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野生のラスボスが現れた!
日本のライトノベル、メディアミックス作品 ウィキペディアから
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『野生のラスボスが現れた!』(やせいのラスボスがあらわれた)は、炎頭による日本のライトノベル。小説投稿サイト「小説家になろう」にて2015年10月1日から2017年6月3日まで連載された[2]。2016年2月から2019年4月まで、アース・スターノベル(アース・スター エンターテイメント)にて書籍化されている[3][4]。イラスト担当はYahaKo。シリーズ累計発行部数は160万部を突破している[1]。
メディアミックスとして、葉月翼によるコミカライズ『野生のラスボスが現れた!黒翼の覇王』が『コミック アース・スター』(同社)にて2017年6月7日より連載中[5]。2025年10月よりテレビアニメが放送中で[6]、同月にはゲーム版も発売されている[7]。
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あらすじ
オンラインRPG『エクスゲートオンライン』において、初めて全世界を支配下に置くなど無双を重ねたプレイヤーキャラクター「ルファス・マファール」。しかしゲームのマンネリ化を防ぎたい運営側の思惑などもあり、ライバル勢力との戦いを経て最終的に亜空間に封印された(という設定)。ところがルファスを操るプレイヤー(「俺」)の画面に現れた「創世神アロヴィナス」が「新たな役割を与える」という。それに同意した「俺」は、どういうわけか200年後の『エクスゲートオンライン』世界(ミズガルズ)に飛ばされただけでなく、自身のキャラクターであるルファスと一体化してしまった。
かつての自身の部下である「覇道十二星天」や、戦争で対立した「七英雄」の動向などが気になるルファスは、諸国を巡り十二星天を連れ戻す旅に出る。しかしその過程で、人類と対立し世界を支配下に置こうとする「魔神族」との争いに巻き込まれていく。
登場人物
要約
視点
声の項はテレビアニメの声優。
主要人物
- ルファス・マファール
- 声 - 小清水亜美[8]、小野賢章(俺)
- 本作の主人公。外見は十代後半に見える女性。通常は白翼になる天翼族の中にあって禁忌の黒翼を持って生まれた異端者で世界のバグ。天力と異なる魔力(マナ)との相性が悪い通常の天翼族と異なり、ルファスはマナとの親和性も高く、もはや天翼族ではない進化した第8の新種族となっている。このため、マナを用いる魔法と天力を用いる天法の両方を操れる事が使用条件の転移術式「エクスゲート」も、天翼族でありながら難なく使いこなす。ミズガルズでは、冷酷残忍で戦を好み敵対者には容赦しない話の通じない恐怖の権化という風に認識されているが、敵対者に容赦しない戦闘狂という面こそ事実ではあるものの、本質的には大らかで味方には甘く、脳筋気味で策を弄すより力業で突破するのを好み、意外にお調子者なアホの子の一面があり統治者としてはポンコツ気味であるというのが本来の姿。
- 『エクスゲートオンライン』のプレイヤー「俺」が操るプレイヤーキャラクターだったが、ゲーム中に「創世神アロヴィナス」の問いに答えたらどういうわけか現実となった世界「ミズガルズ」のゲーム時代より更に200年後となるレーヴァティン国へと勇者召喚され、しかも「俺」の意識がルファスに乗り移ってしまっていた。元々ゲーム中では最強クラスの実力を誇る「黒翼の覇王」の異名を持つプレイヤーだった上、転生後はミズガルズ全体でキャラクター達のレベルが衰退してしまっていたため、同世界では(一部の例外を除き)ほぼ無双状態となっており、これを能天気に喜んだ「俺」はこの世界を見て回る目的で旅に出た。
- 実はこの世界はゲームが現実化したのではなく、あくまでミズガルズは別次元に存在する現実世界であり、そのミズガルズで200年前に起きた出来事を地球でゲームストーリーとして可能な限り再現したものが『エクスゲートオンライン』であったという事実がディーナの説明で判明。プレイヤー「俺」の友人だった七英雄達も、地球でディーナが近しい容姿のキャラを操作するプレイヤー達を意識誘導して本物の七英雄の能力や行動を再現し、脚本通りに動くよう仕向けていた存在だった。
- ミズガルズに存在する本物の七英雄達のうち、ベネトナシュを除く六人がかつて友人だったルファスの統治へ反乱したのは女神アロヴィナスに操られて引き起こされた事だった。「女神の脚本」から逸脱し、自分の管理を壊す脅威となったルファスを排除しようと、女神自らの手で彼らの意識を操作しての行動であり、この頃ディーナと二人で女神の管理から脱する計画を立案していたルファスは、後手に回って詰みとなった事を悟って今を逃れてこの先の未来でどうにかするため封印されたように敗北演出して次元の狭間に時間停止させた本体を隠蔽。魂の欠片を女神の目の届かない地球の日本に放ち、どこかの夫婦の赤子にそれが宿る事でアバター(プレイヤーである「俺」)が誕生。地球の人間として記憶を失った状態で生まれて人生を送っていた。その後エクスゲートオンラインを見て、記憶が無いながらもかつての世界を感じて引き寄せられたアバターの「俺」はプレイヤーとなり、無意識下で自分自身をキャラデザしてかつての歴史を追体験することでミズガルズの知識を得て、ディーナ演じるゲームアバター「創世神アロヴィナス」の質問に答えて200年後のミズガルズに帰還したというのが真実だった[9]。
- 本来はスキル「先を往くもの」でレベル限界を突破[10]している超越者だが、この世界に帰還した彼女は召喚時に女神の介入を受けて意識に蓋がされており[11]、自分はレベル限界の1000でありゲームの強さのままだと感じさせることで本来の出力を出せないようにされていた[12]。だが女神の企みを察していたディーナによってこの介入は利用されていて、ルファス自身のアバターが蓋に選ばれるよう誘導されており、世界を旅して回るうちに記憶が呼び覚まされて蓋が機能しなくなるように画策されていた。
