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妙顕寺 (京都市)

京都市上京区にある仏教寺院 ウィキペディアから

妙顕寺 (京都市)map
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妙顕寺(みょうけんじ)は、京都市上京区妙顕寺前町にある日蓮宗大本山寺院山号は具足山。本尊三宝尊塔頭が九院ある。「四海唱導」「四条門流」とも呼ばれる。妙顕寺、妙覚寺立本寺の三寺で「龍華の三具足(りゅうげのみつぐそく)」と呼ばれている。現住は68世及川日周貫首(本山妙覚寺より晋山・奠師法縁)。

概要 妙顕寺, 所在地 ...
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妙顕寺城跡碑。豊臣秀吉が建てた。京都市中京区押小路通小川西入る
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歴史

妙顕寺は、日蓮の遺命を受けて京都で布教中だった日像が、元亨元年(1321年)に後醍醐天皇より寺領を賜って今小路(現・京都市上京区大宮通上長者町)に建立された、日蓮宗で初となる京都での本格的な寺院である。なお、師であり兄でもある六老僧日朗から日像あての書状には「綾小路大宮の御坊」とあり、元亨以前に綾小路大宮(現・下京区)に布教の拠点があったとみられている。建武元年(1334年)には後醍醐天皇より綸旨を賜り勅願寺となり、正式に宗派として公認された。これにより、京都における法華宗の根本をなす寺院となった。

暦応4年(1341年)、光厳上皇院宣により、四条櫛笥(現・京都市下京区と中京区の境)に移転した。翌康永元年(1342年)に備前法華の祖と仰がれる大覚が妙顕寺2世となり、法華宗の発展に大きく寄与することとなった。

嘉慶元年(1387年)に、比叡山延暦寺衆徒により伽藍が破却されると、寺は若狭国小浜に避難している。明徳4年(1393年)、足利義満の斡旋により、三条坊門堀川(現・中京区堀川御池)に伽藍を再建し、寺号を妙本寺と改めた。応永18年(1411年)には足利義持祈願寺となっている。

応永20年(1413年)、寺は比叡山の衆徒により再び破却され、永正18年(1521年)に、足利義稙の命により二条西洞院(現・中京区)に再建された。その後、永正・大永年間(1504年 - 1528年)に寺号を妙顕寺に戻している。

天文5年(1536年)に天文法華の乱で伽藍を焼失すると、寺はに避難するが、天文11年(1542年)、後奈良天皇は法華宗帰洛の綸旨を下し、堺に避難していた法華宗寺院は相次いで京に戻った。妙顕寺は天文17年(1548年)に二条西洞院に再建されるが、天正12年(1584年)、羽柴秀吉の命により現在地に移転した。そして秀吉は妙顕寺跡地に二条第妙顕寺城を築く。

天明8年(1788年)の天明の大火により焼失するが、その後再建されている[1]

境内の西に隣接して裏千家今日庵と表千家不審菴がある。

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境内

  • 大本堂(京都府指定有形文化財) - 1975年昭和50年)に天井が崩れ落ち、大修理が行われた。格天井にはその時の寄進者達の家紋が描かれている。
  • 龍神廟 - 八房大龍神を祀る。
  • 龍神池
  • 十一重石塔「寿福院塔」 - 前田利家の側室で、利常の母である寿福院が生前に建立した逆修の石塔。
  • 勅使門
  • 大玄関
  • 方丈
  • 庭園「孟宗竹の坪庭」
  • 書院
  • 庭園「抱一曲水の庭」 - 酒井抱一作の「観世音図」に因んだ草木が植えられている。
  • 奥書院
  • 庭園「光琳曲水の庭」 - 尾形光琳の作品を模して作庭されている。文献では寺のどこかに尾形光琳が作庭した庭があったとある。天明8年(1788年)の天明の大火後に作庭された。
  • 宝物殿
  • 宿坊
  • 大客殿
  • 庭園「四海唱導の庭」
  • 鬼子母神堂(尊神堂) - 歴代の天皇が祈願してきたことから天拝鬼子母神と呼ばれている。
  • 慶中稲荷社 - もとは宮中に祀られていた慶中稲荷大菩薩を祀る。
  • 三菩薩堂(祖師堂) - 三菩薩と呼ばれる日蓮大菩薩、日朗菩薩、日像菩薩と大覚を祀る。天明の大火後に再建された際には仮本堂とされていた。
  • 御真骨堂(鍾真窟) - 三菩薩の遺骨を祀る。
  • 納骨堂
  • 北辰妙見大菩薩
  • 鐘楼 - 1965年(昭和40年)にかつて五重塔があったこの場所に移す。梵鐘(京都府指定有形文化財)は正徳3年(1713年)の造立。
  • 総門(大門、重要文化財
  • 塔頭
    • 久本院
    • 十乗院(十乘院)
    • 泉妙院 - 尾形光琳の墓がある。
    • 法音院
    • 恵命院
    • 善行院
    • 本妙院
    • 實成院
    • 教法院(法院)
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文化財

重要文化財

  • 総門
  • 妙顕寺文書(1,656通)60巻、74幅、1294通 附:蒔絵文書箱2合
  • 金字法華経 巻第五(巻首伏見天皇宸翰)
  • 後小松天皇宸翰消息 2幅
  • 神国王書 日蓮筆 2巻
  • 強仁状御返事 日蓮筆

京都府指定有形文化財

  • 大本堂
  • 梵鐘
  • 紺紙金字法華経
  • 白紙金字法華経

京都市指定文化財

  • 紙本金地墨画楼閣山水図六曲屏風(狩野山楽筆)

その他

旧末寺

日蓮宗では1941年昭和16年)に本末を解体したため、現在では、旧本山、旧末寺と呼びならわしている。

交通アクセス

人物

  • 日蓮(開山)
  • 日朗(二世)
  • 日像(三世)
  • 妙実(四世)
  • 朗源(五世)
  • 通源(六世)
  • 月明(七世)
  • 日具(八世)
  • 日芳(九世)
  • 日広(十世)
  • 日教(十一世)
  • 日尭(十二世)
  • 日紹(十三世)

脚注

参考文献

外部リンク

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