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アパンダ
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アパンダ(Apanda)は、かつて九州地方と広島県広島市に店舗を展開していたスーパーマーケットチェーン。運営法人の会社更生法適用により、2008年4月29日 21:00で全ての営業を終了。最後まで残った一部の店舗が、同年5月1日付で広島のスーパーマーケットチェーン・ユアーズ(本社:広島県安芸郡海田町)グループに引き継がれ、広島の店舗は「ユアーズ」に、九州の店舗はユアーズが引き継いでいた「丸和」に承継された。
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元々はおおうちの本社で、現在はユアーズ十日市店になっている。
本項では、アパンダの運営法人であり、ビジネスホテルのホテル アパンダも経営していた株式会社石原商事(いしはらしょうじ、本社:福岡県北九州市小倉南区)と、同社に合併された会社についても述べるが、石原商事と合併した旧株式会社おおうち経営の「スーパーおおうち」については、おおうちを参照のこと。
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概要
要約
視点
「アパンダ」はギリシャ語で“人が集まる”という意味でつけられた。
石原商事自体は1993年の創業(同年9月1日会社設立)で、当初は葬祭業を営んでいた。その後、「シアーズ・1」(シアーズ・ワン)の名称でスーパーマーケット業に進出。1号店は経営破綻した当時九州最大級の地場スーパー・壽屋伊田店跡にオープン。その後各地で撤退した店舗跡地に次々と進出すると共に、「株式会社なかの」(本社:福岡県田川市→北九州市小倉北区)など同業他社を買収・合併し、規模を拡大していった。
「なかの」は旧産炭地域である田川地区で創業。以後筑豊・京築・北九州市を中心として、福岡都市圏や大分県に至る広い地域で、食品に特化したスーパーとして営業し、その後本社を北九州市に移したが、同業他社との競争に事実上敗れ、苦しい経営状態となっていた時に石原商事が買収。これが規模拡大の大きなきっかけとなった。
その後、現在のセガサミーグループ傘下の不動産ディベロッパーであった「株式会社アパンダ」から商標の権利を取得すると共に、同社の社長でかつてダイエーの経営にも関わっていた平山敞を社長に迎え入れた。
2006年8月1日に広島県広島市南区に本社を置いていた地場スーパー・株式会社おおうちを合併。それに伴い広島のおおうち本社はアパンダ広島支社になり、それぞれの会社が運営していたスーパーも順次アパンダに店名が変更された。
会社更生法適用
しかし2006年12月27日、大阪地方裁判所に会社更生手続開始の申立てを行い、即日会社更生法に基づく保全管理命令が発令された。保全管理人(保全管財人)には中島健仁弁護士他が指名された(その後交代)。負債総額は約180億円と見られている。
倒産に至った理由としては他社の買収・合併や他業種への進出などの過程で関連の費用がかさみ、資金繰りが悪化したことが挙げられている。申立て前の対応としては一部不動産の売却、近接していた店舗の統合、不採算店舗の閉鎖などを行った。
2007年1月31日、ユアーズグループがスポンサーに名乗りを上げ、同社が広島のアパンダ全8店舗を現在同社の下で経営再建を進めている丸和が九州のアパンダ店舗をそれぞれ引き継いで再建計画を立てることが決定した。当初は店名を改称せずに営業していた。
ユアーズグループでは多角化戦略を見直し、スーパーマーケット事業に特化した再建計画の立案を目指し、葬祭業など他の事業に関しては売却を含め切り離す方向で検討。その一環として集客が見込めないと判断された店舗や引き取り先であるユアーズ・丸和の既存店と商圏が重複する店舗については2007年10月以降、順次閉鎖を進める一方、地域に競合店が無かったりあっても数が少なく、住民の生活に欠かせない存在となっていると判断された店舗についてはテコ入れを進めた。特に丸和は地盤とする北九州市内などの一部の店舗については、看板などで「丸和」を前面に押し出した店作りをし、事実上運営を一体化させた。それらの店舗ではポイントカードシステムについても丸和のシステムに統合された。また2007年11月11日に旧おおうち店舗で初めて、江波店・大州店など不採算店3店が閉店した。
当初、九州の店舗については協同組合九州スーパーマーケットグループも丸和と共に再建に関わっていたが、条件面で折り合いがつかず、途中でスポンサーを降板。この為、存続させる店舗数を当初予定よりも減らすなどの対応をとった上で再建計画の提出期限延期を申請。計画は大阪地裁に認められ、2008年4月に最終決定した。同年5月1日付で広島県内の5店舗をユアーズが、九州の13店舗を丸和がそれぞれ引き継いで自社の店舗網に組み入れた。会社自体はいわゆる「新旧分離」を行い、旧会社は清算され、新会社は店舗の土地・建物の管理を行うことになっている。
なお店舗の多くは、ユアーズの不採算店舗整理の過程の中で2016年5月末までに大半が閉店しており、元・アパンダの店舗で現存するのは「ユアーズ」に転換された十日市店・本浦店の2店舗のみとなっている。
2008年6月10日、元会長ら2人が福岡県警察に逮捕された。架空の増資を行った容疑で、会社再建の過程でこれに気づいた更生管財人が警察に告発していた。捜査の結果、元会長のみが正式に起訴されている。
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店舗
要約
視点
以下、店舗譲渡が行われる時点におけるものとする。
- △は「なかの」から「アパンダ」に改装された店舗。
ユアーズグループが引き継いだ店舗
閉店した店舗
会社更生法適用申請前から、不採算・エリア重複の店舗を閉鎖したり、別の場所に移転させるなどの対策を行ってきた。
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その他
- ホテルアパンダ(北九州市小倉北区鍛冶町) - スーパー移譲後も「アパンダ」を名乗っていた。2009年頃に“ホテルアズエル小倉”に改称するも間もなく営業を停止。2012年5月、学校法人金澤学園(北九州予備校の運営法人)に買収され、直営寮として使用されている。
- 割烹大同館(北九州市小倉南区) - 元々割烹旅館だったのを石原商事が買収して割烹料亭とした。再建計画では真っ先に切り離し対象となり、2007年11月に閉店した。
- 前述のホテルアパンダ斜め向かいにある北九州米町ビルの最上階壁面には「アパンダBLDG.」のロゴマークが残されている(2014年7月現在)。
外部リンク
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