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野生のラスボスが現れた!
日本のライトノベル、メディアミックス作品 ウィキペディアから
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『野生のラスボスが現れた!』(やせいのラスボスがあらわれた)は、炎頭による日本のライトノベル。小説投稿サイト「小説家になろう」にて2015年10月1日から2017年6月3日まで連載された[2]。2016年2月から2019年4月まで、アース・スターノベル(アース・スター エンターテイメント)にて書籍化されている[3][4]。イラスト担当はYahaKo。シリーズ累計発行部数は160万部を突破している[1]。
メディアミックスとして、葉月翼によるコミカライズ『野生のラスボスが現れた!黒翼の覇王』が『コミック アース・スター』(同社)にて2017年6月7日より連載中[5]。2025年10月よりテレビアニメが放送中で[6]、同月にはゲーム版も発売されている[7]。
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あらすじ
オンラインRPG『エクスゲートオンライン』において、初めて全世界を支配下に置くなど無双を重ねたプレイヤーキャラクター「ルファス・マファール」。しかしゲームのマンネリ化を防ぎたい運営側の思惑などもあり、ライバル勢力との戦いを経て最終的に亜空間に封印された(という設定)。ところがルファスを操るプレイヤー(「俺」)の画面に現れた「創世神アロヴィナス」が「新たな役割を与える」という。それに同意した「俺」は、どういうわけか200年後の『エクスゲートオンライン』世界(ミズガルズ)に飛ばされただけでなく、自身のキャラクターであるルファスと一体化してしまった。
かつての自身の部下である「覇道十二星天」や、戦争で対立した「七英雄」の動向などが気になるルファスは、諸国を巡り十二星天を連れ戻す旅に出る。しかしその過程で、人類と対立し世界を支配下に置こうとする「魔神族」との争いに巻き込まれていく。
登場人物
要約
視点
声の項はテレビアニメの声優。
主要人物
- ルファス・マファール
- 声 - 小清水亜美[8]
- 本作の主人公。外見は十代後半に見える女性。通常は白翼になる天翼族の中にあって禁忌の黒翼を持って生まれた異端者。そのためマナと相性が悪い通常の天翼族と異なり、ルファスはマナとの親和性が高い。本来は『エクスゲートオンライン』のプレイヤー「俺」(声 - 小野賢章)が操るプレイヤーキャラクターだったが、ゲーム中に「創世神アロヴィナス」の問いに答えたらどういうわけか200年後のミズガルズに存在するレーヴァティン国へと勇者召喚され、しかも「俺」の意識がルファスに乗り移ってしまっていた。元々ゲーム中では最強クラスの実力を誇る「黒翼の覇王」の異名を持つプレイヤーだった上、転生後はミズガルズ全体でキャラクター達のレベルが衰退してしまっていたため、同世界では(一部の例外を除き)ほぼ無双状態。
- 実はこの世界はゲームが現実化したのではなく、この世界の方が先であり、この世界で過去に起きた出来事をストーリーとして可能な限り再現したゲームが『エクスゲートオンライン』であったという事実が判明。プレイヤー「俺」の友人だった七英雄達も、向こうの世界でディーナが近しいキャラを操作するプレイヤー達の認識を誘導して脚本通りに動くよう仕向けていた存在だった。
- この世界に存在する本物の七英雄達が、かつて友人だったルファスの統治に反乱したのは操られての事だった。「女神の脚本」から逸脱する脅威であるルファスを排除しようと、女神自らが彼らの意識を操作して引き起こしたものであった。この時、後手に回って詰みになった事を悟ったルファスは、ディーナと二人で今を逃れてこの先の未来で女神をどうにかするための計画を立案。自分が封印されたように見せかけて次元の狭間に本体を隠蔽。魂からアバター(プレイヤーである「俺」)を生み出して、女神の目の届かない向こうの世界の人間として記憶を失った状態で生まれて人生を送っていた。その後ディーナはこちらと向こうの世界を行き来しながら、向こうの世界で会社を設立してエクスゲートオンラインを運営。彼女の認識操作の力を用いて大人気ゲームへと仕立てたエクスゲートオンラインにて、アバターの「俺」は無意識下で自分自身をキャラデザしてかつての歴史を追体験することで記憶を呼び覚まし、機が熟した所でディーナ演じるゲームの「創世神アロヴィナス」のエクスゲートの術で200年後の世界に帰還したというのが真実だった。本来はレベル限界を突破している超越者だが、この世界に帰還した彼女は召喚時に女神の介入を受けて弱体化していた[9]。
