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ルーズヴェルト・ゲーム
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『ルーズヴェルト・ゲーム』は、池井戸潤の小説。2009年4月から2010年2月にかけて、学芸通信社の配信により『熊本日日新聞』を皮切りに全国の地方紙に連載され[注 1]、2012年2月21日に講談社から単行本が刊行された[1]。2014年3月14日には講談社文庫版が発刊された[2]。
![]() | 本項は小説とそれを基にしたテレビドラマに関する記事です。ドラマの内容を基に原作小説の設定を記述しないでください。(例)小説パートで「ミツワ電器」をドラマ中の社名「イツワ電器」に変えるなど |
2014年、Yahoo!検索大賞2014 小説部門を受賞した[3]。
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概要
タイトルは「点を取られたら取り返し、8対7で決着する試合」を意味し、野球を愛した第32代アメリカ合衆国大統領のフランクリン・ルーズヴェルトが1937年1月に、ニューヨーク・タイムズの記者に宛てた野球記者協会から招待されたディナーを欠席することを詫びた手紙の末尾に記された「一番おもしろいゲームスコアは、8対7だ」という言葉に由来する[4]。
2008年9月に起こったリーマン・ショックの前後、不景気で世の中が暗かった時期に読んで元気になってもらう小説を書こうと考えて執筆が開始された作品。映画『メジャーリーグ』を意識しながら、衰退気味の企業スポーツでなく企業間競争の代理競争である社会人野球にスポットを当てることに決めた。特定の主人公はおらず、野球部のマネージャー、ピッチャー、製造ラインの責任者など、複数の視点から問題が描かれる構成になっている[5]。作中では野球のシーンはあまり書かないよう心がけたという[6]。この作品の直前に連載された『下町ロケット』にも登場する「ナカシマ工業」という名前の企業が登場する。
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あらすじ
中堅電子部品メーカー青島製作所は、世界的不況とライバル・ミツワ電器[7]の攻勢で経営難に陥っていた。その象徴が、かつて強豪だった野球部だ。栄光は過去のものとなり、ミツワ電器野球部の後塵を拝し、対外試合も勝てないほどに落ちぶれていた。さらに、監督の村野三郎が主力選手を引き抜きミツワ電器へ寝返る事件まで発生。役員会では野球部廃止の声が上がる始末だった。
野球部部長の三上文夫総務部長は、存続のため奔走する一方、知人の日本野球連盟理事に後任監督の推薦を依頼。推薦されたのは、かつて新設高校で監督を務めていた大道雅臣だった。監督就任後、大道は大胆な選手の入れ替えやポジション変更を断行。ベテラン選手は不満を漏らすも、大道は膨大なデータで反論し、選手たちを納得させる。
だが、大道の再建は早くも暗礁に乗り上げる。投手の萬田智彦が肘を故障し退部、青島製作所も退職してしまう。後任投手を探す大道の目に留まったのは、製造部の契約社員・沖原和也だった。製造部とのエキシビションゲームで、沖原は見事な豪速球を披露したのだ。しかし沖原には、高校時代に将来を嘱望されながらも、先輩にいびられ母親まで侮辱されたことに激昂し暴行事件を起こし、責任を一身に負い野球部を追われたという暗い過去があった。
一方、青島製作所の細川充社長は、大口取引先ジャパニクス社から大幅な生産調整と単価切り下げを通告され窮地に立たされる。その苦境を見透かすように、ジャパニクス社社長の諸田清文はミツワ電器社長・坂東昌彦とともに、青島製作所とミツワ電器の合併を勧めてくる。ミツワ電器との合併は当座の苦境を凌げるものの、合併後のリストラは避けられない。苦悩の末、細川が下す決断とは。そして、青島製作所野球部は再建されるのだろうか。
