エンジンである[注 1]。
販売歴はスーパーカブに次ぐロングセラーであり、過去のモデルなどで発売された車体色バリエーション[注 2]も日本のオートバイで最も多く、数多くの台数限定特別モデルも販売された(詳細は後述)。2017年には50ccモデルは排出ガス規制に対応せず生産終了となったが、2018年に125ccモデルが発売された。
構造が非常にシンプルで、比較的簡単に分解・組立てが出来るので、エンジンのチューニングや改造が楽しまれている。多くのメーカーが数多くのパーツを製造・販売し、ドレスアップなどの外装パーツも多い。日本国外のメーカーによるコピーモデルも流通している。
派生車種も含めると4MINI[注 3]とも呼ばれる。
初代モンキー(モンキーの原型)は、本田技研工業が経営していた遊園地「多摩テック」の遊具として開発された[1][2]。スーパーカブからOHV50ccエンジンを流用し、赤いフレームに5インチのホイールをリジッド構造でとりつけた車体で、「小さくてかわいい」という現在まで続くモンキーのデザインコンセプトを決定づけた[1]。これが1961年(昭和36年)の第8回日本自動車ショウ[注釈 1]でレジャーバイクZ100として公表された。
1963年(昭和38年)にはモデルチェンジ版で公道走行に対応させたCZ100を開発し、翌1964年から海外への輸出販売を開始し[3]、これが好評だったことから日本国内向け仕様の開発が行われ、1967年の日本国内販売開始にあたって車名をモンキーとした。(なお名称の由来については「運転している人間の姿がサルに似ているから」とする説のほか、「遊具としてのZ100を所有していた多摩テックの近隣にある野猿街道(東京都道160号下柚木八王子線)でテスト走行も行ったから」とする説もある。派生車の名称ゴリラもやはりサル目・類人猿から採られることになった。)
2017年の第45回東京モーターショーに125㏄エンジンを搭載するコンセプトモデルのモンキー125を参考出品し[4]、2018年4月23日付のプレスリリースにおいて、同年7月12日に発売すると発表した[5]。
※本項ではモンキーについては通常モデルと限定モデルをわけて、派生車種は日本国内向け仕様について解説を行う。
1987年(昭和62年)3月17日発表、同月18日発売[39]。 モンキーRには、出力を一段と向上(3.1→4.5馬力)した空冷・4サイクル・単気筒エンジンを搭載。フレームは、コンパクトで高剛性のツインチューブフレーム(バックボーン式)を採用。また、前輪には油圧式ディスクブレーキや油圧式テレスコピックフォークを採用するなど、コンパクトなボディサイズながら本格的な装備としている。これらに加え、軽快なライディングポジションを生むスワローハンドルやバックステップ位置などとあいまって、より軽快でスポーティな走行が楽しめる個性派レジャーバイクとしている。
どちらかと言えば当時発売していたモンキー「Z50J」より、同年5月29日発表の「NSR50/80」に似たフレーム・足回り・CDIマグネット点火方式・電装品12V化を採用している。
またエンジンは当時6Vポイント点火だったモンキー「Z50JE」ではなく、既にオートカムテンショナー・ベアリング支持カムシャフトに刷新されていた Rクランクのスーパーカブの「C50E」エンジンをベースにマニュアルクラッチとクロスした四速リターン式ミッションを採用した「AB22E」を用いた。
・エアープレーンタイプのタンクキャップを採用した大容量(7・0L)燃料タンク。
・スポーティな極太クロームメッキのマフラーカバーの採用。
・ホイールアルミ製のスポーク/ハブの2分割にした軽量でコムキャストホイールの採用。
・ワイドで力強い感覚のチューブレスタイヤ(3.50-10)を採用。
・エアロフォルムの可動式リアフェンダー。
同車はNSR50/80のみならず、純レーサーの「NSR Mini/NSF100」の前後足廻りやブレーキを流用し、カスタムする者もいる(基本的にボルトオンで装着出来るがRrサスの取付は一工夫必要)
1988年(昭和63年)3月10日発売、同月15日発売でデュアルパーパスを意識した以下の仕様変更を施したRTを追加[40]。
本モデルは後述するMONKEY BAJAへモデルチェンジする形で生産終了となった。
1991年(平成3年)1月18日発表、同年2月1日発売[41]。
当時発売されていたデュアルパーパスモデルのXLR BAJAやエンデューロレーサーのXR600Rをモチーフにデュアルヘッドランプ・ナックルガード・サイドカバーなどを装備するオフロード風モデルである。また電装をバッテリーレスにするなどエンデューロマシンテイストも加えられているが、上述したMONKEY R / RTとは異なりフレームやエンジンはベースのモンキーと共用するため型式名はA-Z50Jとなる。
2001年(平成13年)に生産終了。