- ディーナ
- 声 - 薄井友里[8]
- 本作のヒロイン。ルファスの参謀。元々は拠点(天空塔マファール)を建造した際に適当に配置した人型オブジェで、ルファス自身もその存在を半ば忘れていた。作中では、200年後のミズガルズの知識に乏しいルファスをサポートしている。
- しばらく行動する間に自分がただの参謀などではなく、全く正体不明の存在であるとルファスに露見。その際に、自分は『エクスゲートオンライン』で新規実装予定だった新種族「ハーフエルフ」を使っているレベル1000のテストプレイヤーであり、人型オブジェの設定を利用して成り代わった存在だと明かした。しかしその後も七曜「ウェヌス」として行動していたりなどただのテストプレイヤーでは説明が付かない行動が多く、その正体はテストプレイヤーなどではなく女神のアバターもしくは女神の配下ではないかとルファスは睨んでいた。その推測は合っており、女神のアバターとして人間とエルフの間に生まれた存在。だが同じ容姿・同じ人格・同じ記憶を持ちながらも、両親の愛情を受けて育った自分は女神とはもはや別人であると認識。ルファスと共に打倒女神を誓って未来への計画を練り、女神に察知されないよう動いていた。
- 女神のアバターとして記憶や認識を操作する力に長けていて、覇道十二星天に居るとされながら誰にも認識されなかった幻の13人目「覇道十三星オフューカス」であり、女神のアバター「ディーナ」であり、魔神族七曜の一人「ウェヌス」であると、認識操作の力を用いてあらゆる勢力で暗躍していた。ゲームの人型オブジェは徹底的に背景に徹していた彼女を象徴する存在として配置されていた。
覇道十二星天
12人(本当は13人)の覇王ルファス・マファールの忠実な臣下たち。ゲームでは従魔ユニットという扱いで再現されていた。彼女が封印されてから200年の間に世界中に散っており、各々の考えで好き勝手に活動している。かつての主であったルファスの支配を拒んで契約を破棄することで野生に戻った者もいる。
- アリエス
- 声 - 首藤志奈
- 覇道十二星天の一人。「牡羊」の名を与えられた世にも珍しい「虹色羊」という希少モンスター。人化を習得しているがルファス(俺)の気まぐれで「男の娘」属性を与えられてしまったため、性別は男だが見た目は愛らしい少女にしか見えない。マルスにそそのかされて裏切り者メグレズの統治するスヴェル国を攻撃していたが、ルファスと再会したことで本来の役割を思い出し侵攻を停止。以後は従者としてルファスらと行動を共にする。元々が生産用の従魔(本来は希少な羊毛を採取するための超弱小モンスター)であるため、その戦闘力は十二星天の中では下から数えたほうが早い[10]。
- リーブラ
- 声 - 東城日沙子
- 覇道十二星天の一人。「天秤」の名を与えられたメイド型ゴーレム。かつて友だった七英雄ミザールが製作し、その後ルファスへと贈られたミズガルズ最強のゴーレム。ルファスの墓(という設定)である「黒翼の王墓」を守っており、幾多の冒険者を排除し続けてきたが、200年を経過するうちに体がボロボロになっていた。かつて皆で倒したボス素材がメインに使われており、そのボスが使用していた防御力無視の固定貫通ダメージ99999を誇るインチキ固有スキル「ブラキウム」を継承している。そのため、ルファス曰く「攻撃面だけなら十二星天最強」と言う程の攻撃力を誇っていた。
- レオン
- 覇道十二星天の一人。「獅子」の名を与えられた紅蓮の体毛を持つ獅子の王。十二星天最強の存在で、本性を現した際は全長150メートルを越える巨体となる。かつて最強の魔物と呼ばれていたが、ルファスに負けて軍門に降った。そういう経歴なため、十二星天の中では彼女への忠誠心が薄い異端児だった。心の中ではリベンジを望んでおり、彼女が封印された際に契約を破棄したためにレベルが1000に戻っている。現在は七英雄ベネトナシュと戦争を行っている。
