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シンコウキング

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シンコウキング
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シンコウキング(欧字名:Shinko King1991年4月24日 - 2012年5月17日)は、アイルランドで生産された日本競走馬種牡馬[1]

概要 シンコウキング, 欧字表記 ...

1997年高松宮杯(GI)優勝馬。

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戦績

3歳となった1994年7月福島競馬場デビュー(6着)。デビュー前に暴れて肩を負傷したためデビューが遅れていた。外国産馬なので当時は出走不可であったが既に東京優駿(日本ダービー)は終わっていた。10月に福島競馬場の未勝利戦を勝ち上がり、その後は安定したレベルで勝ち負けを繰り返し翌1995年12月のクリスマスステークス(オープン特別)を勝利した。

1996年、長期休養の後スワンステークスで復帰し4着。その後中1週で富士ステークス(当時はオープン特別)を勝利し連闘(2週続けて出走すること)でマイルチャンピオンシップに出走した。かつての同馬主・同厩舎シンコウラブリイに似たローテーションだったこともあり、穴人気(7番人気)になったが6着に敗れた。しかし、次走スプリンターズステークスでは3着と好走した。

1997年3月マイラーズカップから始動し5着、その後阪急杯7着、シルクロードステークス3着を経て、5月の高松宮杯で7歳にして念願の初重賞をGIで制覇した。秋はスワンステークスとマイルチャンピオンシップに出走したが大敗。香港に遠征し香港国際ボウルで3着に入り、これを最後に引退した。