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登場人物
青島製作所役員
- 細川 充(ほそかわ みつる)
- 社長。アメリカで経営学を修めた後、外資系のコンサルタント会社で経営戦略コンサルタントをつとめていたが、青島からヘッドハンティングされ、青島製作所の営業部長に就任。イメージセンサーを会社の主力商品に据えることで大幅な増益を実現し、その功績で青島から後継社長に推される。自身も青島製作所の保守的な体質を改革したいという思いがあり、社長就任を受諾する。社長就任直後は順調に営業成績を伸ばしていたが、世界的な金融不況に巻き込まれて、売上は低迷するようになる。当初はミツワ電器の攻勢に苦しめられていたが、ミツワ電器から合併話をもちかけられたことで、ミツワ電器の弱点と自社の優位性に気が付く。その後、新型イメージセンサーの開発で会社再建に成功。
- 合理主義者であり、人間的な感情を軽視する傾向にあったが、青島や社員たちとの触れあいの中で次第に人間の結びつきの重要性に気付き、広い視野を持つようになっていく。
- 青島 毅(あおしま たけし)
- 会長。青島製作所の創設者で、会社を現在の規模まで拡大させたカリスマ経営者。無類の野球好きで若い頃は自ら野球部部長もつとめていた。青島製作所以外の世界を知っており、他社と客観的に比較できるという理由で細川を後継社長に抜擢した。社長を退いた後も隠然とした発言力を社内で有しており、細川の相談にものっている。
- 笹井 小太郎(ささい こたろう)
- 専務。青島製作所の番頭格で、古参社員からの信頼も厚い。もともとは自動車のセールスマンだったが、病気のために辞職を余儀なくされ、独学で簿記を学んでいた時に青島に経理係として拾われ、それ以来、青島に忠誠を尽くす。野球部の存在を無駄と考え、役員会ではたびたび野球部廃止を主張した。坂東から青島製作所とミツワ電器が合併したあかつきには、新会社の社長にすると言われたが、「自分は青島製作所の社風が気に入っているし、私は青島製作所のことしかわからないから」という理由で合併に反対した。
- 三上 文夫(みかみ ふみお)
- 総務部長兼野球部部長。野球に詳しくないが、青島から野球部部長に任命されてからは野球部存続のために奔走し、野球部員の世話を親身になっておこなった。誠実な人柄だがそれゆえにリストラの責任者として社員のくびを切らなければならないことに苦悩する。そして社員一人ひとりの人生がかかっているという理由で製造部から送られてきたリストラ候補者名簿を精査し、中間管理職の個人的な感情だけではない、客観的な理由に基づくリストラを実行しようとする。
- 朝比奈 誠(あさひな まこと)
- 製造部長。細川より笹井を評価している。野球部のことを快く思っておらず、野球部員に対してつらくあたる。リストラ候補者の名簿作成を副部長に丸投げし、下からの報告を鵜呑みにするなど社員の実態把握への関心が薄い。
- 豊岡 太一(とよおか たいち)
- 営業部長。役員会では、宣伝効果を理由に野球部存続を主張。取引先から無理難題をふっかけられ、常に苦悩している。後にミツワ電器の隠された弱点を発見し、青島製作所再建に一役買う。
- 神山 謙一(かみやま けんいち)
- 技術開発部長。かつてリコール騒ぎを起こしたことがトラウマとなっており、以来、開発スケジュールを頑なに遵守するようになる。そのため、東洋カメラの新型商品発売の前倒しに間に合わないと細川などから不満を言われたが意に介さなかった。しかし、実際には不眠不休で開発を続けており、新型イメージセンサーの開発を東洋カメラの新型商品発売に間に合わせた。
青島製作所野球部
- 大道 雅臣(だいどう まさおみ)
