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第66回東京箱根間往復大学駅伝競走
1990年の箱根駅伝 ウィキペディアから
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第66回東京箱根間往復大学駅伝競走(だい66かいとうきょうはこねかんおうふくだいがくえきでんきょうそう)は、1990年(平成2年)1月2日から1月3日までに開催された第66回目の東京箱根間往復大学駅伝競走である。平成最初の箱根駅伝。
実施日程
- 大手町読売新聞東京本社前(スタート)~鶴見~戸塚~平塚~小田原~箱根町芦ノ湖駐車場入口(ゴール)
- 箱根町芦ノ湖駐車場入口(スタート)~小田原~平塚~戸塚~鶴見~大手町読売新聞東京本社前(ゴール)
- 大井埠頭周回コース
出場校(チーム)
前回出場校のうち明治大学と筑波大学が予選会で落選し、代わって専修大学が2年ぶりに、亜細亜大学が4年ぶりに出場した。
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概要
要約
視点
総合5連覇を狙う順大を、中大・大東大・日大・山梨学大の4校が阻むことができるか注目された。
往路
1区
スローペースのスタートとなったが、10.2kmで駒大・大場康成がまず遅れると、5連覇を狙う順大の巽博和が12.3kmで集団からこぼれる波乱の開幕となった。
先頭争いは15.5kmで中大・板橋弘行が仕掛けると、これに反応した日大・谷川義秀が16.4kmで単独先頭に立ち、そのまま独走。板橋に21秒の差をつけトップでタスキリレー。順大は1分45秒差の14位と大きく出遅れた。
なおこの1区ではハプニングが発生しており、六郷橋を渡る際、先導車両が第一京浜の立体交差ではなく誤って側道へ進入し、先頭の谷川をはじめとする1区の走者全員が誤ったコースを走ってしまった[1]。側道下の競馬場前交差点では交通規制がかけられておらず、2位集団の中大・東農大の前を猛スピードで車が横切るシーンも見られた。
2区
トップと35秒差の5位でタスキを受けた山梨学大のジョセフ・オツオリは、1.2kmで2位に浮上するとその後は一旦落ち着いたペースを刻むものの、中盤から再びペースを上げて権太坂の頂上で日大を捉えトップに立つ。オツオリは2年連続の区間賞を獲得した。
トップと43秒差の8位でタスキを受けた早大・池田克美は、序盤から快調なペースを刻み、11.3kmで中大・東農大を捉え3位に浮上。権太坂以降は右脇腹を押さえながらの走りとなったがペースは落ちることなく、19.3kmで日大をかわし6人抜きで2位浮上。池田はオツオリにあと14秒と迫る区間2位の快走で、22秒差でタスキリレー。大東大の実井謙二郎も区間3位の走りで6人抜きの3位。日大は4位に後退。
1区で出遅れた順大は、鈴木賢一が10.7kmで6人を抜いて8位に浮上したが、トップとの差は3分25秒に広がる。
3区
トップと57秒差の3位でタスキを受けた大東大・大津睦は1.9kmで日大・岩本照暢に追いつかれるも、3.3kmで早大・深谷弘をかわすとほどなく岩本も引き離し、区間新記録ペースで猛追。先頭を行く山梨学大・福田正志も区間2位の好走であったが、大津は区間記録にあと15秒と迫る激走[2]を見せ、平塚中継所でその差はわずか9秒まで縮まった。
上位争いでは、中大・深川竜太が区間3位の好走で6位から4位に浮上。順大は新藤伸之が区間14位の苦しい走りで法大・国士大にかわされ10位に後退。平塚中継所ではトップと7分23秒の大差がついた。
4区
1.2kmで大東大・樋口一隆が山梨学大・野村勉に追いつくと、8km過ぎに樋口が抜け出し、小田原中継所では49秒の差をつけた。
後方では10位でタスキを受けた順大・山田和人が激走。2kmまでに法大・国士大をかわすと、6.5kmで日体大、15kmで東農大、18.7kmで早大、19kmで中大もかわし、4分44秒差の4位でタスキリレー。山田の6人抜き・区間新記録の走りで、順大は5連覇に望みをつないだ。
5区
大東大の1年生・奈良修は区間賞の快走で後続を大きく突き放し、14年ぶりの往路優勝を飾った。
山梨学大は3年連続の山登りとなる梶川和行が区間7位で粘り、4分10秒差の2位。3位には5分14秒差で日大が続いた。順大・仲村明は小田原中継所から一度は引き離した早大・中富肇に大平台で追いつかれるも、中盤以降再び差を広げて区間2位の好走。しかし奈良との差を詰めることはできず、6分04秒差の4位に終わった。
8位の国士大以下8校が復路一斉スタートとなった。
復路
6区
先頭の大東大・島嵜貴之が区間新記録の快走を見せ、2位に7分20秒の大差をつける。