- 物語の終盤で、女神を倒すためオルムとベネトナシュの二人と共に女神の座す終極点へ到達。その力も宇宙のマナを吸収する事で神の領域にまで辿り着いたが、精神面の問題[13]で力の上限が限られてしまった二人と異なり、ルファスは女神と同じ無限の領域へと突入。ついには絶対に勝つという負けず嫌いさで女神を上回り勝利。女神アロヴィナスに世界の管理方法を学べと告げて神の座から一時降ろし、その権限をディーナへと移譲させた。その後は月の裏側にミズガルズで爪弾きにされた者達[14]を集めた国を作り、名目上[15]の王となっている。未だミズガルズでは恐怖の代名詞ではあるが、気まぐれに月から地上へと降りて各地をふらつきながら悪党を成敗するなど自由に過ごしている。
- ディーナ
- 声 - 薄井友里[8]
- 本作のヒロイン。ルファスの参謀。元々はゲームで拠点「天空塔マファール」を建造した際に適当に配置した人型オブジェで、ルファス自身もその存在を半ば忘れていた。エクスゲートの術による転移を使いこなし、200年後のミズガルズの知識に乏しいルファスをサポートしている。
- しばらく行動する間に自分がただの参謀などではなく、全く正体不明の存在であるとルファスに露見。その際に、自分は『エクスゲートオンライン』で新規実装予定だった新種族「ハーフエルフ」を使っているレベル1000のテストプレイヤーであり、人型オブジェの設定を利用して成り代わった存在だと明かした。しかしその後も七曜「ウェヌス」として行動していたりなどただのテストプレイヤーでは説明が付かない行動が多く、実際はテストプレイヤーなどではなく女神アロヴィナスのアバターもしくは配下ではないかとルファスは睨んでいた。
- その正体は女神のアバターとして人間の母とエルフの父の間に生まれた存在。女神アロヴィナスと同じ容姿・同じ人格・同じ記憶を持って誕生し、二人の外見上の違いは毛先の先まで青色(ディーナ)か毛先が金色(アロヴィナス)かくらいでしかない。得意属性も女神と同じで金と水を操る。女神のアバターにだけ許された数々のチートな固有スキルを保有。他の十二星がチート級に強い反則技を所持しているのとは異なり、ディーナは本当に不正ツールを使用している状態。
- 当初は自分はアバターであり女神と同一の存在だと考えており、両親の愛を受けながらもそれに特に有難みも感じず、成長した後は両親に何も言わず故郷の村を捨てて女神の代行者として世界を巡っていた。だがその旅の中でルファスの存在を知り、彼女を危険視したディーナは建国に合わせて潜入。思考誘導でルファス含めたすべての者に己の存在が気付かれないようにする一方で、万が一の際のために「参謀である」という偽の記憶も作って全員を欺き、まるでオブジェのようにマファール塔に溶け込む事でルファスを間近で観察するという離れ業をやってのけていた。
- だがルファスとメグレズが行っていた東のエルフの集落が伝染病によって壊滅しそうだという話を聞いた際に、それが自分の故郷の事であると気づいて動揺し気配を気取られて存在が発覚。しかしルファスはディーナを捕らえるでもなく、病の治療に使うためのエリクサーまで持たせて解放された。動揺を抱えたままエクスゲートで逃走したディーナは、ゲートを出た先が自分の故郷であることに気付き未練を振り払うために約100年ぶりに帰郷。そこで寿命によりこの世を去った母の事と、病で変わり果てた姿の父と村人達を見て立ち尽くしてしまう。そんな時に、女神の代行者が人の胎より生まれたという事実は不都合であるという女神の判断により、村を消し去るべく災害級魔物であるエンペラーバーサクスコーピオンが差し向けられる。村を守ろうとこれに立ち向かったディーナだが、力があっても使い方がなっていなかった彼女では村を守り切れず、窮地をルファスに救われた。その事の感謝と、両親の愛情を受けて育ち故郷や両親を愛しく思う自分はもはや女神とは別人であるとはっきりと認識したことで、アバターから一人の少女「ディーナ」へと変わる。
- これ以降「覇道十三星オフューカス」としてルファスに仕え、共に打倒女神を誓って未来への計画を練り、女神に察知されないよう動いていた。彼女の存在を知るのは、ルファスを除けばタウルスとパルテノスとアクアリウスのみであるが、彼らとてディーナの名を知っているわけではなく、オフューカスという顔すら知らない十三人目がいるという事をかろうじて知っているだけと徹底的に影に徹していた。ルファスが居なくなった後の世界では、魔神族七曜の一人「ウェヌス」として人類が絶滅しないよう魔神族をコントロールしたりなど、認識操作の力を用いて暗躍していた。ゲームでの人型オブジェは徹底的に背景に徹していた彼女を象徴する存在として配置されていた。
- 女神打倒のためにディーナが行っていた行動は、主であるルファスにアバターの作り方を教える。反乱の際に七英雄側の味方として振る舞い、メグレズが封印魔法を使おうとしたタイミングに合わせてエクスゲートを被せて次元の狭間の亜空間に主を逃す[16]。この時の戦いに参加していたクルスを選んで記憶と認識を操作し、200年後に勇者ではなくルファスを間違えて召喚するよう仕込んでからどこかの国に仕官するよう行動を誘導して逃がす。ミズガルズと地球をエクスゲートで行き来しながら、地球で株式会社ニエンテを設立してエクスゲートオンラインを運営。認識操作の力を用いて大人気ゲームへと仕立てられたエクスゲートオンラインに引き寄せられてきたアバター「俺」にミズガルズの情報を与えつつ、女神が干渉してきたのが確認された所でディーナがそれに被せるように演じたゲームアバター「創世神アロヴィナス」のエクスゲートで魂の欠片(コピーされた記憶と人格もろとも)を「俺」の身体から抜き取り、封印されていた本体に戻す。その後、ルファスの参謀を名乗って同行しつつわざと疑われるように尻尾を出し、徐々に女神への不信感を募らせてルファスの覚醒を進める。またそれとなく誘導して十二星の回収も進める。潜入していた魔神族内で派手に動き、追い出される理由を作る事で違和感なく監視の目から逃れ自由になる。女神に操られたポルクスの行動に合わせてルファスの元から離脱することで、女神にはスパイだと発覚するのを恐れて逃げたように見せかけて味方だと誤認させる。追い詰められた女神が監視をミズガルズに集中させる隙を突いて地球へとルファスらと共に移動し、監視の目が届かない地球ですべての真相を伝えるなど、あらゆるものを欺いて計画を進めてきた。だがそんな彼女でも、ルファスがアバターを作る際に性別を男にする等ということはさすがに予想できなかった。
