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玄田哲章

日本の声優、舞台俳優、ナレーター ウィキペディアから

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玄田 哲章(げんだ てっしょう[注 2]1948年5月20日[1][14][2][15] - )は、日本声優舞台俳優ナレーター[8]岡山県出身[6]81プロデュース所属[9]。既婚。デビュー当時は、本名の横居 光雄(よこい みつお)[1][注 1]名義で活動していた。

概要 げんだ てっしょう玄田 哲章, プロフィール ...
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経歴

生い立ち

1948年5月20日岡山県で生誕[1]正則高等学校時代は軟式テニス部に所属し、ダブルスの前衛プレーヤーとしてテニスに励む[16]。中学・高校時代は芝居と縁がなかったが、受験に際して芝居の道に進みたいという気持ちが強くなり、相談した高校教師の知人である東宝映画のプロデュースを行っていた人物からの紹介で、東宝芸能アカデミーに入学[15]

キャリア

卒業後、新劇の道に進もうと文学座劇団雲のオーディションを受けたが、両方とも落選[15]。悩んでいたところに、演劇雑誌『テアトロ』で見つけた[17]野沢那智主宰の劇団薔薇座の募集を目にしに1970年に入団した[18]。初舞台は『王女メディア』[4]。当初は1年だけのつもりだったが、結局は17年間もの長期に渡って在籍した[15]

1972年[18]、24歳のときに野沢から「そろそろお前もやらないか?」と薦められ、声優業を始める。ディレクターの斯波重治[5]の紹介で、テレビアニメ科学忍者隊ガッチャマン』のアフレコ現場を見学[13][19][20]。同作で多数の端役を担当し、以降は声優としてさまざまな作品をこなすようになった。声優業を始めた当時を「当日に台本を渡され台本の見方も分からないままスタジオに入れられ、喋り出しても画面に合わなくて悔しい思いをした」と振り返っている[15]

現在まで

2010年に第4回声優アワード功労賞を受賞した[21]

2024年7月26日には体調不良のため、いくつかの担当番組において代役が立てられることが発表された[22][23][24]。同年10月8日放送の『マツコの知らない世界』より復帰している[25]

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特色

要約
視点

声種バリトン[5][26]。独特の太い低音の声質の持ち主である[7][21]

声優、ナレーターとしては、アニメ、テレビ番組などで活躍している[8]。日本のアニメではコミカルな役からシリアスな役まで幅広く演じこなしている[7]

多数の洋画作品で吹き替えを担当しており、アーノルド・シュワルツェネッガーのような鍛え抜かれた体を持つ俳優の吹き替えを多く担当している[27]。かつてはシルヴェスター・スタローンスティーヴン・セガールの吹き替えも多く担当していたが、2000年代前半を境に棲み分けされるようになり、スタローンはささきいさおが、セガールは大塚明夫がそれぞれ担当するようになった。ただし、セガールの吹き替えは『ICHIGEKI 一撃』(2004年)で担当したほか、スタローンの吹き替えについては『バックトレース』(2019年)、『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021年)のように、2019年以降はささきと分け合う形で担当しており、再び持ち役となりつつある傾向にある。スタローンの吹き替えに関しては1980 - 1990年代初頭までは、シュワルツェネッガーよりも当てている数は多く、テレビ放送版の吹き替えが製作・放映されていたころには、『ロックアップ』や『ジャッジ・ドレッド』のように、テレビ放送版とソフト版の両方でスタローンの吹替を玄田が担当した作品もある(2013年に発売された『ジャッジ・ドレッド』のブルーレイには日本語吹替音声は収録されていない)ほか、ホームビデオ作品である『アメリカンそっくりシアター ハリーの爆笑捜査線!』ではスタローンおよびランボーのパロディキャラを玄田が演じている。また、これらのほかにサミュエル・L・ジャクソンローレンス・フィッシュバーンダン・エイクロイドジョン・キャンディジョン・グッドマンジェラール・ドパルデューの吹き替えを担当することも多い。

アーノルド・シュワルツェネッガーとの関わり

玄田は、アーノルド・シュワルツェネッガー本人から「私の声を100年演じてほしい」と公認された専属声優である[28]。カリフォルニア州制作の観光ビデオでの吹き替えをきっかけに正式にフィックスとなり、2015年の『ターミネーター:新起動/ジェニシス』ジャパンプレミアで初対面を果たした際も、シュワルツェネッガーは玄田に敬意を表し、固い握手を交わした。玄田は『コナン・ザ・グレート』以降、シュワルツェネッガー出演作のほとんどで声を担当しており、「同世代の同志」と語るほどの深い絆がある。特に『コマンドー』では複数の吹替版が存在し、2013年の完全版Blu-rayには玄田と屋良有作による2種の音源が収録。2015年には新録版も登場した。他の代表作でも、旧録版(主に屋良)、新録版(玄田)を併録したBlu-rayが発売されており、玄田は『トゥルーライズ』『ラスト・アクション・ヒーロー』『バトルランナー』などで複数のバージョンを担当。これらの作品群は、日本における吹替文化とシュワルツェネッガー像の定着に大きく貢献している。

