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2015年のアメリカのアクション映画 ウィキペディアから
『ワイルド・スピード SKY MISSION』(ワイルド・スピード スカイ・ミッション、原題: Furious 7、別題: Fast & Furious 7)は、2015年のアメリカ合衆国のアクション映画。監督はジェームズ・ワン、脚本はクリス・モーガンが務めた。『ワイルド・スピード EURO MISSION』(2013年)の続編であり、「ワイルド・スピード」シリーズの第7作目。今作のおもな舞台はアメリカ・ロサンゼルス、アゼルバイジャン、UAE・アブダビ。
ワイルド・スピード SKY MISSION | |
---|---|
Furious 7 | |
監督 | ジェームズ・ワン |
脚本 | クリス・モーガン |
原作 |
キャラクター創造 ゲイリー・スコット・トンプソン |
製作 |
ヴィン・ディーゼル ニール・H・モリッツ マイケル・フォトレル |
製作総指揮 | サマンサ・ヴィンセント |
出演者 |
ヴィン・ディーゼル ポール・ウォーカー ドウェイン・ジョンソン ミシェル・ロドリゲス ジョーダナ・ブリュースター タイリース・ギブソン クリス・“リュダクリス”・ブリッジス ナタリー・エマニュエル カート・ラッセル エルサ・パタキー ジャイモン・フンスー トニー・ジャー ロンダ・ラウジー ジェイソン・ステイサム |
音楽 | ブライアン・タイラー |
撮影 |
スティーヴン・F・ウィンドン マーク・スパイサー |
編集 |
レイ・フォルサム=ボイド ディラン・ハイスミス クリスチャン・ワグナー |
製作会社 |
オリジナル・フィルム ワン・レース・フィルムズ |
配給 |
ユニバーサル・ピクチャーズ 東宝東和 |
公開 |
2015年4月3日 2015年4月17日 |
上映時間 | 138分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $190,000,000 |
興行収入 |
$1,516,045,911[1] $353,007,020[1] 35億4000万円[2] |
前作 | ワイルド・スピード EURO MISSION |
次作 | ワイルド・スピード ICE BREAK |
オープニング週末の全世界での興行収入は3億9760万ドルに達し、当時の歴代最高記録を更新した[3]。全世界での興行収入は15億ドルを超え、公開当時、2015年の興行収入第3位、歴代興行収入第4位となった。さらに、劇場公開から12日間でシリーズ最高の興行収入を記録した[4]。
クランクアップ前にポール・ウォーカーが同乗していた車の交通事故により死亡してしまったことにより、一部の登場シーンではCGによる合成、およびポールのふたりの弟(ケイレブとコディ)による代役が用いられている。エンドクレジットでは、最初に一作目からのドミニクとブライアンとの出会いからの思い出と「FOR PAUL(ポールに捧ぐ)」と表示されている。
オーウェン・ショウ率いる国際犯罪組織から恋人のレティ・オルティスを取り戻すことに成功したドミニク・トレットであったが未だ記憶が戻らない彼女との関係に苦悩する。また、ミニバンで息子・ジャックを送迎するという平和な日々を送るブライアン・オコナーであったが、かつての刺激を恋しく思う胸中を妻のミアに打ち明ける。ミアは2人目の子供を身ごもっていたが、ブライアンをより束縛してしまうのではないかとそれを打ち明けられていないことを兄であるドミニクに吐露する。
一方、ルーク・ホブス、エレナ・ネベスが勤めるアメリカ外交保安部(DSS)本部のホブスのオフィスで、見知らぬ男が彼のPCをハッキングしていた。男の名前はデッカード・ショウ、元イギリス特殊部隊員で秘密諜報機関にも在籍していた男であり、オーウェンの兄でもあった。デッカードは弟の復讐のためホブスの端末からドミニクファミリーの居場所を探知、手始めにホブスに重傷を負わせ去っていく。そして東京に移り住んでいたハン・ソウルオーを事故に見せかけて殺害し、更にドミニクの自宅に爆弾を送り届け、家を木端微塵にしてしまう。入院しているホブスから情報を手に入れたドミニクは、ファミリーの命を狙うデッカードを打倒することを決意する。東京へ飛んでハンの遺品を受け取った後、アメリカで葬儀を行ったがその最中にデッカードを目撃。カーチェイスの末辿り着いた地下駐車場で互いの車両を正面衝突させて一触即発となるが、突如特殊部隊が現れデッカードは逃走する。
