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1971年オランダグランプリ

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1971年オランダグランプリ
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1971年オランダグランプリ (1971 Dutch Grand Prix) は、1971年のF1世界選手権第4戦として、1971年6月20日ザントフォールト・サーキットで開催された。

概要 レース詳細, 日程 ...

大雨のためコースは非常に滑りやすく、ウエットレースに強かったジャッキー・イクスペドロ・ロドリゲスに大きな利点をもたらした。

本レースは安全対策が施されていないサーキットでの最後のF1レースであった。このため、翌年のオランダグランプリは開催されなかったが、レイアウトが変更された1973年に復活した。

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レース前

本レースの前にスパ・フランコルシャンで開催される予定であったベルギーGPは必要な安全対策を施さなかったためキャンセルされ、前戦モナコGPから1ヶ月空くことになった。この間、ほとんどのチームは6月13日ホッケンハイムリンクで行われた非選手権レースのヨッヘン・リント・メモリアルレース英語版に参加したが、ドライバーの中にはル・マン24時間レースCan-Amで忙しい者もいた[2][注 1]。レースはフェラーリ・312Bを駆るジャッキー・イクスが優勝した[3]

エントリー

要約
視点

ロータスエマーソン・フィッティパルディは6月初旬にフランスで交通事故を起こし、肋骨を骨折したため欠場を余儀なくされた[4]。フィッティパルディに代わって南アフリカ出身のデイヴ・チャールトンが起用され[2]レイネ・ウィセルとともに72Dを走らせるが、これに加えて新人デイヴ・ウォーカー英語版がF1世界選手権では初登場となる[注 2]プラット・アンド・ホイットニーガスタービンエンジンを搭載する四輪駆動車の56Bを走らせる。前週に行われたル・マン24時間レースで優勝した地元出身のジィズ・ヴァン・レネップは、スティヒティング・オートレーセズ・ネーデルラントからサーティース・TS7でスポット参戦する[5]

ティレルはエンジン上部にエアインテークを装着してエンジンへの空気の供給を促した[6]マトラはノーズの幅を広げる改造を行った[7]

エントリーリスト

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追記
  • ^1 - アンドレッティは当初312B2で走る予定だったが、練習走行でのクラッシュで312B2を大破させたため、312Bを使用した[3]
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予選

要約
視点
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デイヴ・ウォーカー英語版がドライブするロータス・56Bは、四輪駆動かつガスタービンエンジンを搭載するユニークなF1マシンであった。

北海沿岸は天候が乱れていて、金曜日は乾燥して涼しく、土曜日は雨だった。デイヴ・ウォーカー英語版は金曜日にロータス・72Dをクラッシュさせてしまい修理不能となったため、デイヴ・チャールトンは出場できなくなり、ウォーカーは56Bに専念することになった[2]マリオ・アンドレッティフェラーリ・312B2を走らせた際に、試験的に装着していたファイアストンの新型の幅が広いリアタイヤが外れ、激しくクラッシュしてしまう。アンドレッティは古い312Bを走らせることになったが[3]、ファイアストンタイヤとの相性の悪さに起因する後輪の振動に悩まされた312B2[9]より312Bの方がはるかにシャシーの具合が良かったため、さほどの抵抗を感じなかった[3]

ジャッキー・イクスペドロ・ロドリゲスに0.04秒差でポールポジションを獲得し[5]ジャッキー・スチュワートが彼らに続く3番手と、スチュワート対12気筒勢の構図は続いた。この3人がフロントローに並び[注 3]クレイ・レガツォーニクリス・エイモンが2列目、レイネ・ウィセルジョン・サーティースジョー・シフェールが3列目を占めた[2]

予選結果

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追記

決勝

要約
視点
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ジャッキー・イクスがレースを制した。
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イクスが駆るフェラーリ・312B2

レース当日も午前中から雨で、レースが始まる時も霧雨が降っていた。マリオ・アンドレッティは燃料ポンプの故障でスタートに間に合わず、2周遅れでピットからスタートしたが[5]、まもなくリタイアした[2]

スタートでジャッキー・イクスペドロ・ロドリゲスジャッキー・スチュワートクリス・エイモンをリードした。ジョー・シフェールはスピンして大きく順位を落とした。2周目にエイモンがスピンアウトしてしまい、スチュワートも3周目に珍しくスピンを喫して8位に後退した。これにより、クレイ・レガツォーニが3位、ジョン・サーティースが4位に浮上し、レイネ・ウィセルが続く。ウィセルは後輪が緩んだためピットインしようとする際にピットレーンを逆走してしまい、失格となった。多くのドライバーが苦戦する中、9周目にロドリゲスがイクスを抜いて首位に立ちリードを広げていくが[2]、霧雨が止んで路面が乾き出すとイクスがロドリゲスとの差を縮め、30周目にロドリゲスを抜き返す。ロドリゲスは次の周に再びイクスを抜くが、32周目にイクスが首位に立ちロドリゲスとの差を広げていった[5]フェラーリBRMが使用するファイアストンタイヤはウエットレースで際立った強さを発揮し、イクスは華麗なドライビングテクニックを披露してフェラーリ・312B2を勝利に導いた[3]。最終的にイクスは2位のロドリゲスに8秒の差を付けた[2]。イクスと同じくフェラーリ・312B2を駆るレガツォーニ[3]が3位表彰台を獲得した[2]。一方、グッドイヤータイヤ勢は全く振るわず、イクスから5周遅れでフィニッシュしたジャン=ピエール・ベルトワーズの9位が最高順位であった[5]

レース結果

さらに見る 順位, No. ...
優勝者ジャッキー・イクスの平均速度[16]
151.379 km/h (94.063 mph)
ファステストラップ[17]
ラップリーダー[18]
太字は最多ラップリーダー
追記
  • ^1 - シュトメレンはスピン後、マーシャルによって押しがけされたため失格
  • ^2 - ウィセルはピットレーンを逆走したため失格
  • ^3 - ウォーカーが金曜日にチャールトンのロータス・72をクラッシュさせて修理不能となったため、チャールトンは出場できなくなった[2]
達成された主な記録
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第4戦終了時点のランキング

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  • : トップ5のみ表示。前半6戦のうちベスト5戦及び後半5戦のうちベスト4戦がカウントされる。

脚注

参照文献

外部リンク

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