トランスフォーマーシリーズ

トランスフォーマーシリーズ」ではアニメ第一作の『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』から2007年の実写版ともにコンボイ(オプティマスプライム)を演じている。実写版の吹き替え版ではアメリカ側がオーディションで配役を決めていったため玄田はオファーではなく直々に受けたと振り返っている。結果、ファンからの署名運動などの活動があったことで結果的に自分が選ばれたと振り返っている[29]

玄田本人は、いくら長くアニメ版で同役を演じてきても、この業界はシビアで残酷だから自分が選ばれないのではないかと不安に感じていた[30]。また、ファンたちの後押しの声があったことが本当にうれしかったと語っている[31]。玄田はオプティマスに関しては自分の生理とすごく合うので、演じていて違和感を感じないし、ストレスにならないと語っている[32]

実写版収録の際はまだCGが完成していないため、絵のない状態でアフレコを行った[33]。またアテレコ収録後にはアメリカ側から「英語が話せるのならオリジナルで何らかの配役の声をやってもらいたいとオファーもされた」が、結果的に英語が話せなかったため断り、「もう少し若ければ英語を勉強したかもしれないが、ハリウッド進出のチャンスを諦めた」と語っている[34]

公開イベントでオプティマスの声を務めた際には「まさか実写になるとは思いませんでした」と、玄田自身の感想をアドリブを聞かせて喋っている。

テレビアニメ『ケロロ軍曹』第194話のトイレ司令や、テレビアニメ『パンティ&ストッキングwithガーターベルト』第12話のオスティマスのように、たびたびコンボイのパロディキャラクターを演じている。

2003年にゲーム『ドリームミックスTV ワールドファイターズ』においては久々にコンボイ/初代総司令官コンボイを演じ、インタビューでは「こんな形で、コンボイの声に復活できて、大変うれしいです。懐かしい気持ちで、精一杯やりました。みなさん、ぜひ楽しんでゲームをプレイしてください。」と答えている[35]2020年Netflixで配信されたWebアニメトランスフォーマー:ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジーオプティマスプライムを演じている[36]

その他の役に関して

死去した雨森雅司蟹江栄司加藤正之内海賢二大平透石塚運昇増岡弘藤原啓治飯塚昭三から持ち役の一部を引き継いでいる。2017年に放映されたアニメ『笑ゥせぇるすまん』では、大平に代わって喪黒福造を演じた。大平は、生前から喪黒役の後任として玄田を指名しており、今回の起用が実現したのだという[37]

スーパー戦隊シリーズ」では、バンダイが出す関連商品のCMナレーションを1986年以降担当している。所属事務所の公式プロフィールの主な出演作にも挙げられており、東映のサイト内でも「縁深い」と挙げられている[38]。また、「スーパー戦隊シリーズ」本編にも、2005年の『魔法戦隊マジレンジャー』ではマジレンジャーの呪文音声及びナレーションとして、2012年の『特命戦隊ゴーバスターズ』ではゴリサキ・バナナ役としてレギュラー出演したほか、敵キャラクター役で数回ゲスト出演した経験もある。

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人物

妹がいる[16]フリーアナウンサー二木あつ子は、玄田の縁戚(二木の母の妹の息子の嫁の兄 - 従兄弟の義兄にあたるとのこと)である[39]

特技は日本舞踊モダンダンス[6]。趣味は麻雀格闘技観戦[6]レコード鑑賞、読書テニス[40]

バレエの経験者であり、ピルエット(回転の動き)を得意とし、「ピルエットの玄田」の異名を持っていた[41]。映画『紅い眼鏡』では、本人の振り付けによるマンボ(『文明のマンボ』)を1曲分丸ごと踊る姿も披露している。

塩屋翼によれば、「普段はおとなしい人で、自分からはあまりしゃべらない人で、兄(塩屋浩三)と似ているところがありますね」とのことである[42]

同期に銀河万丈若本規夫がいる[43]

