第87回都市対抗野球大会

第87回都市対抗野球大会（だい87かいとしたいこうやきゅうたいかい）は、2016年（平成28年）7月15日から7月26日まで東京ドームで開催された都市対抗野球大会である。

概要

• 予選が開始直後に三菱自動車工業の不祥事が発覚し、三菱自動車岡崎と三菱自動車倉敷オーシャンズの2チームが予選出場を辞退した^[1]。
• 予選では、有力チームがおおむね順当に勝ち上がったが、前年まで12年連続で出場していたHonda（狭山市）は予選で敗退した。また、門真市・パナソニックは、日本生命（大阪市）以来史上2チーム目となる50回目（前身の「松下電器野球部」時代も含む）の本戦出場を勝ち取った。東北地区では、活動66年目の山形市・きらやか銀行が第1代表を獲得し、初の本戦出場を決めた。山形県勢の本選出場は1950年大会の山形ハッピーミシン以来66年ぶり^[2][3]。
• 本戦では、全31試合中15試合が2点差以内で決着し、6試合が延長戦にもつれ込む接戦が続いた。前回大会を制した日本生命が開幕戦で敗れ、パナソニックはきらやか銀行にタイブレークで敗れるなど古豪が序盤で姿を消す中で、投打のバランスの取れたチームが上位に進出した。決勝はいずれも初優勝を目指す豊田市・トヨタ自動車と日立市・日立製作所が対戦し、7年ぶりに決勝進出したトヨタ自動車がこれを4－0で制し初優勝を遂げた。

予選

→詳細は「第87回都市対抗野球大会予選」を参照

出場チーム

出場枠	都市	チーム	出場回数
推薦	大阪市	日本生命	14年連続58回目
北海道	札幌市	JR北海道	2年連続13回目
東北第1	山形市	きらやか銀行	初出場
東北第2	仙台市	七十七銀行	2年ぶり11回目
北関東第1	日立市	日立製作所	2年連続35回目
北関東第2	鹿嶋市	新日鐵住金鹿島	3年ぶり16回目
南関東第1	さいたま市	日本通運	2年連続41回目
南関東第2	君津市	新日鐵住金かずさマジック	2年ぶり11回目
南関東第3	千葉市	JFE東日本	2年ぶり22回目
東京第1	東京都	JR東日本	7年連続19回目
東京第2	東京都	NTT東日本	2年ぶり40回目
東京第3	東京都	東京ガス	4年連続19回目
西関東第1	横浜市	三菱日立パワーシステムズ横浜	2年ぶり8回目
西関東第2	川崎市	東芝	8年連続38回目
北信越	長野市	信越硬式野球クラブ	2年連続22回目
東海第1	春日井市	王子	2年連続15回目

出場枠	都市	チーム	出場回数
東海第2	鈴鹿市	Honda鈴鹿	2年ぶり21回目
東海第3	豊田市	トヨタ自動車	2年連続18回目
東海第4	浜松市	ヤマハ	2年連続39回目
東海第5	大垣市	西濃運輸	3年連続35回目
東海第6	名古屋市	三菱重工名古屋	4年連続25回目
近畿第1	京都市	日本新薬	3年連続33回目
近畿第2	神戸市 / 高砂市	三菱重工神戸・高砂	3年連続33回目
近畿第3	大阪市	NTT西日本	2年連続27回目
近畿第4	門真市	パナソニック	2年ぶり50回目
近畿第5	大阪市	大阪ガス	4年連続23回目
中国第1	広島市	JR西日本	2年ぶり2回目
中国第2	福山市 / 倉敷市	JFE西日本	5年連続9回目
四国	高知市	四国銀行	3年ぶり18回目
九州第1	大津町	Honda熊本	2年ぶり10回目
九州第2	北九州市	JR九州	7年連続19回目
九州第3	福岡市	西部ガス	2年連続2回目

