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Appleが運営するiOSとiPadOS向けのアプリストア ウィキペディアから
App Store(アップ・ストア)は、Appleが運営するiPhone、iPod touch、iPad向けアプリケーションのダウンロードサービスである。Mac OS X 10.6.6以降を搭載したMacにも類似のサービスがあるが、こちらは Mac App Store を参考のこと。
2008年7月10日、iPhone 3G発売とともにサービスを開始し人気を博している。iPhone、iPod touch、iPadのアプリケーションを入手する方法は公式にはApp Storeの利用のみであり、独占的な市場を形成している。世界中の開発者によるアプリケーションが登録されており、無料のアプリケーションも多い。ここで扱われるのは単独のアプリであり、電子書籍はiBooks内のiBookstoreで取り扱う。
App Storeの開設以前、iPhone、iPod touchにアプリケーションをインストールすることは不可能であったが、ハッカー達がiOSのセキュリティホールを利用したJailbreakを行い、独自にアプリケーションをインストールしていた。なお、現在もJailbreakすることで、Cydia から非正規のアプリケーションのダウンロードおよびインストールが可能であるが、この行為をAppleは認めていない。Jailbreakを行っている利用者はマルウェアの標的にされる危険性があり、Appleから問題発生時のサポートを受けられなくなる。
2012年7月時点でアプリケーション数は65万本、サービス開始からの累計ダウンロード数は300億ダウンロードを超えている。2008年7月から2012年3月までの売上は、3割の決済手数料を引いたあとで、累計40億ドル[3]。
App StoreはパソコンのiTunes、またはiPhone、iPod touch、iPadの「App Store」アイコンからアクセスできる。前者はiTunes App Storeと呼ばれる場合がある。
iTunes App Storeのトップページには「ニューリリースと注目作品」や「Whats' Hot」「Today」などのコーナーがあり、App Storeが選んだお薦めのアプリケーションが並んでいる。人気アプリは「トップチャート」に掲載される。「有料App」や「無料App」は人気順、「トップセールスApp」は売上高順に配列される[16]。各アプリケーションの詳細ページを開くと、スクリーンショットやカスタマーレビューを見ることができる。
アプリケーションの購入にはiTunes Storeのアカウントが必要である。無料アプリケーションのダウンロードも手続上「購入」と呼ばれる。
購入・ダウンロードしたアプリケーションは、原則としてiTunesとiPhone(またはiPod touch、iPad)を同期すれば両方に保存される。ただし削除した場合の挙動は若干異なる。
App Storeは、外部の開発者の出品を受け入れている。
開発者はまずMax OS X v10.5以降のオペレーティングシステムを搭載したIntel Macを保有していることが当初は前提であったが、2012年1月現在ではiOS 5向けのソフトを開発するにはMac OS X v10.6.8以降とXcode 4.2以降が必要である[17]。また、Apple Developer ConnectionにApple Developerとして登録(無料)、その後、年会費99ドル(税込みで8,400円)の「iOS Developer Program」に加入することが必須である。開発に使うMacにiOS SDKをダウンロード・インストールする。必要に応じて動作検証用のiOSをダウンロードしてiTunes経由で実機(iPhone、iPad、iPod touch)にインストールする。
Mac上でXcodeを使ってアプリケーションを作成。iOS Developer Program会員のみアクセスできるウェブサイト「iTunes Connect」でアプリケーションを登録。Appleが行う審査を通過すれば、App Storeに出品される。価格は開発者が自由に設定でき、有料の場合は売上げの3割を手数料・ホスティング料としてAppleが徴収し、残り7割が開発者の取り分となる。
個人開発者や小企業にも一攫千金のチャンスがあるとされ[18]、開発者が急増[19]。2009年9月時点でのAppleの会員制開発者組織「iPhone Developer Program」登録者数は約12万5,000人に及び[20]、スタートとともに、さながらゴールドラッシュの様相を呈した。
この仕組みの長所は以下の通り。
問題点・不満点は以下の通り。
2010年2月ごろからアプリケーションの選別(審査基準)が厳しくなり、性的なコンテンツを含んでいたり[8]、非公開APIを使用するなど、技術上問題があるアプリケーションがApp Store上から姿を消した。また、2021年に「アプリのトラッキングの透明性」(ATT)のプロンプトの導入を義務付けたため、導入を拒否した約42万個のアプリがストア上から削除されている[31]。
アマゾンが2011年3月、Android向けに「Amazon Appstore for Android」というサービスを立ち上げると、Appleが商標権の侵害を主張し、アマゾンが「app store」という用語をアプリケーションポータルの名称として使うことを禁止させる裁判所命令を求めた。これに対し、アマゾン側は「app store」は普通名詞に過ぎないと反訴した[32]。
同7月、米連邦裁判所はApple側の要求を却下。しかし、その裁定はあくまで、Apple側が「各種競合ブランドとの間にある混乱の可能性を実証していない」という理由に基づくものであり、「app store」は純粋に汎用的な用語だとするアマゾン側の主張に同意するわけではないともしている[33]。
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