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婚活刑事
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『婚活刑事』(こんかつデカ)は、安道やすみちの推理小説シリーズ。イラストは犬倉すみで、TOブックスのTO文庫から2014年8月に第1作が出版され、2015年7月までに3作目まで刊行されている。
制作背景
第1作『婚活刑事 -花田米子の絶叫-』は、アミューズメントメディア総合学院とTOブックスによる「産学共同プロジェクト」の一環として、同学院の学生が制作したプロットのコンペが行われ、同学院ノベルス学科卒業の安道が執筆、同キャラクターデザイン学科卒業の犬倉がイラストを担当して書籍化された[1]。
舞台となる大阪の実在の地名や有名スポットなどが登場し、著者自身の出身地である鳥取県に関するネタや地方と都会をめぐる社会情勢の問題なども内容に取り入れられている[2]。
ストーリー
花田米子は大阪府警察本部に勤務する28歳、アラサーの独身女子である。結婚適齢期である花田は、婚活にいそしみながら仕事にも尽力するが、花田が愛する男性は皆が犯罪経験を持って警察に逮捕された者ばかりだった[1]。
書誌情報
刊行はすべてTOブックス〈TO文庫〉、文庫書き下ろし。電子書籍版も配信されている。
- 婚活刑事 -花田米子の絶叫-(2014年8月1日発売)ISBN 978-4-86472-280-3
- 婚活刑事 -花田米子に激震-(2015年4月1日発売)ISBN 978-4-86472-367-1
- 婚活刑事 -花田米子は散々-(2015年7月1日発売)ISBN 978-4-86472-399-2
反響
テレビドラマ
要約
視点
2015年7月2日から9月17日まで読売テレビ制作、日本テレビ系列「プラチナイト・木曜ドラマ」枠で放送された。原則1話完結型のコメディーサスペンスで、主演の伊藤歩は民放の連続テレビドラマ初主演である[3]。
テレビドラマ版では警視庁の両国警察署が舞台となっている[4]。
企画・制作
撮影は2015年6月6日、埼玉県でのロケからスタートし[5]、8月下旬頃都内のヨガスタジオでの撮影でクランクアップした[6]。
ロケでは両国周辺のほか、埼玉県三郷市が17回にわたって撮影支援をしており、同市市役所庁舎が両国警察署として画面に登場しているほか、鷹野文化センター[7] などの公共施設や早稲田公園などが使用された[8]。東京都内では東京都美術館などが撮影された[9]。
- 三郷市役所(ロケ地)
- 東京都美術館(ロケ地)
テレビドラマ版あらすじ
→詳細は「§ エピソードリスト」を参照
ドラマ版では警視庁両国署の刑事・花田米子が事件捜査をしながら、元同級生・医師・詐欺犯・シングルファーザーなど、次々に犯罪者と目される男性に恋をしては、相手を逮捕するまでをほぼ一話完結形式で描く。同僚となった藤岡躑躅とは、原作小説とは違いエリート刑事の彼が所轄署に左遷されてきたという設定で出会い、物語終盤になって惹かれてゆくのだが、彼は非業の死を遂げた元婚約者・篠原沙織の事件の謎を追っており、そのために罪を犯したと疑われる。終盤は警察上層部や暴力団関係者もからむこの謎が解決され、米子が躑躅にプロポーズされるまでを描くオリジナルストーリーとなっている。
キャスト
年齢・設定は一部原作と異なる。設定などの出典:[10]。
警視庁両国警察署刑事課
- 花田米子(はなだ よねこ)〈35〉[11]
- 演 - 伊藤歩
- 刑事課巡査部長。恋をする相手がすべて犯罪者という本人にとっては不本意な体質のため、検挙率100パーセントを誇る。鳥取県の鳥取砂丘コナン空港側(第9話)出身で、時折方言の「だらず」(鳥取弁で「ばか」の意)が口に出る。高校時代は柔道部所属で(第1話)、犯人確保の場面では技を使う。料理は壊滅的に下手(第3話・第7話)。
- アバンタイトルでは毎回、伊藤による婚活についての語りがある(第6話を除く)。
- 藤岡躑躅(ふじおか つつじ)
- 演 - 小池徹平
