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アメリカの映画作品 ウィキペディアから
『ブラックパンサー』(原題: Black Panther)は、マーベル・コミックの同名のスーパーヒーローをベースとした、2018年のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。監督はライアン・クーグラー、脚本はクーグラーとジョー・ロバート・コール、出演はチャドウィック・ボーズマン、マイケル・B・ジョーダン、ルピタ・ニョンゴ。「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)の18作品目の作品。マーベル・スタジオ製作、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ配給。
ブラックパンサー | |
---|---|
Black Panther | |
監督 | ライアン・クーグラー |
脚本 |
ライアン・クーグラー ジョー・ロバート・コール |
原作 |
スタン・リー ジャック・カービー 『ブラックパンサー』 |
製作 | ケヴィン・ファイギ |
出演者 |
チャドウィック・ボーズマン マイケル・B・ジョーダン ルピタ・ニョンゴ ダナイ・グリラ マーティン・フリーマン ダニエル・カルーヤ レティーシャ・ライト ウィンストン・デューク フローレンス・カサンバ アンジェラ・バセット フォレスト・ウィテカー アンディ・サーキス |
音楽 | ルドウィグ・ゴランソン |
撮影 | レイチェル・モリソン |
編集 |
クラウディア・カスティージョ マイケル・P・シャウバー |
製作会社 | マーベル・スタジオ |
配給 | ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ |
公開 |
2018年2月16日 2018年3月1日 |
上映時間 | 134分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 |
英語 コサ語 イボ語 |
製作費 | $200,000,000 |
興行収入 |
$700,059,566[1] $1,346,913,161[1] 15.6億円[2] |
前作 |
MCU マイティ・ソー バトルロイヤル |
次作 |
MCU アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー ブラックパンサー ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー |
第91回アカデミー賞において、スーパーヒーロー映画として初めてとなる作品賞にノミネートされた[3]。
この映画は黒人の監督による黒人を主人公にした映画として注目された。キャストや制作スタッフも大半が黒人であり、ヨーロッパやアフリカをはじめ世界中からアフリカ系のプロフェッショナルが集結していた[4]。
2018年3月24日に『アベンジャーズ』を超え、北米で史上最高の興行成績を獲得したスーパーヒーロー映画になった[5]。
また、サウジアラビアで2018年4月に映画館が約35年ぶりにオープンした際の初上映作品になった[6]。
前述の通り、第91回アカデミー賞において、史上初のアメコミ映画かつスーパーヒーロー映画として作品賞にノミネートされた。この回では作品賞を含めた7部門にノミネートされ、作曲賞・美術賞・衣装デザイン賞の3部門を受賞した[3]。
遥か昔、地球にヴィブラニウムと呼ばれる鉱石で出来た隕石が落ちてきた。やがてその地アフリカで5つの部族が戦争を始める。一人の戦士がヴィブラニウムの影響を受けたハート型のハーブを摂取し、超人的な力を持つ「ブラックパンサー」となった。彼の下に4つの部族が集まり、ワカンダ国となった。だがジャバリ族だけは参加せず、姿を隠した。
何世紀もたち、ワカンダは世界から隔絶された、高度な科学技術を持つ超文明となった。1992年、当時のティ・チャカ国王は、カリフォルニア州オークランドに潜入していた弟のウンジョブを訪ねる。 ティ・チャカは、密偵ズリを通じ弟がワカンダから得た武器を武器商人ユリシーズ・クロウに渡していたことを知り、彼を問い詰め、そして亡き者にした。
それから26年後の2018年、ヘルムート・ジモが起こした爆破テロによるチャカの死とそれに伴うアベンジャーズの内乱の後、チャカの息子ティ・チャラが新国王に即位する運びとなる。戴冠の儀式で、彼はジャバリ族の挑戦者エムバクを打ち負かし、晴れてワカンダは新たな国王を迎えた。
それからしばらくして、エリック・スティーブンズという男がクロウと結託してロンドンの博物館を襲撃した。ティ・チャラは友人ウカビに彼と因縁のあるクロウの逮捕を約束し、親衛隊長オコエ、幼なじみの恋人ナキアを連れ、裏取引が行われている韓国・釜山へと向かう。同じく潜入していたCIAのエヴェレット・ロス捜査官と手を組んでクロウを捕らえるが、取り調べ中にエリックの襲撃を受け奪還されてしまう。ナキアをかばい重傷を負ったロスを救うため、ティ・チャラはロスを連れてワカンダへの帰国を余儀なくされる。
