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EACH TIME 40th Anniversary Edition
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『EACH TIME 40th Anniversary Edition』(イーチ・タイム フォーティース・アニバーサリー・エディション)は、2024年3月21日 に発売された、大滝詠一のアルバム『EACH TIME』のリイシュー・アルバム。
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解説
要約
視点
Disc-1は、13曲全てが初出となるミックス違い音源を収録。なかでも「SHUFFLE OFF」は、本作制作時のセッションの初期にレコーディングされ、リリース前に1984年1月8日 放送のNHK-FM『FMホットライン』で一度だけ放送されたが、最終的に収録されなかった幻の作品。40周年を記念して遂に公開された。また2004年 の20周年記念盤である『EACH TIME 20th Anniversary Edition』にてボーナス・トラック扱いだった「マルチスコープ」も正規の曲順に加わり、関連楽曲のコンプリートといえる13曲が揃うことになった。本作はリイシューのたびに曲順が変更されているが、今回は20周年記念盤に近い並びになっている[book 1][book 2]。また、今回「初出の音源で構成された」“40th Anniversary Version”について、マスタリングを手掛けた内藤哲也によれば、「『EACH TIME』は『ロンバケ』よりもさらに潤沢な予算が投入されていたのか、複数のスチューダーA-80を廻して同時録音が行われていた上に、ミックス違いのマスターテープが複数存在します。それらのテープの数は、かなりのものです。このうち、『Complete EACH TIME』[注釈 1]や『EACH TIME SINGLE VOX』[注釈 2]などの既発音源に使われているマスターとは違う音源をセレクトして構成したのが今回の“40th Anniversary Version”になります」[book 3]とし、曲順は録音された順だという[book 3]。また、別マスターからのセレクトの基準について、内藤は「一言で言うなら、音の充実度です。『EACH TIME』をナイアガラ・サウンドのひとつの到達点と捉えるなら、それに相応しい充実度を担保したマスターであるかどうかを一番重視しました」[book 3]とし、今回はマルチまで遡って新たにミックスしたのではく、「大滝さんが残したミックス違いの別マスターから選んだ音源」[book 3]だという。
Disc-2には、オリジナル盤発売から約1か月後となる1984年4月 に大滝がゲスト出演したFM東京(当時)のラジオで「井上大輔の音楽ってなんだ」の対談音源を未編集のフルサイズで収録。番組の冒頭で、大滝は「原盤制作者なので、レコーディングに時間をかけても基本的に文句は言われない」と発言。続けて「『A LONG VACATION』のイメージをそのまま引き継ぐ、という。今回のコンセプトといえば、コンセプトですね」と明言している。また、松本隆の歌詞については、作る過程でディスカッションは全然しない、と語っている。さらに「24チャンネルを2台廻して、48チャンネルで録っているけど、まだ足りない。今回は歌だけに20チャンネル使った。いろんな季節に歌ったものを複数録っておいて、半年経って聴いてよかったものを採用する」とし、「何チャンネル使おうが、2チャンネルで一発録りしたように聴こえないと意味がない」とも発言している[book 2]。更に、プロモーション使用目的で制作された未発表のダイジェスト版「EACH TIME Special Edit」も収録。「恋のナックルボール (1st Recording Version)」は、本人曰く「66年のマンフレッド・マン調」の編曲。「プリティ・フラミンゴ」あたりの、ゆったりとしたグルーヴを持つフォーク・ロック・アレンジで、ノヴェルティ感はかなり薄めに感じられる[book 2]。その他、同時期にTV-CM用に制作された初CD化の「Cider '83」放送用ミックスや15秒バージョンも収録[book 2]。
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リリース、プロモーション、マーケティング
要約
視点
ミュージックビデオ
本作がリリースされた3月21日、本作の発売40周年を記念して、アルバム収録曲「ペパーミント・ブルー」のミュージック・ビデオが公式YouTubeで公開された。完成したMVは、アルバム・ジャケットのイラストも手掛けた、イラストレーター・河田久雄の複数のイラストで構成されている[web 2]。
映像の制作は、映画『君の名は。』や『天気の子』の予告編演出を手掛けた、アニメ映像ディレクター依田伸隆が担当。依田は大滝の代表曲「君は天然色」のMV(2021年 公開)も手掛けており、本作は海外の音楽ファンを中心にYouTubeで累計1,700万再生を突破。非常に人気の高い映像コンテンツとなっている。依田自身も以前から大滝詠一作品の大ファンだったこともありMV制作を快諾。二次元のイラストを、得意のアニメーション技術で立体的に表現し、今まで観たこともない見事な映像作品に仕上げた[web 2]。このMVについて、依田は以下のようにコメントしている。