試合

トーナメント

	1回戦				2回戦				準々決勝				準決勝				決勝
	日本生命	0
	三菱日立パワーシステムズ横浜	4
					三菱日立パワーシステムズ横浜	0
					NTT東日本	5
	四国銀行	3
	NTT東日本	11
									NTT東日本	1
									トヨタ自動車	2
	新日鐵住金かずさマジック	1
	JR西日本	6
					JR西日本	1
					トヨタ自動車	6
	七十七銀行	0
	トヨタ自動車	2
													トヨタ自動車	5
													西濃運輸	0
	パナソニック	3
	きらやか銀行	4
					きらやか銀行	1
					西濃運輸	2
	大阪ガス	0
	西濃運輸	2
									西濃運輸	5
									JR九州	4
	JR九州	1
	東芝	0
					JR九州	9
					ヤマハ	1
	JFE東日本	4
	ヤマハ	9
																	トヨタ自動車	4
																	日立製作所	0
	Honda鈴鹿	10
	JFE西日本	1
					Honda鈴鹿	2
					王子	0
	王子	2
	JR東日本	0
									Honda鈴鹿	1
									日立製作所	6
	日本通運	6
	西部ガス	3
					日本通運	3
					日立製作所	8
	三菱重工神戸・高砂	3
	日立製作所	4
													日立製作所	2
													東京ガス	0
	Honda熊本	2
	日本新薬	5
					日本新薬	9
					JR北海道	1
	新日鐵住金鹿島	1
	JR北海道	2
									日本新薬	3
									東京ガス	4
	三菱重工名古屋	5
	信越硬式野球クラブ	1
					三菱重工名古屋	3
					東京ガス	4
	東京ガス	2
	NTT西日本	0

1回戦

• 第1試合（7月15日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
日本生命	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0
三菱日立パワーシステムズ横浜	1	0	0	3	0	0	0	0	X	4

勝：大野　敗：清水

• 第2試合（7月16日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
JFE東日本	2	0	1	0	0	1	0	0	0	4
ヤマハ	4	0	1	0	3	0	1	0	X	9

勝：池田駿　敗：中林　本：大澤、内藤（以上JFE東）、羽山（ヤマハ）

• 第3試合（7月16日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
トヨタ自動車	0	0	0	0	2	0	0	0	0	2
七十七銀行	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：佐竹　敗：阿部博

• 第4試合（7月16日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
NTT西日本	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0
東京ガス	1	0	0	0	0	1	0	0	X	2

勝：山岡　敗：吉元

• 第5試合（7月17日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
日本新薬	0	0	0	1	0	0	0	4	0	5
Honda熊本	0	0	0	0	0	2	0	0	0	2

勝：榎田　敗：荒西　本：稲垣、長池（以上熊本）、植田（新薬）

• 第6試合（7月17日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
Honda鈴鹿	1	0	0	2	1	3	1	0	2	10
JFE西日本	0	0	1	0	0	0	0	0	0	1

勝：平井　敗：陶山　本：友滝（JFE西）

• 第7試合（7月17日）‐延長10回

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	計
JR東日本	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0
王子	0	0	0	0	0	0	0	0	0	2x	2

勝：近藤　敗：田嶋　本：加藤（王子）

• 第8試合（7月18日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
JR北海道	0	1	0	0	0	0	0	1	0	2
新日鐵住金鹿島	0	0	0	0	0	0	1	0	0	1

勝：戸田　敗：玉置

• 第9試合（7月18日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
JR西日本	1	0	1	0	0	1	2	0	1	6
新日鐵住金かずさマジック	0	0	0	0	0	1	0	0	0	1

勝：湧川　敗：玉井

• 第10試合（7月18日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
四国銀行	0	0	0	0	2	0	0	0	1	3
NTT東日本	0	2	1	0	2	4	0	2	X	11

勝：森山　敗：菊池大　本：村上、高野、福田周（以上NTT東）、小林健（四銀）

• 第11試合（7月19日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
西濃運輸	0	1	0	0	0	0	0	1	0	2
大阪ガス	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：佐伯　敗：小畑　本：谷（西濃）

