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Zepp
日本、台湾及び東南アジアで展開中のライブハウスブランド ウィキペディアから
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Zepp(ゼップ)は、日本及び台湾、東南アジアで展開されているライブハウス(コンサートホール)の名称。日本ではソニー・ミュージックエンタテインメントの子会社であるZeppホールネットワークが運営を行う。
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概要
要約
視点
1997年6月、ソニー・ミュージックエンタテインメントとエイベックス・ディー・ディー(現:エイベックス)の2社が合弁で株式会社ホールネットワークを設立[注 1]し、1998年4月には札幌市に初のライブハウス「Zepp Sapporo」を開業。これを皮切りに各地で展開しており、2023年4月時点で国内では札幌・東京(3か所)・横浜・名古屋・大阪(2か所)・福岡の6都市・9会場、また国外では台湾・シンガポール・マレーシアの3会場を運営(後節参照)、主に音楽ライブ・イベントを開催している。かつてはコンサートの他にプロレス・ボクシング・その他格闘技の興行も打たれていたが、2012年以降はすべての箇所において、契約済み分終了以降のこの種類の興行への貸出を中止した。
「Zepp Fukuoka」はホークスタウンモールの再開発により2016年5月に閉館となったが、跡地に2018年完成の大規模商業施設「MARK IS 福岡ももち」内に再出店した[2]。また、2020年には横浜みなとみらい地区に「KT Zepp Yokohama」[3][注 2]、東京・羽田のHANEDA INNOVATION CITY内に「Zepp Haneda(TOKYO)」[4]を開業。
Zeppの名称は飛行船の「ツェッペリン」(Zeppelin)に由来し、そのうちZepp Sendai(閉鎖)については「ツェッペリン」からの連想による“都市に降り立つ宇宙船”をコンセプトに設計されていた[5]。ステージ幅、音響・照明設備はすべて共通で[6]、設定データを用意すればどの会場でも同じセッティングで使えることから、複数のZeppを巡る全国ツアー(いわゆる「Zeppツアー」)が容易に行えるようになった。
日本国内のZeppにはアサヒ飲料がスポンサーとして特別協賛しており[7][注 3]、会場内でのドリンクも同社やアサヒビールのものが提供される。Zeppで開催される大抵のライブでは入場の際に600円をドリンクコインと交換し、入場後Zepp内のドリンクショップでドリンクコインをペットボトルの「ソフトドリンク」と「Zeppオリジナルドリンクストラップ」に引き換える仕組みとなっている[10][注 4]。なお、この「Zeppオリジナルドリンクストラップ」はZeppで回収されたペットボトルをリサイクルして作られたものである[11]。さらにプラカップのリサイクルや、2003年1月以降に各会場で開催されているライブ・イベントにおける電力を風力発電で賄うなど、エコへの取り組みも行っている[7][11]。
2012年4月1日、商号を株式会社Zeppライブエンタテインメントに変更するとともに、バックステージプロジェクト代表取締役の杉本圭司が代表取締役に就任。SMEJのライブ企画部門との統合[6]により、企画制作部門が新設された[12]。また、本社を当時同じSMEJメディアビジネスグループに属していたエムオン・エンタテインメント本社のある六本木のビルに移転している。
2014年6月2日[13]、商号を株式会社Zeppホールネットワークに変更するとともに、ライブ企画制作部門をバックステージプロジェクトとの合弁による新会社・株式会社Zeppライブに移管[14]。同年12月8日、BSPのコンサート部門はZeppライブと統合し[15]、BSPにはエンタテイメント事業としてアーティスト・マネージメント等が残った。
Zeppライブでは、橋元恵一が総合プロデューサーを務める「@JAM」をはじめとするライブやイベントを主催・制作する他、六本木ブルーシアターの運営に参画、2015年1月より「Zeppブルーシアター六本木」として再開業した(その後2017年11月12日に閉館)。
2017年6月には、海外需要開拓支援機構の支援を受け、東南アジア第1号となるライブハウスをシンガポールにオープンした[16]。
2020年5月8日に、Zeppライブの社名を「株式会社ライブエグザム」に変更した[17]。
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施設一覧
要約
視点
表中の収容数は全てオールスタンディングの場合による。内訳については、スタンディング・座席・椅子・車椅子エリアをそれぞれ「(ス)」、「(座)」、「(椅)」、「(車)」と略記。
日本
現在営業中の施設
過去に営業していた施設
開業計画
2025年5月8日、西松建設・JR西日本・石川県が、金沢駅西のJR西日本所有地に1200人規模のライブホールを建設すると発表した[25]。2025年秋に着工、2027年春の開業を予定している。2019年時点では西金沢駅前に建設する計画であったが[26]、近隣住民の反対運動があったことや、住民説明会が新型コロナウイルス感染拡大により開催できなくなったことから、建設を手掛ける西松建設が計画の無期延期を表明していた[27][28]。
海外
現在営業中の施設
過去に営業していた施設
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存廃問題
要約
視点
初期の店舗は20世紀末の大不況の時期に開業した。この時期は地価が低かったものの失われた10年により企業の投資意欲が低く、土地を購入することなく事業用定期借地契約を結んで土地使用する方法が流行した。いくつかのZeppも同様の方法で設置されたが、複数の施設は期限を10年程度で結んだことから起因する存廃問題に直面した。
- Zepp Osaka(閉館)