七英雄
かつて『エクスゲートオンライン』においてルファスと戦争を演じた7人のキャラクター。うち4名は既に亡くなっているが、3名は長命種のため存命している。本来はプレイヤーキャラクターなのだが、200年後の世界においてはNPC化している。と「俺」は考えていたが、実際は彼らこそが本物の七英雄であり、ゲームの七英雄はよく似た別人であった。かつてルファスと冒険者として共に戦い友情を交わし合った仲間だったが、女神によって意識を操作され敵に回った。
- メグレズ
- 声 - 前野智昭
- 七英雄の一人で、魔法大国であるスヴェル国の王。ただ、魔神王との戦いにおいて呪われてしまった影響で、ルファスと戦った200年前に比べると大幅に能力が弱体化している。200年前の戦いが終わった後に憑き物が落ちたように正気に戻り、どうしてルファスを討とうと思ったのか分からないと自分の行いを激しく後悔していた。その後他の七英雄達と共にルファスに代わって魔神王との戦いに挑むが、その力の前に敗れて人族は滅亡一歩手前まで追い込まれてしまった。
- ベネトナシュ
- 七英雄の一人で「吸血姫」と呼ばれる七英雄最強かつ最大の問題児。ルファスが台頭してくる前は人類最強を誇っており、彼女の10倍以上にも及ぶ数の魔物・魔神族・人間を殺戮したという歴史上最多の殺戮記録保持者。プライドがとても高く、かつて自分を負かしたルファスの事を強くライバル視して自らの手で殺したがっている。ベネトナシュのみ他の英雄と違って弱体化しておらず、それどころか200年前より更に強くなっている。
勇者一行
- 南十字瀬衣
- 召喚失敗で覇王ルファスを復活させてしてしまったレーヴァティン国が、魔神族とルファスを倒すべく再度の儀式を行って地球より召喚した勇者。勉強も運動もやや平均を上回る程度に熟し、顔もそれなりだが中の上くらいという平凡を絵に描いたような少年。不幸にも国からの旅立ちの日に、門前で行われたルファスと魔神王の戦いを目の当たりにしてしまい、この世界の頂点たる者達の異常なインフレ具合に勇者としての活躍を速攻で諦めた。だが自分にもまだ出来る事があるはずと独自の行動をとり、ルファス達との和解の道を開いた。かつて警察官だった父親を尊敬していたが、その父親が冤罪事件を引き起こしてしまった事から、銃口を向ける先を間違えてはならないという強い信念を抱いている。
魔神族
人類の天敵。人を害さずにはいられない本能を持つため、決して相容れない存在とされていた。実は純粋な生物ではなく、ミズガルズでの「悪役」となるべく女神によって人類へと放たれた攻撃魔法がその正体。魔法生物であるため、魔神族は死ぬと肉体はマナに解けて大気中に溶けて消える。女神からは自分の魔法で生成される唯の人形だと認識されている。だが実際には個の感情や人格を持ち、人を害す本能と女神に逆らえないという点を除けば他の生物と変わらない存在だった。
- マルス
- 声 - 入野自由
- 魔神王配下の7人の将軍格「七曜」の一人。七英雄の命を狙い、アリエスを支配下に置きスヴェル国(メグレズ)を滅ぼそうとしたが、ルファスにあっさりと倒された。
- 魔神王オルム
- ゲームではラスボスとして設定されていた存在。強大な力を誇り、レベルカンストしたパーティーで挑むように作られたボスだった。
- この世界の本物の魔神王オルムは、規格外の超越者たるルファスとまともに戦えるほどの力を持っていたため、彼女を欠いた状態で戦いに臨んだ七英雄達は敗北を喫した。彼は魔神族達が魔法生物である事や女神の意思に逆らえない事を知っていた。その正体は魔神族ではなく、神の代行者として彼らを管理するため地上に配置された龍の一体である月龍だった。女神に呪縛された魔神族たちの未来を変えるため、裏でディーナと通じて打倒女神の計画に参加していた。ルファス復活を受けて、現在の彼女の状態を見るためにレーヴァティン国へと姿を現し一戦交えた。
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既刊一覧
小説
- 炎頭(著)・YahaKo(イラスト)『野生のラスボスが現れた!』アース・スター エンターテイメント〈アース・スターノベル〉、全9巻
