本多 弘之(ほんだ ひろゆき、1938年〈昭和13年〉7月12日[1] - )は、真宗大谷派僧侶・仏教学者。専攻は真宗学。元大谷大学助教授[2]。真宗大谷派講師[注釈 1][3]。2017年現在、真宗大谷派東京教区第一組臨川山本龍寺住職、親鸞仏教センター所長、真宗大谷派董理[3]、学仏道場相応学舎講師、朝日カルチャーセンター新宿教室講師[4]、中村元東方研究所講師[5]。
- 1938年(昭和13年)、満洲国三江省[注釈 2]樺川県弥栄村[6](現、中華人民共和国黒竜江省ジャムス市樺南県孟家崗鎮)に生まれる。
- 1961年(昭和36年)、東京大学農学部林産学科を卒業する。
- 1966年(昭和41年)、大谷大学大学院を修了、大谷大学助手に就任する。
- 1976年(昭和51年)、大谷大学助教授に就任する。
- 1982年(昭和57年) - 師と仰ぐ安田理深が死去する(満81歳)。
- 1983年(昭和58年)、大谷大学助教授を辞任する。『安田理深選集』(全22巻、文栄堂)の編集責任に当たる。選集の編集会議に毎月出席することを機に、安田理深の妻である安田梅より「学仏道場相応学舎」の継続を請われる。相応学舎に掛けられた願いを受け継ぐことを念頭に講ずる。それが「学仏道場相応学舎」として継続することとなり、本多も出講している(2012年現在、開講中)。
- 1984年(昭和59年)、「教区会館[注釈 3]」を会場に開催された「親鸞講座」の講師に就任する。2017年10月現在、東京都文京区本郷にある東京大学仏教青年会ホールを会場に「本郷親鸞講座」として開催されている。
- 1986年(昭和61年)、東京都台東区今戸にある「臨川山本龍寺」の住職に就任する。
- 2001年(平成13年)、東京都文京区にある真宗大谷派の研究交流施設「親鸞仏教センター」の所長に就任する。
- 2001年11月27日、東京国際フォーラムにて親鸞仏教センター主催公開講座「親鸞思想の解明」の講師を務める。(2017年10月現在、年9回開催中。[7])
- 2012年(平成24年)2月1日、董理院の董理に任命される[3]。
- 2012年2月3日、学階銓衡会「講師銓衡会」が開催され、幡谷 明(大谷大学名誉教授)、安冨信哉(大谷大学特別任用教授)とともに「講師」を授与されることが決定する[3]。
- 2016年〜 中村元東方研究所講師[8]。
- 注意
- 書籍名の前に著者名が無いものは、本多弘之著。共著の場合は、その共著者の名前と併記。
- 編集・講述と明記されている場合は「本多弘之 編」「本多弘之 講述」とした。
- 講述であっても書籍に本多弘之著と明記されている場合は本多弘之著としている。
- 書籍の順番は、可能な限り発行順。
共著
- 本多弘之、寺川俊昭、安田理深 著 『親鸞に真実を求めて - 伝統に自己を聞く』 樹心社、2007年。[NDL-OPAC 40] - 本多の著作は「序分」と、安田理深二十五回忌記念講演の講述録「自己に背くもの」(P.13 - 42)である。
- 姜尚中、高村薫、鷲田清一、本多弘之 『日本人の度量 - 3・11で「生まれ直す」ための覚悟』 講談社(講談社+α新書 239-2C)、2014年。[NDL-OPAC 41] - 本多の講述分は「第4章 本多弘之「『五濁悪世』の時代をどう生きていったらいいのか」」(P.159 - 206)である。
- 姜尚中、田口ランディ、本多弘之 『親鸞 いまを生きる』 朝日新聞出版(朝日新書 325)、2011年。[NDL-OPAC 42] - 本多の講述分は「第二章 自分を見据え、救済を感じる」(P.59 - 100)・「第四章 道ありと信ず」(P.137 - 174)・「最終章 3・11 東日本大震災を乗り越えて」悩み続ける人たちに(P.186 - 189)である。
注釈
講師…『真宗大谷派宗憲』第八十八条が定める「学階」の最高位。
満洲国三江省 - 1934年(昭和9年)に黒竜江省、および吉林省より分割され設置された省。 教区会館 - かつて東京都台東区西浅草にあった真宗大谷派東京教区の会館。
『共存在の生産原理 -欲生心の僧伽-』は、2008年10月2日に開催された本多弘之の「嗣講」授与記念講演の公演録である。
『根本言の意味開示』は、2012年6月16日に開催された本多弘之の「講師」授与記念講演の公演録である。ここでいう「講師」とは真宗大谷派における学事上の最高資格の名称である。親鸞仏教センター公開講座講演録「如来二種の回向の救い」も併収している。
出典
『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.274
『真宗』平成24年4月号 真宗大谷派宗務所、P.15「学階銓衡会「講師銓衡会」を開催〜幡谷明氏、安冨信哉氏、本多弘之氏の三氏に講師を授与〜」
2015年10月22日現在、国立国会図書館所に収蔵されていない書籍。
『新講 教行信証 - 行巻2』より、出版社が「草光舎」から「樹心社」に変更。(P.335「あとがき」を参照。)