シュリがロスの治療に当たっている間に、ウカビのもとにエリックが現れる。彼は手土産としてクロウの亡骸を引き渡し、国王との謁見を求める。エリックの本名はウンジャダカといい、亡きウンジョブの息子にして王位継承権を持っていた。ティ・チャラの問いにズリはかつて起きた事を話す。エリックは父を失った後、「死の商人」とあだ名される兵士に育ち、祖国ワカンダの技術と武器をもって世界中のアフリカ系民族を迫害から救うために帰還し、王位を求めて現れたのである。再び儀式が行われ、エリック・キルモンガーは仲裁に入ったズリを殺害すると、ティ・チャラを谷底に突き落とし、ついに王位を得る。そしてハート型のハーブを摂取してブラックパンサーの力とスーツを得ると、残るハーブを全て焼き払い、ワカンダの武器を全世界の同胞へ輸送するよう命じる。
ナキア、シュリ、ラモンダ、そして一命をとりとめたロスは密かに得ていたハーブを一つ持って脱出し、ジャバリ族に援助を求める。ティ・チャラはエムバクによって仮死状態で保護されており、最後のハーブによって息を吹き返す。そしてキルモンガーを倒すべく、再びスーツを着用する。
シュリとナキア、キルモンガーに反旗を翻したドーラ・ミラージュはウカビと彼の軍隊に挑み、ロスはシュリのサポートを受けてジェットを遠隔操縦して兵器を搭載した輸送機を撃墜していく。エムバク率いるジャバリ族がティ・チャラの援護に加わり、ヴィブラニウム採掘場ではティ・チャラとキルモンガー、二人のブラックパンサーが中断された王位継承の儀式を再開させる。ティ・チャラの一撃がキルモンガーを貫き、ついに戦いに終止符が打たれる。キルモンガーは治療を拒み、投獄よりも自由ある死を選択する。ティ・チャラの計らいで祖国ワカンダの美しい景色を眺めながら、ついにエリック・キルモンガーはこの世を去る。
全てが終わり、ティ・チャラは再びオークランドを訪れ、ウンジョブとエリックが住んでいたアパートを買い取り、支援センターを作ることをシュリに語る。ミッド・クレジット・シーンでは、ティ・チャラがついにワカンダの全てを明らかにすることを国連で演説する。そしてポスト・クレジット・シーンでは、治療を終えたホワイトウルフことバッキー・バーンズにシュリが語り掛ける。
遥か太古の昔に、宇宙からの隕石として地球にもたらされ、ワカンダの鉱床で採掘される頑強で不可思議な性質を秘める鉱石。
本作に登場する装備やビークルなどの多くは、シュリたち“ワカンダ・デザイン・グループ”によって改良・研究開発されたものであり、加工されたヴィブラニウムが取り込まれている。
本作に登場する車両の一部は、前述の通り日本のトヨタ自動車が車両提供をしている。例えば、ブラックパンサー専用の車両は同社の高級車ブランド「レクサス」が販売する「LC500」である[15]。車体は「ヴィブラニウム鉱石」で作られており、銃弾を寄せ付けないといった機能を持っている[15]。ナキア、オコエが乗る車両としてLC500と同じく「ヴィブラニウム鉱石」で作られているレクサスの「GS F」が登場する。ユリシーズ・クロウが釜山で使用する車両としては5代目トヨタ・フォーランナーのカスタムモデルが登場する。
また本作においてはシュリが胸元に紋様の入ったシャツを着用して登場するシーンが存在するが、この紋様について本作の衣裳デザイナーであるルース・カーターは、「このアディンクラ・シンボルは〈目的〉を意味し」、「シュリは確かにワカンダ王国においてある目的を持っています」と説明している[16]。アディンクラ・シンボルとはガーナのアカン人が伝統的に喪服用の布(アディンクラ)に用いてきた紋様のことで様々な種類が存在するが、実際にはその中のワワ・アバ(wawa aba; 文字通りには「オベチェの種」の意)という〈頑丈さ〉や〈忍耐〉を含意するものであると見られている[16]。
日本では「国王とヒーロー…2つの顔をもつ男。」「国王として守るか? ヒーローとして戦うか?」というキャッチコピーで2018年3月1日に公開された。同年2月18日には吹き替え版完成披露試写会が開催され、シュリ役の百田夏菜子、サプライズゲストとして藤岡弘、が登壇して舞台挨拶が行われた[17]。
2月27日には東京都内で公開直前イベントが行われ、Zeebra、SKY-HI、KEN THE 390、MIRI(RHYMEBERRY)、藤森慎吾が参加した[18][19]。SKY-HIはAAAのメンバーとしても活動しており、2つの顔を持つことがティ・チャラと共通していることからCMにも起用され、CM映像でオリジナルのラップを披露している[20]。また、BAD HOPのメンバーT-PablowとG-K.I.Dのブラックパンサーまつわるワードを用いたフリースタイルラップも公開されている[21]。
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