- 2016年2月15日発売[3]、ISBN 978-4-8030-0872-2
- 2016年6月15日発売[11]、ISBN 978-4-8030-0934-7
- 2016年10月15日発売[12]、ISBN 978-4-8030-0963-7
- 2017年4月15日発売[13]、ISBN 978-4-8030-1035-0
- 2017年9月15日発売[14]、ISBN 978-4-8030-1111-1
- 2017年12月15日発売[15]、ISBN 978-4-8030-1142-5
- 2018年4月16日発売[16]、ISBN 978-4-8030-1180-7
- 2018年10月16日発売[17]、ISBN 978-4-8030-1236-1
- 2019年4月15日発売[4]、ISBN 978-4-8030-1282-8
漫画
- 炎頭・YahaKo(原作)・葉月翼(漫画)『野生のラスボスが現れた!黒翼の覇王』アース・スター エンターテイメント〈アース・スターコミックス〉、既刊10巻(2025年2月12日現在)
- 2017年12月15日発売[18]、ISBN 978-4-8030-1135-7
- 2018年4月12日発売[19]、ISBN 978-4-8030-1174-6
- 2018年9月12日発売[20]、ISBN 978-4-8030-1225-5
- 2019年4月12日発売[21]、ISBN 978-4-8030-1284-2
- 2019年10月12日発売[22]、ISBN 978-4-8030-1344-3
- 2020年3月12日発売[23]、ISBN 978-4-8030-1399-3
- 2020年9月12日発売[24]、ISBN 978-4-8030-1450-1
- 2021年3月12日発売[25]、ISBN 978-4-8030-1499-0
- 2024年3月13日発売[26]、ISBN 978-4-8030-1920-9
- 2025年2月12日発売[27]、ISBN 978-4-8030-2073-1
テレビアニメ
要約
視点
2024年8月に「Anime NYC 2024」にて制作が発表され[28]、2025年10月よりTOKYO MXほかにて放送中[6]。
スタッフ
- 原作 - 炎頭[8]
- 原作イラスト・キャラクター原案 - YahaKo[8]
- コミカライズ - 葉月翼[8]
- 監督 - ほりうちゆうや[8]
- シリーズ構成 - 筆安一幸[8]
- キャラクターデザイン - 海老澤舞子[8]
- モンスター・サブキャラクターデザイン - 小林多加志[8]
- プロップ・サブキャラクターデザイン - 上野翔太[8]
- 美術監督 - 安田ゆかり[1]
- 美術設定 - 近藤由美子、安田ゆかり
- 色彩設計 - 小日置知子[1]
- 撮影監督 - 寺本憲正[1]
- 3Dディレクター - 張暉、桂直也
- 編集 - 小口理菜[1]
- 音響監督 - 久保宗一郎[1]
- 音響効果 - 西村睦弘
- 音響制作 - 東北新社[1]
- 音楽 - TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND[1]
- 音楽制作 - NBCUniversal EnterTainment Japan
- 音楽プロデューサー - 村上貴志
- チーフプロデューサー - 日野亮、椿喬祇
- プロデューサー - 村上貴志、丹羽昌宏、筋野茂樹、山岡勇輝、松村尚、松井優子、大貫佑介、小澤文啓
- アニメーションプロデューサー - 青木清光
- アニメーション制作 - ワオワールド[8]
- 製作 - 野生のラスボスが現れた!製作委員会
主題歌
各話リスト
放送局
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コンピュータゲーム
『野生のラスボスが現れた!〜黒翼のサバイバー〜』のタイトルで、2025年10月5日にSUNSOFTより発売された[7]。Nintendo Switch、PlayStation 5、PlayStation 4、Steamに対応。
脚注
外部リンク
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