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日本おもちゃ大賞
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日本おもちゃ大賞(にほんおもちゃたいしょう)は、良質で市場性のある玩具の開発促進と、メーカー各社の感性の切磋琢磨を目的として、2008年に創設された賞である。
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概要
日本おもちゃ大賞は、おもちゃ業界全体の活性化を目的として一般社団法人日本玩具協会が主催しており、毎年4月頃まで募集され、東京おもちゃショーの記者発表会にて、各賞の発表と授賞式が行われている。また、各受賞商品は東京おもちゃショー会場内で展示・公開される。なお、各賞とも応募制である。応募対象、資格は、下記の4条件全てを満たすものとなっている。
- 応募者が、当該年度の東京おもちゃショー出展社である。
- 対象品が現在市場に出ている玩具、もしくは当該年度9月末日までに発売を予定している玩具で、過去に本大賞への応募を行なったことがない。
- STマーク対象品にあっては、STマーク合格品であること。発売予定のものについては、STマーク取得手続を行うものである。
- 知的財産権が第三者に属するものを使用する場合は、当該使用について適法な許諾を受けた商品である。
また、各部門の大賞には盾と表彰状及び副賞の賞金が、各部門4商品の優秀賞には表彰状が贈呈される。なお、全受賞商品には「受賞マーク」が付与され、商品パッケージや販促物に掲載することができる。
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審査
各審査は、その年の玩具業界を代表するにふさわしいかどうかを主軸とし、様々な視点で、第1次から第3次まで3段階の審査が行われる。 各部門の着眼点とは別に、全部門共通の審査基準として、以下の5項目について、それぞれ1~5点と数値化され、審査の客観性を保っている。
- 基準1 市場性、話題性、発信力 - その年の玩具業界を代表するにふさわしいか。
- 基準2 オリジナリティ、新規性 - 企画の着眼点、仕様、素材などのどこかにおいて独自の工夫や新規性があるか。
- 基準3 プレイバリュー - 自分から遊び方や楽しみ方を発展させ、広げていけるような要素があるか。
- 基準4 デザイン - 見た目のよさや斬新さとともに、使う(遊ぶ)者にやさしい、分かりやすくする工夫があるか。
- 基準5 プレゼンテーション(第3次審査のみ) - 商品の特長を分かりやすく説明できていたか。
- 第1次審査
- 見本市委と流通各社から選出された、おもちゃ大賞小委員会による、玩具作り手のプロの目線で審査される。各部門ごとの着眼点をもとに、2日間かけて全品を実際に手に取り、動くものは動かしながら審査される。最終的に、全部門共通の審査基準に照らし合わせて評価を数値化され、各部門10商品程度に絞り込まれる。
- 第2次審査
- 日玩協理事役員と見本市委により、大賞の目的に立ち返り経過を吟味し、選出された商品は全て手に取り審査される。この段階で、各部門5商品にまで絞り込まれる。その際、どういった点が優れていて選出されたのかを整理し文章化され、ここで初めて出品者に進出が知らされ、第3次審査に向けて選出理由も開示される。
- 第3次審査
- 百貨店、専門店、GMS、家電量販店、流通、玩具業界誌、メディア、研究機関といった多様な分野からなる審査委員が、玩具売場や消費者の目線で審査する。現品確認に加え、出品者による2分間のプレゼンテーションが行なわれ、各部門ごとの着眼点と全部門共通の審査基準を用いて、評価が数値化される。ここで、各部門から大賞を1商品、優秀賞4商品が決定となる。2014年より、初めてメディアに公開された。
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部門
要約
視点
対象部門は当初5部門で、2010年より7部門+特別賞となった。主要7部門は、「市場に出て間もないもの」「これから市場に出ようとしているもの」を中心に展開している。
1社からの応募数に制限は無い。開発主旨が複数の部門に該当する場合に限り、1つの商品を2部門まで応募することができる。ただし、共遊玩具部門への応募を含む場合は、共遊玩具の主旨を考慮して、3部門まで応募できることとなっている。これまでに開催された各部門は、以下のとおりである。
- 共遊玩具部門
- 障害がある子供も、そうでない子供も「共に遊ぶ」ことができるための、様々な配慮が施された玩具を対象としている。「小さな凸をつけるなど、視覚や聴覚に障害があっても他の子供と変わらず楽しめる配慮がなされているか」「豊かな情操の発育、知識・知恵の発達、丈夫で健康な体作りに効果的に寄与することが期待ができるか」といったことが評価のポイントである。2008年の第1回から継続している賞の1つである。
- トレンディ・トイ部門
- その時々の時代のキーワードを捉えた、話題性の高い玩具を対象としている。2009年で終了した。
- ベーシック・トイ部門
- いつの日も変わらない、子供たちを魅了する玩具を対象としている。2009年でいったん終了したが、2021年より再開している。
- エデュケーショナル・トイ部門
- 子供の知育・教育に特に貢献する玩具を対象としている。知育玩具とも呼ばれる。「豊かな情操の発育、知識・知恵の発達、丈夫で健康な体作りに効果的に寄与することが期待できるか」「読み書きや音感、リズム感など、表現する力を育て、豊かな創造力の成育に寄与することが期待できるか」といった点が、評価のポイントである。
- ボーイズ・トイ部門
- 主に男の子向けの優れた玩具を対象としている。「主に男の子が興味や関心を持っている事柄や夢、憧れを素材に、遊びを通して想像力や創造力、あるいはコミュニケーション力などを育むことができるかどうか」という点が、評価のポイントである。2010年から2019年まで実施され、2021年からは「キャラクター・トイ部門」または「ベーシック・トイ部門」での審査となっている。
