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CiSTm K0nFLiqT...

THE MAD CAPSULE MARKETSのアルバム ウィキペディアから

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CiSTm K0nFLiqT...』(システム・コンフリクト)は、日本ロックバンドであるTHE MAD CAPSULE MARKETSの10枚目のオリジナル・アルバム

概要 THE MAD CAPSULE MARKETS の スタジオ・アルバム, リリース ...

2004年3月31日ビクターエンタテインメントSPEEDSTAR RECORDSレーベルからリリースされた。前作『010』(2001年)よりおよそ2年8か月振りとなるアルバムであり、カバー曲を除いて作詞および作曲はKYONOTAKESHI UEDAが担当、プロデュースはTHE MAD CAPSULE MARKETS名義に加えTAKESHIが単独でクレジットされている。

前作では作り込まれた音の表現に固執していたが、本作ではバンドとしてのグルーヴや生演奏の感覚を強く意識して制作が行われた。歌詞については本作リリースまでの数年間で経験した海外公演や世界情勢などに強く影響を受けており、地球全体がコンフリクトしているとの感覚から、コンピュータのシステム同士が矛盾により衝突して機能停止となる意味で「システム・コンフリクト」というアルバムタイトルに決定された。

本作からは先行シングルとしてホーユー「メンズビューティーン」のコマーシャルソングとして使用された「SCARY -Delete streamin' freq. from fear side-」がシングルカットされた。本作はオリコンアルバムチャートにおいて最高位第7位となり、日本レコード協会の集計において売り上げ枚数が10万枚を超えたためゴールド認定を受け、またイギリスのロック専門誌である『ケラング!』にて4点を獲得した。

本作の後にベスト・アルバム『1990-1996』(2004年)および『1997-2004』(2004年)がリリースされたものの、THE MAD CAPSULE MARKETSは2006年に活動休止となったため本作が最後のオリジナル・アルバムとなった。

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背景

要約
視点

アルバム『010』(2001年)リリース後、THE MAD CAPSULE MARKETSは同年8月18、19日に大阪WTCオープンスタジアム、千葉マリンスタジアムにて開催されたイベントライブ「SUMMER SONIC 2001」に参加、その後11月2日の渋谷AXを皮切りに、1月20日のZepp TOKYO公演まで24都市全30公演におよぶコンサートツアー「010 TOUR 01 - 02」を実施。2001年10月には8枚目のアルバム『OSC-DIS』(1999年)がアメリカ合衆国にてリリースされ、音楽誌『CMJニュー・ミュージック・リポート』のカレッジ・チャートにて最高位第31位を記録、12月には音楽誌『ケラング!』主催のイベントライブ「K-FEST」にトリとして参加した[4]

2002年1月23日にはアルバム『010』からのリカットシングルとして「FLY HIGH/サソリ feat.電撃ネットワーク」をリリース、カップリング曲はお笑いグループである電撃ネットワークとのコラボレーション作品となった。その後5月18日のパリにおけるLe Divan du Monde公演を皮切りに、5月28日のグラスゴーにおけるKing Tuts公演まで8都市全8公演となる初の欧州コンサートツアー「020120EUROPE TOUR」を実施、20日にはイギリスにて『OSC-DIS』からのリカットシングルとなる「TRIBE」をリリース[4]。欧州ツアー中の25日にはオジー・オズボーンが創設したイベントライブ「オズフェスト」のメインステージにアジア圏出身のバンドとして初参加を果たし、3万人の聴衆を前に演奏を行った[4]。7月10日に同バンドとして初となるライブ・アルバム『020120』(2002年)リリース後、同年8月17日には石狩湾新港樽川ふ頭野外特設ステージにて開催されたイベントライブ「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2002」に参加、9月3日にはレンチBALZACと共に代々木公園にて「FREE LIVE」を実施し約1万人を動員した[4]

その後9月25日のクラブチッタ川崎を皮切りに、10月18日の赤坂BLITZまで9都市全10公演におよぶコンサートツアー「020120JAPAN TOUR」を実施、同ツアーにはスリップノットシド・ウィルソンDJとして参加した[4]。10月26日には初のライブDVD『020120』をリリース。11月4日にはイギリスにて限定7インチシングル「ALL THE TIME IN SUNNY BEACH/GOOD GIRL」をリリースした他、同時期にアメリカ合衆国にてアルバム『OSC-DIS』およびDVD『OSC-DIS VIDEO』を2枚組にしてリリースした。また時を前後してサンフランシスコロサンゼルスニューヨークブルックリンを巡るコンサートツアー「US SHORT TOUR」を実施した[4]。2003年3月3日には前作『010』を欧州にてリリース、同時期にイギリスおよびオランダを巡るコンサートツアー「EU HEAD LINER TOUR」を実施、各会場は1500人程度のキャパシティとなっていたが全公演ソールドアウトとなった[4]。6月22日および23日にはミレニアム・ドームにて開催された、Kerrang! Snickers主催のイベントライブ「GAME ON」にヘッドライナーとして参加、7月26日には新潟県湯沢町苗場スキー場にて開催されたイベントライブ「FUJI ROCK FESTIVAL'03」に参加した[4]

