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大阪府にある金剛山地・和泉山脈一帯の観光名称 ウィキペディアから
奥河内(おくかわち)は、大阪府南東部に位置する金剛生駒紀泉国定公園の一部である、金剛山地・和泉山脈一帯の観光名称である。一般的に大阪府河内長野市南部と千早赤阪村全域にあたる山麓部を中心としたエリアを指し、広義には河内長野市と千早赤阪村の全域に加え、隣接する富田林市と和泉市の一部が含まれる。キャッチフレーズは「ちかくて、ふかい」。
奥河内は、大阪府内において最高峰の金剛山やススキの茅場が広がる岩湧山などを中心とした登山・ハイキング、光滝や荒滝など多くの滝々を有する滝畑四十八滝などで知られる。また、世界遺産高野山まで続く高野街道の宿場町三日市、奈良時代の草創を伝え南朝や楠木氏ともゆかりの深い観心寺や天野山金剛寺など歴史の舞台としての一面を持つ。河内長野市域には各所に行基や空海伝承が残るほか、長野温泉や天見温泉といった天然温泉が湧いていて、温泉地として栄えた歴史がある。
奥河内という名称は近年に普及したもので、行政区分では南河内にあたる(地元では奥河内という呼び方はあまり浸透していない)。しかし、同じ南河内でも、河内長野市北部に広がる平野部やなだらかな丘陵部等に対して、南部に連なる山間部や渓流のように、異なる特色を併せ持っている。そこで、南部の金剛山や岩湧山などの豊かな自然を表現する観光名称として、観光地として名高い奥日光や奥多摩のような「奥」を冠する地名に倣って命名された[1]。その後、全国の市町村で12番目の文化財数を有する河内長野市内の名所旧跡においても注目されるようになり、以前の長野、千早・赤坂、天野、滝畑、天見といった地名を総括する観光名称となった。
このように自然や歴史などの面で数々の見どころを有してはいるが、過去観光地として発展しなかった経緯により、広くには知られてこなかった。近年は、自治体の宣伝とともに大阪都市圏から30分圏内という近さから、日帰り観光地として再注目されつつある[1]。
奥河内地域の歴史は古く、旧石器時代の三日市遺跡、高向遺跡から国府型ナイフ形石器などが出土している。観心寺と天野山金剛寺は、正確な創建年代は不明ながら奈良時代の草創を伝え、平安時代にはその存在が確認される。その後、平安時代に内大臣藤原忠雅・忠親が長野を通って高野山へ参詣したという記述があり、当時から高野街道が存在していたことがわかる。鎌倉時代には、楠正成が楠木七城(千早城、上赤坂城、下赤坂城など)を築き、元弘の乱の際には千早城の戦い(100日戦争)の舞台にもなった。
その後、4ルートある高野街道が奥河内にて合流することから、高野参詣道の宿場町、温泉地として栄えた。1898年に高野鉄道により長野駅(現在の河内長野駅)が開業されると、多くの旅館が石川沿いに建ち並び、長野遊園地(現在の長野公園)が開業した。しかし、1929年に高野山電気鉄道(現在の南海電気鉄道)が極楽橋駅まで延伸し高野山まで全通すると、次第に観光地としての賑わいが失われていった。
戦後、奥河内の北部では大阪中心部から30分と近いことから数々のニュータウンが各地で開発されるようになり、公共施設や市街地が整備され、地方都市として発展した。その影響で、特に河内長野市中心部では観光地としての機能が損なわれようになったため、1990年代から市を挙げて駅周辺の再整備や高野街道など歴史的景観の保存、豊かな自然環境の景観保全に取り掛かり、観光地としての復興活動が行われた。
現在は、観光案内所がある河内長野駅を中心として各観光名所への路線バスが運行されているほか、案内板の整備などにより、アクセスは以前より比較的容易になっている。
奥河内の観光地は、大きく分けて「自然の景観」と「歴史の景観」の2つに区分できる。
長野公園は、以下の5ヶ所の公園で構成している大阪府営の都市公園である。
奥河内を起点とする主なコースについて挙げる。詳細については各対象のページを参照。
奥河内の玄関口となる駅は河内長野駅である。河内長野駅には南海難波駅から南海高野線で30分、近鉄阿部野橋駅から近鉄南大阪線、近鉄長野線で約40分で到着できる。新大阪駅、大阪駅からは地下鉄御堂筋線で難波乗り換え、JR環状線乗り換えの場合は新今宮駅からアクセスできる。
関西国際空港からは河内長野駅行きのリムジンバス「Sorae」が運行されている。
自動車では大阪外環状線(国道170号)や国道309号で到着できる。
河内長野駅から各観光名所へは南海バスの路線が運行されており、奥河内エリアの1日フリーパス「河内長野・千早赤阪ワイドモックルカード」も販売されている[4]。
バス路線の詳細は河内長野駅を参照。
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