- 監督。若い頃は野球選手を志していたが自分にその才能がないことに気が付き、大学ではスポーツ科学を専攻。その後、大学講師となり、独自の野球理論を編み出す。自分の理論を実践するため、新設高校の野球部監督に就任し、数年で甲子園出場を実現した。しかし、彼の理論を理解しない保護者と保護者に屈した学校によって学校を追われ、青島製作所野球部監督に転ずる。全試合のデータをもとに各選手の特性やチームの特徴をとらえ、選手やチームの資質にあった戦法で勝利を得ようとする。青島製作所野球部を都市対抗野球大会東京地区予選で優勝させた後、青島製作所野球部解散に伴い、他の選手と共にキド・エステート野球部に移籍し、監督に就任。
- 古賀 哲(こが てつ)
- マネージャー。かつては野球部の選手だったが試合中の大怪我で選手生命を絶たれ、たまたま空席となっていたマネージャーとして野球部に残る。マスコミに顔が広く、沖原を中傷する記事がゴシップ紙に掲載されたときは、沖原の悪評が広まらないようマスコミに根回しした。情に厚い男であり、萬田の不幸に心から同情し、沖原の理不尽な過去を知ったときは怒りを露わにした。
- 井坂 耕作(いさか こうさく)
- キャプテン兼捕手。古賀の良き相談相手であり、古賀とともに野球部を支える。捕手として打者の読みを外す配球は完璧だが、野球以外のことには頭が働かず、古賀に解説してもらうことが多い。
- 猿田 洋之助(さるた ようのすけ)
- 投手。他の選手が一目置くベテラン選手。大幅な選手入れ替えをおこなった大道に真っ先に食ってかかるが、大道の理路整然とした反論を聞いて以来、大道を監督として認める。リーダーシップを発揮することはないが、マスコミに沖原の悪評をばらまいたり、沖原に面と向かって嫌味を言って沖原を苦しめる村野と如月の汚いやり方には激怒し、率先して沖原を励まそうとした。
- 萬田 智彦(まんだ ともひこ)
- 投手。プロ野球選手を目指して青島製作所野球部に入部し、大道監督の下でレギュラーメンバーとなったが、肘を故障する。大道からは野球部に残ってリハビリに専念するよう言われたが、恋人と相談した結果、野球部からの退部と青島製作所からの退職を申し出る。退任挨拶で従業員に野球部への支持を訴え、多くの人々の心を動かした。
- 沖原 和也(おきはら かずや)
- 投手。高校時代は将来を嘱望された選手だったが、その才能に嫉妬した如月や先輩部員から執拗にいじめられ、さらに母親を侮辱されたことで怒りを爆発させ、如月を殴る。その後、如月の親と懇意であった野球部監督によっていじめの事実をもみ消され、責任を一身に背負わされて野球部から放逐された。高校卒業後、青島製作所の契約社員となり、母親に仕送りをしながら地道に生活していたが、製造部と野球部のエキシビションゲームで製造部チームの代理投手として登板し、豪速球を披露する。大道や古賀など野球部員の説得で野球部に入部し、再び野球の道を志す。
- 北大路 犬彦(きたおおじ いぬひこ)
- 一番打者。補欠時代に代打として試合に出場した時に如月に罵倒される。大道監督の下で「出塁率が高い」という理由で一番打者に抜擢される。都市対抗野球大会東京地区予選決勝戦で如月にリベンジを果たす。
ミツワ電器
- 坂東 昌彦(ばんどう まさひこ)
- 社長。売れ筋の他社の商品を真似て、さらに安いコストで生産するという方法で事業を拡大する。自社の商品開発能力の不足を痛感し、さらに東洋カメラに納入するイメージセンサーの開発で青島製作所と競合することを恐れ、青島製作所との合併で、競合相手を取り除き、商品開発能力も手に入れようと画策する。諸田と組み、青島製作所に圧力をかけ続けていたが、青島製作所が合併を拒否し、さらに青島製作所が予想より早く新型イメージセンサーを開発したことでイメージセンサー部門への新規参入に失敗。諸田からも切り捨てられた。
- 村野 三郎(むらの さぶろう)