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録音、制作

要約
視点
例えば "SCARY" っていう歌の題材になってる恐怖の世界っていうのが現実の人っていうのはほんとに今もいるわけだし。そういうのをだんだん感じられるようになったっていうか。感じるべきだと思うし。その世界に今いない俺らも、その世界があるってことは感じないとダメだなっていう気持ちは増してるから。
TAKESHI,
ROCKIN'ON JAPAN 2004年4月号[5]

レコーディングは2003年から2004年にかけて、デストロイダースタジオおよびイニックレコーディングホステリーにて行われた。前作から3年振りの作品となったことについてTAKESHIは、海外におけるコンサートツアーの実施などの影響でアルバム制作開始までに3年経過していたと述べている[6]。本作はドラムスのみ先行してレコーディングが行われ、それ以外の音はすべてデストロイダースタジオにてレコーディングされている[6]。TAKESHIによれば本作は「改めてやっぱり自分達でやりたい自分達のよさ」を追求した作品であり、「デジタルでパンクでハードコアで、でもスピード感もあって」という部分を最もシンプルに構築したと指摘されたTAKESHIは、様々な要素を吸収することで肥大化して自身の核となる部分が見えなくなる状況を過去に経験していたため、本作では過去の轍を踏まないように「自分達とは?」という部分は熟考していたと述べている[7]。また同時期に海外公演を行ったことでバンド活動を開始した時期の感覚を取り戻した部分もあり、日本では得られない緊張感を得たことで強く影響を受けた部分もあるとTAKESHIは述べている[7]。TAKESHIは前作『010』においては作り込まれた形を最も強く意識して制作を行ったが、本作ではグルーヴを強く意識して制作を行ったと述べている[7]。本作には当時のTAKESHI自身が色濃く反映されているため制作が困難となり、目標は見えていたため一度トライしたもののそれが目標に繋がっていくのか不明であったことからすべてを没にしたこともあったと述べている[8]

歌詞については世界情勢に大きく影響を受けており、シングルとなった「SCARY -Delete streamin' freq. from fear side-」に関しては2002年3月にイスラエルにて発生した自爆テロ事件に影響を受けているとTAKESHIは述べている[9]。事件の内容はショッピングセンターで買い物をしていたイスラエル出身の少女であるラヘルが、同年齢のパレスチナの難民キャンプ出身の少女であるアヤトの自爆テロ行為を受け、結果として両名とも死去したというものであった[10]。アヤトの人生についてTAKESHIは「その子がそこまでいった世界っていうのはもの凄い恐怖の世界だっただろうし、そこまでいくっていう現実はやっぱり自分の想像を超える世界だと思うし。その現実を知ったというのは凄く大っきいですかね」と述べている[9]。TAKESHIは理不尽に命を奪われることについて間違っていると断言しながらも「悪」とは言い切れないと述べた上で、音楽であれば断言できない部分を表現することが可能であるとも述べている[9]。TAKESHIは本作にて伝えたいこととして、「自分の思想ではなくて、自分の気持ち、感じたことっていうのは凄く入れていきたいなと思った、歌詞に。ところどころというか。それは凄く溢れてると思いますね」と述べている[9]

本作の歌詞に関してKYONOは「もっとわかりやすく伝えるようにと意識しました」と述べた上で、音に関しては「音の面でも、〈くる〉感じ、突き刺さる感じを意識して。開放感っていうんですかね、そういうところに重きを置くのを理想にしてたんです」と述べている[11]。また、KYONOは前作『010』において生演奏らしさが減少した部分があったために、本作においては自分達のグルーヴ感やライブ感をより押し出すことを念頭に置いた結果、「トラックとシンセと生もののミックスが上手くいったアルバムだと思う。歌的にも、初めて自分達のスタジオで歌を録ったってこともあって、すごいレコーディングが充実してた」とも述べている[12]MOTOKATSUは本作のレコーディングに関して「自分達のスタジオでやったから、すごい充実してたな。あと、自分達もコンピュータで個人個人家で作業してたりして、俺はそれがすごい精神的に楽だった」と述べている[12]