• 第12試合（7月19日）‐延長13回（延長12回からタイブレーク）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	計
きらやか銀行	0	0	0	0	0	0	0	2	0	0	0	1	1	4
パナソニック	0	0	0	0	0	0	0	0	2	0	0	1	0	3

勝：西村　敗：四丹

• 第13試合（7月19日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
JR九州	0	0	0	0	0	0	1	0	0	1
東芝	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：井上　敗：谷岡

• 第14試合（7月20日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
信越硬式野球クラブ	0	0	0	0	0	0	0	1	0	1
三菱重工名古屋	3	0	0	0	2	0	0	0	X	5

勝：勝野　敗：高橋　本：小柳（三菱名古屋）

• 第15試合（7月20日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
日本通運	0	1	0	0	0	0	2	3	0	6
西部ガス	0	0	0	0	1	1	1	0	0	3

勝：渡辺　敗：奥村　本：北川（日通）

• 第16試合（7月20日）‐延長12回（延長12回からタイブレーク）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	計
三菱重工神戸・高砂	0	0	0	0	2	0	0	0	0	0	0	1	3
日立製作所	0	0	0	0	1	1	0	0	0	0	0	2x	4

勝：荻野　敗：守安

2回戦

• 第1試合（7月21日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
三菱日立パワーシステムズ横浜	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0
NTT東日本	1	1	0	0	0	3	0	0	X	5

勝：加美山　敗：齋藤　本：上田、村上（以上NTT東）

• 第2試合（7月21日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
JR西日本	0	0	0	0	0	0	1	0	0	1
トヨタ自動車	1	0	0	0	0	0	0	5	X	6

勝：佐竹　敗：鮫島　本：多木（トヨタ）

• 第3試合（7月21日）‐延長12回（延長12回からタイブレーク）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	計
きらやか銀行	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	1	1
西濃運輸	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0	2x	2

勝：六信　敗：西村

• 第4試合（7月22日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
ヤマハ	0	1	0	0	0	0	0	0	0	1
JR九州	0	0	0	6	2	1	0	0	X	9

勝：井上　敗：池田駿　本：佐藤（ヤマハ）、中野、原口、東向（以上JR九州）

• 第5試合（7月22日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
王子	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0
Honda鈴鹿	0	0	0	2	0	0	0	0	X	2

勝：平井　敗：近藤

• 第6試合（7月22日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
日本通運	0	2	1	0	0	0	0	0	0	3
日立製作所	1	1	0	0	4	0	2	0	X	8

勝：角田　敗：渡辺

• 第7試合（7月23日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
JR北海道	0	0	0	0	0	1	0	0	0	1
日本新薬	0	3	0	0	2	1	2	1	X	9

勝：榎田　敗：戸田

• 第8試合（7月23日）‐延長11回

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	計
三菱重工名古屋	0	0	0	0	0	2	0	1	0	0	0	3
東京ガス	0	0	2	1	0	0	0	0	0	0	1x	4

勝：石田　敗：菊地　本：吉田承（三菱名古屋）

準々決勝

• 第1試合（7月23日）‐延長10回

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	計
NTT東日本	0	0	0	0	0	0	0	0	1	0	1
トヨタ自動車	0	0	0	1	0	0	0	0	0	1x	2

勝：佐竹　敗：森脇

• 第2試合（7月24日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
西濃運輸	0	0	0	0	1	0	0	4	0	5
JR九州	0	0	0	1	0	0	1	1	1	4

勝：佐伯　敗：井上　本：東向（JR九州）、伊藤、松本（以上西濃）

• 第3試合（7月24日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
Honda鈴鹿	1	0	0	0	0	0	0	0	0	1
日立製作所	0	2	0	4	0	0	0	0	X	6