- 終盤で女神に身体を乗っ取られるもルファスによって救い出され、ルファスの念願だった女神打倒を果たしたあとは、新しく誕生した「月の女神」として世界の管理を任せられた。そうして月の裏側に建国された国を統治しながら世界の管理も行っている。
覇道十二星天
12の星座を冠する(本当は13)覇王ルファス・マファールの忠実な臣下たち。ゲームでは従魔ユニットという扱いで再現されていた。彼女が封印されてから200年の間に世界中に散っており、各々の考えで好き勝手に活動している。レオンのようにかつての主であったルファスの支配を拒んで契約を破棄することで野生に戻った者もいる。女神を倒して全てが終わった後は、もはや覇道の時代ではないと皇道十三星天と名を改めた。
- アリエス
- 声 - 首藤志奈
- 覇道十二星天の一人。「牡羊」の座を与えられた世にも珍しい「虹色羊」という希少モンスター。人化を習得しているがルファス(俺)の気まぐれで「男の娘」属性を与えられてしまったため、性別は男だが見た目は愛らしい少女にしか見えない。マルスにそそのかされて裏切り者メグレズの統治するスヴェル国を攻撃していたが、ルファスと再会したことで本来の役割を思い出し侵攻を停止。以後は従者としてルファスらと行動を共にする。元々が生産用の従魔(本来は希少な羊毛を採取するための超弱小モンスター)であるため、その戦闘力は十二星天の中では下から数えたほうが早い[17]。だが相手の最大HPの50%を一撃で削る「ハマル」という一発逆転系のスキル[18]を持っており、カルキノスの威力倍加スキル「アルタルフ」と組み合わせる事で直撃すれば十二星最強のレオンすら一撃で膝を着かせられる。
- リーブラ
- 声 - 東城日沙子
- 覇道十二星天の一人。「天秤」の座を与えられたメイド型ゴーレム。レベル910[19]の世界最強のゴーレム。かつてルファスと七英雄のパーティーが攻略した「女神の聖域」最強の門番たる「女神の天秤」を討伐して手に入れたレア素材「選定の天秤」から製造されたミズガルズ最強のゴーレム。七英雄ミザールが製造してその後ルファスへと贈られた。ミザールからは儂の娘[20]と呼ばれ、リーブラもミザールの事を製作者と認識している。門番が使用していた防御力無視・固定貫通ダメージ99999を誇るインチキ固有スキル「ブラキウム」を継承しており、ルファス曰く「殲滅力だけなら十二星天最強」と言う程の力を誇っている。ルファスの墓(という設定)である「黒翼の王墓」を守っており、幾多の冒険者を排除し続けてきたが、200年を経過するうちに体がボロボロになっていた。
- 動力として天力と魔力を極限まで圧縮した宝石を組み込んだ試作型のエクスゲート生成機関を搭載しており、身軽な外見からは想像できないほどの大量の武器・弾薬を亜空間に所有している。ゴーレムであるために製作時のレベルから変化することは無いが、姉妹機である量産型リーブラの残骸からルファスが製作した新武装「アストライア」と合体する事で、レベルアップとは違う形でパワーアップを果たしてますます強力になった。
- 実は女神側のスパイ。素材元となった「女神の天秤」は元々女神の僕であり、その素材で製造されたリーブラの支配権も実はリセットされていたわけではなかった。だが「内部から戦力を瓦解させる」という使命を果たすため、ルファスの元へ贈られた際に自らの記憶データの一部をわざと破損させることで、自分は女神の僕であるという事を忘れて完璧な配下を演じていた[21]。いつでも破損データの修復は可能だったが、潜在的な女神の命令でそれを行って来ず、物語の終盤でついにその時[22]が来た事で破損データを修復して本来の主の元へと戻った。だが長年仕えていたルファスや十二星の仲間達との交流で心が芽生え始めていたリーブラは、スコルピウスとの戦いの中で揺れている自分を指摘された事と、記録していた製作者ミザールの今わの際の言葉を思い返した事により、自らの意思で女神の僕であるというデータを破棄してルファスの元へと戻った。
- アイゴケロス
- 声 - 内田直哉
- 覇道十二星天の一人。「山羊」の座を与えられたロード・デーモン。悪魔王としてヘルヘイムに君臨していたが、人類を滅ぼしかねない危険な存在であったためにルファス自らが出向き軍門に下した。身体の半分がマナで構成されているなど元々女神が意図して生み出した存在ではなく、ルファスのように想定外に誕生したバグ。
- パルテノス
- 声 - かないみか
- かつて「覇道十二星天」の「乙女」の座を与えられていた人間。天龍(日龍)の封印を守っている。「乙女」の座は後継者のウィルゴに譲って引退している。回復と支援天法の達人。直接の戦闘力は十二星でも最弱に近いが、一瞬の間さえあれば最高位の支援術であろうが四つ同時に行使出来るというバッファーとしてチートクラスの存在。戦闘では彼女に時間を与えれば与えるほど味方が強化されていく。どういうわけか200年前にヴァナヘイムを占拠して天翼族を全て追い出していたが、それはルファスの命令で封印を守るためであった。