『A LONG VACATION』発売40周年記念「君は天然色」に引き続き今回は「ペパーミント・ブルー」、ダイジェスト映像である「EACH TIME THE MOVIE」という超名盤のMVを制作させていただきました。河田久雄さんのたくさんのイラストと『EACH TIME』の名曲に囲まれて仕事ができる幸せ。「色」と「音」は密接な関係にあると言われていますが、大滝さんの音楽はタイトルにもあるようにそれが顕著で、イラストを使用させてもらえる事でよりそこを意識して制作しました。色褪せないというのは、取りも直さず色が想起できるという事なんだと制作していて改めて思いました。そして「色」が想起できるだけでなく、ファンの方なら今まで聴いてきた想い出、景色、匂いなどあまりにも多くの情報量が詰まっている音です。音楽全般に言えることではありますが、特に大滝サウンドは聴いた方それぞれの記憶や解釈を全て内包している感がすごい。「ある時代の」「あるシチュエーションの」事を歌っているのに過去も未来も関係なく普遍的な印象を与えるような魅力があります。そして普遍的ではあるのですが実際その音をよくよく聴き込んでみると、本当に面白いギミックやアイデアが遊び感覚のように散りばめられていて斬新!語り出したら魅力は尽きません。この映像がファンの方々にも、これから聴く方々にも「大滝色」を浴びる一助になれたら幸いです[web 3][web 2]。 — 依田伸隆
キャンペーン
2024年2月 から3月まで、ジェットスター・ジャパンとソニー・ミュージックレーベルズは、『EACH TIME』収録曲「銀色のジェット」とコラボレーションをし、「#銀色のジェットに乗って」キャンペーンを開催。『EACH TIME』が発売40周年を迎えることを記念し、同アルバムに収録されている楽曲「銀色のジェット」がジェットスターの銀色の機体を彷彿とさせることから、今回のコラボレーションが実現。大滝詠一の曲をリアルタイムで聴いていた50〜60代はもちろん、シティ・ポップの人気が再熱している20〜30代の若者にもアプローチし、旅情感あふれる楽曲を聴きながら“銀色のジェットに乗って”旅に出たくなるキャンペーンを順次実施した[web 4][注釈 3][注釈 4]。
また、40周年盤の発売を記念して、「#私だけのEACH TIME」というSNSキャンペーンが2024年3月1日 (金)から31日(月)まで、特設サイトで実施された。アルバム『EACH TIME』のレコード・ジャケットは、鮮やかなペパーミント・グリーンのデザインで、中央にはイラストレーター河田久雄による、ロサンゼルスを東西に走る大通り“ハリウッド・ブールバード”の1984年 当時のイラストが使用されているが、このアルバム・ジャケットを自由にデザインできるフォトフレームが、3月1日(金)から特設サイトで公開された。自分の好きな写真を使って『EACH TIME』のオリジナル・ジャケットを作ることができる仕様になっている[web 5]。
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パッケージ、アートワーク
1984年 オリジナル盤リリース当時にアルバム宣伝用に制作されたフリーペーパー「EACH TIMES」の最新号となる「Vol.8」を同梱。CDのレーベルはDisc-1はイエロー、Disc-2はオレンジのナイアガラ・レーベルが使われている。
チャート成績
3月21日にリリースされた『EACH TIME 40th Anniversary Edition』は、3月20日付「オリコンデイリー・アルバムランキング」で40年ぶりに1位を獲得した[web 6]。
『EACH TIME』は、1984年3月21日 に発表されたソロ名義としては6枚目、オリジナル・スタジオ・フル・アルバムとしては大滝生前最後の作品。はっぴいえんど時代からの盟友・松本隆作詞による、まるで音で奏でる短編小説集のようなオリジナル盤の発表以降、“毎回曲順を変えて”何度もリリースが続く作品でもあり、“曲順未完のアルバム”とも言われている[web 6]。
そして、〈TOKYO CULTUART by BEAMS(トーキョー カルチャート by ビームス)〉では、“曲順未完のアルバムと言われる『EACH TIME』はジャケットも未完だったのでは!?”という、架空のコンセプトで、〈TOKYO CULTUART by BEAMS〉と親交の深い5名のアーティスト(金安亮、小磯竜也、tree13、NONCHELEEE、Rimo)をピックアップ。それぞれのアーティストが描き下ろした、ジャケットデザインを施したTシャツ5種類を、アルバム発売40周年を迎える3月21日(木)より予約販売がビームス公式オンラインショップで開始された[web 6]。
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収録曲
CD Disc-1『EACH TIME 40th Anniversary Edition』
- SHUFFLE OFF (40th Anniversary Version) – (4:39)[web 1]
- 夏のペーパーバック (40th Anniversary Version) – (3:57)[web 1]
