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第67回東京箱根間往復大学駅伝競走
1991年の箱根駅伝 ウィキペディアから
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第67回東京箱根間往復大学駅伝競走(だい67かいとうきょうはこねかんおうふくだいがくえきでんきょうそう)は、1991年(平成3年)1月2日から1月3日までに開催された第67回目の東京箱根間往復大学駅伝競走である。
実施日程
- 大手町読売新聞東京本社前(スタート)~鶴見~戸塚~平塚~小田原~箱根町芦ノ湖駐車場入口(ゴール)
- 箱根町芦ノ湖駐車場入口(スタート)~小田原~平塚~戸塚~鶴見~大手町読売新聞東京本社前(ゴール)
- 大井埠頭周回コース
出場校(チーム)
前回出場校のうち亜細亜大学が予選会で落選し、代わって明治大学が2年ぶりに出場した。
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概要
要約
視点
往路
1区
序盤からハイペースで展開し、集団から次々と選手がこぼれ落ちるサバイバルレースとなった。
先頭集団は10km通過時点で9人、15km通過時点では早大のルーキー・武井隆次、日体大・千葉祐一、東農大・木口典昭の3人に絞られる。六郷橋の中間点で木口が遅れると、下りに入った18.6kmで武井が飛び出し、千葉に23秒の差をつけトップでタスキリレー。武井は8年ぶりに区間記録を塗り替える激走であった。
2区にジョセフ・オツオリを擁する山梨学大は2分04秒差の8位。連覇を狙う大東大は、横田芳則が12.3kmで集団から遅れるとその後もペースが上がらず、2分55秒差の10位と大きく出遅れた。
2区
ルーキーながら華の2区を任された早大の櫛部静二は快調なスプリットを刻む。後方では山梨学大・オツオリが8.8kmで5人を抜き3位に浮上。予選会史上最速タイムを出した明大の進藤吉紀、大東大のエース・実井謙二郎もそれぞれ9位・10位から追い上げを見せる。
15kmまで区間記録を上回るペースで飛ばしていた櫛部であったが18kmから急失速。19.9kmで日体大・平塚潤が先頭に立ち、そのままトップでタスキリレー。オツオリは3年連続で区間賞を獲得する快走で6人を抜き、1分04秒差の2位。進藤もオツオリにあと14秒と迫る区間2位の好走で6人を抜き、1分47秒差の3位に浮上。実井は権太坂以降のアップダウンで4人を抜き、3分05秒差の6位まで巻き返す。
櫛部は中継所まで残り300mというところでついに立ち止まり、フラフラと蛇行しながらなんとか歩を進めたが、戸塚中継所に辿り着いたときにはトップと7分04秒差の14位まで転落していた。
3区
先頭の日体大・赤星輝彦はペースが上がらず、後続の追い上げを許す。2位争いは中大・板橋弘行が快調に飛ばし、7.9kmで山梨学大・鳥山晋に追いつき並走、これをわずかの差で明大・北沢義信が追う展開となる。13.9kmで三つ巴の争いから鳥山が脱落すると、程なくして北沢がスパート。17.5kmで赤星を捉え30年ぶりにトップに立つ。
その後方では前回3区で区間賞を獲得している大東大・大津睦が猛烈な追い上げを見せ、17.7kmで山梨学大を抜き、19km過ぎに中大と日体大をまとめてかわし、中継所まで残り300m地点でついに北沢に並んだ。しかしラストスパートで北沢が競り勝ち、明大が37年ぶりに平塚中継所をトップでタスキリレー。1秒差で続いた大津は2年連続の区間賞。4位日体大まで45秒、6位日大まで2分以内という混戦となった。
4区
大東大・松浦忠明がタスキを受けてわずか700mで明大をかわして単独先頭に立つと、後続との差を着実に広げていく。上位争いは中大・深川竜太が6.1kmで明大をかわして2位に浮上。その後方では6位でタスキを受けた日大・竹石実が追い上げを見せ、8kmで山梨学大をかわすと18km過ぎに明大もかわし、19.2kmで日体大を捉え3位に浮上した。
先頭の松浦は区間賞の快走で、2位中大に1分21秒の差をつけトップでタスキリレー。区間2位の好走を見せた竹石が1分59秒差の3位で続く。明大は5位に後退した。
5区
大東大・奈良修は、10月に疲労骨折し12月に練習を再開したばかりであったが、故障の影響を感じさせないペースで山を登っていく。2位争いは日大の1年生・中村博幸が序盤から飛ばし、6km手前で2位中大を目の前に捉えるものの、中盤で失速。11.1kmで日体大・小野聡志にかわされ4位に後退する。
奈良は前回より1分ほど悪いタイムとなったものの区間2位でまとめ、往路2連覇を達成。2位中大に4分08秒の大差をつけた。3位争いは下りに入って息を吹き返した中村が小野を再逆転し、4分42秒差の3位でゴールした。3位日大から6位明大まで1分06秒の間にひしめく混戦であった。