- 野球部監督。常に勢いのある方につく日和見主義者。青島製作所野球部の監督だったが、自分を推薦してくれた日本野球連盟の理事に何のあいさつもないまま、主力二選手を引き抜いてミツワ電器に寝返り、野球部監督に就任する。青島製作所野球部の実力を侮り、油断したため、都市対抗野球大会東京地区予選決勝で青島製作所に敗退。さらにミツワ電器の業績悪化に伴い、野球部も廃止されて、失職。キド・エステート野球部新設の噂を聞き、城戸に自分を売り込みに行くも、一蹴された。
- 如月 一磨(きさらぎ かずま)
- 野球部投手。高校時代は沖原の一年先輩で、沖原を執拗にいじめぬき、沖原に殴られる。自分の親が野球部監督と親しかったため、沖原に全責任を負わせて、沖原を野球部から放逐し、自らはミツワ電器野球部のエース投手におさまっていた。陰険かつ卑劣な性格で、沖原が再び野球の世界に戻ってきたことを知ると、村野と共にマスコミに沖原の悪評をばらまいた。プライドが高く、得意の投球を打たれると途端に動揺する。ミツワ電器野球部廃部後はドラフト下位でプロ野球球団の二軍にかろうじて潜り込む。
その他
- 諸田 清文(もろた きよふみ)
- ジャパニクス社社長。経団連副会長。坂東と組み、青島製作所とミツワ電器の合併を側面から支援するが、必ずしも坂東の味方というわけではなく、坂東に対して傍観者的な態度をとることもある。青島製作所が新型イメージセンサーの開発に成功し、さらにスマートフォン対応の小型イメージセンサーを完成させてジャパニクス社に売り込むと、坂東を切り捨てた。
- 長門 一行(ながと かずゆき)
- 青島製作所梱包課課長。野球部が強豪だった頃は応援指導部のリーダーをつとめた。野球部が勝てなくなった後も度々試合の観戦に訪れ、野次をとばしている。萬田が退職のあいさつで野球部への支援を訴えると心を動かされ、応援団を創設して、自ら団長となる。
- 竹原 研吾(たけはら けんご)
- 青島製作所の大株主の一人。株の信用取引に失敗し、多額の現金を必要としている。坂東から「青島製作所がミツワ電器と経営統合すれば、青島製作所を株式上場させるので、株主には巨額のキャピタルゲインが手にはいる」と甘言を弄されて、欲に目が眩み、他の大株主に呼びかけて株主総会の開催を要求し、ミツワ電器との経営統合を主張する。しかし、竹原の提案は大株主の城戸の支持を得られず否決された。株主総会後、竹原の苦境を察した青島から株式の買い取りを持ちかけられる。
- 城戸 志眞(きど しま)
- キド・エステートの女社長。青島製作所の大株主でもある。亡き夫から不動産業を引き継いだ後、事業を拡大させ、ホテル経営にも進出する。独特の経営観を持って経営に携わっている。青島製作所の株主総会に出席し、ミツワ電器との経営統合案に賛同せず、否決に追い込む。都市対抗野球大会東京地区予選決勝戦を青島に招待されて観戦して以来、野球の魅力に取りつかれ、キド・エステート野球部を創設し、青島製作所野球部の大道監督と選手たちを受け入れる。
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書籍情報
- 単行本:講談社、2012年2月22日発売[1]、ISBN 978-4-06-217376-6
- 文庫:講談社文庫、2014年3月14日発売[2]、ISBN 978-4-06-277795-7
テレビドラマ
要約
視点
2014年4月27日から6月22日までTBS系「日曜劇場」枠で放送された[8]。主演は唐沢寿明[9]。ドラマ版では社長の細川充が主人公となっている。
日曜劇場での池井戸原作作品は『半沢直樹』(2013年)に次いで2作目で、共通したスタッフで制作された。唐沢の「日曜劇場」枠での出演及び主演作としては1995年10月期放映の『輝け隣太郎』以来18年半ぶりとなる。野球シーンは豊橋市民球場、豊川市野球場で撮影された[10]。
あらすじ(テレビドラマ)
→詳細は「§ エピソードリスト」を参照
キャスト
詳細な人物説明は原作項目を参照。
主要人物