2位争いは、日大の1年生・林博志が序盤から積極的に飛ばし、芦ノ湖では1分04秒あった山梨学大との差を宮ノ下では22秒まで追い上げるも終盤失速。18.4kmで順大・宮川剛が林を逆転し3位に浮上する。5位争いは中大・山口真也が快調に駆け下り、芦ノ湖では2分31秒の差があった早大を14.3kmで逆転する。
シード権争いは往路10位の東海大が8位に浮上。往路7位の東農大は嘉賀新吾が区間最下位に沈み、シード圏外の10位に後退。見た目の順番も14番手まで下げてしまう。
芦ノ湖一斉スタートの際、亜大の田中寛重がタスキをかけずに走り出してしまい、数秒後に慌ててスタート地点へタスキを取りに行った結果、他校からおよそ40秒遅れてスタートするハプニングがあった[1]。田中は小涌園前で東農大を捉え、小田原中継所手前で駒大にも迫ったものの逆転はならず、トップと16分34秒差の15番手でタスキリレー。
7区
先頭の大東大・岡野雅毅は18km以降大きくペースを落としながらも区間3位でまとめたものの、2位の山梨学大・本田征義が区間2位の走りを見せ、両者の差は6分17秒に縮まる。
日大と順大による3位争いは、順大・橘謙が4kmを過ぎて後退。橘は二宮の定点手前で中大・福永英樹にもかわされ5位に後退する。福永はその後も快調な走りで前との差を詰めていき、19.8kmで日大・梅津富浩に追いつくと、中継所まで残り500mでスパート。福永の区間賞の走りで、中大が8分40秒差の3位に浮上する。
8区
大東大・斎藤大輔は区間2位の好走で、山梨学大との差を再び7分10秒に広げる。
3位争いは日大・島村直宏が5kmで中大・伊木貞仁に追いつくと、10kmに渡る併走の後、一気に伊木を突き放し戸塚中継所では1分05秒の差をつけた。島村は区間賞の走りで、山梨学大との差を48秒まで縮める。
往路5位の早大は7区・8区とブレーキが続き、シードぎりぎりの9位まで後退。10位東農大との差は2分45秒。
戸塚中継所では法大・駒大・東農大・亜大の4校が繰り上げスタート。法大はわずか13秒届かなかった。
9区
大東大・広藤敏幸が区間賞の走りを見せ、2位との差は9分37秒にまで広がった。
その2位争いは、日大・仲宏治が山梨学大・中野政文との差を徐々に縮め、さらに4位でタスキを受けた中大・長谷川真也が広藤と遜色ないペースで猛追。長谷川は15kmで脇腹を押さえ急失速するシーンがあったものの、立て直して再びその差を詰める。鶴見中継所では2位山梨学大と3位日大との差が6秒、日大と4位中大の差もわずか10秒に縮まり、三つ巴のアンカー勝負を迎えることとなった。
鶴見中継所では国士大・東洋大・法大・早大・亜大・駒大・東農大の7校が繰り上げスタート。
10区
故障明けながらアンカーを任された大東大の主将・野房和彦は、終盤フラフラになりながらも大量リードに守られフィニッシュ。第52回大会以来14年ぶり3回目の総合優勝を果たした。
2位争いは2km手前で3人が集団となると、8km手前で日大・竹石実がペースを上げ、山梨学大・鳥山晋が脱落。竹石と中大・岡川功による激しいマッチレースはゴールまで残り150m地点まで続き、ラストスパートで抜け出した竹石が岡川を3秒抑え総合2位に入った。日大が2位以内に入るのは16年ぶり。中大は岡川の区間賞もあり、26年ぶりの復路優勝を飾った。10区序盤まで2位を守った山梨学大は、チーム史上最高の総合4位と健闘を見せた。
順大・坂本貴彦と日体大・西尾康正による5番手争いもゴール直前で2人が肩を並べる展開となったが、両者がラストスパートをかけながらゴールより100m手前の交差点を間違えて右折してしまい、対向車にぶつかりそうになるハプニングがあった。順大は復路での追い上げが期待されながらも7区・9区のブレーキが響き総合5位に終わった。
シード権争いは8区で9位に後退した早大が粘り、復路12位ながら法大を1分55秒抑えて2年ぶりにシード権を獲得した。
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成績
要約
視点
総合成績
- ※9位以内の大学には次大会のシード権が与えられた。
- 総合優勝:大東文化大学
- 往路優勝:大東文化大学(5時間36分30秒)
- 復路優勝:中央大学(5時間35分13秒)
往路成績
- '注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。
復路成績
- '注1')メンバーの名前の()内の数字は学年。
区間賞
区間記録
- 太字は区間1位。色つきは区間新記録。
各区間順位
1区
2区
3区
4区
5区
6区
7区
8区
9区
10区
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その他記録
脚注・参考文献
外部リンク
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