特殊部隊は自らをミスター・ノーバディと名乗る男が率いるアメリカ政府所属の秘密組織であり、ドミニクに対してモーゼ・ジャカンディ率いる民間軍事組織によって捕えられたハッカー・ラムジーの奪回を依頼する。ノーバディの提案はラムジーが開発した世界中のありとあらゆる情報機器から瞬時にデータを入手することのできる監視プログラム「ゴッド・アイ」が目的であり、奪回に成功すればゴッド・アイを利用してデッカードを打倒することに協力するというものであった。ドミニクはこれを了承し、ファミリーと共にアゼルバイジャン山中で移動していたジャカンディの車両部隊へ空からの急襲をかける。途中でデッカードの乱入を許すも決死の作戦を成功させ無事ラムジーの救出に成功するが、彼女の口からアブダビにいる友人・サファーにゴッド・アイを譲ってしまったことが告げられる。
アブダビに向かったファミリーはサファーに会うも、ゴッド・アイは既にヨルダン王子に売られてしまっており、王子が所有するWモーターズ・ライカン ハイパースポーツに搭載された上で高層ビルの最上階に安置されていることが明らかになる。ファミリーは王子が主催するパーティに潜入、王子のボディガードや途中に現れたデッカードとの交戦が勃発するもドミニクとブライアンはライカン ハイパースポーツを強奪し、高層ビル2棟を飛び越えた末に同車を大破させながらもなんとかゴッド・アイの奪還に成功する。その夜、ファミリーはノーバディの特殊部隊と共にゴッド・アイを駆使して割り出したデッカードの潜伏拠点に急襲を図るが、そこでデッカードがジャカンディと手を組んでいたことが発覚。部隊同士の激しい交戦の末ノーバディの部隊は痛手を被った他、ノーバディ自身も被弾して戦線離脱してしまう。更にはゴッド・アイがジャカンディの手に渡ってしまうのだった。
ゴッド・アイを奪われたことでこちらの動きが丸裸も同然のファミリーだったが、地の利を活かすためホームタウン・ロサンゼルスのストリートを決戦の場とする。1人でデッカードに挑むドミニクに対し、ドミニク以外のメンバーはゴッド・アイのハッキングが可能になる距離内でラムジーを車から車に移しながら走らせるという作戦を立てる。ドミニクはお気に入りのダッジ・チャージャーを引っ張り出し、一方でブライアンもミアから2人目の子供の妊娠を打ち明けられ決意を新たにして戦いに臨む。
やがて決戦の幕が切って落とされた。ジャカンディが「プレデター」というドローンを引っ張り出してきたことに加えてハッキングに用いていた電波塔が破壊され、現地警察も出動するなど様々な障壁が立ちはだかるが、入院中であったはずのホブスの加勢もあってゴッド・アイをハッキングし無力化することに成功する。一方、ドミニクはデッカードと対峙し、立体駐車場で互いの車両を正面衝突させた直後に素手での戦いに発展するが、その最中にゴッド・アイを無力化されたことでデッカードを見限ったジャカンディが立体駐車場に攻撃、デッカードはそれによる崩落に飲み込まれることとなる。その後、新たな標的となったドミニクは崩落を避けながらジャカンディのヘリコプターに向けてチャージャーを走らせ、ヘリコプターに接近した際にデッカードが所持していた手榴弾の入った鞄を引っかける。そしてドミニクの援護をこれまで行なっていたホブスがそれに向けて発砲したことでヘリコプターは爆発・墜落した。
ジャカンディを倒したドミニクだったが飛び越えたチャージャーが瓦礫に激突したショックで一時昏倒状態となり、ブライアンらの手で救命措置が行われる。その際、レティは記憶を取り戻したことを告げ、そこで逃走中に滞在していたドミニカ共和国で結婚式を挙げていたこと、ドミニクが東京でハンの遺品として受け取った後にレティのもとに戻った十字架のネックレスが結婚指輪代わりとなっていたことが明かされた。意識を取り戻したドミニクは、レティが彼以外を愛さないことに賭けて2人が夫婦であることを明かさなかったと告げる。戦いの後、デッカードはホブスによってついに逮捕され、頑丈な警備の刑務所に収監された。