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音楽性とテーマ

要約
視点
(アルバムタイトルの意味は)コンピュータのシステム同士が、矛盾から衝突して、最終的には動かなくなっちゃうことを指す用語です。言葉のイメージもそうだし、意味もアルバムのトータル・イメージもピッタリかなって。いまの世の中、社会全体もそうだし、地球全体がコンフリクト(矛盾、衝突)してるイメージも感じてたんで。そういう大きい見方もできるなって。
KYONO,
bounce 252号[11]

本作に関して、TAKESHIは「その時の自分達をちゃんと出せたアルバムだと思う。その時の時代というか状況も、すごく自分的には考えて。影響受けたことが言葉にもなったと思うし」と述べた他、「ある人に『ここ何年かでマッドが築いてきたスピーディでスポーティでグルーヴィな音と、自分達が日常で抱えている憂鬱を合わせた、今のマッドのメッセージ・アルバム』って言われたんだけど、そういう感じだよね」と述べている[12]。歌詞に関しては「基本的にミュージシャンというか、バンドマンなんで。政治であるとか、メッセージであるとか、プロパガンダ的なものとか、そういうのを歌いたいとは思ってないんですよね。、俺らは。ただもっと自分達の自然に思ってることを歌っていきたい。自然なかたちにしないと歌じゃないと思うからね(笑)」と述べ、歌詞のメッセージ性が勇気や前進を思わせる内容になったことについては「やっぱり最終的にそっちに。そうじゃないと結局未来はないと思うし。進んでいかなきゃしょうがないし」と述べている[8]

本作のタイトルに関してKYONOは「コンピュータのシステム同士が、矛盾から衝突して、最終的には動かなくなっちゃうことを指す用語」であるとし、「地球全体がコンフリクト(矛盾、衝突)してるイメージも感じていた」と述べている[11]。アルバム全体の表現に関しては「感情、怒り、楽しさ、安らぎとかいろんな感情が入ってる」ことや、本作では歌詞カードに日本語訳を付属させたことも含めメッセージ性が強くなっていることや、歌詞を理解することでより音の理解が深まることを期待したとも述べている[11]。また本作は「平和」がテーマになっているとKYONOは述べており、当時マンチェスターに滞在していたKYONOは海外での活動が大きく影響し、イラク戦争に反対する学生たちによるデモ行進を目撃したこと等が衝撃的であったと述べている[11]。KYONOは「日本だけでやってたときとは明らかに考え方が違う」と述べた他、「海外でライヴをやって、言葉が通じないのに共感してくれたっていうのがいちばん大きいですね。やっぱり音楽って凄いなっていうのを再確認しましたね」とも述べている[11]。KYONOは本作の総括として、「いままでで最高のアルバムかなって、自分でいうのもなんですけど(笑)。それだけ満足してるんです」、「やり残した部分は完全にないですね」と述べている[11]

音楽情報サイト『TOWER RECORDS ONLINE』においてライターの土屋恵介は、総合的に「歌詞もサウンドも、これまでにも増してダイレクトに伝わってくる作品に仕上がった」と述べ、同バンドの特徴である生演奏とミュージックシーケンサーとの同期に関しては「ますます強靭なものとなり、疾走感とハードさはより研ぎ澄まされた」、先行シングルとなった「SCARY」などキャッチーな曲に関して「これまで以上にサウンドと絶妙なマッチングを聴かせてくれる」と述べている[11]。また、歌詞に関しては社会的なことやプライベートなことも含めてシンプルな言葉でまとめられていると指摘し、「2年と8か月の間に、彼らが身をもって経験した出来事が強く反映されたようだ」と述べている[11]。また、11曲目の「LET IT RIP」はJOUJOUKA英語版の楽曲のカバーになっている。

使用機材

要約
視点
今回は余計なものはなるべく減らすという方向性で音を整理していった感じですね。僕らの音は大体が歪んでいるんですけど、1つ1つの歪み具合を調整するようにしたんです。基本的に、僕らはどんどん歪ませていってしまうタイプなので、今回は自制しつつ(笑)。特にドラムなど生楽器のコンプの突っ込み具合は気にしました。
TAKESHI,
サウンド&レコーディング・マガジン 2004年5月号[6]