勝：梅野　敗：山本健　本：田中政（日立）

• 第4試合（7月24日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
東京ガス	0	0	0	0	0	0	2	2	0	4
日本新薬	0	0	0	1	0	2	0	0	0	3

勝：石田　敗：森原　本：山内（東ガス）

準決勝

• 第1試合（7月25日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
トヨタ自動車	0	2	0	1	0	0	0	0	2	5
西濃運輸	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：六埜　敗：六信　本：多木（トヨタ）

• 第2試合（7月25日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
日立製作所	0	0	1	0	1	0	0	0	0	2
東京ガス	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0

勝：山本　敗：宮谷

決勝

• 決勝（7月26日）

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	計
日立製作所	0	0	0	0	0	0	0	0	0	0
トヨタ自動車	0	2	0	1	0	0	1	0	X	4

勝：佐竹　敗：角田　本：樺澤（トヨタ）
トヨタ自動車は初優勝

表彰選手等

表彰		選手	所属チーム（補強選手の本来の所属チーム）
橋戸賞		佐竹功年（投手）	トヨタ自動車
久慈賞		梅野無我（投手）	日立製作所
若獅子賞		藤岡裕大（外野手）	トヨタ自動車
		田中俊太（内野手）	日立製作所
		菅野剛士（外野手）
首位打者賞		多木裕史（外野手） 17打数10安打 打率.588	トヨタ自動車
打撃賞		中村良憲（内野手）	日立製作所
小野賞		日立製作所
特別賞		きらやか銀行
大会優秀選手	投手	佐竹功年	トヨタ自動車
		梅野無我	日立製作所
		角田皆斗	日立製作所（富士重工業）
		佐伯尚治	西濃運輸
		六信慎吾
		山岡泰輔	東京ガス
		加美山晃士郎	NTT東日本
		井上翔夢	JR九州
		平井克典	Honda鈴鹿
		榎田宏樹	日本新薬
	捕手	細山田武史	トヨタ自動車
		山内佑規	東京ガス
		佐野洋樹	JR九州
		鎌田将吾	日本新薬
	一塁手	樺澤健	トヨタ自動車
		中野滋樹	JR九州
		岡亮次	日本新薬
	二塁手	田中俊太	日立製作所
		中村優太	西濃運輸
		大城戸匠理	Honda鈴鹿
	三塁手	東向誠	JR九州
		南善規	Honda鈴鹿（東邦ガス）
	遊撃手	源田壮亮	トヨタ自動車
		野中祐也	日立製作所
		福田周平	NTT東日本
	外野手	藤岡裕大	トヨタ自動車
		多木裕史
		菅野剛士	日立製作所
		林稔幸	日立製作所（富士重工業）
		谷恭兵	西濃運輸
		浜田政宣	東京ガス
		福田泰平	日本新薬
	指名打者	瀧野光太朗	トヨタ自動車
		中村良憲	日立製作所
		地引雄貴	東京ガス
		村上純平	NTT東日本（鷺宮製作所）

表彰		選手	所属チーム（補強選手の本来の所属チーム）
10年連続出場		高橋英嗣（外野手）	日本生命
		岩下知永（内野手）
		山本真也（内野手）
		小手川喜常（外野手）	日本通運（Honda）
		川戸洋平（内野手）	新日鐵住金かずさマジック（Honda）
		村上純平（外野手）	NTT東日本（鷺宮製作所）
		浜田政宣（外野手）	東京ガス
		田辺誠吾（内野手）	王子
		青山祐也（内野手）
		山本明大（内野手）	Honda鈴鹿（東邦ガス）
		佐藤二朗（内野手）	ヤマハ
		柳裕太（外野手）
		前田功（投手）	西濃運輸
		黒川栄次（外野手）	三菱重工神戸・高砂
		石上輝幸（外野手）
		北崎寛明（外野手）	NTT西日本
		濱野雅慎（投手）	JR九州
応援団コンクール	最優秀賞	日立製作所
	優秀賞	東京ガス
	敢闘賞	NTT東日本