1区で13位と出遅れた順大はシード圏内ぎりぎりの9位、15秒差で早大が10位。駒大は13位でタスキを受けた北原慎也が奈良を19秒抑え区間賞を獲得。9位と1分15秒差の11位で往路を終えた。
9位の順大以下7校が復路一斉スタートとなった。
復路
6区
大東大・島嵜貴之は区間記録を出した前回には及ばないものの区間2位の快走を見せ、後続との差を大きく広げる。一方、2位でスタートした中大・東崎永孝は上りでペースが上がらず、2.8kmで日大、4.8kmで日体大に相次いでかわされる。その後方では5位でスタートした山梨学大・杉谷範雄が猛追。下りに入った7kmで東崎を捉えると、8.4kmで日体大、12.4kmで日大もかわし、6分08秒差の2位に浮上した。日大は3位、中大は4位に後退。
7人の一斉スタート組からは順大・紺野浩が好走。島嵜を12秒抑えて区間賞を獲得し、9位から6位に浮上した。11位の駒大は、渡部忠司が区間3位の好走でシード圏内の9位に浮上。6位でスタートした明大は大ブレーキで14番手・総合11位まで後退した。
7区
大東大・樋口一隆は区間2位の好走。追いかける山梨学大もケネディ・イセナが区間3位でまとめたものの、その差は6分39秒に広がった。
後方では7番手・総合9位でタスキを受けた駒大の大場康成が猛追。早々に順大をかわすと、13.1kmで日体大を捉え、19.4kmで3位を争う日大・中大をまとめてかわし、3番手・総合5位でタスキリレー。大場は従来の記録を16秒上回る区間新記録を樹立した。
東洋大は平塚中継所の繰り上げスタートまであと1秒というところで間一髪タスキを繋いだ。
8区
大東大・山中正明は落ち着いた走りで区間4位にまとめ、山梨学大との差を7分13秒に広げる。3番手争いは、日大・林博志が4kmで駒大・中大を引き離すと、区間2位の快走で山梨学大との差を48秒まで縮める。
区間賞は6位から5位に順位を上げた日体大のルーキー・松井紀仁が獲得した。
戸塚中継所では東洋大と明大が繰り上げスタート。
9区
大東大・広藤敏幸は区間賞を獲得した前回に比べ非常に苦しい走りになったものの、大量リードに守られ首位をキープ。5分09秒差で追う山梨学大も3位日大との差を1分49秒まで広げた。
中大と日体大の4位争いは併走が続いていたが、再三のスパートの末21.6kmで日体大・矢嶋亨が中大を振り切った。区間賞は7位から6位に順位を上げた順大・新藤伸之が獲得した。
シード権争いは大混戦となった。7区で一旦5位まで浮上した駒大が8位に後退。往路12位の東海大は橋本孝博が区間2位と快走し駒大と2秒差の9位に浮上。法大が15秒差の10位で続く。駒大と東海大は芦ノ湖一斉スタートのため、見た目の順番は東海大が7番手・駒大が8番手・法大が10番手であった。
鶴見中継所では東洋大が繰り上げスタート。戸塚で繰り上げとなった明大は、河本政之が先頭の広藤よりも早いタイムで駆け抜け、繰り上げスタートを回避した[1]。
10区
大東大はアンカー・濱矢将直も区間2位の快走。2位の山梨学大に6分26秒差をつけ、総合2連覇を達成した。大東大は1990年度の出雲くにびきロードリレー・全日本大学駅伝・箱根駅伝を全て制し、史上初となる大学駅伝三冠を達成した。
上位争いでは、山梨学大が過去最高成績の総合2位。5位でタスキを受けた中大は、ルーキーの高梨信介が好走。6.8kmで前を行く日体大に追いつくと9.5km過ぎで突き放し、さらに18.3kmで日大を逆転、区間賞の走りを見せ3位でゴールした。復路で2つの区間賞を獲得した順大が復路優勝を飾り総合6位に入った。
シード権争いは10位でタスキを受けた法大の1年生・金子祐之がブレーキとなり、東海大と駒大がシード権を確保した。駒大は2つの区間賞を獲得しながらシードぎりぎりの9位に留まった。
早大は復路でも順位を上げられず総合11位。往路を沸かせた明大は選手層の薄さから復路は4区間で区間最下位と苦しみ、総合14位に終わった。
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成績
要約
視点
総合成績
- ※9位以内の大学には次大会のシード権が与えられた。
- 往路優勝 大東文化大学
- 復路優勝 順天堂大学
往路成績
- '注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。
復路成績
- '注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。
区間賞
区間記録
- 太字は区間1位。色つきは区間新記録。
各区間順位
1区
2区
3区
4区
5区
6区
7区
8区
9区
10区
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脚注
外部リンク
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