- 元々は「女神の聖域」で女神に仕えていた一族で、原初の人類「アイネイアース」を祖とするアイネイアース家の当主だった。当時の彼女は神の代行者という地位に多大な自負と驕りを抱いていて、女神こそが絶対の正義でありその代行者たる自分は他とは違う、世界は女神の愛で包まれ皆幸せに暮らしていると妄信していた。だがルファスと出会い、彼女に外界を見ろと連れ出されて嘆きと悲しみに満ちた世界の現状を目の当たりにしてその驕りと妄信は崩れさった。その後は十二星としてルファスに仕え、女神について多くの事を彼女へ伝えた。ルファスが居なくなった後、復活することを知らされていた彼女は能力を駆使して人間の限界を超えた200年という時を待ち続けたが、ルファス復活の1年前に木の実を喉に詰まらせて死亡。その後は亡霊となり、生前の老婆の姿と違うかつての若かりし頃の姿となってこの世に留まっていた。ポルクス復帰後はアルゴナウタイとなって復活。ウィルゴが瀬衣と結婚した後は再び「乙女」に復帰させられたが、孫が子持ちになったのに祖母の自分はおぼこのままかと少しいじけていた。
- ウィルゴ
- 現「乙女」の座に就いた最新の十二星。パルテノスの義理の孫である天翼族の美少女。天翼族としても白すぎる「純白の翼」を持つ。明るく優しい性格で、十二星やルファスにとっては妹分のような存在としてとても可愛がられている。赤子の頃から後継者としてパルテノスに育てられているが、どうしてそういう状況になったのかや出自などについては不明だった。後に200年前にメラクと生き別れになった娘である事が発覚する。レベルは300台であり、十二星としてはまだまだ弱いがこの時代としては破格の高レベル者。得意技はマナを消失させる「ヴィンデミ・アトリックス」で、祖母から受け継いだ技。終盤でパルテノスから力の全てを継承されレベル1000に到達。未だ未熟なところはあれど他の十二星に並んだ。
- ルファス達との旅の中で出会った南十字瀬衣と心を通わせて互いに想い合うようになったが、互いの寿命差や瀬衣とは住む世界が異なる事などがネックになっていた。だがルファスらの後押しもあって地球へと通うようになり、二年の月日と天龍サネヴェとの騒動を経てついに恋人同士に。付き合いだして四年後には夫婦となっており、一人娘の南十字明水が生まれていた。子持ちでは「乙女」は名乗れないと引退して先代となっている。二人は寿命差で何れ死に別れる事も受け入れているが、実は裏でルファスらが対策を打っていて、南十字瀬衣の意思確認次第ではあるが天寿を全うした後はアルゴナウタイとなって共に過ごせる道も用意されている。
- カルキノス
- 覇道十二星天の一人。「蟹」の座を与えられたキングクラブ。人化した際は怪しい英語を口にするノリの軽いチャラ男だが、これでも十二星随一の防御力を誇る盾役。その守備能力はルファスからも高く評価され信頼されている。ブルートガングで食堂を経営しながら情報収集を行っていた。
- スコルピウス
- 覇道十二星天の一人。「蠍」の座を与えられたエンペラーバーサクスコーピオン。毒の女王とも呼ばれる。かつて災害級魔物としてディーナの故郷の里を襲ったが、救援に来たルファスにボコられ軍門に下った。人化した際は、ボンテージファッション風の衣装を身に付けた露出度の高い妖艶な美女の姿になる。ヤンデレかつ同性愛者でルファスの事を性的に愛しているが、そんなつもりは微塵もないルファスには全く相手にされていない。リーブラとは馬が合わずいつも喧嘩しているが、それゆえに敵対した際にリーブラが揺れている事に気付き、戦いの中で彼女が自分の意思で選択する後押しをした。
- カストール
- 覇道十二星天の一人。「双子」の座を与えられた妖精兄妹の兄。木龍のアバターで海賊風の衣装を身にまとっている。空を飛ぶ巨大なアルゴー船の船長。妹と二人揃っての座となるので二人で一つとカウントされる。ゲームでは妖精兄妹というワンセットの魔物として再現されていた。妹が召喚したアルゴナウタイを指揮・統率する力を持ち、軍勢として使役する事で真価を発揮するため「覇道十二星天最大の戦力」とされる。彼自身のステータスは飛びぬけたところの無い魔法戦士タイプで、固有スキルも持たない。そのためルファス的には器用貧乏型に分類される。これは兄妹揃って完全となるためであり、個々人の能力としては物足りない部分がある。カストール個人だけの戦闘力で考えると、十二星では下位のアリエスよりも落ちる模様。奇人揃いの十二星の中では少数派となる良識ある常識人だが、少々抜けているところがありポカミスが多い。
- ポルクス
- 覇道十二星天の一人。「双子」の座を与えられた妖精兄妹の妹。「妖精姫」とも呼ばれる木龍のアバター。妖精族は寿命を持たないために数十万年以上生きているらしい。兄と二人揃っての座となるので二人で一つとカウントされる。自身が英雄と認識する死者を疑似的に蘇らせ、SPが続く限り無限に召喚出来る強力なスキル「英雄の帰還(アルゴナウタイ)」を持ち、インフレしまくっていた200年前の英雄達を加えた軍勢は今までの歴史上最も強力なものとなっている。だがポルクスに彼らを指揮する能力はないため、兄が統率しなければ折角の英雄の軍勢も烏合の衆状態でその力を完全には発揮しきれない。また自身の能力もレベルが高いだけで十二星でもぶっちぎりの最弱であり、戦闘力的には冒険者のジャン程度の力しか持たないために彼女が直接狙われたら一瞬で詰みになる可能性がある。
- レオン
- 覇道十二星天の一人。「獅子」の座を与えられた獅子王。人化した際は紅蓮の体毛を持つ獣人になる。かつて吸血姫、竜王、魔神王と並んで四強と数えられた強力な魔物。個体としては十二星天最強の存在で、本性を現した際は全長150メートルを越える巨体を誇る「ネメアの獅子」となる。最強の魔物と呼ばれていたが、ルファスに負けて軍門に下った。そういう経歴なため、十二星天の中では彼女への忠誠心が薄い異端児だった。心の中ではリベンジを望んでおり、ルファスが封印された際に契約を破棄した。そのため、従魔となった事で下がっていたレベルが1000に戻っている。現在は七英雄ベネトナシュと戦争を行っている。アリエスの事を本来は餌である雑魚魔物だと殊更に見下しているが、実はそれは十二星の中でアリエスだけが自分を打倒しうる可能性を持つと無意識に警戒していたが故の態度だった。
