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ランド・ノリス
イギリスのレーシングドライバー (1999-) ウィキペディアから
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ランド・ノリス(Lando Norris, 1999年11月13日 - )は、イギリス・ブリストル出身のレーシングドライバー。
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経歴
要約
視点
初期の経歴
イギリス・ブリストルで生まれ、7歳からカートを始める。2013年には、「CIA-FIA インターナショナル・スーパー・カップ - KFJクラス」「WSK ユーロシリーズ - KFJクラス」「CIK-FIA ヨーロピアン・KF-ジュニア・チャンピオンシップ」などでタイトルを獲得した。翌年、「CIK-FIA ワールド・チャンピオンシップ - KFクラス」へ出場し史上最年少のチャンピオンに輝く。
2014年は「ジネッタ・ジュニア・チャンピオンシップ」へ参戦し、総合3位の成績を残した[1]。2015年からは新たに発足した「MSA・フォーミュラ」シリーズへエントリーし、カートからシングルシーターへステップアップを果たす。カーリンから出走し、ルーキーイヤーながらもポールポジション10回、優勝8回(表彰台圏内15回)の圧倒的な速さを見せタイトルを獲得する[2]。その他のレースでは、「ADAC フォーミュラ4選手権(ADAC Formula 4)」(総合8位)や「イタリア・フォーミュラ4選手権(Italian F4 Championship)」(総合11位)へ参戦する。両選手権では共にミュッケ・モータースポーツからエントリーし、「ADAC フォーミュラ4選手権」では1勝を挙げている。
2016年は、ニュージーランドで開催されている「トヨタ・レーシング・シリーズ」へ参戦。 M2・コンペティションからエントリーし、全戦出走した。シーズン中、6勝しての初出場初タイトルを獲得した[3]。同年出場したレースでは、ヨセフ・カウフマン・レーシングから出走した「ユーロカップ・フォーミュラ・ルノー2.0」「フォーミュラ・ルノー2.0 NEC」の両レースでタイトルを獲得する。カーリンからは3つの選手権へエントリーし、「BRDC イギリス・フォーミュラ3選手権」へ出場。スポット参戦ながらも4勝して総合8位へ入った[4]。「ヨーロッパ・フォーミュラ3選手権」では3レースへゲストドライバーとして参加した。「マカオグランプリ」の成績は、予選レースでリタイアを喫し決勝27番グリッドでのスタートとなった。決勝レースでは11位まで順位を上げてチェッカーを受けた[5]。
2017年はカーリンから「ヨーロッパ・フォーミュラ3選手権」へフルタイム参戦。全30レースの内、優勝9回・表彰台圏内20回という常に優勝争いへ加わる走りを続け、年間タイトルの座を勝ち取る[6]。
2018年は「FIA フォーミュラ2選手権」にステップアップし、ジョージ・ラッセルに次ぐシリーズランキング2位を獲得。また、元F1王者フェルナンド・アロンソのチームメイトとして、ユナイテッド・オートスポーツからデイトナ24時間レースに出場した。
F1
2018年以前
2017年2月、F1へ参戦しているコンストラクター、マクラーレンとジュニアドライバー契約を締結[7][8]。同年ハンガリーGP前に、ハンガリーGP後に行われるハンガロリンクでのF1のインシーズンテストへの参加が発表[9]された。2日目にマクラーレン・MCL32でテスト走行し[10]、2日間行われた全チームのタイム結果を総合すると、フェラーリに所属するセバスチャン・ベッテル(1分17秒124)に次ぐ2番手タイム(1分17秒385)を記録した[10]。同年11月、2018年シーズンからマクラーレンのテスト兼リザーブドライバーとなる契約が結ばれた[11]。
そして、2018年第13戦ベルギーGPのフリー走行で初のF1セッションに参加[12]。以降もフリー走行を複数回担当し、同年9月にはマクラーレンとの間で2019年のレギュラードライバーとして契約したことが発表された[13]。
マクラーレン
2019年
予定通り[13]、2019年のマクラーレンの正ドライバーとして起用された。チームメイトはカルロス・サインツJr.。カーナンバーは憧れでもあるバレンティーノ・ロッシの「46」の使用を検討したものの、最終的には「4」を選択[8]。デビュー時の年齢は19歳で、マクラーレンではじめて10代のドライバーが走ることになる。
F1デビュー戦となる開幕戦オーストラリアGPでは、いきなりQ3進出の8番手を獲得(決勝は入賞圏外の12位完走)[14]。次の第2戦バーレーンGPでは2戦連続Q3進出となる予選10番手(決勝は前のグリッドのドライバーのペナルティにより一つ繰り上がり9番手スタート)となり、最終的にアルファロメオのキミ・ライコネンとのバトルを制し、2戦目にして6位でチェッカーを受け、キャリア初の入賞を果たした[15]。その後も予選では第10戦まで予選Q1脱落を記録しなかったものの[16]、決勝のほうは第3戦から第8戦までの間、相手側が原因の接触(第3戦と第5戦)やメカニカルトラブル(第7戦と第8戦。後者はマシントラブルで失速しながらの完走であった)に泣かされ、新たな入賞は2回のみとなった[16]。