ファミリーは砂浜で穏やかな一時を過ごしていた。そこでブライアンとミア、ジャックの3人の団欒を目にしたファミリーはブライアンが「家庭」という新たな居場所を見つけたことを悟る。その後ドミニクはひとりその場を去るが、やがて「さよならも言わずに行くのか?[5]」と追ってきたブライアンとしばし並走する。やがて分岐路に差し掛かり、スープラとチャージャーはそれぞれ別々の道を走っていった。
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え |
---|---|---|
劇場公開版[8] | ||
ドミニク・トレット | ヴィン・ディーゼル | 楠大典 |
ブライアン・オコナー | ポール・ウォーカー | 高橋広樹 |
コディ・ウォーカー[9][10] | ||
ケイレブ・ウォーカー[9][10] | ||
ルーク・ホブス | ドウェイン・ジョンソン | 小山力也 |
レティ・オルティス | ミシェル・ロドリゲス | 甲斐田裕子 |
ミア・トレット | ジョーダナ・ブリュースター | 園崎未恵 |
ローマン・ピアース | タイリース・ギブソン | 松田健一郎 |
テズ・パーカー | クリス・“リュダクリス”・ブリッジス | 渡辺穣 |
エレナ・ネベス | エルサ・パタキー | 坂井恭子 |
デッカード・ショウ | ジェイソン・ステイサム | 山路和弘 |
ミスター・ノーバディ | カート・ラッセル | 大塚芳忠 |
ラムジー | ナタリー・エマニュエル | 坂本真綾 |
モーゼ・ジャカンディ | ジャイモン・フンスー | 立木文彦 |
キエット | トニー・ジャー | 浪川大輔 |
カーラ | ロンダ・ラウジー | 佐古真弓 |
サファー | アリ・ファザル | 佐藤せつじ |
シェパード | ジョン・ブラザートン | |
マンド | ロメオ・サントス | 志村知幸 |
ヘクター | ノエル・グーリーエミー | 山田浩貴 |
サマンサ・ホブス | エデン・エストレヤ | 宇山玲加 |
スターター | レヴィ・トラン | 下山田綾華 |
セレブDJ | T-ペイン | 樽美酒研二 (ゴールデンボンバー) |
瞬殺される警備員 | 鬼龍院翔 (ゴールデンボンバー) | |
ジャスミン | ブリティニー・アルガー | 歌広場淳 (ゴールデンボンバー) |
金粉ダンサー | 喜矢武豊 (ゴールデンボンバー) | |
ジャカンディの部下 (S55のドライバー) | ジョン・セナティエンポ[11] | |
ショーン・ボズウェル | ルーカス・ブラック | 浪川大輔 |
トゥインキー | シャド・モス(バウ・ワウ)[12] | 金城大和 |
ニーラ | ナタリー・ケリー[12] | |
ハン・ルー | サン・カン | |
オーウェン・ショウ | ルーク・エヴァンズ | |
ジゼル・ヤシャール | ガル・ガドット(写真) | |
翻訳 | 岡田壯平 | 松崎広幸 |
以下劇中登場順
この節の加筆が望まれています。 |
2015年4月24日現在、本作は北米で2億9000万ドル以上を稼ぎ出し、2015年に北米で公開された映画の中で最高の興行収入を記録している[14]。
本作の公開初週末興行収入の予測は、公開日が近づくにつれて上方修正され続け、最終的には1億1500万ドルから1億4000万ドルを稼ぎ出すとされた[15][16]。2015年4月2日(木曜日)のレイトショーで先行上映され、本作は1580万ドル(うち220万ドルはIMAX上映分)を稼ぎ出した。この数字はレイトショーでの先行公開における興行収入の記録としては過去最高のものであった[17]。翌3日には北米3069館で公開が始まり、5150万ドルを稼ぎ出した[18]。最終的に、公開初週末を通して、本作は北米4004館(うちIMAX上映館365館)で公開され、1億4720万ドルを稼ぎ出し週末興行収入ランキング初登場1位となった[19]。この数字は、4月公開作としては過去最高のオープニング記録であり[20]、シリーズ最高のオープニング記録である[21]。
本作は公開8日目で北米興行収入2億ドルを突破した。これはユニバーサル・ピクチャーズ配給の作品としては最速である[22]。
全米では4月3日の公開から4週連続1位となり、最終成績は3億5300万7,020ドルを記録した[23]。