- サジタリウス
- 覇道十二星天の一人。「射手」の座を与えられたケンタウロス。隠密技術に特化し狙撃手としての腕前はリーブラをも凌駕している、十二星天最高の遠隔アタッカー。良識を持つ常識人で、ルファスも最初はまともな奴が加入したと喜んでいたが、実は人化した際に馬だった下半身が丸出しになる露出狂の変態であった。ケンタウロスとして普段は馬の下半身で過ごし、露出していることが当たり前の人生を送ってきたため、人化してもそれに疑問を持たずこうなっていた。ズボンを用意されても身に付ける事を嫌がるため、人前に出せないから隠れていろとルファスに命令されて隠密技術が磨かれた。
- タウルス
- 覇道十二星天の一人。「牡牛」の座を与えられたミノタウロス。本名はアステリオスで、今は亡き王国に半獣人として生まれ廃棄された王子だった。土龍の封印を守っている。攻撃特化のステータスで、力以外のステータスはかなり低い。ルファスが今の様な強さを手にする前の未熟だった頃に出会い、互角に戦いあった末に従魔となった存在。十二星の中で唯一臣下ではなく友として認識されていて名前を呼び捨てすることを許されている。
- アクアリウス
- 覇道十二星天の一人。「水瓶」の座を与えられた意思持つアイテムである水瓶。アバターとして着物姿の幼女を出しているが、あくまで本体は水瓶の方。同じ道具系であるリーブラとの一番の違いは、最初から心や感情を持っていたかどうか。火龍の封印を守っている。
- ピスケス
- 覇道十二星天の一人。「魚」の座を与えられている。本名はエロス。影が薄い。魔神族と同じように女神によって生み出された意思持つ魔法であり、龍のプロトタイプ。自然を司る役割を期待されていたが、縛られる事を嫌って役割を放棄し逃亡。海に潜って自分の国を作り好き勝手に生きていた所にルファスの噂を聞き、喧嘩を売った末にルファスと十二星にフルボッコにされて軍門に下った。本来は高い能力を持つのだが、かつては仲間になった時期が遅すぎて存在感が無く、ルファスが封印から復活して十二星を集めた際にも順番が最後になったため再び空気になってしまった。
- オフューカス
- 覇道十二星天に含まれながら存在を知られていなかった幻の十三席目。「蛇」の座を与えられている。臣下の誰も名前や顔を知らないが、打倒女神計画の同士としてルファスに仕えたディーナの事。その存在を知らされていたのは臣下の中でもタウルス・パルテノス・アクアリウスの三人だけだが、彼らも「蛇」が存在すると教えられていただけで顔や正体については秘されていた。ただ、ゴーレムであるために認識操作などが一切通じないリーブラには気づかれていたが、彼女は潜在的に女神の僕であったために意図的にスルーされていた。
七英雄
かつて『エクスゲートオンライン』においてルファスと戦争を演じた7人のキャラクター。うち4名は既に亡くなっているが、3名は長命種のため存命している。本来はプレイヤーキャラクターなのだが、200年後の世界においてはNPC化している。と「俺」は考えていたが、実際は彼らこそが本物の七英雄であり、ゲームの七英雄はよく似た別人であった。かつてルファスと冒険者として共に戦い友情を交わし合った仲間だったが、このうちの六人が女神によって意識を操作され敵に回った。
- メグレズ
- 声 - 前野智昭
- かつてのルファスの仲間たち「七英雄」の一人。エルフ族で「賢王」と呼ばれる。魔法大国であるスヴェル国の王。ただ、魔神王との戦いにおいて下半身不随にされた上に呪われてしまった影響で、ルファスと戦った200年前に比べると大幅に能力が弱体化している。200年前の戦いが終わった後に憑き物が落ちたように正気に戻り、どうしてルファスを討とうと思ったのか分からないと自分の行いを激しく後悔していた。その後他の七英雄達と共にルファスに代わって魔神王との戦いに挑むが、その力の前に敗れて人族は滅亡一歩手前まで追い込まれてしまった。
- アリオト
- 声 - 武内駿輔
- かつてのルファスの仲間たち「七英雄」の一人。人間族で「剣王」と呼ばれる。レーヴァティン国を建国した。勇者のクラス保持者であり、七英雄のリーダー的な存在だった。かつてルファスと世界統一の夢について賭けを行い、本当に統一出来たら鼻からパスタを喰ってやると約束。後にこれを実行する羽目になり、ルファスに鼻パスタという不名誉な綽名を付けられた。ルファスを裏切った後に正気に戻り、贖罪のために魔神王と戦って敗れた。その後は失意の人生を送り、最期は己の命と引き換えにレーヴァティン国全体を護る結界を展開して永遠の眠りについた。鼻パスタの件からも分かるように、かつての冒険者時代は情けない弄られキャラであったようで、ミズガルズ最後の戦いである神々の黄昏においてアルゴナウタイとして復活した際にもギャグキャラ扱いされていた。
- メラク
- 声 - 平川大輔
- かつてのルファスの仲間たち「七英雄」の一人。天翼族で「天空王」と呼ばれる。ギャラルホルン国を建国した。「純白の翼」を持つが、魔神王との戦いで片翼を失った上に呪いを受けた。元々天翼族の王族であり、ルファスと違って恵まれた地位に生まれ付いていた。しかし本人は自分に自信が持てず、常に他人の顔色を伺っていた気弱な性格だった。そういった面からも人の上に立つには向いていなかった。200年前の反乱を心底後悔していて、自分は無能だと常に責め続けてきた。魔神王に敗北して数日間寝込んでいた間に、国が魔神族の侵攻を受け妻と生まれたばかりの娘を失っている。後に、ヴァナヘイム近辺まで逃げ延びるもこれ以上は無理だと悟った妻が己の命を賭して娘を守り抜き、偶々通りかかったパルテノスによって保護され育てられていた事が分かった。
