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淋しい熱帯魚

Winkの楽曲 ウィキペディアから

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淋しい熱帯魚」(さみしい[注 1]〈さびしい[注 2]〉ねったいぎょ)はWinkの5枚目のシングル1989年7月5日ポリスターより発売された。Winkのデビュー30周年である2018年4月27日には、完全限定盤として17cmアナログ・シングル(PSKR-9109)がダブル・ジャケット仕様で再リリースされている[3]

概要 「淋しい熱帯魚」, Wink の シングル ...
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背景

要約
視点

表題曲は、当初1989年4月中旬より放送されたパナソニック・ヘッドホンステレオS-TYPE松下電器産業)のCMにWinkが出演してワンフレーズ歌ったものであり[4][5]、その後、「アマリリス」以来10か月ぶりとなる同デュオのオリジナル(非カバー)曲として7月5日に税込価格937円(税抜価格910円)で発売[注 3]。発売日は当初、6月28日と告知されていた[6]。作詞は及川眠子、作曲は尾関昌也、編曲は船山基紀が担当している。

カップリング曲「背中まで500マイル」は、アメリカ合衆国の女性フォークシンガーであるヘディ・ウェスト英語版1961年の楽曲 "500 Miles" のカバーで、日本語詞を及川眠子、編曲を船山基紀が担当した[注 4]

「淋しい熱帯魚」のマスターテープとして採用されたのは、前記CMで使用された音源ではなく、5月21日にレコーディングされたものであるが、そこにおいて、1曲目が1993年2月17日にシングル化されることとなる「永遠のレディードール」、2曲目が本曲、3曲目が「背中まで500マイル」である通り[7]、レコーディング時点ではA面曲が未だ決定していなかった[注 5]プロモーション・ビデオ[注 6]は、マスターテープの音源が録られた5日後である5月26日に撮影されている[9]

振付は五十嵐薫子(のちの香瑠鼓)が担当し、「70年代ディスコサイケニューヨーク、さみしげなウィンク」をイメージして振付を施したが、振付中の一ポーズが予期せず「大魔神ポーズ」と呼ばれ[10][注 7]、話題となった[12]

発売から間もなく、7月17日付でオリコン初登場1位を獲得し、11月27日付の75位まで、100位以内に20週連続ランクインした[13]。また1989年度のオリコン年間ランキングでは7位にランクインし、Winkのシングルとしてはカイリー・ミノーグの楽曲のカバー「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」の62.95万枚に次ぐ54.873万枚の売り上げを記録[14]、それまで殆ど洋楽をカバーしてきた彼女たちにとって、オリジナル曲としては最大のヒットソングとなった。

発売当時、ボウリング場やゲームセンターなどに設置されていたレーザージュークもヒットの補助的役割を果たしていた。PVが場内の全レーンに一斉に流れる事で、曲だけでなくPVの映像も刷り込まれていく。

この年、Winkは同曲によって、12月14日に『第22回全日本有線放送大賞』(よみうりテレビ)で年間グランプリ[注 8]、31日に『第31回日本レコード大賞』(TBSテレビラジオ)で日本レコード大賞を受賞[15]。また、この楽曲で『第40回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ラジオ第1)に初出場を果たしている[16]

なおこの曲は、無表情で歌われることによって「笑わない、しゃべらない、というWinkのイメージ」を決定づけるものになったとされる[12]

Winkは1996年3月31日を以て活動を停止したが、その後、1998年1999年2008年2018年と、デュオ結成から10年ごと(1999年を除く)に活動を一時再開し、テレビ番組等で本曲を歌唱している[注 8][注 9]

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収録曲

  1. 淋しい熱帯魚
    作詞:及川眠子 / 作曲:尾関昌也 / 編曲:船山基紀
  2. 背中まで500マイル
    作詞・作曲:ヘディ・ウェスト英語版 / 日本語詞:及川眠子 / 編曲:船山基紀

タイトルの読み方 

表題曲タイトル中の「淋しい」の読みは、JASRACには「さしい」で登録されているが[18]、この曲の作詞者である及川眠子によるものは「さしい」である。及川は自著で、「「さびしい」ではなく「さみしい」が正しいタイトルの読み方。これを濁音にしてしまうと、音に重さが出てしまい、ヒラヒラ、キラキラな Wink のイメージではなくなってしまうので、わざわざ濁らないようにしているんです」と述べている[19]。また、彼女は、「さびしい」を「寂しい」、「さみしい」を「淋しい」として使い分けており[20]、かつ、本曲での「淋」の文字の選択については、「魚」にかけて「氵(さんずい)」の「淋」を使ったともしていて[19][20]、当楽曲の「さみしい」という読みと「淋」の文字との選定理由が複合してもいる。

なお、1990年1月25日にWink版と同じくポリスターから発売された、YOO YOOによる本曲の英語カバーのタイトルは、及川の読み方が踏襲されており、「SAMISHII NETTAIGYO」である。

