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実用数学技能検定
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実用数学技能検定(じつようすうがくぎのうけんてい)は、公益財団法人日本数学検定協会が実施する数学・算数の検定であり、一般に数学検定または算数検定と呼ばれる。
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概要
- 1990年に高田大進吉が個人で始めた数学能力検定が発端である。1992年に任意団体・日本数学検定協会が発足し、1級 - 8級まで8階級を設けて広めた。1994年に文部省(現・文部科学省)により実用数学技能検定として発展させると決まり、同時に1級・準1級を新設し、従来の1級を2級に、2級を準2級に改称した。さらに1995年に1次を計算技能検定、2次を数理技能検定とする体制を確立する。そして1999年7月に文部省認可の公益法人・財団法人日本数学検定協会(以下、財団という)が発足した。
- 2002年には文部科学省の「確かな学力の向上のための2002アピール」学びの薦めで活用が例示され、全国54大学の学部において推薦入試で利用された。2003年12月に東京都葛飾区教育委員会が策定した「葛飾区教育振興ビジョン」で、小学校の卒業までに6級、中学校の卒業までに3級の取得を目安に掲げている。その後、文京区でも教育改革ビジョンの第1次答申で同様の内容が盛り込まれた。この他にも基礎基本の定着、確かな学力の向上、主体的な学習活動の育成のために、本検定の活用を掲げる教育行政が増えてきている。日本以外にも同様の資格試験(英語: Suken, Global Mathematics Certification)を発足させている。
- 以前は「数検」の通称で親しまれていたが、数検は財団設立者高田大進吉個人の所有する商標で多額の使用料が必要だったため、財団では2011年7月から、検定の通称を「数検」から「数学検定」に改めた。
- 通称は5級 - 1級が「数学検定」・12級(かず・かたち検定)- 6級が「算数検定」である。
- 財団に対しては、平成21年に文部科学省生涯学習政策局より公益法人としての事業運営について改善指導がなされ、平成21年11月27日付で当該協会理事長名で「法人運営の改善経過について」(詳細については、http://www.suken.net/zaidan/naibu/naibu_pdf/houkoku.pdf )なる報告がなされた。このことに関して公益法人に対する市民調査委員会が当時の文部科学大臣 高木義明氏及び同副大臣 鈴木寛氏を介し文部科学省生涯学習政策局宛てに平成22年12月21日付で公開質問状を提出した模様であるが、その後の経緯は不明のままである。
- 2008年に財団の所在地の隣接地(地番が1号だけずれている)を所在地とする日本数学検定協会株式会社(以下、株式会社という)が設立・登記され、財団設立者の高田大進吉が代表取締役に就任した。ほどなくして財団が実施する実用数学技能検定(通称・「数学検定」)が存続したまま、株式会社が数学検定(通称・「数検」)を開始、また財団は所在地を東京都台東区上野5-1-1に変更し、数学検定が何らかの理由により分裂したことが明らかになった。
- 2018年12月18日に無学年制算数学習タブレットRISU 算数を提供するRISU Japanと飛び級人材育成を目指し業務提携開始。2019年2月2日より学習レベルを成績スコアから自動判定し、数学検定・算数検定の受検階級を推薦するシステムの提供を開始。[2][3]
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検定概要及び技能の概要
要約
視点
括弧内のレベルは日本数学検定協会公表の目安である。受検者の年齢・学歴などの属性によって、受検可能な級が制限されることはない。
数学検定
1級 - 5級の間を数学検定と呼び、6級以下を算数検定と呼ぶ。
1級(大学程度・一般)
準1級(高校3年生程度)
2級(高校2年生程度)
準2級(高校1年生程度)
3級(中学校3年生程度)
4級(中学校2年生程度)
5級(中学校1年生程度)
算数検定
12級(かず・かたち検定)~6級の間を算数検定と呼ぶ。
6級(小学校6年生程度)
7級(小学校5年生程度)
8級(小学校4年生程度)
9級(小学校3年生程度)
10級(小学校2年生程度)
11級(小学校1年生程度)
- 検定の内容
- 百の位の数の表し方、十の位までの加法・減法、時計の見方、いろいろなものの形と位置など
- 技能の概要
- 身近な生活に役立つ基礎的な算数技能
- 画用紙など100を超えるものの数を数えて、数字で表すことができる。
- 10を超える数の加法及び減法ができる。
- 缶やボールなど身の回りにあるものの特徴を捉えて、分けることができる。
12級(かず・かたち検定)
- 検定の内容
1次、2次の区別はない
- 具体例による大小・長短・多少など簡単な比較、前後・左右の理解、位置の判断、具体例による二つのものの過不足・増減・軽重・広狭の判断、同じと違うの理解、個数や順番、10までの数字の理解と表現、10までの数の加法・減法、積み木の個数など
いずれの級も検定の内容に挙げた項目の全てが出題されるわけではない。また、内容に挙げていない項目が出題されることがある。
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合格基準
- 1級・準1級:1次で70%程度(7点満点)の得点で、かつ2次で60%程度(4点満点)の得点
- 2級:1次で70%程度(15点満点)の得点で、かつ2次で60%程度(5点満点)の得点
- 準2級:1次で70%程度(15点満点)の得点で、かつ2次で60%程度(10点満点)の得点
- 3級 - 5級:1次で70%程度(30点満点)の得点で、かつ2次で60%程度(20点満点)の得点
- 6級 - 8級:70%程度(30点満点)の得点(1次・2次の区分なし)
- 9級 - 12級:70%程度(20点満点)の得点(1次・2次の区分なし)
その他
以下の内容は、2022年度に実施される検定について記述したものである。
- 団体受検は、学校や学習塾などが実施している。志願できる検定級は準1級 - 11級。2012年度は15回(ただし、準1級は11回、9級 - 11級は13回、12級は2回)設定されている。5人以上で団体受験ができる。
- 個人受検は4月10日・7月24日・10月30日(いずれも日曜日)に実施する。
- 2次の数理技能検定は、電卓・定規・コンパス・分度器を使用できる。
- 1級・準1級・2級のいずれかに合格すると当検定の問題を作成でき、採用された場合は作成料が作問者に支払われる。また、高等学校卒業程度認定試験の必修科目「数学」が免除される。
- 大学・短期大学・専門学校・高等学校・中学校での入学試験の優遇があるほか、単位認定校も増加している。
- 数学のビジネスへの活用を目的として同団体が2006年よりビジネス数学検定をWBTで実施している。同検定の第14回以前はスコア方式、以降は1級から3級の級別で評価される。
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脚注
関連項目
外部リンク
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