- Bachelor Girl (40th Anniversary Version) – (5:06)[web 1]
- マルチスコープ (40th Anniversary Version) – (2:02)[web 1]
- 木の葉のスケッチ (40th Anniversary Version) – (5:09)[web 1]
- 恋のナックルボール (40th Anniversary Version) – (3:18)[web 1]
- 銀色のジェット (40th Anniversary Version) – (4:12)[web 1]
- 1969年のドラッグレース (40th Anniversary Version) – (4:55)[web 1]
- ガラス壜の中の船 (40th Anniversary Version) – (5:30)[web 1]
- ペパーミント・ブルー (40th Anniversary Version) – (5:30)[web 1]
- 魔法の瞳 (40th Anniversary Version) – (5:28)[web 1]
- レイクサイド ストーリー (40th Anniversary Version) – (5:26)[web 1]
- フィヨルドの少女 (40th Anniversary Version) – (3:59)[web 1]
CD Disc-2
- 井上大輔ラジオトーク (1984年4月 ) – (55:48)[web 1]
- EACH TIME Special Edit – (4:09)[web 1]
- 恋のナックルボール (1st Recording Version) – (4:03)[web 1]
- Cider '83 (Broadcast Mix) – (0:31)[web 1]
- Cider '83 (15sec) – (0:16)[web 1]
- 01 Licensed by O.S.T INC.
- 03 ℗2004 THE NIAGARA ENTERPRISES INC.
- 02,04,05 ℗2024 THE NIAGARA ENTERPRISES INC.
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スタッフ・クレジット
要約
視点
Original Credit | ||
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40th Reissue Staff | ||
CD Mastering Engineer : Tetsuya Naitoh (Sony Music Studios Tokyo) | ||
Art Direction & Design : Takashi Okada | ||
Photographer : Ryotaro Horiuchi | ||
Assistant Photographer : Mayako Horiuchi | ||
Product Coordinator : Kazuyo Takeuchi (Sony Music Solutions Inc.) | ||
Materials Provider : Atsushi Tokunaga, Tsutomu Mori, Hiroya Watanabe | ||
A&R : Shinya Inoue (Sony Music Labels) | ||
A&R in Chief : Shintaro Ohta (Sony Music Labels) | ||
A&R Desk : Mamiko Goto (Sony Music Labels) | ||
Sales Promotion | : |
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Media Promotion : 1st Advertising Department (Sony Music Marketing United) | ||
Business Affairs : Jun Saegusa · Mirai Yamada · Sora Sudo (Sony Music Entertainment) | ||
Director : Masaaki Shirota | ||
Co-Producer : Osamu Sakaguchi (THE NIAGARA ENTERPRISES) | ||
Adviser : Hiroaki Shimura | ||
Supervisor : Shikoh Ohtaki & Family | ||
Special Thanks to : | |
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Produced by Eiichi Ohtaki |
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リリース日一覧
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脚注
外部リンク
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