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ウィキペディアから
『EXPO』(エクスポ)は、日本の音楽ユニットであるTMNの2作目のアルバム(TM NETWORKからの通算では8作目のアルバム)。
『EXPO』 | ||||
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TMN の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 |
1991年4月 - 7月[1] ソニー信濃町スタジオ、アライブレコーディングスタジオ | |||
ジャンル |
エレクトロニック ヒップホップ ロック ポップス フォーク ワールドミュージック カントリー・ミュージック アート・ロック ハウス 実験音楽 ヘヴィメタル ハードロック | |||
時間 | ||||
レーベル | Epic/Sony Records | |||
プロデュース |
小室哲哉 明石昭夫 ゲイリー・ライト | |||
チャート最高順位 | ||||
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ゴールドディスク | ||||
TMN アルバム 年表 | ||||
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EANコード | ||||
EAN一覧
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『EXPO』収録のシングル | ||||
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1991年9月5日にEpic/Sony Recordsよりリリースされた。TMNにリニューアルしての第二弾アルバム。前作『RHYTHM RED』(1990年)よりおよそ1年ぶりにリリース。作詞は小室哲哉、木根尚登、宇都宮隆の他に脚本家の坂元裕二が参加しており、作曲は小室および木根、宇都宮が担当、プロデューサーは小室の他に明石昭夫、ゲイリー・ライトが就任している。
レコーディングは同年に日本国内で行われ、ハリー・ニルソンの作品に参加した事で知られるミュージシャンのゲイリー・ライトが参加している。アルバムタイトルが示す通り、ハウス、フォーク、ヘヴィメタル、ラテン音楽、歌謡曲、ボサノヴァ、プログレッシブ・ロックなどあらゆる音楽ジャンルを網羅した作品となっている。
先行シングルとしてリリースされ、カメリアダイヤモンドのコマーシャルソングとして使用された「Love Train」および「We love the EARTH」を収録している。また本作の後にリリースされたシングル「WILD HEAVEN」は(コンセプトとしては「TM NETWORKパビリオン」として)本アルバム収録予定だったのだが、カップリング曲の「Dreams Of Christmas」同様、曲順を変更してもボーナストラック的になってしまい、アルバムの雰囲気と合わないとの理由で収録を見送られたというエピソードがある。さらに「WILD HEAVEN」が未収録となったため、本アルバムには小室みつ子による作詞曲は未収録となった。
オリコンチャートでは最高位1位を獲得し、売り上げ枚数は約65万枚と前作を上回る結果となった。同年9月1日より本作を受けてのツアー「Tour TMN EXPO」が敢行され、翌1992年には追加公演となる「TMN special event パーティーパビリオン」および「TOUR TMN EXPO FINAL CRAZY 4 YOU」、「TMNフォーク/メタル・パビリオン」が敢行された。
本作発売後、1991年11月に「WILD HEAVEN」、1993年9月に「一途な恋」、1994年4月に「Nights of The Knife」のシングルがリリースされた一方、アルバムはリリースされず、1994年にTMNはプロジェクト終了、それ以降小室の音楽プロデューサーやglobeでの活動や宇都宮・木根のソロ活動等を経て、1999年の復活後、2000年末にTM NETWORK復活後初のアルバム『Major Turn-Round』迄オリジナルアルバムの発売は無かった。
前作『RHYTHM RED』リリース後、TMNは「TM NETWORK RHYTHM RED TMN TOUR」と題したコンサートツアーを12月10日の新潟県民会館から翌1991年3月13日の名古屋市総合体育館レインボーホールまで15都市全40公演を開催した[3]。
この時期にラジオで電気グルーヴの曲「電気ビリビリ」を聴いた木根が歌詞に小室の名が使用されていることに関心を持ち[4]、それを知ったオールナイトニッポンのプロデューサーの仲介によって小室は電気グルーヴに曲のリミックスを依頼することとなった[5]。2月1日には「TMN VS 電気GROOVE」という企画シングルとして「RHYTHM RED BEAT BLACK (Version 2.0)」がリリースされ、カップリング曲「RHYTHM RED BEAT BLACK Version 300000000000」にて電気グルーヴはメジャーデビューを果たす事となった[6]。
3月21日には全労済ホールスペース・ゼロにて「EPIC SONY TMN SPECIAL EVENT」と題したライブイベントを敢行。
5月22日には先行シングルとなる「Love Train/We love the EARTH」をリリースし、オリコンチャートにて最高位1位を獲得、売上枚数は53.3万枚とシングルの売上としては自己最高記録となった。
レコーディングは同年4月から7月にかけてソニー信濃町スタジオ、アライブレコーディングスタジオにて行われた。
最初は全体を包括するコンセプト・構成を考えずに、1曲毎に全く違うジャンルの曲をレコーディングしていった[7]。そのうちにコンセプトは「まず自分が楽しく作る」「どの曲も聴くと目の前にドラマのような映像や風景が浮かぶように作る」「一瞬でも、宇宙空間に浮かぶ丸くて青い地球が見えてくれたらなって思う。それはゆとりある視野だから。半径5mや10分先の未来しか考えられないのは寂しいでしょ。もっと余裕やゆとりをもって未来・地球・自分のことを考えて欲しい」と話している[8]。