エピソード

  • 師である野沢那智との関係としては、「最初『野沢那智』の名前から女性かと思っていたら、サングラスかけたアヤシイ男が出てきて驚いた」と振り返っている[15]。野沢は劇団で発声と滑舌担当だったが、その稽古は厳しく、稽古場だった烏森神社の境内で「フェンシングのフルーレを振るいながらレッスンし、怖かった[15]。飛んできた灰皿チョークを避けると『何で避けるんだっ!』と怒鳴られた」と語っている[15]。その後、野沢と仕事場で一緒になったときには、野沢のほうが玄田を心配するあまり、失敗することがあった[43]。野沢から学んだ大切なこととして、「言葉の大切さ、言葉を前に出すという事」と答えている[43]。野沢が2010年に死去した際には、「薔薇座時代にはキツい思い出ばかりで楽しい思い出なんてひとつもない」と語る一方で、「芝居に対する情熱が凄く、その環境に自分が居られたのは本当にありがたいことだと思う」との感謝の意と「帰って来て下さい、早すぎます」とその早すぎる死を悔やんだ[44]
  • 声優業を始めるにあたってテレビアニメ『科学忍者隊ガッチャマン』の製作現場を見学した際、アフレコという作業が何なのか分からずに来て、退屈で居眠りをしたために顰蹙を買った。現場に入ってからも舞台と同じように動いていたため、なかなか足音やノイズを意識できず、南部博士役の大平透に「誰だ、音を立てているのは!」と激怒されたことがあり、特殊な演劇世界への入門に苦難が重なった。そんなシビアな立場を経験し、『ガッチャマン』のディレクターから『ドカベン』の岩鬼正美役のオーディションに誘われ合格した。「普通で考えれば、そばにいるようなキャラクターじゃない。底知れぬキャラクターで、怪物みたいなものでしょ。どうやったらいいか、慣れるまでかなり大変でした。プレッシャーがすごかった」と語っている。また、「実際は無理でしょうけど、岩鬼みたいに生きられたらいいなあ、と思いました。」と振り返り、「(声優として)吹っ切れた」と答えているのこと[41]。岩鬼役は同作のスタッフ間で7、8話まで「あれは岩鬼の声じゃない」とかなり揉めたが、前述の『ガッチャマン』の仕事を紹介したディレクターが「彼なら絶対に大丈夫。無難にやれる人もいるけど彼は上手くいけば120-150パーセントは出せる」とかばってくれたと後で知り、嬉しかったと語る[20]。マウンド上のシーンで「夏子はん、愛の一球や!」とアドリブで叫び、打席に入るシーンで「ここは一発逆転ホームランや!」とやはりアドリブで言った。
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出演

要約
視点

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

1972年
  • 科学忍者隊ガッチャマン1976年 - 1974年[疑問点]、隊員 、係員、アナウンサー、司令官、空軍隊長、隊長レッドインパルス・正木、ブラックバード隊長、ギャラクター隊員、ボーイ、アッシャム国首相 他)[注 3]
1973年
1974年
1976年
1977年
1978年
1979年
1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2023年
2024年
2025年

劇場アニメ

1980年
1981年
1982年
1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2007年
2008年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2019年
2020年
2022年
2024年
時期未定

OVA

1983年
1984年
1985年
1986年
1987年
1988年
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2002年
2003年
2004年
2007年
2008年
2009年
2010年
2017年
2019年

Webアニメ

2001年
2008年
2013年
2015年
2016年
2017年
  • たまぽんず(シロクマ会長[193]
2019年
2020年
2021年
2024年
2025年

ゲーム

1990年
1991年
1992年
1993年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2023年
2024年
2025年
  • ゼノブレイドクロス ディフィニティブエディション(ヴァンダム[246]

ラジオドラマ

その他コンテンツ

※はWebラジオ番組

  • 琵琶ロック(2022年※、音楽ゴッド[248]

吹き替え

担当俳優

映画(吹き替え)

ドラマ

アニメ

テレビ番組

映画

テレビドラマ

特撮

1980年
1994年
2000年
2005年
2006年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2021年

ナレーション

ラジオ

オーディオブック

デジタルコミック

パチンコ・パチスロ

舞台

CM

CD

その他

玩具
  • 魔法戦隊マジレンジャー 魔法ケータイ マージフォン(2005年2月、システム音声)
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休業中の代役

2024年7月からは、体調不良のため一部の担当していた役やナレーションを交代している。玄田の体調不良に伴う代役は以下の通り。

さらに見る 後任, 役名 ...

このうち、『マツコの知らない世界』のナレーションは2024年10月8日放送分より、『それいけ!アンパンマン』のくらやみまん役は2024年12月20日放送分より復帰した。

脚注

外部リンク

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