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競走成績

要約
視点

以下の内容は、netkeiba.com[4]、JBISサーチ[5]香港賽馬會[6]に基づく。

年月日 競馬場 競走名 頭数 枠番 馬番 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量 距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
1994 7. 9 福島 4歳未勝利 14 3 3 8.6 (5人) 6着 坂本勝美 55kg 芝1000m(良) 0:59.7 (35.2) 0.5 リヴァーガール
8. 6 新潟 4歳未勝利 17 2 3 5.5 (2人) 7着 坂本勝美 55kg 芝1600m(良) 1:37.2 (37.0) 1.4 セプテンバーソング
9. 18 中山 4歳未勝利 13 8 13 6.6 (2人) 2着 岡部幸雄 55kg 芝1200m(不) 1:10.5 (36.3) 0.3 スリーエフ
10. 2 福島 4歳未勝利 8 8 8 1.3 (1人) 1着 坂本勝美 55kg 芝1200m(良) 1:09.7 (36.2) -0.7 (ヒゾッコ)
10. 16 福島 土湯特別 500 14 8 14 5.7 (3人) 1着 坂本勝美 55kg 芝1200m(良) 1:10.1 (35.6) -0.1 (メローホリデー)
11. 6 東京 鷹巣山特別 900 11 5 5 12.1 (7人) 2着 橋本広喜 55kg 芝1400m(稍) 1:23.3 (35.4) 0.1 ファイヴナカヤマ
12. 10 中山 清澄特別 900 16 4 7 4.6 (3人) 1着 岡部幸雄 55kg 芝1600m(良) 1:33.8 (35.4) -0.1 (セノエティアラ)
12. 17 中山 師走S 1500 16 2 3 4.3 (2人) 3着 岡部幸雄 55kg 芝1600m(良) 1:34.1 (35.4) 0.2 エーピードラゴン
1995 2. 12 東京 テレビ山梨杯 1500 14 5 7 2.4 (1人) 6着 岡部幸雄 56kg 芝1400m(良) 1:22.7 (35.6) 0.7 ネオタイクーン
3. 25 中山 ファイナルC 1500 12 3 3 3.8 (2人) 2着 角田晃一 57kg 芝1600m(重) 1:36.7 (37.2) 0.1 ニシノマラキム
4. 22 東京 晩春S 1500 12 3 3 2.9 (1人) 1着 岡部幸雄 56kg 芝1800m(良) 1:48.2 (36.1) 0.1 トウショウエクセル
5. 20 東京 府中S 1500 18 7 13 4.6 (2人) 2着 岡部幸雄 56kg 芝1600m(良) 1:34.2 (36.0) 0.4 トロットサンダー
6. 11 東京 フリーウェイS 1500 11 3 3 1.4 (1人) 1着 岡部幸雄 56kg 芝1400m(良) 1:22.9 (34.4) -0.1 ドージマムテキ
7. 9 札幌 大雪ハンデ 1500 12 6 8 2.2 (1人) 3着 岡部幸雄 57.5kg 芝1800m(良) 1:48.3 (36.5) 0.1 キオイスマート
11. 19 東京 ノベンバーS 1500 14 6 10 4.8 (2人) 1着 蛯名正義 58kg 芝1600m(良) 1:34.4 (35.5) -0.2 (トライディード)
12. 23 中山 クリスマスS OP 16 1 2 2.6 (1人) 1着 蛯名正義 55kg 芝1600m(良) 1:33.9 (36.4) -0.3 プライムステージ
1996 10. 26 京都 スワンS GII 16 7 14 10.3 (5人) 4着 蛯名正義 57kg 芝1400m(良) 1:19.5 (34.5) 0.2 スギノハヤカゼ
11. 10 東京 富士S OP 12 3 3 1.4 (1人) 1着 岡部幸雄 57kg 芝1800m(良) 1:48.5 (36.5) 0.0 (グロリーシャルマン)
11. 17 京都 マイルCS GI 18 6 12 11.8 (7人) 6着 蛯名正義 57kg 芝1600m(良) 1:34.1 (35.7) 0.3 ジェニュイン
12. 15 中山 スプリンターズS GI 11 6 7 11.2 (6人) 3着 岡部幸雄 57kg 芝1200m(良) 1:09.6 (35.6) 0.8 フラワーパーク
1997 3. 2 阪神 マイラーズC GII 14 7 12 4.8 (3人) 5着 蛯名正義 57kg 芝1600m(良) 1:35.3 (35.7) 0.3 オースミタイクーン
3. 29 阪神 阪急杯 GIII 16 8 16 3.8 (1人) 7着 橋本広喜 57.5kg 芝1200m(重) 1:11.0 (36.3) 0.5 シンコウフォレスト
4. 20 京都 シルクロードS GIII 16 3 6 13.8 (4人) 3着 橋本広喜 57kg 芝1200m(良) 1:07.6 (33.6) 0.7 エイシンバーリン
5. 18 中京 高松宮杯 GI 18 2 4 14.7 (6人) 1着 岡部幸雄 57kg 芝1200m(良) 1:08.0 (34.4) -0.2 エイシンバーリン
10. 25 京都 スワンS GII 16 2 4 13.6 (5人) 9着 岡部幸雄 59kg 芝1400m(良) 1:21.8 (35.2) 1.2 タイキシャトル
11. 16 京都 マイルCS GI 18 4 7 24.7 (7人) 16着 岡部幸雄 57kg 芝1600m(良) 1:36.7 (38.8) 3.4 タイキシャトル
12. 14 沙田 香港国際ボウル G2 14 1 11 7.1 (4人) 3着 武豊 126lbs 芝1400m(GF) 1:22.5 0.5 Catalan Opening
  • 香港国際ボウルのオッズおよび人気は、香港賽馬會によるもの。また、「Draw」が枠番、「Horse No.」が馬番に該当。
  • 馬場状態:Fm=Firm, GF=Good to Firm, Gd=Good, GS=Good to Soft, Y=Yielding, Sft=Soft, Hy=Heavy
  • 着差:dht=dead heat(同着), nse=nose(ハナ), shd=short head(短頭), hd=head(アタマ), nk=neck(クビ), l=length(馬身), dist=distance(大差)
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引退後