レコーディングは丸3ヶ月間24時間アライブレコーディングスタジオを借りっぱなし状態で行われた。スタジオはLove TrainのPVにも登場している。地下では小室とゲイリー・ライト、AKIOらニューヨークからのエンジニアがクラブさながらのダンスミュージックのミックスをし、小室は「こんなに楽しくていいんでしょうか」と思うほどに楽しく集中して作れた。一方ロビーでは宇都宮・木根やマネージャーが合間にスーパーファミコンをしたりと様々であった。やたらとスタジオ内には人が多く、中には全然見たことのない人がよくいたという[8]。
1曲1曲が「博覧会のパビリオン」のイメージを持つアルバム。レコーディングしていたスタジオの窓から月が見え、グランドピアノのあるスタジオに月明かりが照らされていた風景を見て「月とピアノ」という裏テーマが生まれた。
小室によると、今までのアルバムは無国籍風のサウンドであったが、EXPOは東京の音楽であるという[10]。
2曲目の「We Love The Earth」はハウスミュージックに影響されており、洋楽のような音楽性を目指して製作された[9]。3曲目「Love Train」はカラオケブームを意識して歌えるメロディーを目指して製作された[9]。4曲目「Just Like Paradise」はハウスのダンスミュージックに影響されており、また同時期に人気が急上昇しミリオンヒットを出していたB'zの松本孝弘は同程度の曲を製作できるようになっていたと小室は述べている[9]。5曲目「Jean Was Lonely」は「TMらしい曲」と小室は述べている[9]。6曲目「Crazy For You」は宇都宮がテレビドラマに出演した事に影響されて製作された曲であり、ハウスミュージックとなっている[9]。7曲目「月の河/I Hate Folk」は小室曰く「ウツ×木根の遊びの部分を表現することができましたね」、「遊び心満載の曲」であるという[9]。14・15曲録音したが、CDに入らなかったので、混ぜてみたとも小室は述べている[11]。8曲目「あの夏を忘れない」は「詞と音がすごくフィットしている」、「ポップでシングル向きの歌唱作品」と小室は述べている[9]。9曲目「大地の物語」は俯瞰で見たラブソングであり、これは一人称あるいは二人称のラブソングが苦手であったためである[9]。10曲目「月はピアノに誘われて」は歌謡曲やニューミュージック的であると小室は述べている[9]。11曲目「Tomorrow Made New」はTMNの頭文字から名付けられたタイトルであり、「RHYTHM RED TOUR」にて初披露されたが本作では歌詞が変更された[9]。12曲目「Think Of Earth」はプログレッシブ・ロックを意識して製作されており、小室はボーカルを担当するのはこの曲で最後にしようと考えていたという[9]。小室は「何も考えなくても誰に対しても『ともかくこれを1枚聞いて!』って言えるアルバム、これがデビューアルバムだとしたら、どんなに楽しいだろうと言っている[12]。このアルバムではハウス・ループの手法を取り入れている。サンプリングは以前は「著作権侵害」と言われていたが、最近は立派なオリジナルとして認められるようになったと小室は述べている[12]。小室自身がドラムを叩いている曲もあるが、最初から最後まで叩いているのではなく、数小節叩いてノリのいい1小節だけを取り出して、それを繰り返してつなげることによって、上手なドラマーのような面白いノリのドラムになると言っている[12]。それはインチキでなく、新しい手法だと小室は述べている[12]。
1991年9月5日にEpic/Sony Recordsより、CD、CTの2形態でリリースされた。初回限定版はデジパック仕様となっており、未発表ビデオおよび未発表曲入りの8センチCDが贈呈されるキャンペーンの応募券が付属していた。
その後も1992年11月1日にミニディスクとしてリリースされた他、1996年6月17日、2000年3月23日とCD盤のみ再リリースされ、2004年3月31日には完全限定生産盤のCD-BOX『WORLD HERITAGE DOUBLE-DECADE COMPLETE BOX』に紙ジャケット、24bitデジタルリマスタリング仕様で収録された。
2014年5月21日にはデジタルリマスタリング仕様でBlu-spec CD2にてリリースされた。
2024年8月21日にはアナログLP盤が数量限定でリリース予定。
No. | 日付 | レーベル | 規格 | 規格品番 | 最高順位 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1991年9月5日 | Epic/Sony Records | CD CT |
ESCB-1220 ESTB-1115 |
1位 | |
2 | 1992年11月1日 | MD | ESYB-7004 | - | ||
3 | 1996年6月17日 | CD | ESCB-1760 | - | ||
4 | 2000年3月23日 | Epic Records | ESCB-2120 | - | ||
5 | 2004年3月31日 | ESCL-2531 | - | CD-BOX『WORLD HERITAGE DOUBLE-DECADE COMPLETE BOX』(完全生産限定盤)収録 紙ジャケット、24bitデジタルリマスタリング仕様 | ||
6 | 2014年5月21日 | ソニー・ミュージックダイレクト | Blu-spec CD2 | MHCL-30220 | 98位 | デジタルリマスタリング仕様 |
7 | 2024年8月21日 | LP(2枚組) | MHJL-352 |
アルバム『humansystem』(1987年)制作時のアイデアである3人が宇宙船に乗っているという案が使用された[13]。
ジャケットに描かれているのはピアノであり、マウリッツ・エッシャーの騙し絵やサルバドール・ダリを意識して製作された[9]。
アルバム「EXPO」には、ライナーノーツの最初のページにパビリオンマップが描かれており、曲目だけでなく下記のようなメッセージも記載されている。