- 元々は迫害される混翼達のためにギャラルホルンを建国したが、祖国ヴァナヘイムがパルテノスに占拠され、追い出された白翼達を憐れんでこの国に受け入れた。だが優柔不断な態度により白翼達の増長を招き、拾われた分際にも関わらず「白翼派」を語って再び混翼への迫害を始めたために、これに反発する混翼の集い「混翼派」との諍いが勃発。あげくの果てに内乱にまで至ってしまった。だが再会したルファスに活を入れられて奮起。王として増長した臣下達に威圧して恐怖を与え、完全に支配下に置いた。
- ミザール
- かつてのルファスの仲間たち「七英雄」の一人。ドワーフ族で「鍛冶王」と呼ばれる。「機動王都ブルートガング」という世界最大のゴーレムかつ国そのものでもある超巨大陸上戦艦を建造。これが彼の最後の作品[23]となった。またブルートガングの守護者として、リーブラを製造した際に残った「女神の天秤」の素材から彼女の姉妹機となる四機の「量産型リーブラ」を製造して「天秤部隊」として配備していた。
- かつてまだ正常だった頃にブルートガングのコアクリスタルに自分の人格をコピーして残していたために、寿命で本体が亡くなっていても疑似人格として存在していた。疑似人格のミザールによると、オリジナルは親友を裏切った上に平和な世界をも失わせ、魔神王との戦いで腕も失っていたことで失意に沈んだまま生涯を終えた。だが今わの際に命令もされていないのにゴーレムであるリーブラが自分を看取ろうと訪れた事で、彼女に心が宿り始めている可能性を感じ、自らの後悔を全て語り「自分の意思で選べ」と言葉を残した。
- ドゥーベ
- かつてのルファスの仲間たち「七英雄」の一人。白熊の獣人族で「獣王」と呼ばれる。多様な種に分かれる獣人達を纏め上げるため、ドゥーベが皇帝となりドラウプニル皇国を建国した。
- フェクダ
- かつてのルファスの仲間たち「七英雄」の一人。小人族で「冒険王」と呼ばれる。フロッティ国を建国した。
- ベネトナシュ
- 声 - 明坂聡美
- かつてのルファスの仲間たち「七英雄」の一人。吸血鬼族で「吸血姫」と呼ばれる。七英雄最強かつ最大の問題児。愛称はベネト。甘いものが好き。魔法で常に真夜中な、吸血鬼の帝国ミョルニルの王。ルファスが台頭してくる前は人類最強を誇っており、彼女の10倍以上にも及ぶ数の魔物・魔神族・人間を殺戮したという歴史上最多の殺戮記録保持者。プライドがとても高く、かつて自分を負かしたルファスの事を強くライバル視して自らの手で殺したがっている。ベネトナシュのみ他の英雄と違って反乱に参加しておらず、また魔神王とも戦っていないため弱体化していない。それどころかルファスに続いてレベル限界を突破しており、200年前より更に強くなっている。女神の干渉すら独力で撥ね退ける強靭な精神力を持っている。
- 600年前、ミズガルズに四つある大陸の一つエーリューズニルにかつて存在した吸血鬼の王国「ブリーキンダ・ベル」の末席の姫として生まれた特異個体。生まれついて真祖含めた全ての吸血鬼達を歯牙にもかけない圧倒的な力を誇っており、同族すらも下等生物としか思えない日々を送っていた。己に並ぶ者が居ないために世界に飽きていたが、そんな折にルファスと出会って敗北。自分より格上の存在がいる事を知ってルファスに敬意と好意を抱く。そうして「ルファス・マファールは私が殺す。私を殺していいのも奴だけだ」と好意を拗らせ、彼女の存在を生き甲斐として執着し始める。その後、他の仲間達とも出会って世界を巡るうちに自分に並ぶ者や超える存在がまだまだ居たという事を知り、誕生してから初めてとても充実した時期を過ごしていた。
- そうして自身も以前より遥かに強くなり、最初の敗北の時に交わしたルファスとの再戦の約束を果たしてもらうために一騎打ちを行う。その戦いで、かつてより強くなっていたのにそれでも未だルファスに届かない事を悟り、この戦いの決着を付けようと共に最後の一撃を放とうとしていた矢先に仲間の六人の裏切りにより横槍を入れられる。メグレズの魔法でルファスが一瞬動きを止められ、本来届かないはずだったベネトナシュ渾身の一撃がルファスに直撃。彼女に重傷を負わせて力を出し切れない状態に追い込んでしまう。その後力を使い果たした自分も魔法で拘束され、目の前で弱ったルファスが六人に倒された事で生き甲斐を奪われた彼女はこの世界への興味を失う。ルファスを倒して正気に戻ったアリオトがその後魔神王と共に戦ってくれと懇願するも、六人に完全に失望していたベネトナシュはけんもほろろにこれを断り引き籠った。それから五十年ほどたった頃、魔神族を率いた魔神王がミョルニルに攻め入ってくる。この軍勢を単身で壊滅させた彼女の前に立った魔神王より、ルファスがあと百五十年ほどでこの世界へ帰還すると告げられたベネトナシュは、やる気を取り戻してその日を待ち続けていた。
勇者一行
- 南十字瀬衣
- 声 - 堀江瞬
- 召喚失敗で覇王ルファスを復活させてしてしまったレーヴァティン国が、魔神族とルファスを倒すべく再度の儀式を行って地球より召喚した勇者。最終的なレベルは55。勉強も運動もやや平均を上回る程度に熟し、顔もそれなりだが中の上くらいという平凡を絵に描いたような少年。不幸にも国からの旅立ちの日に、門前で行われたルファスと魔神王の戦いを目の当たりにしてしまい、この世界の頂点たる者達の異常なインフレ具合に勇者としての活躍をすぐに諦めた。だが自分にもまだ出来る事があるはずと独自の行動をとり、ルファス達との和解の道を開いた。かつて警察官だった父親を尊敬していたが、その父親が冤罪事件を引き起こして被疑者を自殺に追い込む。後悔した父は警察を辞め、懺悔するように何度も瀬衣に自分の様に誤ってはならないと語った。そのため銃口を向ける先を間違えてはならないという強い信念を抱いている。地球に戻った後は公務員試験一種に合格して警部補となり、かねてからの警察官になるという目標を叶えた。また旅の中で出会って惹かれあったウィルゴと夫婦になって一児を儲けた。
- 物語を通じて全く戦力にはならなかったが、彼の意思と行動は終始一貫して「女神の脚本」から外れ続けて女神打倒に貢献し、ルファスからは本物の勇者だったと評価されている。