引退後はレックススタッド種牡馬入り。初年度からシャトル種牡馬としてニュージーランドでも種付けを行う。日本では種付け頭数が3世代で年平均40頭足らずにとどまったのに対し、ニュージーランドでは非常に人気が高く、2000年以降は日本に帰国せずに現地で種牡馬生活を送るほどであった。そして日本に戻ることのないまま、2003年に正式にニュージーランドへ輸出される。同年にはBramble Roseがニュージーランドオークスを勝ち、産駒のG1初制覇を果たしている。

シャトル種牡馬時代の輸送の際に蹄葉炎を発症しており、以後は長きにわたって闘病を続けながらの種牡馬生活だった。その慢性的な蹄葉炎が悪化したため、2012年5月17日に21歳で安楽死の処置がとられた

スプリンターとして活躍した自身とは異なり、産駒は中距離からクラシックディスタンスまでこなす。母系の種牡馬にはアレッジドシカンブルなど欧州のクラシックディスタンスに実績がある種牡馬の名を見ることが出来る。

主な産駒

母の父としての主な産駒

  • Shez Sinsational(ザビールクラシック(新G1)、インターナショナルステークス(新G1)、オークランドカップ(新G1)、スプリングクラシック(新G1))

血統表

シンコウキング血統(血統表の出典)[§ 1]
父系ノーザンダンサー系
[§ 2]

Fairy King
1982 鹿毛
父の父
Northern Dancer
1961 鹿毛
Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
父の母
Fairy Bridge
1975 鹿毛
Bold Reason Hail to Reason
Lalun
Special Forli
Thong

Rose of Jericho
1984 鹿毛
Alleged
1974 鹿毛
Hoist the Flag Tom Rolfe
Wavy Navy
Princess Pout Prince John
Determinded Lady
母の母
Rose Red
1979 栗毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Cambrienne Sicambre
Torbella F-No.1-t
母系(F-No.) 1号族(FN:1-t) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 2×3=37.50% [§ 4]
出典
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その他

極端なインブリード

シンコウキングは、ノーザンダンサーの37.5%(2×3)と言う極端なインブリードを持っていた。サラブレッドにおいてこの様な配合は現代では稀で(他の家畜では珍しくは無い)、日本では英ダービー優勝馬ストレイトディールの37.5%を持つスルガスンプジョウ位である。

インブリードの影響により気性は荒く、名手・岡部幸雄以外に乗りこなせる騎手が居なかった程であった(このことから、1997年のスワンステークスマイルチャンピオンシップでは、岡部はもう一頭のお手馬・タイキシャトル横山典弘に託し、岡部はシンコウキングに騎乗している)。藤沢和雄は「簡単に言えば、能力は相当高いのに、気性が荒く体質も弱い。そんな馬だったね。走ったのは嬉しかったけど、その分、日頃の世話やケアも大変だったよ」と後に振り返っている。

繁殖馬としてはシンコウキングの全妹ローズオブスズカが先述のスズカフェニックスを輩出、レディアンジェラの2×3を持つノーザンテーストが日本リーディングサイアーになるなど成功例が見られる。

スパイク鉄疑惑

シンコウキングが高松宮杯を勝利した後、週刊文春で同馬が規定違反の蹄鉄である「スパイク鉄」を使用しているという写真付記事が掲載された。万一にもそれが真実であれば競走の公正を揺るがす重大なスキャンダルとなるだけに、記事が出るという第一報の段階では競馬業界の内外で話題となった[10]

その写真では、一見すると蹄鉄に10cm程の何かが付けられているようにも見えたが、程なくそれはスパイクではなく馬の疾走によって跳ね上がった芝の塊であったことが判明し、スパイク鉄疑惑は明確に否定された。もっとも、そもそもスパイク鉄のスパイクがそんなに長ければ芝の馬場でまともに走る事は困難である。センセーショナリズムに根ざした写真週刊誌業界の常ではあるが、結局のところ、この記事自体は写真を見てライターが半端な競馬知識に基づく憶測やあるいは思い付きでセンセーショナルな記事を書いた、というのが真相の様である。

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脚注

外部リンク

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