本作をのリリースと前後する形で、9月1日の鹿児島市民文化ホールから翌1992年2月15日の帯広市民文化ホールまで、35都市全57公演におよぶコンサートツアー「Tour TMN EXPO」を開催した[3]。
また前述のツアーと重なる形で11月30日および12月1日には幕張メッセ イベントホールにおいて単独公演となる「TMN WILD HEAVEN」を敢行、さらに1月14日の北海道厚生年金会館から2月27日の大阪城ホールまで7都市全7公演となるコンサートツアー「TMN special event パーティーパビリオン」を開催した[3]。
その後、前述のツアーの追加公演として3月12日の名古屋市総合体育館レインボーホールから4月18日の沖縄コンベンションセンター展示場まで、5都市全9公演となるコンサートツアー「TOUR TMN EXPO FINAL CRAZY 4 YOU」を敢行した他、4月25日には日清パワーステーションにて単独公演となる「TMNフォーク/メタル・パビリオン」を敢行した[3]。
この後にTMNとしてはコンサーツアーは行われず、1994年5月18日、5月19日の東京ドーム公演を最後にプロジェクト終了として解散するため、前述のツアーが最後のコンサートツアーとなった。
オリコンチャートでは最高位1位、登場回数14回となり、売り上げ枚数は64.8万枚となった。
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 「EXPO」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | ||
2. | 「We Love The Earth (Ooh,Ah,Ah,Mix)」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉・明石昭夫・ゲイリー・ライト | |
3. | 「Love Train」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
4. | 「Just Like Paradise」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉・明石昭夫・ゲイリー・ライト | |
5. | 「Jean Was Lonely」 | 坂元裕二 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
6. | 「Crazy For You」 | 坂元裕二 | 小室哲哉 | 小室哲哉・明石昭夫・ゲイリー・ライト | |
7. | 「月の河/I Hate Folk」 | 木根尚登/宇都宮隆 | 木根尚登/宇都宮隆 | 小室哲哉 | |
8. | 「あの夏を忘れない」 | 坂元裕二 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
9. | 「大地の物語」 | 小室哲哉 | 木根尚登 | 小室哲哉 | |
10. | 「月はピアノに誘われて」 | 坂元裕二 | 木根尚登 | 久保こーじ | |
11. | 「Tomorrow Made New」 | 坂元裕二 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
12. | 「Think Of Earth」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|---|
1. | 「EXPO」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | ||
2. | 「We Love The Earth (Ooh,Ah,Ah,Mix)」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉・明石昭夫・ゲイリー・ライト | |
3. | 「Love Train」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
---|---|---|---|---|---|
4. | 「Just Like Paradise」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉・明石昭夫・ゲイリー・ライト | |
5. | 「Jean Was Lonely」 | 坂元裕二 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
6. | 「Crazy For You」 | 坂元裕二 | 小室哲哉 | 小室哲哉・明石昭夫・ゲイリー・ライト | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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7. | 「月の河/I Hate Folk」 | 木根尚登/宇都宮隆 | 木根尚登/宇都宮隆 | 小室哲哉 | |
8. | 「あの夏を忘れない」 | 坂元裕二 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
9. | 「大地の物語」 | 小室哲哉 | 木根尚登 | 小室哲哉 | |
合計時間: |
# | タイトル | 作詞 | 作曲 | 編曲 | 時間 |
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10. | 「月はピアノに誘われて」 | 坂元裕二 | 木根尚登 | 久保こーじ | |
11. | 「Tomorrow Made New」 | 坂元裕二 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
12. | 「Think Of Earth」 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | 小室哲哉 | |
合計時間: |
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