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金 (朝鮮人の姓)

朝鮮語の姓 (김) ウィキペディアから

金 (朝鮮人の姓)
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(きん、キム: )は、朝鮮人の姓の一つ。朝鮮最大のである。2015年に行われた韓国の国勢調査によれば、国内における金氏の人口は10,689,959人で[1]、これは韓国の人口の約2割を占める。

概要 キム, 各種表記 ...

朝鮮最大の氏族集団である金海金氏をはじめとして、285の本貫がある。

発音・表記

朝鮮の漢字音は通常一つの文字に対して一種類であり、「金」の文字は通常「クム」()と発音されるが、姓および地名(金海金泉金浦など)に使われる「金」は「キム」()と発音される。

姓や地名の「金」も古くは「クム」と発音していたが、朝鮮王朝時代に発音が「キム」に変化したという民間語源がある[2]。これは、王である李氏の姓に「木」が含まれ、五行思想では「金」が「木」を滅ぼす(金剋木)とされるところから、これを避けるために姓や地名の「金」の発音が変えられたのだという[2]

金姓の中で、まれに「クム」()と発音する場合がある。音楽家の金守賢朝鮮語版(クム・スヒョン、1919年 - 1992年)は、本来の発音に戻すとして、姓の読みを「キム」から「クム」に改めた[2]。その子で、ともに指揮者になったクム・ナンセ朝鮮語版クム・ノサン朝鮮語版も「クム」で活動している。

ラテン文字表記は、Kim のほか Gim など多様な形で行われてきた。北朝鮮ではマッキューン=ライシャワー式をベースにした転記 Kim が用いられている。韓国で制定された文化観光部2000年式では Gim となるが、人名表記は規範化の例外とされている。このため、韓国では依然多様なラテン文字転記が用いられている。

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著名な人物

韓国の人物
北朝鮮の人物
中国朝鮮族の人物
  • 金海心(キム・ヘシム):中国朝鮮族の歌手。
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氏族

要約
視点

金海金氏は、駕洛国(金官伽倻)の王・首露王を始祖とする氏族で、朝鮮で最も人口が多い氏族である。慶州金氏新羅王家の子孫で、6世紀に金海金氏と婚姻を結んだ縁から「金氏」を称するようになった。安東を本貫とする安東金氏のうち「新安東金氏」は、朝鮮王朝後期に権勢を振るったことで知られる。

三国史記』金庾信列伝には、駕洛国(金官伽倻)の王首露王の祖先は中国黄帝の子の少昊金天氏であり、それ故、「金氏」を名乗っていたとある[3]稲葉岩吉は、「新羅系の天降姓と檀君説話を調和することは、かなり艱難でなければならぬが、それにもまして問題視すべきは、これまでの鮮内の巨室名門のすべては、その祖先を支那本部の名族に託してゐる。今の鮮姓中に一として漢姓以外のものを見出さぬのも、その思想の影響であらう。檀君説話は構成されても、民族のおのおのの族譜とこれらとの調和は、さらに至難といはざるを得ない。日本にては土姓と客姓との別ありしこと、鮮内と同一であつたが、土姓は客姓を従属たらしめた。朝鮮は、これに反してゐる。新羅ですら、支那古代の少昊金天氏説をかついでゐるではないか」と述べている[4]

さらに見る 氏族(地域), 創始者 ...
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脚注

関連項目

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