エピソード

笑わないとされるWinkのメンバー、鈴木早智子相田翔子が両名とも、1989年8月10日(木)放送の『ザ・ベストテン』(TBS系)において笑いを噛み殺しながら表題曲を歌ったため、その後もTBS系のテレビ番組で取り上げられることがある。Winkの二人が語る笑った理由のうち、相田のものは、その都度、複数ある理由のうちの一つを話しているのか、以下の通り一定していない。

①『思い出のザ・ベストテン』(TBS系、1991年6月30日(日)放送)[注 10]

  • 鈴木早智子:「急に本番前からちょっとなんか可笑しかったんですよ。(中略)意味もなく急に可笑しくて。なんか一人がやっとこう落ち着いた時に一人が笑ってってまた続いちゃって、やっと落ち着いたらまた笑っちゃってって感じで。なんか、どうにか笑わないように頑張ったんですけど、なんか、ちょっと笑っちゃったら笑いが止まらなくなっちゃって。もうすごい大変なことしちゃったなあって。あの、そのあとすごい叱られたんですけれども。」
  • 相田翔子:「歌ってる時に、あの、尚之さんが、チェッカーズの、が、あの、おっきいマスクしてたんですね。それでこうやって座って、あの、ずっとこっち見てて。で、正面だったんですよ。あの、ゲストのみなさんの正面で歌ってたんで。で、その可笑しいのが、アレ?って思って盛り返しちゃって。それでまた可笑しくなっちゃって。」

②『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系、2017年9月30日(土)放送)[21]

  • 相田翔子:(司会の一人名倉潤より笑った理由について尋ねられ)「ミラー扉の裏で、あの、本番直前に、いつも緊張してる、二人。で、早智子が、本当に、ドアが開く直前に、『胃がかゆい』って言ったんですね。なんかこう、もう、二人で緊張して、『どうしよう、どうしよう』って言って。」「『胃がかゆい』って言って、『ああ、そうなんだ』って思って。歌い始めたら、『胃がかゆい』ってどういうこと?」

なお、鈴木は、自著で、『思い出のザ・ベストテン』において相田が話したチェッカーズに関する発言を、自身の発言のごとく記し、その内容を「嘘」としつつ、前記番組で自身が語ったものとほぼ同じことを述べており、「あまりの忙しさ」による「疲れすぎ」がその原因だったとしている[22]

イントロの最初が2拍少なくなっている(正確には三拍目から始まっている)が、これはデモテープの記録されない箇所に一拍目と二拍目が入っていたが、編曲担当の船山基紀が面白がってそのまま採用した。[23]

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収録アルバム

淋しい熱帯魚

背中まで500マイル

テレビ番組における歌唱

要約
視点

※ 在京キー局のテレビ番組の放送日は首都圏のもの。地方の系列局の放送日は異なる場合がある。

淋しい熱帯魚
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  • 「衣装」欄は1989年のみ記載
  • 「衣装」欄の記号:A=「パナソニック・ヘッドホンステレオS-TYPE」のCMにおけるものと同じ、鈴木早智子が白色、相田翔子が黒色の衣装 B=PV[注 6]の前半部のものを若干アレンジした衣装 B´=PVの前半部のものをアレンジした、鈴木が赤色と黒色、相田が青色とピンク色の衣装 C=鈴木が紫色、相田が金色のスパンコールの上着の衣装 D=白い衣装 E=その他(「備考」欄参照)
背中まで500マイル
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映画における歌唱

淋しい熱帯魚

カバー

要約
視点

淋しい熱帯魚

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パロディ曲

淋しい病気が止まらない

テレビCMにおける使用

※ 楽曲のみならず振付のパロディも含む。 淋しい熱帯魚

  • パナソニック ヘッドホンステレオS-TYPE(松下電器産業、放送開始:1989年4月中旬[4]、撮影:1989年4月8日[5]、企画制作会社:電通電通プロックス [5]、演出:木村草一 [5][注 63]
Winkがプロモーションビデオ風に、お互いの胸に手をあてて本曲をワンフレーズ歌う[5]
相田翔子が新幹線のパーサー役に扮し、CMオリジナルの振付で本曲の替え歌を歌う。なお、本来このテレビCMには、同商品のテーマ「止まらない」にちなみ、「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」が使用される予定だったが[54][注 64]、諸般の事情により「淋しい熱帯魚」に差し替えられたという経緯がある[55]
「80年代アイドルユニット」をテーマとし[56]、出演者が「大魔神ポーズ」の振付を踊る。
  • 虫コナーズ - 「落とし穴」篇(金鳥、2014年[57]
五月みどり中尾ミエ木野花がダンスを踊るが[57]、振付に「大魔神ポーズ」が含まれる。
本曲のMV[注 6]のパロディであり、内田裕也が出演[58]
「UQ三姉妹」(深田恭子多部未華子永野芽郁)と、「ピンクガチャ」・「ブルームク」が本曲の替え歌にあわせてダンスを踊る[59]。振付の監修は原曲の振付師と同じ[59](香瑠鼓)。
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脚注

参考文献

外部リンク

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