中国では4月12日の公開から8日間で約2億5,000万ドルの大ヒットを記録し、歴代興行収入記録を塗り替えた[24]。
日本でも4月17日の公開から6日間で10億円を超え、16日で20億円も突破。5月末の時点で興行収入30億円を突破した[25]。
2009年の映画『アバター』を超え、史上最速となる17日で10億ドルを突破した[26]。
公開当時、『アナと雪の女王』『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』を超え、世界歴代4位の大ヒット作品となった[27]。
年 | 映画賞 | 賞 | 対象 | 結果 |
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2016 | 第73回ゴールデングローブ賞[28] | 主題歌賞 | See You Again | ノミネート |
第22回全米映画俳優組合賞 | スタント・アンサンブル賞 | ノミネート | ||
2016 米メイク&ヘアスタイリスト組合賞[29] | 長編映画部門 現代メイク賞 | 受賞 |
回数 | 放送局 | 番組名(放送枠名) | 放送日 | 放送時間 | 放送分数 | 吹替版 | 平均世帯視聴率 | 備考 |
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1 | 日本テレビ | 金曜ロードSHOW! | 2017年4月28日 | 21:00 - 22:54 | 114分 | 劇場公開版 | 8.6%[30] | 地上波初放送 最後の並走シーンを筆頭に様々な重要シーンをカットするという対応に、ラストシーンが放送尺の都合上、「ブライアン役ポール・ウォーカーさんは本作完成前に死去されました」を右側に縦字幕で表示し、「FOR PAUL」の場面のみを流し放送終了したためTwitter上では批判が相次いだ[31]。 |
2 | フジテレビ | 土曜プレミアム | 2020年4月25日 | 21:00 - 23:30 | 150分 | 9.1%[32] | 前回の放送時に批判されたラストシーンについてはノーカットで放送された。 当初は「コンフィデンスマンJP ロマンス編」を放送する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い同作の続編のプリンス編が公開延期となったため、当作品に差し替えとなった。 | |
ヴィン・ディーゼルは本作の続編制作の可能性に関して、「『ワイルド・スピード SKY MISSION』が公開された後も、シリーズ8作目を作ることに関心を持ち続けていた。ポール・ウォーカーは8作目もあると言っていたためである。自分の兄弟が何かを確約したら、自分がそれを成し遂げねばならないと思うこともあるだろう。『ワイルド・スピード SKY MISSION』がポールに捧げた作品だとしたら、8作目はポールから受け継いだ作品になる。」と述べていた[33]。
2015年4月23日、ラスベガスで開催されたシネマコンで、ディーゼルが2017年4月14日の全米公開を目指して、シリーズ8作目を製作すると正式に発表した[34][35]。
2016年12月10日、海外公式Twitterにおいてタイトルが「The Fate of the Furious」となることが正式発表され、15秒ほどの予告が公開された。[36]
同月12日、ニューヨークで開催されたファンイベントにおいて本予告が公開され[37]、また国内公式Twitterで邦題が「ワイルド・スピード ICE BREAK」となることが発表された。[38]全米公開は2017年4月14日、日本公開は同年4月28日。[39]
Xbox OneとXbox 360用のビデオ・ゲームのForza Horizon 2では、2015年3月27日、映画のワイルド・スピードとタイアップした,「Forza Horizon 2 Presents Fast & Furious」が配信された[40]。こちらはXbox 360でもダウンロードとプレイが可能であり、2015年4月7日に公開された「ワイルド・スピード SKY MISSION」を記念して、2015年4月10日までは無料配信された[41]。
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