- ガールズ・トイ部門
- 主に女の子向けの優れた玩具を対象としている。「主に女の子が興味や関心を持っている事柄や夢、憧れを素材に、遊びを通して想像力や創造力、あるいはコミュニケーション力などを育むことができるかどうか」という点が、評価のポイントである。2010年から2019年まで実施され、2021年からは「キャラクター・トイ部門」または「ベーシック・トイ部門」での審査となっている。
- キャラクター・トイ部門
- キャラクターを使用したものの中で特に優れた玩具を対象としている。「キャラクターを通して話題性、社会に向けての発信力を持っているか」「キャラクターの題材を的確に捉え、既存ユーザー層だけではなく新たな層にとっても魅力的な商品作りに結実しているか」という点が、評価のポイントである。第3回から追加された。しかし、「ボーイズ・トイ部門」「ガールズ・トイ部門」などと内容が類似しており、審査基準が一元化しにくくなってきたため、2013年でいったん終了したが、「ボーイズ・トイ部門」「ガールズ・トイ部門」が廃止された2021年より再開している。
- コミュニケーション・トイ部門
- 世代や性別を問わず楽しめる娯楽性の高い玩具を対象としている。「使う(遊ぶ)者のイマジネーションを刺激し、与えられた楽しみ方だけではなく、自分から遊び方や楽しみ方を発展させ、広げて行けるような要素をもっているか」、もしくは「コミュニケーションに寄与する、または癒しや豊な時間を提供する工夫がなされているか」という点が、評価のポイントである。2014年より「キャラクター・トイ部門」と入れ替わる形で新設された。
- ネクスト・トイ部門(2008年は「イノベーション・トイ部門」、2009年から2019年までは「イノベイティブ・トイ部門」)
- 素材・技術的に優れたもの、新規性のあるものなど、一歩先を行く、新しい技術や画期的なアイデアがつまった玩具を対象としている。「製品化するにあたっての仕様、素材、製造技術などにおいて、他に類のない工夫がされているか」「企画の着眼点からデザイン・設計・製造、流通にいたるすべての過程におけるどこかにおいて、他に類のない工夫がなされているか」という点が、評価のポイントである。第1回の2008年から2021年まで実施。2022年には「イノベイティブ優秀賞」、2023年には「イノベイティブ特別賞」が創設され、部門賞とは別の扱いになった。
- ハイターゲット・トイ部門
- 大人をはじめ、幅広い層が楽しめる玩具を対象としている。「使う(遊ぶ)者のイマジネーションを刺激し、与えられた楽しみ方だけではなく、自分から遊び方や楽しみ方を発展させ、広げて行けるような要素をもっているか」「コミュニケーションに寄与する、または癒しや豊な時間を提供する工夫がなされているか」という点が、評価のポイントである。第1回から継続している。
- ヒットセールス賞
- 過去1年間の中で、もっとも消費者に支持され、売場に貢献し実績を残したものを顕彰することで、玩具メーカーのみならず、流通・小売も含めた玩具業界全体を活性化していこうという主旨によって制定された賞である。2012年より新設された。前年度4月1日~3月31日までの販売売上実績で、販売額(上代換算)が3億円以上、もしくは販売個数30万個以上(国内での販売売上実績のみ対象)のどちらかに該当するものが、応募資格及び対象品となっている。
- アクション・トイ部門
- のりもの・車、動物、恐竜、バトルホビー、RC、スポーツなど、アクティブに遊べる玩具を対象としている。2022年より新設。
- 特別賞
- 上記部門とは別に、特に玩具業界に貢献し顕彰に値する商品があった場合など、業界貢献度等を基に、全応募品の中から選出される。そのため、必ずしも毎回受賞商品があるわけではない。また、受賞商品自体はその回の応募品から選ばれるが、特定の1商品に対してというよりも、シリーズ全体に対しての受賞という意味合いが強い。
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受賞作品
要約
視点
2020年の「日本おもちゃ大賞2020」は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で東京おもちゃショーが開催中止になった[1]ことを受けて発表が見送られた。
一方、2021年の東京おもちゃショーも前年と同様に開催中止となったが、「日本おもちゃ大賞2021」は発表されている[2][3]。
日本おもちゃ大賞2008
- 共遊玩具部門
- トレンディ・トイ部門
- ベーシック・トイ部門
- イノベーション・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
日本おもちゃ大賞2009
- 共遊玩具部門
- トレンディ・トイ部門
- ベーシック・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
日本おもちゃ大賞2010
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- キャラクター・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
日本おもちゃ大賞2011
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- キャラクター・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
日本おもちゃ大賞2012
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- キャラクター・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 2011年度ヒット・セールス賞
