『GUYS 』(ガイズ)は、CHAGE&ASKA (現:CHAGE and ASKA)の15作目のオリジナル・アルバム で、本作の1曲目の楽曲名でもある。1992年 11月7日 に発売された。発売元はポニーキャニオン 。
概要 CHAGE&ASKA の スタジオ・アルバム, リリース ...
閉じる
1993年12月17日 はAPO-CDとして、1998年 3月11日 、2001年 6月20日 はCD として、2009年 11月25日 はSHM-CD として再発売された。
オリジナル・アルバムとしては前作『TREE 』からおよそ1年1ヶ月ぶりの作品[1] 。アルバムタイトルの由来は1992年度のコンサートフィルムの会議を終え、そのフィルムを見たスタッフが「2人(CHAGE (現:Chage) とASKA )が“ガイズ”って感じ」と発言したことがきっかけで、それを聞いたASKAがタイトルを「GUYS」と名付けている[3] :155 。
初回限定盤はスリーブ・ケース、特殊パッケージ、ブックレット封入。写真掲載ではトラブルがあり、歌詞カードに写真家の広川泰士が撮影した写真[注 2] を無断で使っていたことが発覚する。広川側からの抗議によってCD出荷が一旦停止された[4] 。その後、写真を差し替えて再発売している。
2009年11月25日には、紙ジャケット・シリーズの一環としてSHM-CD 仕様でヤマハミュージックコミュニケーションズ より再発売された。
1990年に発売された『SEE YA 』以来、2回目となるロンドン でのレコーディングとなり、『SEE YA』を制作した時のスタッフを本作でもベースとしている[5] 。
1992年6月にASKAが渡英し、ロンドンに移してレコーディングが行なわれた。Chageは7月にロンドンへ渡っている[6] 。そして、Chageは10月に帰国しているが、ASKAはアルバム完成後もロンドンに滞在し、1993年1月に帰国している[6] 。
1曲目の「GUYS」であるが、編曲者である村上啓介が深夜泥酔していたところ、ASKAから電話が入り急遽編曲作業を行い、コンビニで楽譜のFAX送信を行った。
CHAGEとASKAは本作を最高傑作と評価している[7] 。
本作は1992年11月16日付のオリコン週間ランキング にて最高位1位を獲得し、売上枚数は同年11月23日付けで100.8万枚となった[8] 。最終的な売上枚数は140.7万枚(オリコン調べ)を記録、オリジナル・アルバムとしては『TREE』から2作連続でミリオンセラー となった[9] 。
一覧
さらに見る #, タイトル ...
# タイトル 作詞 作曲 編曲 時間 1. 「GUYS 」 飛鳥涼 飛鳥涼 村上啓介 6:06 2. 「野いちごがゆれるように 」 飛鳥涼 飛鳥涼 飛鳥涼・Jess Bailey 6:39 3. 「if 」 飛鳥涼 飛鳥涼 Jess Bailey 5:43 4. 「光と影 」 CHAGE CHAGE Jess Bailey・村上啓介 6:17 5. 「HANG UP THE PHONE 」 飛鳥涼 飛鳥涼 飛鳥涼・Jess Bailey 5:19 6. 「だから… 」 CHAGE CHAGE・村上啓介 村上啓介 4:15 7. 「WHY 」 飛鳥涼 飛鳥涼 Jess Bailey 5:47 8. 「今日は…こんなに元気です 」 飛鳥涼・青木せい子 CHAGE 村上啓介 4:50 9. 「夢 」 CHAGE CHAGE 村上啓介 6:05 10. 「CRIMSON 」 CHAGE CHAGE 村上啓介 5:17 11. 「no no darlin' 」 飛鳥涼 飛鳥涼 飛鳥涼・Jess Bailey 5:31 12. 「世界にMerry X'mas 」 飛鳥涼 飛鳥涼 飛鳥涼・Jess Bailey 7:17 合計時間:
69:06
閉じる
楽曲解説
GUYS
CHAGEとASKA出演のパナソニック 「RESTY 」「RQ-S85(deruカセ) 」CMソング。
レコーディング時に付けられていた仮タイトルは「M-3」であり、ASKAは本作のアルバムタイトルと同時に本楽曲を「GUYS」と名付けている[3] :155 。本作が発売された当時は、バラードのシングルが多かったことからテンポの早い本楽曲をシングル用として書いた楽曲であった[3] :151,164 。しかしレコーディングを進めるにつれ「no no darlin'」をシングルにする意見が本人達およびスタッフで一致したため、シングル化はされなかった[10] [11] 。
アウトロでは、アルバムブックレットに記載されているASKAの散文詩「GUYS」にメロディをつけて歌っている。
野いちごがゆれるように
CHAGEとASKA出演の日本航空 イメージCMソング[注 3] 。