本作の制作においてTAKESHIはデモテープの段階からシンセサイザーの音色に対して明確なイメージを持っており、マニピュレーターの草間敬はTAKESHIから持ち込まれたデモテープの時点で楽曲とシーケンス・フレーズのマッチングが既に出来上がっていたと述べている[6]。TAKESHIは余計な音を極力減らすという方向性で音を整理しており、THE MAD CAPSULE MARKETSの楽曲は基本的に音を歪ませているが本作においては一つ一つの音の歪ませ方を調整し、ドラムスなどの生楽器の音に対するコンプレッサーの突っ込み具合など歪ませ過ぎないように自制していたと述べている[6]。ドラムスの音についてレコーディング・エンジニアのKONI-YANGは、MOTOKATSUとの間で「生っぽく行こう」と話し合った上で意図的にデジタル感を出さないようにしたと述べており、TAKESHIはバンドの生演奏に機械的な部分がうまく合致することを念頭に制作していたと述べている[6]。ドラムスのレコーディングのためのクリック音DigidesignPro Toolsへオーディオで引っ張る方法が最も確実だと判明したため、適切なクリック音の探求は前作の時点で終了したと述べている[6]

ギターおよびベースのレコーディングに関しては、前作に引き続きノーエフェクト状態の演奏を録音したものを後からアンプを使用して鳴らす「リアンプ」の手法で行われており、本作ではさらに一歩進んでリアンプ用にランドール英語版のRandall Isolation ISO12Cを使用していると述べている[6]。前作まで使用していたマーシャルのギター・アンプはユニットが4基あるため、単独でマイクを立てると他の3基との位相ズレが発生していたが、Randall Isolation ISO12Cはユニットが1基のためそれがメリットになっているとTAKESHIは述べている[6]。本作ではギターやベースの音を歪ませるために、BOSS MT-2英語版、Chandler Tube Driver、フルトーン英語版などの歪み系エフェクターを使用しており、シンセサイザーやボーカルEmagic英語版 EPIC TDMのDistortionおよびOverdriveで歪ませているとTAKESHIは述べている[6]。また、ローランド・MC-307英語版やREAL D.S. Kingも使用していると述べている[6]。ボーカルはマイクプリアンプの後にUREI 1178を使用、またボーカル・マイクにはオーディオテクニカのAT4040を使用、AT4040はドラムス録音にも使用しているとKONI-YANGは述べている[6]

本番レコーディングにおいて使用したシンセサイザーはコルグ・MS-20英語版Studio Electronics英語版のMIDI-Mini、ドイプファー・A-100の3台であり、それぞれで同じシーケンスを鳴らして最も楽曲に合致したものを採用したとTAKESHIは述べている[13]。本作では一つの適切なフォーマットが見つかった時点で全曲にそれを適用する形で制作が進められており、全曲を通して音色のセッティングが同じであるため、その意味ではライブ・アルバムと同一であるとKONI-YANGは述べている[13]。最終曲「CiSTm K0nFLiqT...」の間奏におけるベース・ソロは、BOSS MT-2およびデジテック・ワーミー英語版ズームのハーフ・ラックのエフェクターで制作した音を使用している[14]。TAKESHIは「耳に痛くないノイズ」を意識し常に寸止めを心掛けていたと述べ、草間は「音作りの過程でいろいろ実験したことが結実したんだと思います」と述べている[14]

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リリース、ツアー

本作は日本において2004年3月31日ビクターエンタテインメントSPEEDSTAR RECORDSレーベルからCCCDにてリリースされ、初回限定盤はデジパック仕様となっていた。本作からは先行シングルとして同年2月4日にホーユー「メンズビューティーン」のコマーシャルソングとして使用された「SCARY -Delete streamin' freq. from fear side-」がシングルカットされた[15]。本作収録曲の中でシングルとなった「SCARY -Delete streamin' freq. from fear side-」の他に「W.O.R.L.D」「HAPPY RIDE」のミュージック・ビデオが制作されており、ミュージック・ビデオ集『1997-2004 VIDEO』(2005年)に収録された。「HAPPY RIDE」のミュージック・ビデオは、メンバーやライブの裏側のスタッフおよび観客達のオフショットが使用されており、「日本でのオフショット映像→海外でのオフショット映像→ライブ映像」の流れとなっている。