だが、第9戦オーストリアGPでは予選で6番手を獲得(ケビン・マグヌッセンのグリッド降格ペナルティにより5番手に繰り上がり)、決勝でもスタートを成功させ、一時3位まで浮上した(その直後、ハミルトンとライコネンにオーバーテイクされた)。そしてレース中盤、殆どのドライバーがセカンドスティントでハードタイヤを選択する中、ノリスはミディアムタイヤを選択したものの、そのまま最後まで走りきり6位入賞となった[17]。
シーズンの成績は、最高位は第2戦と第9戦で記録した6位に終わったものの、計49ポイントの入賞11回を記録。ドライバーズランキングは11位に入った[16]。さらに、リタイアを喫したGPもあったが、主にメカニカルトラブルであり[18]、自身のミスによるリタイアを起こさないという安定感も見せた。また、ペナルティポイントの対象になるような行為を一切せずにシーズンを終える結果も残した。
2020年
マクラーレン2年目。体制面の変更はなし。
2019新型コロナウイルスの世界的流行の影響で7月からレッドブルリンクでの連戦という形でシーズンを迎えた。開幕戦は、予選は4番手を獲得(決勝は前のマシンのペナルティにより3番手スタート)、決勝はサバイバルレースとなるなか、61周目に2位争いの過程でルイス・ハミルトンとアレクサンダー・アルボン(レッドブル)の2台が接触。2台ともコースへ復帰するも、66周目にこの責はハミルトンにあるとして彼に5秒のタイムペナルティを加算することが決定。その時点では、5位走行中であったノリスだが、ここからペースアップし、残り2周で4位に浮上。最終ラップでファステストラップを記録すると同時にハミルトンとのタイム差を5秒圏内とすることに成功。繰り上がりでの3位ではあるが、キャリア初の表彰台を獲得した[19]。
2021年
マクラーレン3年目。チームメイトは、フェラーリへ移籍したサインツの後任となるダニエル・リカルド[22]。自身の契約についてはモナコGP前となる5月19日、マクラーレンからノリスと2022年以降の複数年契約を締結することが発表された[23]。
第2戦エミリア・ロマーニャGPでは、予選はQ3まで進みトラックリミット違反によるタイム抹消で7番手に終わったものの、違反が認定される直前のタイムにて暫定3番手を記録[24]。決勝も好走し3位となり、今季初の表彰台を獲得[25]。以降も第5戦モナコGPでもレッドブルのセルジオ・ペレスの猛追を抑えきり3位表彰台を獲得[26]。また、第9戦オーストリアGPの予選では、自己最高位の2番手を獲得。2012年ブラジルグランプリ以来となる9年ぶりにマクラーレンF1チームにフロントローをもたらした[27]。決勝はペレスとのバトルで起きた出来事の責を問われ5秒のタイムペナルティ[28]を受けながらも3位表彰台を獲得した[29]。第11戦ハンガリーGPではスタート直後にボッタスに追突されリタイア。開幕戦から続いていた連続入賞はここで途絶えた[30][31]。
サマーブレイク明けの初戦となる第12戦ベルギーGPでは、予選のQ1,Q2でトップタイムを記録していたが、Q3のアタック中にラディオンでクラッシュを喫した。決勝はギアボックス交換のペナルティにより15番手からスタートしたが、セーフティーカー先導のまま終了したため14位でレースを終えた[32]。雨の予選となった第15戦ロシアGPでは果敢なアタックにより初のPPを獲得[33]。2位ハミルトンとの激しいファステストラップ合戦を繰り広げ、ハミルトンにスキを与えず、初優勝が見えつつあった。だが、レース中盤から変化してきた天候によって、47周目に雨が降り出す。雨が強くなる(スリックタイヤでは走行できなくなる)と考えタイヤ交換を選択したハミルトン側に対し、雨が強くならない(スリックタイヤで走行できる)と考えたことやタイヤ交換によるタイムロスで逆転されることを懸念したノリス側はステイアウト。だが、小雨から大雨になり、大幅にペースダウンし、残り2ラップでコースアウト[34]。その直後にタイヤ交換するものの7位に終わった。
最終的にハンガリーGPとベルギーGP以外の全レースで入賞を果たし、サマーブレイク前までボッタスやペレスとドライバーズランキング3位を争う活躍を見せた。だが、サマーブレイク以降はイタリアGP以外は上位入賞ができないレースが続き、ランキング3位争いから脱落。それでも、下位での入賞によってランキング5位の座を維持していたが、後半戦で差を詰めてきたサインツ、およびシャルル・ルクレールのフェラーリ勢と接戦になり、最終戦でサインツが3位表彰台を獲得したことによって逆転され、ドライバーズランキング6位でシーズンを終えた。
2022年
新車「MCL36」発表前の2月9日、マクラーレンがノリスと新たに4年間の契約(2025年末まで)を締結したことを発表した[35]。
2023年