『楽しさをスケールアップし、遊び心で自分らしさを演出する“アソビの達人”』を開発コンセプトに定め、従来の50ccモデルの特徴であるシンプル・コンパクト・愛らしさなどの不変的な魅力を踏襲しつつ、125ccの力強く扱いやすい出力特性のエンジンや取り回しやすいサイズ感ならびに親しみやすいデザインを採用した本シリーズ初の小型自動二輪車(原付二種)となるモデルで、型式名は平成28年排出ガス規制対応のため2BJ-JB02となる[5]。
本モデルは2016年にタイで開催されたバンコクモーターショー2016へグロムの海外向け仕様であるMSX125をベースに燃料タンク・フレーム・シートなどを変更したMONKEY CONCEPTとして初公開[42]。2017年10月27日 - 11月5日に開催された第45回東京モーターショーに現車名でコンセプトモデルとして参考出品[4]。2018年3月16日- 18日に開催された第34回大阪モーターサイクルショー2018では市販予定車として出品され[42]、同年4月23日に同年7月12日よりタイホンダ・マニュファクチュアリングカンパニー・リミテッド(Thai Honda Manufacturing Co., Ltd.)が製造し、本田技研工業が輸入事業者となる形で販売開始することが発表された[5]。
搭載されるJB02E型空冷4ストロークSOHC単気筒エンジンは、グロム用JC75E型をベースにしたためスーパーカブシリーズと同様の前傾80°シリンダー・内径×行程=52.4×57.9(mm)・圧縮比9.3・排気量124㏄・PGM-FI電子制御式燃料噴射装置による燃料供給は共通であり、出力特性を本モデル用にチューニングし最高出力6.9kW〔9.4ps〕/7,000rpm・最大トルク11Nm〔1.1kgf・m〕/5,250rpmのスペックを発揮、また始動方式は本シリーズ初のセルフ式のみとした[5]。エンジン以外にもコンポーネンツや基本設計の多くは2BJ-JC75型グロムと共用しており、バックボーンフレーム・フロント倒立サスペンション・前後ディスクブレーキ・4速マニュアルトランスミッション[注 10]・1次/2次減速比などがグロムと共通である。
車体もグロムベースであることから従来の50㏄モデルに比較すると大幅に大型化されており[注 11]、足回りはキャスター角:25°00´・トレール量:82mm・ホイールベース:1155mmに設定し、タイヤサイズは前輪:120/80・後輪:130/80で本シリーズ初の12インチとした[5]。またスチール製フェンダー・LED灯火器 ・イグニッションON操作でウインクするアニメーションを内蔵したグラフィックデジタルメーター・ウェーブキーを装備するほか、本シリーズとしては初となる前輪のみ動作するABSを搭載するモンキー125<ABS>をタイプ設定する[5]。なお小型自動二輪車であるが乗車定員は1人としており、車重は標準モデルが105㎏、ABS搭載モデルが107㎏である[5]。
年間販売目標は3,200台とし、消費税抜希望小売価格を以下に設定した[5]。
車体色は以下の2種とし、容量5.6Lの燃料タンクは車体色とホワイトのツートーンカラーを採用する[5]。
2019年6月20日発表、同年7月26日発売で以下の車体色を追加[44]。
2020年3月31日発表、同年4月3日発売で以下の車体色を追加[45]。
2021年9月16日発表、同年9月27日発売でバナナイエローの車体色を廃止し、5速トランスミッションを採用した新エンジン(JB03E型)を搭載し、型式名が8BJ-JB03型に変更となった[46]。
2023年8月28日発表、同年9月21日発売でカラーリングを変更し、パールグリッターリングブルーの車体色を廃止[47]。
2024年6月27日発表、同年7月25日発売でカラーリングを変更し、バナナイエローの車体色を廃止し、エンジンがJB05E型を変更し、型式名が8BJ-JB05型に変更となった[48]。
1978年(昭和53年)8月2日発表、同月3日発売でモンキーのZ50J-I型へモデルチェンジと同時に追加された姉妹車である[9]。
基本的なパーツはほぼモンキーと共通であるが、以下の相違点がある。
これらは自動車に積んで目的地で展開することを前提としたモンキーとは異なり、ツーリングで目的地まで移動することを前提として設計されたためである。
派生車種の多様化などにより1988年(昭和63年)に一旦生産終了となった[49]。しかしユーザーからの再発売を熱望する声が長い間続いていたことから、1998年(平成11年)1月22日発表、同年2月10日発売で販売復活となった[49]。
2007年(平成19年)9月に平成19年排出ガス規制に適合できず再び生産終了。
Z50J-I型をベースに保安部品を外した競技用車両であり、シートやハンドルなどの細部を変更するほかゼッケンプレートを装備する。1992年(平成4年)には上述したMONKEY BAJAをベースにした仕様に変更。
ベースがモンキーであることから大人が乗車しても充分に耐え得る構造であるが、子供向け車両という雰囲気が強く、後にXR50Rへ引き継がれる形で生産終了。
以下はスーパーカブ系横型単気筒エンジンを搭載するモデル
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.