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日本の東京都中央区にある出版社 ウィキペディアから
株式会社デアゴスティーニ・ジャパンは、イタリアのデアゴスティーニ社の日本法人。分冊百科やパートワークと呼ばれる形式の雑誌の出版社。ディアゴスティーニと誤読される事が多い。
デアゴスティーニは当初、世界地図の普及を目的にイタリアの地理学者ジョバンニ・デ・アゴスティーニ(Giovanni De Agostini)が1901年に地図研究所として設立した。
1959年、マルコ・ポーロが口述した『東方見聞録』のイタリア語訳である「イル・ミリオーネ」をパートワーク形式第一号として出版し、成功と名声を得ると同時に第一号にしてパートワーク形式を確立する。当初は趣味・実益などの解説書が主だった。21世紀以後は、映画・アニメーション・テレビドラマなど特定の映像作品を題材にしたDVDコレクションなどのサブカルチャー部門の書も、多く発売されている。
イタリア総本社を中心に世界33ヶ国に進出しデアゴスティーニ・グループを形成している。ただし、各タイトルの企画は日本ならばデアゴスティーニ・ジャパン社が独自に立案・発刊するといった、各国の時流に合わせた運営であり、総本社やイギリスのインターナショナル本社からのオーダーは特に存在しない。
日本へは、1988年の「Aircraft」で進出した。当初は同朋舎と業務提携しており、同社が経営難に陥ったことから同じ京都を拠点とする省心書房に提携先を変更。1997年5月に省心書房を吸収合併し、現社名となる。
ある分野の本格的な知識やハウ・ツーを気軽に学べるように、週刊や隔週刊の雑誌形式を採用した、分冊百科・パートワークと呼ばれる冊子を発売している。時勢に乗ったタイトルからニッチ系まで様々なカテゴリを取り扱った分冊百科・パートワークをリリースしている。
冊子のみならず、CD(音楽関連等)や、作品DVDソフト(映画やテレビドラマ等)、模型を毎号付録する「コレクション」、毎号付録されるパーツを組み上げると最終的に模型等が出来上がる趣向の組立シリーズなど、付録と通じて各ジャンルを深く学ぶ商品構成が特徴的である。
創刊号は特別価格として、第2号以降の通常価格の半額程度という戦略的価格設定を採る(シリーズによっては創刊号が半額以下の極端に安い場合や、通常価格で2号が合併されている場合もある。)。また、テレビコマーシャル等広報の他、期間限定の定期購読申込者特典や特製バインダー値下げなど、創刊号発売前後に集中的に販促宣伝されるものが多い。
刊行予定号数は公式サイトに掲載されている。ただし、予定号数を定めずに刊行した例もあり、例えば『鉄道データファイル プラス』は第10号をもって休刊している。
当初の予定号数より多く刊行されたケースもあり、例えば『週刊鉄道データファイル』は、当初100号刊行予定で、最終的に全300号が刊行された[1]。逆に、30号予定が7号で刊行打ち切りになった『隔週刊タクシー・オブ・ザ・ワールドタクシー』のように号数が減らされる場合もある。
刊行号数変更の場合は、公式サイトや分冊百科誌面上等で通知される。定期購読しているシリーズが刊行号数追加された場合、定期購読者から申込みのない限り、自動的に継続購読扱いとなる[2]。
主にテストマーケティングを目的に、一部地域で先行販売される[3]ものもあった。『週刊 ウルトラマン オフィシャルデータファイル』等のように先行販売後全国展開されるものもあったが、『週刊サンライズアニメーションデータファイル』[4]シリーズは全国展開されず打ち切りになっている。100号予定が6号で終了した『週刊紫電改をつくる』、55号予定が5号で終了の『週刊西洋時計をつくる』など、直前に類似企画のものが販売されていたことで消費者の購入意欲が落ちていたと判断され打ち切られたものもある[3]。
全号購読や定期購読特典など「最後まで揃えなくては」といった収集心を刺激する工夫がなされている。ただし、刊行号数の多い特集ほど経済的な負担が大きくなるため、安定した収入がなければ継続は難しく、途中で購読を取りやめる者も多い。
2018年現在は、過去の人気シリーズの一部について、デアゴスティーニ公式サイトにて「大人買い特集」と称し、全号セット販売及び組み立て済み完成品の販売を行っている[6]。
他にも、一部のシリーズでは定期購読者に限り、追加料金で組み立てサービスを提供している。当該読者には部品抜きの書籍のみが毎号送られ、最終号の発刊後に完成品が送られる[7]。
また、事前予約を受け付け、一定数以上の申し込みがあった場合に限り実際に書籍を発売する、といった手法も一部で導入されている。実際に2018年秋創刊予定だった『週刊はやぶさ2をつくる』は、予約部数が目標の5000部に達せず商品化不成立となった。
(創刊:2004年2月24日/全55号)
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