- 特別賞
- 日本国内のみならず世界中40か国以上の国々で多くの消費者に支持され、日本発、世界中の女の子の夢を育てる玩具として世界的に売上を拡大しているという功績を称え、特別賞に選定された。
日本おもちゃ大賞2013
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- キャラクター・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 2012年度ヒット・セールス賞
日本おもちゃ大賞2014
- 応募総数41社、336商品
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- コミュニケーション・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 2013年度ヒット・セールス賞
- 特別賞
- 日本発の玩具から生み出されたコンテンツとして、今や日本国内のみならず世界130以上の国と地域で多くの人に親しまれ、世界中に人気を持ち続けているという功績を称え、特別賞に選定された。
日本おもちゃ大賞2015
- 応募総数39社、279商品
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- コミュニケーション・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 前年度ヒット・セールス賞
- 特別賞
日本おもちゃ大賞2016
- 応募総数42社、310商品
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- コミュニケーション・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 前年度ヒット・セールス賞
- 特別賞
- 1996年に誕生、放送開始から50年を迎えたウルトラマンシリーズは、他に例を見ない長期シリーズの変身ヒーローとして根強い人気を誇り、関連玩具としてソフビや返信アイテム、カプセルトイなど、様々なアイテムを息長く世界中に発信し続け、今なお新たなファンも生み出し続けているという功績を称え、特別賞に選定された。
日本おもちゃ大賞2017
- 応募総数42社、335商品
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- コミュニケーション・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 前年度ヒット・セールス賞
- 特別賞
- 1967年に誕生し、今年50周年を迎えた着せ替え人形「リカちゃん」は、「ごっこ遊び」や「おしゃれ遊び」を楽しむことができるドレスやハウスなどとともに、少女たちのあこがれや夢を形にすることで、新たな女児玩具市場を開拓・拡大し、親子二世代、三世代にわたって愛され続け、最近では子供だけでなく大人の女性まで魅了するブランドとして、今なおファンを拡大し続けている功績を称え、特別賞に選定された。
- 1992年に誕生し、今年25周年を迎えた「メルちゃん」は、愛らしい表情とともに、お風呂遊びもできる抱き人形として、また色変わりという独自の技術を取り入れてお湯をかけると髪の毛の色が変わるなどのギミックを特徴とし、25年にわたって愛され続け、さらに近年では新しい家族や遊びの提案等でますますファンを拡大し、女児玩具市場を拡大・活性化している功績を称え、特別賞に選定された。
日本おもちゃ大賞2018
- 応募総数46社、314商品
- 共遊玩具部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- コミュニケーション・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 前年度ヒット・セールス賞
- 特別賞
日本おもちゃ大賞2019
出典:[4]
- 応募総数47社、334点[5]
- ボーイズ・トイ部門
- ガールズ・トイ部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- 共遊玩具部門
- コミュニケーション・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- イノベイティブ・トイ部門
- 前年度ヒット・セールス賞
- 特別賞
日本おもちゃ大賞2021
出典:[6]
- 応募総数35社、306点
- キャラクター・トイ部門
- ベーシック・トイ部門
- エデュケーショナル・トイ部門
- 共遊玩具部門
- コミュニケーション・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- ネクスト・トイ部門
- ヒット・セールス賞
- 特別賞
日本おもちゃ大賞2022
出典:[7]
- 応募総数29社、295点
- エデュケーショナル・トイ部門
- ベーシック・トイ部門
- アクション・トイ部門
- コミュニケーション・トイ部門
- キャラクター・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 共遊玩具部門
- ヒット・セールス賞
- 特別賞
- イノベイティブ優秀賞
日本おもちゃ大賞2023
出典:[8]
- 応募総数37社、325点
- エデュケーショナル・トイ部門
- ベーシック・トイ部門
- アクション・トイ部門
- コミュニケーション・トイ部門
- キャラクター・トイ部門
- ハイターゲット・トイ部門
- 共遊玩具部門
- ヒット・セールス賞
- イノベイティブ特別賞
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脚注
外部リンク
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