ASKAは楽曲のテーマを "昔を振り返る" として、20年・30年後の自分にむけて書いたという[12] 。メロディは小田和正 と「僕らが生まれた あの日のように 」を制作している際に浮かんだものであり、ASKAは「僕らが生まれた あの日のように」の双子の片割れと位置付けている[10] 。
1996年に発売されたトリビュート・アルバム 『one voice THE SONGS OF CHAGE&ASKA 』では、チャカ・カーン (Chaka Khan)が「Raspberry」というタイトルでカバー している。
if
1992年7月1日に発売された29枚目シングル。
特に表記はないが、アルバムのイメージに合わせるため、新たなアレンジ で収録されている[13] 。
光と影
CHAGEは、「Jess Baileyのアレンジを意識しながら書いた曲」と述べている[12] 。
詞に関しては、ごくありふれた言葉を使って綴ってみたという。
HANG UP THE PHONE
タイトルは、"電話を切れ"[12] 。当初のリズムから、Jess Baileyが試したいアレンジをベースにリズムを変えていったという。
1996年に出演した『MTV Unplugged 』では、1曲目とアンコールで演奏された。また、トリビュート・アルバム『one voice THE SONGS OF CHAGE&ASKA』では、ロンドン・ビート (Londonbeat)がカバーした曲が日本盤ボーナス・トラック に収録されている。
だから…
作曲はAメロとDメロがCHAGE、BメロとCメロを村上啓介が担当している[12] 。
気分転換にロンドンのチャイナタウンへ行った時の恋人同士の様子から、作詞のヒントを得たという[12] 。
WHY
SUBARU 「VIVIO 」CMソング。
CHAGE&ASKAとして、"別れ" をテーマにした楽曲をひさしぶりに書いたという[10] 。のちにハリウッドから映画『ジャッジ・ドレッド 』のサントラへの楽曲依頼が来た際、この曲をベースに、サビの変更と歌詞を英語化した『TIME』と言う楽曲に生まれ変わらせ、提供している。
今日は…こんなに元気です
シングル「no no darlin' 」のカップリング曲 。
夢
CHAGEが短時間で作曲を行った楽曲。作ったというよりかは生まれたという形と公言している[10] 。
1996年に発売された『one voice THE SONGS OF CHAGE&ASKA』では、ボーイ・ジョージ (Boy George)が「Dream」というタイトルでカバーしている。
CRIMSON
シングル「if 」のカップリング曲。
シングル収録時とミックス が異なり、演奏時間も短くなっている[14] 。
no no darlin'
1992年10月10日に発売された30枚目シングル。
曲終盤にサビがリフレインされる場面において、シングル版はサビが約3回繰り返された時点でフェードアウトするのに対し、アルバムでは約4回繰り返されてからフェードアウトするため、約20秒ほど長くなっている[15] 。
世界にMerry X'mas
SUBARU「VIVIO」CMソング。
歌詞はメッセージソングになっている[1] 。音楽評論家の小貫信昭はジョン・レノン &オノ・ヨーコ の楽曲「ハッピー・クリスマス(戦争は終った) 」やバンド・エイド の楽曲「Do They Know It's Christmas?」と流れをくむコンセプトであると評価している[1] 。
コーラスでは、ロンドンの子供たちが参加している[1] 。
GUYS
野いちごがゆれるように
Drums:Neil Conti
E.Bass:Mark Smith
Piano & Synthesizers:Jess Bailey
Trumpet:Martin Shaw, John Thirkell
Saxophone:Phil Todd
Trombone:Peter Beachill
if
Drums:Neil Conti
E.Bass:Mark Smith
Piano & Synthesizers:Jess Bailey
光と影
Drums:Neil Conti
E.Bass:Mark Smith
A.Guitar :Paul Harvey
Piano & Synthesizers:Jess Bailey
Synth. Sound Designers:森達彦、土岐幸男
Strings:Gavyn Wright London String Ensemble
HANG UP THE PHONE
Drums:Neil Conti
E.Bass:Mark Smith
Piano & Synthesizers:Jess Bailey
Trumpet:Martin Shaw, John Thirkell
Saxophone:Phil Todd
Trombone:Peter Beachill
Backing Vocal :Lance Ellington, Clive Griffin