- 細川 充
- 演 - 唐沢寿明
- 主人公。青島製作所社長。途中入社であるにもかかわらず、青島から社長に指名され、生え抜きの社員から反発を受ける。
- 笹井 小太郎
- 演 - 江口洋介
- 青島製作所専務。青島製作所に対する思いが強く、会社を立て直すために自分が社長になると細川に宣言し、坂東に接近する。しかし、自分には細川のような新しい事業を発想する能力がないと実感し、臨時株主総会で経営統合反対を訴える。
- 仲本 有紗
- 演 - 檀れい
- 青島製作所秘書課社長秘書。甘いものと野球に目がなく、細川に珍しいスイーツを提供する。その際、細川らに有益なアドバイスをすることも多い。また、野球観戦のために度々休暇をとっている(読売ジャイアンツ好きで長野久義のファン)。
- 青島 毅
- 演 - 山﨑努
- 青島製作所の創業者で現在は会長。臨時株主総会では「社員は家族、取引先は友人。社員のためならいつでも首を差し出すが、親友が悪い友人にだまされているのは見過ごせない」とイツワ電器との経営統合に反対する。
青島製作所
経営陣・管理職
- 三上 文夫
- 演 - 石丸幹二
- 青島製作所総務部部長兼野球部部長。野球部の存続のために奔走している。
- 朝比奈 誠
- 演 - 六角精児
- 製造部部長。役員会では細川を目の敵にして、笹井を持ち上げる発言が多い。
- 豊岡 太一
- 演 - 児嶋一哉
- 営業部部長。半導体部門の不振によって経営状態が悪化しているとイツワ電器の下請業者から情報を聞き出し、細川に伝える。
- 神山 謙一
- 演 - 山本亨
- 開発部部長。かつてリコール騒ぎを起こして製造部在庫管理室への降格処分を受けたことがあり、その際に細川の働きで現在の地位に引き上げてもらい、復帰することが出来た。しかしその後、商品開発に慎重になる。部下思いで、かつての部下・沢木が会社の技術を持ちだしてイツワ電器に移籍するという事態を起こした時も、彼に再起の機会を与えるよう細川に懇願した。
- 中川 篤
- 演 - 小須田康人
- 経理部部長。朝比奈と同じく、役員会では笹井派。経費節減のために強硬に野球部廃部を要求する。
青島製作所野球部(テレビドラマ)
- 大道 雅臣
- 演 - 手塚とおる
- 監督。全部員の様々な癖や守備率、出塁率、長打率を分析し、セイバーメトリクスを採り入れた采配を振る。ベンチで体育座りをしながら試合を見守る癖がある。
- 古賀 哲
- 演 - 高橋和也
- マネージャー。
- 沖原 和也
- 演 - 工藤阿須加[11]
- ピッチャー。製造部梱包配送課派遣社員 → 総務部社員。正規メンバーの急用により、部内対抗野球大会「青島杯」に駆り出される。
- 北大路 犬彦
- 演 - 和田正人
- ライト。小柄な右投左打で、松本哲也を参考にした天秤打法を用いる[注 2]。明るい性格でチーム内ではムードメーカー的な役割を担っているが、やや短気なところもあり、他人の挑発に乗りやすい。もうじき産まれてくる子供や野球を辞めないと約束した彼女の励ましもあり、野球を続けるためにイツワ電器に移籍しようとするが、細川の会社や野球部に対する思いに触れ、青島製作所に留まる。
- 井坂 耕作
- 演 - 須田邦裕
- 主将。キャッチャー。打順はDH。九州弁を話す。
- 猿田 洋之助
- 演 - 佐藤祐基
- ピッチャー。サイドスローの技巧派。沖原がかつて高校野球部時代に不祥事を起こしたことを聞き、彼の入部に反対する。しかし、暴力事件の原因を知ってからは率先して沖原の仕事を手伝うなど、彼に好意的になる。
- 萬田 智彦
- 演 - 馬場徹
- ピッチャー。左腕投手。肘を故障し、野球部の退部及び青島製作所の退職を申し出る。退職直前、沖原に自分の投球技術であるシュートを教える。
- 松崎
- 演 - 大橋一三
- コーチ。
- 鷺宮 徹
- 演 - 小橋正佳[13]
