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風の視線
松本清張の小説、メディアミックス作品 ウィキペディアから
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『風の視線』(かぜのしせん)は、松本清張の長編小説。『女性自身』に連載され(1961年1月3日号 - 1961年12月18日号)、1962年8月に光文社(カッパ・ノベルス)から刊行された。都会に暮らす孤独な男女の、さまざまな愛の交錯を綴る、ロマンチック・ラブストーリー。
あらすじ
結婚式をあげて間もない若手カメラマン・奈津井久夫は、新妻に構わないまま、雑誌の取材旅行に出掛ける。同行の作家や編集者は、奈津井の仕事熱心に驚くが、彼の行動には理由があった。奈津井は人妻・竜崎亜矢子のセッティングに基づき見合いをし、気持ちの整理もつかないうちに、野々村千佳子と結婚する運びとなった。仕事を終えた奈津井は、千佳子とむなしさの漂う新婚初夜を迎える。千佳子の心も、奈津井から遠く隔たっていた。彼女は奈津井をまるで他人のように眺めていた。
奈津井たちの参加する写真展を企画していた久世俊介は、空港の玄関を出たあと、古風な顔立ちの女性・竜崎亜矢子と合流する。亜矢子の心は、海外に赴任中の夫・重隆からすでに離れていた。しかし、眼がほとんど見えなくなっていた重隆の母・總子や親戚のことを思うと、夫との離婚は彼女には考えられなかった。そんな折、重隆は突然帰国するが、妻との冷えた会話のあと、自宅に戻らずホテルに滞在する。寂寥のなかで、久世からの電話に胸騒ぎを覚える亜矢子。他方、重隆の帰国に気持ちの落ち着かない自分に気づき、うろたえる久世。
葛藤の末に、それぞれが選んだ愛の決断は…。
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主な登場人物
原作における設定を記述。
- 奈津井久夫
- 写真界から期待されつつある新進のカメラマン。若い写真仲間で結成したグループ「杉の会」のメンバー。
- 野々村千佳子
- 奈津井と結婚することになった女性。その過去は…。
- 竜崎亜矢子
- 古風な家庭環境で育ち、青山の元華族に嫁いだ人妻。
- 久世俊介
- R新聞社事業部次長。大型企画を次々に成功させ、現在は一目置かれる存在。杉の会の理解者。
- 竜崎重隆
- 亜矢子の夫で元華族。M物産シンガポール支社長。
- 竜崎聡子
- 亜矢子の姑。視力を失っている。
- 久世英子
- 久世の妻。
- 山岡ミチ
- 銀座裏のバー「クラウゼン」のマダム。
- 長沖保
- 杉の会メンバーで奈津井の写真仲間の一人。
エピソード
関連項目
映画
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1963年2月17日公開。製作・配給は松竹。原作者の松本清張が作家・富永弘吉役として出演している。DVD化されている。
キャスト
- 新珠三千代(竜崎亜矢子)
- 岩下志麻(野々村千佳子)
- 佐田啓二(久世俊介)
- 園井啓介(奈津井久夫)
- 山内明(竜崎重隆)
- 毛利菊枝(竜崎總子)
- 中村たつ(重隆の妹・啓子)
- 奈良岡朋子(久世英子)
- 小林トシ子(山岡ミチ)
- 滝田裕介(長沖保)
- 松本清張(富永弘吉)
- 矢野宣(角谷)
- 野々村潔(窪田編集長)
- 加藤嘉(R紙部長)
- 細川俊夫(土山)
- 遠山文雄(望洋閣番頭)
- 高宮敬二(新聞記者山口)
- 高木信夫(刑事)
他
スタッフ
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テレビドラマ
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1962年版
1962年4月2日から7月30日まで、NETテレビ(現:テレビ朝日)系列の『黒龍劇場』(黒龍堂一社提供)にて全18回の連続ドラマとして放送。同枠はそれまで月曜22:00 - 22:45で放送されていたが、本作より22:00 - 22:30に短縮された。東海地区では、4月3日から7月31日まで(13:20-13:50)放映された。
キャスト(1962年版)
スタッフ(1962年版)
1970年版
1970年4月27日から7月24日まで、フジテレビ系列にて全65回の連続ドラマとして放送。放送時間は平日13:45 - 14:00。
キャスト(1970年版)
スタッフ(1970年版)
- 脚本:芦沢俊郎
- 監督:山野辺勝太郎
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脚注・出典
外部リンク
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