- フリードリヒ
- レーヴァティン国で世界最強の剣聖と呼ばれている虎の獣人。騎士団団長でレベル120のソードマスター。身の危険を感じると我先に逃げ出そうとするとても情けない所があり、終始ギャグキャラといった扱いだった。人語をちゃんと習得していてまともに話せるはずなのに、いつも獣の様に唸ってばかりでまともな発言をしたことが無い。似ても似つかないが、ドラウプニルのカイネコは実の兄。
- 女騎士
- 名前不明。ついに一度も名前で呼ばれることが無かった騎士団副団長。一見雌ゴリラの獣人と見まがう容姿をしているが、これでも純粋な人間族。唸るだけでまともに人語を話さないフリードリヒの言葉を理解出来るので通訳として活躍した。弱き者のために勝ち目が無くとも立ち向かう高潔な心と、常に冷静な判断力を持ち合わせていて、どこぞの虎と違ってとても頼りになる人物。
- クルス
- レーヴァティン国でルファスを召喚したエルフ族の魔術師。レベル80後半と人類でもトップクラスの魔法と天法の使い手。王の相談役を務めるエリートだった。エクスゲートの術で勇者召喚を行うが、失敗してルファスを封印されていた亜空間から呼び出した。その後もう一度召喚を行い瀬衣を此方へ招いた。その後勇者一行に加わるが、大変なビビリでいつも強者を前に怯えながら解説するのが主な役割だった。後にクルスが200年前の戦いに参加していた事と、そこでディーナによって200年後にルファスを召喚するよう仕込まれていた事が分かった。
- ガンツ
- ルファス達がスヴェル国で出会った世界最強の傭兵と呼ばれている気のいいオヤジ。レベル80台のウォーリア。魔神族との戦いで妻を亡くしている。アルフィという一人娘がいて溺愛している。スヴェル国で出会った際にスファルと偽名を名乗っていたルファスの正体に薄っすらと気付いていた。この時に人となりが分かっていたからか、完全に正体が判明してからも特に恐れてはいなかった。
- カイネコ
- ドラウプニル皇国で勇者一行に加わった猫の獣人。二足歩行する猫であり、とても可愛らしい見た目をしている。全く似ていないが剣聖フリードリヒの実兄で、騎士団団長を務めており人類としてはそこそこの実力を持つ。
- ジャン
- レベル30台後半~40台前半の、今の人間族の冒険者としては有力なパーティーである「鷹の瞳」のリーダー。クラスはウォーリア。黒翼の王墓でルファスらと知り合った。後にレーヴァティン国の依頼で勇者の同行パーティーとなる。ちょっと脳筋気味で無謀な突撃も噛ますが、何だかんだで気のいい奴。勇者である瀬衣ともすぐに打ち解け、世間では覇王と恐れられるルファスの事も彼はそこまで恐れていない。
- ニック
- 「鷹の瞳」所属のライト・ウォーリア。ドラウプニル皇国で亜人と戦った際に重傷を負い、治療のため離脱。
- リヒャルト
- 「鷹の瞳」所属のヘビィ・ウォーリア。ドラウプニル皇国で亜人と戦った際に重傷を負い、治療のため離脱。
- シュウ
- 「鷹の瞳」所属のアーチャー。ドラウプニル皇国で亜人と戦った際に重傷を負い、治療のため離脱。
- アルフィ
- スヴェル国の魔術学校を首席卒業した天才少女。瀬衣と同じくらいの年齢でレベル70を突破していて、将来を有望視されていた。当初は自信満々だったが、旅立ちの日に目の前で覇王と魔神王の化物同士の戦いを見てしまった事で、この世界の頂点から見れば自分達など塵芥でしかないと理解させられ自信を喪失して離脱した。後にレーギャルンの街で勇者一行と再会し、クズ貴族であるデブリに拉致された友人の救出に向かうが敗北。強力な神器を使うデブリ相手にあわや全滅という所を、美味い飯を作る事を報酬に拉致された恋人の救出依頼を受けて突入してきたルファスによって勇者一行と友人共々に救出される。その後パーティーに戻ろうか迷っていたが、メンバーの中に苦手な蜘蛛の姿を持つ亜人がいる事を知り断念。そのまま町に留まった。
魔神族
人類の天敵。人を害さずにはいられない本能を持つため、決して相容れない存在とされていた。実は純粋な生物ではなく、ミズガルズでの「悪役」となるべく女神によって人類へと放たれた攻撃魔法がその正体。魔法生物であるため、魔神族は死ぬと肉体はマナに解けて大気中に溶けて消える。女神からは自分の魔法で生成される唯の人形だと認識されている。だが実際には個の感情や人格を持ち、人を害す本能と女神に逆らえないという点を除けば他の生物と変わらない存在だった。
- マルス
- 声 - 入野自由
- 魔神王配下の7人の将軍格「七曜」の一人「火」のマルス。七英雄の命を狙い、アリエスを支配下に置きスヴェル国(メグレズ)を滅ぼそうとしたが、ルファスにあっさりと倒された。
- 魔神王オルム
- 声 - 速水奨
- ゲームではラスボスとして設定されていた存在。強大な力を誇り、レベルカンストしたパーティーで挑むように作られたボスだった。
- この世界の本物の魔神王オルムは、規格外の超越者たるルファスとまともに戦えるほどの力を持っていたため、彼女を欠いた状態で戦いに臨んだ七英雄達は敗北を喫した。彼は魔神族達が魔法生物である事や女神の意思に逆らえない事を知っていた。その正体は魔神族ではなく、神の代行者として彼らを管理するため地上に配置された龍の一体である月龍だった。女神に呪縛された魔神族たちの未来を変えるため、裏でディーナと通じて打倒女神の計画に参加していた。ルファス復活を受けて、現在の彼女の状態を見るためにレーヴァティン国へと姿を現し一戦交えた。
- ユピテル
- 声 - 松岡禎丞
- 魔神王配下の7人の将軍格の魔神族、「七曜」の一人「木」のユピテル。
女神勢力
- アロヴィナス
- ミズガルズが存在する宇宙を創造した女神。終極点に座してこの世界を管理している。ただ、あまりに力が大きすぎて細かい作業が出来ず、その管理は大雑把なもの。彼女にとってミズガルズとは宇宙に浮かぶ砂粒の様なものであり、その上で蠢く個々の生命などもはや直接見るのが困難な存在であるらしい。そんな彼女にとってアバターは人間サイズの端末であり、直接見るのが困難なミズガルズを観測するために生み出されている。ディーナは何代目かは不明だが、最も新しく生み出されたアバター。
