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第44回有馬記念

競馬大会のシーズン ウィキペディアから

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第44回有馬記念(だい44かいありまきねん)は、1999年12月26日中山競馬場で施行された競馬競走である。グラスワンダースペシャルウィークの猛追を抑え、史上3頭目の有馬記念連覇を果たした。年齢は全て旧表記(数え年)にて表記。

レース施行時の状況

前年の有馬記念を優勝したグラスワンダーは、この年は宝塚記念を含む重賞3勝、安田記念2着と安定した成績で史上3頭目の連覇に臨んでいた。しかしファン投票では天皇賞の春秋連覇を成し遂げ、前走のジャパンカップを優勝していたスペシャルウィークに抑えられ2位での選出だった。だが当日の単勝人気ではグラスワンダーが1番人気、スペシャルウィークが2番人気に支持された。両馬は第40回宝塚記念で対戦しており、この時はグラスワンダーの完勝であったが、その後スペシャルウィークが後方待機に脚質転換しており、2頭の位置取りは宝塚記念と逆になるであろうことが予想されており、2頭の対決に注目が集まった。なお、インターフラッグが競走除外となった。

出走馬と枠順

Thumb
ナリタトップロード
有馬記念当日
Thumb
ステイゴールド
有馬記念当日
Thumb
グラスワンダー
有馬記念当日
Thumb
メジロブライト
有馬記念当日
天候:晴れ、芝:良馬場
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レース展開

レースはゴーイングスズカが引っ張り、1000m通過タイムが64〜65秒という極端なスローペースになった。そんな中、スペシャルウィークは最後方に控え、後方10,11番手に控えたグラスワンダーをマークする作戦を取る(この形は2頭が出走した宝塚記念とは逆の形である)。そして最後の直線残り250mでツルマルツヨシが早めに先頭に立つが、残り50m付近で同年の皐月賞優勝馬テイエムオペラオーに交わされ、さらにグラスワンダーとそれをマークしていたスペシャルウィークが外からテイエムオペラオーを追い上げる。3頭の意地がぶつかり合う叩き合いとなったが、テイエムオペラオーがわずかに交わされ、グラスワンダーとスペシャルウィークがほぼ並んだ状態でゴール板を駆け抜けた。

入線後

結果は写真判定に持ち込まれ、ゴール後もなかなか結果は出なかったが、スペシャルウィークの鞍上の武豊が勝利を確信したためウイニングランを行い、一方、それを見たグラスワンダーと鞍上の的場は負けを確信したのか引き上げていき[1]、躊躇しながらも2着馬の位置に馬を収めた。まだ電光掲示板に正確な着順が発表されないうちから、場内の雰囲気はスペシャルウィーク有利の見方に傾きつつあった。

ところが、スペシャルウィークと武豊が枠場に戻ってきたとき、電光掲示板に着順名表示され場内が騒然とした。長い間の写真判定の結果、実際にはハナ差でグラスワンダーに軍配が挙がっていた。その差はわずか4cm。スペシャルウィークはあと一歩のところで秋GI3連勝を逃した。極めて微妙な決着であり、また追い込んできたスペシャルウィークの勢いが完全に勝っていたため、勝利ジョッキーインタビューでもグラスワンダーの鞍上だった的場均は「豊がウイニングランをしたので負けたと思った」と、この際どい勝負を物語っている。しかし、的場は勝利してもガッツポーズをしないジョッキーであったため、武が勝利したと思ったのではないかとも言われている。このことで負けていたにもかかわらずウイニングランを行うという珍事も起こった。

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レース結果

Thumb
勝利騎手・的場均
(2010年11月27日)

全着順

さらに見る 着順, 枠番 ...

データ

1000m通過タイム65.2秒(ゴーイングスズカ)
上がり4ハロン47.6秒
上がり3ハロン35.3秒
優勝馬上がり3ハロン34.6秒
上がり最速 34.5秒(スペシャルウィーク)

払戻

単勝式7280円
複勝式3140円
7140円
11260円
枠連2-4450円
馬連3-7470円
ワイド3-7240円
3-11750円
7-11620円
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レース後

レース内容はスペシャルウィークが上であったようにも思えただけにレース後、武は「競馬に勝って勝負に負けたという感じです」と答えた。なお、実は写真判定の結果はもっと早く出ていた。しかし、ウイニングランを行っている武の心情を日本中央競馬会(JRA)が配慮して武が帰ってくるまで遅らせたという[2]

達成された記録

グラスワンダーはスピードシンボリシンボリルドルフに続く史上3頭目の本レース連覇を達成。また、宝塚記念とともに同一年グランプリ制覇を果たした[3]。中山競馬場では他に1997年朝日杯3歳ステークスも勝利しており、中山競馬場でのGI3勝はシンボリルドルフナリタブライアンに並ぶ最多タイ記録[4]

勝ちタイム2:37.2は、グレード制導入後の同レース最遅記録(2024年現在)[5]

テレビ・ラジオ中継

本レースのテレビ・ラジオ放送の実況担当者

レースにまつわるエピソード

このレースの5日前、大川慶次郎高血圧脳出血で死去した。大川はグラスワンダーを本命にしており、「生前最後の予想」が的中することになった。

脚注

外部リンク

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