- レフト。スタメン出場経験のない代打要員だったが、長打率の高さを見込まれて大道監督に4番打者に抜擢される。村野からイツワ電器野球部への移籍を打診されたが「イツワ電器が嫌い」という理由で断る。
- 古城 修一
- 演 - 片山享
- キャッチャー。
- 荒井 亮太
- 演 - 岩間天嗣
- レフト。チーム一番の俊足
- 倉橋 一平
- 演 - 北代高士
- ピッチャー。
- 本編では詳述されていないが、第1話のイツワ電器戦で滅多打ちにあったという設定がある[14]。
- 円藤 大介
- 演 - 檜尾健太
- 一塁手ファースト。第5話の都市対抗野球イツワ電器戦ではファウルフライをベンチに飛び込んでキャッチした。このプレイが細川の心を動かすきっかけになる。
- 二階堂 祐樹
- 演 - 高良亘
- ショート。
- 須崎 隆行
- 演 - 木更津与兵衛
- サード。
- 水木 万作
- 演 - 久保孝真
- キャッチャー。
- 仁科 京介
- 演 - 足木俊介
- センター。
- 島野 久義
- 演 - 大内田悠平
- セカンド。
その他従業員
イツワ電器
- 坂東 昌彦
- 演 - 立川談春
- イツワ電器社長。青島製作所の開発能力を手に入れるために、諸田と組んで青島製作所を追い詰めるが、青島製作所とイツワ電器の合併を目前にして独断専行したため、細川に合併を反故にされる。それによって、諸田に切り捨てられるが、なおも青島製作所を手に入れるために様々な策謀をめぐらす。コストカット至上主義の考えの持ち主で、コストの削減以外の要素は軽視する傾向がある。
- 花房 志穂
- 演 - 平井理央[15]
- 秘書課社長秘書。坂東に心酔しており、坂東のためならば、マスコミ記者・佐々木を買収して沖原を潰そうとしたり、青島製作所の元技術者・沢木にヘッドハンティングをちらつかせ内部情報を聞き出したりといった汚い手段も平気で行う。
イツワ電器野球部
白水銀行
- 磯部支店長
- 演 - 峰竜太
- 西東京支店支店長。林田の進言で青島製作所への融資を渋っていたが、林田が諸田から賄賂を受け取っていたことを知り、そのことを内密にしてもらう代わりに、青島製作所への融資を継続することを笹井と約束する。
その他(テレビドラマ)
ゲスト
複数話・単話登場の場合は演者名の横の括弧()内に表記。
第1話
第2話
第3話
第4話
- 住吉 准一郎
- 演 - 信太昌之
- イツワ電器経理部部長。細川から「青島製作所とイツワ電器が合併した後は、あなたのポストはない」と言われて激昂し、坂東が実施しようとしていた本来の人事案を細川に見せてしまう。
第5話
- 大槻 真之
- 演 - 山田純大(第6・7・9話)
- TOYOカメラ購買部部長。青島製作所に新型イメージセンサーの開発を3か月前倒しするよう要請する。イツワ電器が提示した「納期を3か月早める上にコストも安く抑える」という条件が自社側のコストパフォーマンスを考えた場合に理にかなっていると、イツワ電器の製品を採用するよう役員会で主張する。
第6話
- 沢木 英夫
- 演 - 駿河太郎
- 青島製作所技術開発部元研究者。神山の右腕と呼ばれるほど優秀な研究者だった。花房の口車に乗せられ、青島製作所が開発した最新のイメージセンサーの技術を漏らしてしまう。しかし、彼がイツワ電器に渡したイメージセンサーのデータには神山が密かに仕込んだバグに関する情報が含まれておらず、イツワ電器はTOYOカメラとの取引を白紙に戻さざるを得なくなる。このことについて神山は「沢木ならばバグを見抜いて解除することはできたが、最後の最後で後悔したのだろう」と沢木の気持ちを推測している。
- 佐々木
- 演 - 榊英雄
- 「週刊エメラルド」記者。花房に買収されて、青島製作所や沖原を誹謗中傷する記事を書き、さらに球場にまで押しかけて沖原に聞くに堪えない野次をとばし、彼を精神的に追い詰める。読売巨人軍2軍との練習試合にも押しかけ野次をとばすが、大道のしごきで精神的に立ち直った沖原に一顧だにされず、さらに他の観客たち[注 4]から「野次がうるさく野球観戦に集中できない」と抗議され、観客席から追い出された。