2004年10月25日にはイギリスにおいてボーナス・トラック2曲とCD EXTRAとして「W.O.R.L.D」のミュージック・ビデオが収録された状態でGut Records英語版からリリースされ、ボーナス・トラックとして収録された「PULSE (Live)」および「ISLAND (Live)」は2004年6月13日のZepp Tokyo公演の音源が使用された。また、イギリス盤はジャケット文字や色合いが緑から赤を基調としたものに変更されている。その後日本において、2005年3月16日に限定生産盤としてLPレコードにてリリースされた他、2007年12月19日に通常のCDとして再リリースされた。

本作リリース後の5月7日名古屋ダイアモンドホールを皮切りに、6月13日のZepp TOKYO公演まで7都市全11公演におよぶコンサートツアー「CiSTm K0nFLiqT... TOUR」が実施された。本来であれば4月18日にZepp SENDAI、4月24日にZepp SAPPOROにてライブが実施される予定であったが、両日ともに中止となりそれぞれ6月1日および6月8日に延期された。

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批評、チャート成績

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本作はイギリスのロック専門誌である『ケラング!』にて4点(満5点)を獲得した[16]

本作の音楽性について批評家たちからは肯定的な意見が挙げられており、音楽情報サイト『CDジャーナル』では同バンドの特色である生演奏とミュージックシーケンサーとの同期について「融合ではなく、せめぎ合いをしているかのような肉体と機械のぶつかり合いから生まれる至高のデジタル・ハードコア」と絶賛し、「彼らがどんなにデジタル色を強めても、ライヴ感あふれる血の通ったタイトなリズム・セクションさえあればそれは、“マッド”の音なのだ」、「怒涛のパワーとテンションは健在」と同バンドの本質について肯定的に評価[17]、音楽情報サイト『TOWER RECORDS ONLINE』では欧米への進出により進化した音について触れ、「世界の最前線で鍛え上げられ、進化を遂げたデジタル・ビートはかつてない肉体性と強靭な音の響きを獲得した」、「圧倒的な覚醒感、テクノの手法も採り入れつつ、さらにスピードを増す重爆音」と音響面や表現の幅広さに言及し絶賛した他、「先行シングル“SCARY”にも顕著だったように、世界の病巣を宣告する大傑作」とメッセージ性に関しても絶賛した[1]

本作はオリコンアルバムチャートにおいて最高位第7位の登場週数15回となり[2]、本作の売り上げ枚数はTHE MAD CAPSULE MARKETSのアルバム売上ランキングにおいて第2位となった[18]タワーレコードの「アルバム総合」部門においては、渋谷で第2位、新宿で第4位、札幌で第3位、名古屋で第2位、大阪で第1位、福岡で第3位をそれぞれ獲得した[17]。また、「ジャパニーズ ロック&ポップス アルバム」部門において、2004年3月29日付けで第4位を獲得した後、4月5日付けで第4位、4月12日付けで第3位、4月19日付けで第14位、4月26日付けで第17位、5月10日付けで第15位、6月7日付けで第14位を獲得した[17]

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収録曲

CD

  • CDブックレットに記載されたクレジットを参照[19]。また1曲目は効果音となっており、作曲者名はクレジットされていない。
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LPレコード

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スタッフ・クレジット

要約
視点
  • CDブックレットに記載されたクレジットを参照[20]

THE MAD CAPSULE MARKETS

参加ミュージシャン

録音スタッフ

制作スタッフ

  • 横田直樹 (SPEEDSTAR) – A&R
  • 阿藤祐治 (DESTROYDER) – マネージメント
  • 小野朗 (SPEEDSTAR) – プロモーション・ヘッド
  • 後藤聡 (SPEEDSTAR) – プロモーション・ヘッド
  • うちのめぐみ (DESTROYDER) – デスク
  • 田中智子 (SPEEDSTAR) – デスク
  • つずきまき (SPEEDSTAR) – デスク
  • 岩堀繭希 (DESTROYDER) – マーチャンダイズ
  • 田中義則 (DESTROYDER) – エグゼクティブ・プロデューサー
  • 豊島直己 (SPEEDSTAR) – エグゼクティブ・プロデューサー
  • 高垣健 (SPEEDSTAR) – エグゼクティブ・プロデューサー

美術スタッフ

  • 土井宏明 (POSITRON) – ビジュアル・プランニング、アート・ディレクション
  • 和田亨 (POSITRON) – デザイン
  • YOSHI-LOW NISHI (POSITRON) – デザイン
  • ナカシンジ – キャラクター・リデザイン、コンピュータグラフィックス
  • 富岡克文(ビクターデザインセンター) – ビジュアル・コーディネーション

その他スタッフ

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チャート、認定

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リリース日一覧

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脚注

参考文献

外部リンク

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