- アロヴィナスの目的は人々を幸せに導く事。だが幸せしかない世界では人々はそれが当たり前だと思って幸せを感じられない。幸福になるためにはそこに至るまでの不幸が必要で、その落差が大きければ大きい程に幸福感が強くなる。だから人類が滅びてしまわない程度に絶望と不幸を与えよう。この様な思考で「女神の脚本」を作り、勇者と悪との戦いを何度も何度も演出し続けて来た。アロヴィナスにとってはミズガルズの管理はRPGをプレイしているような感覚であり、その脚本では決戦で勇者は必ず悪と相打ちになって死亡するよう定められていて、突出した力が平和になった世界に残らないようになっていた。
- ルファス曰く孤独な善神であり、誰もその領域に届かないがゆえに間違いを指摘出来る者が側におらず、その独りよがりが今の世界の不幸を招いていた。ルファスは200年前にこの真実に到達しており、三流脚本家の描く誰にも望まれていない物語など破棄してやるというのが女神打倒を誓った理由。
- 日龍
- 木龍
- 地龍
- 火龍
- 天龍
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既刊一覧
小説
- 炎頭(著)・YahaKo(イラスト)『野生のラスボスが現れた!』アース・スター エンターテイメント〈アース・スターノベル〉、全9巻
- 2016年2月15日発売[3]、ISBN 978-4-8030-0872-2
- 2016年6月15日発売[24]、ISBN 978-4-8030-0934-7
- 2016年10月15日発売[25]、ISBN 978-4-8030-0963-7
- 2017年4月15日発売[26]、ISBN 978-4-8030-1035-0
- 2017年9月15日発売[27]、ISBN 978-4-8030-1111-1
- 2017年12月15日発売[28]、ISBN 978-4-8030-1142-5
- 2018年4月16日発売[29]、ISBN 978-4-8030-1180-7
- 2018年10月16日発売[30]、ISBN 978-4-8030-1236-1
- 2019年4月15日発売[4]、ISBN 978-4-8030-1282-8
漫画
- 炎頭・YahaKo(原作)・葉月翼(漫画)『野生のラスボスが現れた!黒翼の覇王』アース・スター エンターテイメント〈アース・スターコミックス〉、既刊11巻(2025年11月12日現在)
- 2017年12月15日発売[31]、ISBN 978-4-8030-1135-7
- 2018年4月12日発売[32]、ISBN 978-4-8030-1174-6
- 2018年9月12日発売[33]、ISBN 978-4-8030-1225-5
- 2019年4月12日発売[34]、ISBN 978-4-8030-1284-2
- 2019年10月12日発売[35]、ISBN 978-4-8030-1344-3
- 2020年3月12日発売[36]、ISBN 978-4-8030-1399-3
- 2020年9月12日発売[37]、ISBN 978-4-8030-1450-1
- 2021年3月12日発売[38]、ISBN 978-4-8030-1499-0
- 2024年3月13日発売[39]、ISBN 978-4-8030-1920-9
- 2025年2月12日発売[40]、ISBN 978-4-8030-2073-1
- 2025年11月12日発売[41]、ISBN 978-4-8030-2214-8
テレビアニメ
要約
視点
2024年8月に「Anime NYC 2024」にて制作が発表され[42]、2025年10月よりTOKYO MXほかにて放送中[6]。
スタッフ
- 原作 - 炎頭[8]
- 原作イラスト・キャラクター原案 - YahaKo[8]
- コミカライズ - 葉月翼[8]
- 監督 - ほりうちゆうや[8]
- シリーズ構成 - 筆安一幸[8]
- キャラクターデザイン - 海老澤舞子[8]
- モンスター・サブキャラクターデザイン - 小林多加志[8]
- プロップ・サブキャラクターデザイン - 上野翔太[8]
- 美術監督 - 安田ゆかり[1]
- 美術設定 - 近藤由美子、安田ゆかり
- 色彩設計 - 小日置知子[1]
- 撮影監督 - 寺本憲正[1]
- 3Dディレクター - 張暉、桂直也
- 編集 - 小口理菜[1]
- 音響監督 - 久保宗一郎[1]
- 音響効果 - 西村睦弘
- 音響制作 - 東北新社[1]
- 音楽 - TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND[1]
- 音楽制作 - NBCUniversal EnterTainment Japan
- 音楽プロデューサー - 村上貴志
- チーフプロデューサー - 日野亮、椿喬祇
- プロデューサー - 村上貴志、丹羽昌宏、筋野茂樹、山岡勇輝、松村尚、松井優子、大貫佑介、小澤文啓
- アニメーションプロデューサー - 青木清光
- アニメーション制作 - ワオワールド[8]
- 製作 - 野生のラスボスが現れた!製作委員会
主題歌
各話リスト
放送局
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コンピュータゲーム
『野生のラスボスが現れた!〜黒翼のサバイバー〜』のタイトルで、2025年10月5日にSUNSOFTより発売された[7]。Nintendo Switch、PlayStation 5、PlayStation 4、Steamに対応。
脚注
外部リンク
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