- 矢野 真一
- 演 - 大西武志(第8話・第9話)
- イツワ電器技術開発部部長。細川から「外部から引き抜いた人物が最新のイメージセンサーを開発した今、あなたが切られるのは時間の問題。青島製作所に来れば、相応の地位と研究環境を用意する」と説得される。イツワ電器が開発した最新型のイメージセンサーのデータは渡せないとして代わりにそのイメージセンサーを搭載したカメラが写した写真のサンプルを細川に渡し、青島製作所に移籍。
- 北浦 俊哉
- 演 - 德秀樹
- ネクストキャリアコンサルティング社員。細川と矢野の会見の場をセッティングする。
- 鹿取 義隆
- 演 - 本人[18][19](侍ジャパン)
- 野球日本代表テクニカルディレクター。怪我をした選手の様子を見るために偶然訪れた青島製作所と読売巨人軍2軍の練習試合で沖原の投球を目にし、マスコミに沖原を評価するコメントを発表する。
第7話 - 第8話
- 竹原 研吾
- 演 - 北村有起哉
- 青島製作所の10%の株式を保有する株主。株の信用取引に失敗して2800万円の負債を抱え、金融会社からも支払いを迫られている。坂東からキャピタルゲインの話を聞かされて、青島製作所とイツワ電器の経営統合に乗り気になり、臨時株主総会の開催を要求する。他の株主の説得にも成功しており、自分の株と合わせて青島製作所の株式25%を経営統合支持で固めている。
- 城戸 志眞
- 演 - ジュディ・オング(第9話)
- キド・エステート社長。青島の遠縁にあたる親族。青島製作所の全株主51%以上の賛成で議題が可決されるなか、竹原が25%の株式を固め、株式30%を保有する城戸の意見が臨時株主総会の行方を決定することになる。
スタッフ
- 原作 - 池井戸潤[20]『ルーズヴェルト・ゲーム』(講談社刊)
- 脚本 - 八津弘幸、山浦雅大、西井史子
- 音楽 - 服部隆之
- 主題曲 - 服部隆之「ルーズヴェルト・ゲーム 〜奇跡の逆転劇〜 -Main Title-」(Anchor Records)
- 演出 - 福澤克雄、棚澤孝義、田中健太[注 5]
- ナレーション - 山根基世
- 脚本協力 - 山浦雅大、西井史子
- 監督補 - 棚澤孝義、田中健太
- 演出補 - 青山貴洋
- 撮影監督 - 淺野太郎
- 番組宣伝 - 田中瑞穂、川鍋昌彦
- タイトル - 井田久美子
- 選曲 - 御園雅也
- 野球協力 - 小林揚典、井手久純
- 税理士監修 - 坂本剛
- 弁護士監修 - 林友宏、國松崇
- 特別協力 - 侍ジャパン、読売巨人軍(第6話) 愛知県、豊橋市、CBC、愛知県東三河広域観光協議会(第9話)[22][注 6]
- プロデュース - 伊與田英徳、川嶋龍太郎
- プロデューサー補 - 齊藤彩奈、藤井和史
- 製作著作 - TBS
エピソードリスト
コラボCM
スポンサーの東芝と日本生命がルーズヴェルト・ゲームのドラマ内で6月1日からコラボCMをオンエアしている。両者とも、社会人野球の強豪チームを保有しているという共通点があり、それぞれのチームとのコラボレーションとなっている[25][26]。
- 第1弾は6月1日から東芝野球部(東芝ブレイブ・アレウス)と沖原和也(工藤阿須加)による企業CM[25]。
- 第2弾は6月15日から青島製作所野球部が日本生命硬式野球部のデータ分析を行うという設定の、日本生命の保険商品「みらいのカタチ」のCM[26]。
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関連項目
脚注
外部リンク
Wikiwand - on
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