序盤のチームは開幕前テストの段階から不調だったが、第10戦オーストリアGPでの改良により成績が上向き出す。第10戦以降2位6回・3位1回を記録した。ロレンツォ・バンディーニ賞を受賞[36]。
2024年
5月5日。マイアミGP決勝にて、スタート時の路面温度が47度と、タイヤの温度管理が難しいコンディションの中、ノリスの優れたタイヤマネジメント能力と、マシンに投入されたアップデートを活かし最も速いレースペースを魅せる。SCの味方もあり念願の初優勝を果たした。
その後も安定したドライビングを見せ、またレッドブル勢がシーズン中盤から失速したことで、ノリスとマクラーレンはドライバーズランキング、コンストラクターズランキングで共にタイトル候補に名乗りを上げた。最終的にシーズン4勝、および全戦完走(オーストリアGPのみ完走扱い)を達成し、ドライバーズランキングは、マックス・フェルスタッペンが序盤戦で大量のアドバンテージを築いていたことでタイトルには届かなかったものの、コンストラクターズではフェラーリの猛追を振り切り、マクラーレンは1998年以来26年ぶりとなるコンストラクターズタイトルを獲得した。
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人物
父アダム・ノリスはイギリスの金融資産家で、下位カテゴリーからF3の活動まで資金援助をしていた。マクラーレンのジュニアドライバーになったF2参戦以降は実家に負担を掛けさせることがないように意識し、これまでの感謝の念を伝えている[37]。
自身のTwitterやInstagramに頻繁に投稿しており、ユニークな自作動画やユーモアある投稿が多い。
2019年、2020年のチームメイトであったカルロス・サインツJr.とは仲が良く、彼らの仲の良さはパドック上でも有名である。
同じ2019年にF1デビューを果たしたアレクサンダー・アルボンと同様にMotoGPライダー、バレンティーノ・ロッシの大ファンである。同年のイタリアGPではロッシのデザインをモチーフにしたヘルメットを使用した[38]。その他本人と対面して大喜び[39]、マシンに跨る[40]、彼のデザインをモチーフにした帽子とTシャツの着用[41]など、熱狂ぶりが窺える。
生の魚が食べられないため、寿司が大の苦手。2019年ロシアGPでのチームとの無線のやり取りで「思いっきりお腹壊して欲しいってこと?それでもいいなら食べるよ」[42]と発したこともある。その後、第17戦日本GPのために来日しサインツと共に日本食を食べた際、寿司がテーブルに置かれただけでむせたり、サインツが「ほら見て、魚じゃないよ」と巻き寿司を見せたところ「隣が魚じゃないか!」と割り箸でにぎり寿司を指して拒否。その後もサインツから勧められたが一切食べなかった[43]。2025年には箱の中身を当てるゲームで寿司のぬいぐるみを「可愛い」と言うも「寿司」だと知った途端突き飛ばし、もう1つのぬいぐるみを苦虫を噛み潰したような顔をして見ており[44]、寿司と名がつくものは本物ではなくても嫌いなようである。
ゲームとファッションデザインに熱意があり、2020年にアパレルブランドかつEスポーツチームであるQuadrantを立ち上げた[45]。QuadrantのYouTubeチャンネルでは、本人が動画に登場することも多くある。
ゴルフが趣味だと公言しており、他のドライバーなどとゴルフをしている姿が、ソーシャルメディアなどからよくうかがえる。マクラーレンのCEOであるザック・ブラウンとは、ほぼ互角の腕前だと言っている[46]。2022年には、BMW PGA選手権が主催する、有名人プロ・アマオープンにも参加した。[47]
2024年オーストラリアGPで3位表彰台を獲得し、ニック・ハイドフェルドの持つ未勝利最多表彰台記録を更新したが、同年マイアミGPで優勝したため、再びハイドフェルドが未勝利最多表彰台記録保持者となった。
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レース戦績
略歴
- † : ゲストドライバーとしての出走であるため、ポイントは加算されない。
- * : 現状の今シーズン順位。
ジネッタ・ジュニア・チャンピオンシップ
MSA・フォーミュラ
ADAC・フォーミュラ4
イタリア・F4選手権
トヨタ・レーシング・シリーズ
ユーロカップ・フォーミュラ・ルノー2.0
フォーミュラ・ルノー2.0 ノーザン・ヨーロピアン・カップ
BRDC・イギリス・フォーミュラ3選手権
FIA フォーミュラ3・ヨーロピアン選手権
マカオグランプリ
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外部リンク
- 公式ウェブサイト
- Lando Norris (@landonorris) - X
- Lando Norris (@landonorris) - Instagram
- Lando Norris (landonorris1) - Facebook
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