だから…
Toms :Neil Conti
Synth. Sound Designers:森達彦、土岐幸男
E.Bass & E.Guitar:村上啓介
WHY
Drums:Neil Conti
E.Bass:Mark Smith
E.Guitar:Paul Harvey
Piano & Synthesizers:Jess Bailey
Trumpet:Martin Shaw
今日は…こんなに元気です
Piano:Jess Bailey
Synth. Sound Designers:森達彦、土岐幸男
E.Guitar:村上啓介
夢
Drums:Neil Conti
E.Bass:Mark Smith
Synth. Sound Designers:森達彦、土岐幸男
E.Guitar:村上啓介
CRIMSON
Drums:湊雅史
E.Bass:美久月千晴
Synth. Sound Designers:森達彦、土岐幸男
E.Guitar:村上啓介
no no darlin'
Drums:Neil Conti
E.Bass:Mark Smith
Piano & Synthesizers:Jess Bailey
E.Guitar:Clem Clempson
Additional Backing Vocal:佐多美保
世界にMerry X'mas
Cymbals :Neil Conti
E.Bass:Mark Smith
Piano, Synthesizers & Sleigh Bells :Jess Bailey
Backing Vocal:Jude Roea
Additional Backing Vocal:Sofie Chari, Pavlos Chari, Pany Vasili, Simon Harris, Jared Baker, Samantha and James Stephenson, Sara Bailey, Morgan Bailey, Derek Anderson, Leeandra Anderson, Mercia Griffin, Oliver Griffin, Jade Morgan, Chris "the GREEK" Doodles, Daisy Doodles, Judith Christodoulou, Selina Christodoulou
※シングル収録曲は、「if 」・「no no darlin' 」の項目を参照
GUYS
野いちごがゆれるように
WHY
夢
Singles - The European Collection (1994年)
Yin&Yang (1994年)
世界にMerry X'mas
概要 『Go to Eleven 〜GUYS〜』, CHAGE&ASKA の ミュージック・ビデオ ...
閉じる
本作のミュージック・ビデオ 集が1992年 12月16日 にVHS ・LD で発売された。発売元はポニーキャニオン (現在は廃盤)[16] 。
2020年 8月5日 にDVD として、ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス から再発売された[17] 。
背景(MV)
MVはすべてレコーディングで滞在していたロンドン とその郊外で撮影された。
収録曲
GUYS
作詞・作曲:飛鳥涼 編曲:Jess Bailey
撮影場所はバターシー発電所 周辺。PanasonicのCMではMVの一部が使用された。また、別バージョンのMVも存在する[18] [19] 。
if
作詞・作曲:飛鳥涼 編曲:飛鳥涼・Jess Bailey
音源はアルバム・バージョンである。
世界にMerry X'mas
作詞・作曲:飛鳥涼 編曲:飛鳥涼・Jess Bailey
夢
作詞・作曲:CHAGE 編曲:村上啓介
no no darlin'
作詞・作曲:飛鳥涼 編曲:飛鳥涼・Jess Bailey
HANG UP THE PHONE
作詞・作曲:飛鳥涼 編曲:飛鳥涼・Jess Bailey
注釈
2003年6月度までの旧基準。最低累計正味出荷枚数120万枚以上の作品に適用。
写真誌『ZOOM』で発表した岩場の風景が加工されたもの。
出典
別冊カドカワ 完全保存版430ページ CHAGE&ASKA『大事なものは変わっていく』(2000年) 角川書店 p1-430
『読売新聞 』1993年2月6日付東京夕刊、14頁。
「SELF LINER NOTES '92 〜1992年のBEST50CD全曲解説〜」『WHAT's IN? 1993年1月号』第6巻第1号、ソニー・マガジンズ 、1993年1月15日、13頁、雑誌19855-1。
GUYS CHAGE and ASKA Official Web Site 2021年5月25日閲覧
アルバム『GUYS』CD付属ブックレット各楽曲のライナーノーツ欄より