- 警部。本庁捜査一課からの異動で両国署刑事課に来たエリート刑事。米子より年下。妹がおり、会った際に腕を組むなど親しい様子だったため、米子に恋人だと誤解される(第6話)。異動の理由は過去に犯したミスのためで、それに関連して2年前、婚約者だった同僚の刑事・篠原沙織を交通事故で亡くしている。
- 躑躅が「婚活」をする第6話のみ、アバンタイトルの語りが小池に変更された。
- 宮谷博之
- 演 - 升毅
- 課長補佐(警部補)。元組織犯罪対策課所属(第10話)の叩き上げのベテラン刑事で、米子の犯罪者に恋する能力「米子レーダー」に期待を寄せるあまり、彼女のプライバシーにたびたび介入して怒りを買いセクハラと指摘されるが、娘のように大切に思ってもいる(第8話)。
- 滝田流星
- 演 - 栗山航
- 巡査。米子に思いを寄せているが、彼女の側では眼中にない存在。
- 村上高志
- 演 - 吉満寛人
- 鑑識係。
- 塚本 樹
- 演 - 鈴木砂羽
- 同課課長(警部)。事情聴取が得意で「落としの塚本」と称される(第4話)。警察内部の人間を疑う躑躅に対し「タブー」であるとして警告した(第8話)。私生活では既婚者で(第7話)、心臓の難病を手術で克服した娘・さくらがいる(第11話・最終話)。
その他の両国署員
「串焼き串升」の関係者
その他
ゲスト
複数回登場の場合は演者名の横に話数を表記する。
作品の評価
第5話(2015年7月30日放送分)では視聴率が関西地区・関東地区とも5.7%(ビデオリサーチ調べ、いずれも世帯)と、深夜ドラマとしては高い記録となった。F1、F2層が支持しているとされる[13]。
作家の山下柚実は、職業ドラマが乱立する中で、定番の刑事ものながらそれらしくなく、米子が犯罪者を好きになる体質のため犯人も早いうちに分かってしまう、技巧的なドラマがユーモラスに描かれ、同時期放送された他の職業ドラマの逆を行くパロディとして注目に値するとした。また、主演の伊藤については、以前の出演作『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』の役柄と対照的な役柄を、人物像と距離を取って巧みに演じているとして、ハジけたコメディエンヌぶりを評価している。[14]
スタッフ
- 原作 - 安道やすみち『婚活刑事シリーズ』(TO文庫刊)
- 脚本 - ますもとたくや、徳尾浩司、杉山嘉一、新井友香
- 音楽 - 出羽良彰、羽深由理
- 演出 - 遠藤光貴(ザ・ワークス)、青木達也(同)、阿部雅和、本田隆一
- 主題歌 - 斉藤和義「傷口」(スピードスターレコーズ)[16]
- 挿入歌 - No.6(シックス)「kotae」(avex trax)[16]
- 撮影 - 宮崎悟郎
- 照明 - 加藤賢也
- 編集 - こまたひろゆき
- 音響効果 - 滝野ますみ
- OPタイトル - 齋藤竜
- 美術 - 池田正直
- 美術進行 - 小柳千尋
- 番組宣伝 - 小林杏奈、嶋岡良介(ytv)
- ホームページ - 金澤みゆき(ytv)
- アクションコーディネート - 髙橋伸稔
- 技術協力 - アップサイド
- 美術協力 - テレビ朝日クリエイト、日映装飾美術
- プロデューサー - 福田浩之(ytv)、菊池裕幸、渋谷英史(ザ・ワークス)
- チーフプロデューサー - 木谷俊樹(ytv、途中まで)、中村泰規(ytv)
- 制作協力 - ザ・ワークス
- 制作著作 - 読売テレビ
エピソードリスト
サブタイトルは1970年代 - 90年代の曲からとっている。
関連商品
- DVD
- 2016年1月16日にポニーキャニオンより6枚組DVD-BOXならびにレンタルDVD全6巻の発売が予定されていたが、2015年11月17日に発売元の読売テレビエンタープライズより「諸事情により」発売中止が発表された。出演者の高部あいが不祥事を起こして逮捕されたことが発売中止の理由とみられている[18]。
- サウンドトラック
- 婚活刑事 ORIGINAL SOUNDTRACK(2015年8月26日発売、レインボーエンタテインメント、REP-046)
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脚注・出典
外部リンク
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