- 1998年6月から2009年1月の期間で、同地の土地を所有する大阪市および大阪港振興協会との間の賃貸借契約があったほか、大阪港振興協会とホールネットワークとの間で同期間の事業用定期借地契約を結んでおり[35]、期限までに土地所有者の大阪市へ更地にした上で返却する必要があった。このため、当初の予定では2008年11月末の閉鎖の方向で進んでいた[35]。
- 2012年4月27日、代替施設として「Zepp Namba(OSAKA)」[36]を開業し[37][38]、4月8日にこれに先立って当施設を閉館。2017年にはかつての当施設の所在地だった住之江区へ隣接する此花区に、新たに「Zepp Osaka Bayside」をオープンさせた[21]。
- Zepp Tokyo(閉館)
→詳細は「パレットタウン#施設の閉鎖と跡地開発」を参照
- 当初、入居するパレットタウンが東京都との間で結んでいた定期借地契約は12年間[39]であり、敷地は2010年5月の閉鎖・解体後に都へ返還され、森ビル・トヨタ自動車が跡地部分を再度購入して複合商業施設を新たに建設する予定が立てられていた[40]。しかし、2008年9月15日のリーマン・ショック以降に起こった世界金融危機によって急激に経済状況が悪化し、2009年(平成21年)11月5日には再開発計画が先送りとなる見通しとなった[41]。その後も計画の順延から営業が続けられていたが、2021年7月21日には新たな再開発計画に向けて営業終了を発表し、2022年1月1日に閉館した[42]。
- 2012年4月の「Zepp DiverCity(TOKYO)」開業[43][44]後も、当施設が閉館まで並列して営業を行っており、この期間は江東区内に2ヶ所のZeppが所在していた[45][36]。
- Zepp Sendai(閉館)
- 当初の定期借地契約期限は2010年(平成22年)7月末までであり、2008年秋から土地所有者の東日本旅客鉄道仙台支社(JR東日本仙台支社)との間で契約延長の協議を行なわれていた[46]。しかし、東日本旅客鉄道(JR東日本)が2015年の仙台市地下鉄東西線開業に合わせたJR仙台駅東口一帯の再開発を計画していたため[47]、2009年春の時点で交渉の難航が報道される[48]。この報道によって、地元の女子大学生を中心に存続の署名運動が起こり、2009年10月27日に定期借地契約の2年延長を発表[49]。これに伴い、2012年5月上旬までの営業継続後に施設を撤去・更地化し、7月末までにJR東日本側へ返還することが決まったが、その後の移転計画は「白紙」となっていた[49][50]。
- 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響で営業休止を余儀なくされたが、震災発生1ヶ月を前にした4月10日、沖縄県宜野湾市での被災地支援ライヴ「がんばれ東北! がんばれ日本! 東北関東大震災支援チャリティーコンサート what a wonderful world in OKINAWA[51]」のライブビューイングに使用されたことで、一時的に営業を再開[52]。4月23日に開催されたチャリティライブ「MUSIC DISTRIBUTION for SENDAI[53]」を皮切りに本格再開した[54]。
- その後は代替施設への移転および施設の新設が行われないまま、2012年7月1日に開催されたイベント「LAST ZEPP SENDAI」をもって閉館[55][56]。仙台圏における同規模のライブハウスは、当館があった仙台市都心部から直線距離で約4km南のあすと長町に2016年3月に開業した「仙台PIT」まで3年半の空白期間を要した。その間は、仙台Rensaが使用される事例が多かった[57]。2017年5月、仙台市若林区荒井にSENDAI GIGS(収容1560名)[58]が開業し、その機能を仙台PITとともに担うように現状なっている。
- Zepp Fukuoka(休館・建て替えの上再開)
- シーサイドももち内のホークスタウンモールに所在を置く関係で、2016年5月8日を以って同施設の再開発に伴う閉館を発表する[59]。しかし、4月14日から続いた熊本地震を受けてチャリティー公演を急遽実施することが決まり、5月9日まで延期される形となった[60]。
- 当初は出店が未定で、再開発を担当する三菱地所が2016年3月31日にリリースしたホークスタウンモールの再開発計画(HT計画)でも、「Zepp Fukuokaとは再出店へ向けて今後前向きに検討する」旨を表明していた[61][62][63]が、10月28日にはZeppと三菱地所との間で再出店の基本的な合意に至ったことが発表された[2]。
- 2018年11月には跡地にMARK IS 福岡ももちが開業し、2代目Zepp Fukuokaも同年12月7日に営業を開始している[64]。
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その他
Zepp Namba(OSAKA)における振動問題
Zepp Namba(OSAKA)のオープン日である2012年4月27日以降、ライブ中に多数の観客がジャンプすることに起因しての振動が発生し、隣接するクボタ本社ビル6棟のうち2棟が大きく揺れるといった影響が見られるようになった。クボタ側はZepp側に何度も苦情を申し入れ、Zepp側も観客側にジャンプの自粛を呼びかけているが、「自粛」というワードに問題があり、振動問題は止んでいない状況だった[65]。このため、より明確な「禁止」へと強化された。
Zepp Tokyoの最寄駅「青海駅(東京都)」と「青海駅(新潟県)」と「青梅駅」
Zepp Tokyoの最寄駅・ゆりかもめ「青海(あおみ)駅」と、えちごトキめき鉄道「青海(おうみ)駅」と、JR東日本「青梅(おうめ)駅」と駅名が非常に似ているため、Zepp Tokyoへ向かおうとした者が誤って青梅市の青梅駅や同名駅である新潟県糸魚川市の青海駅へ向かってしまうという事例が多発していた。このミスは一般客だけでなく事業者側にも起きており、Zepp Tokyoでのライブに出演する予定のアーティストが、間違って青梅駅に向かってしまうという事例が複数回にわたって発生していた[66][67][68][69]。東京都の青海駅と青梅駅の両駅は直線距離で約50km離れており、電車では2時間弱かかる[70]。東京都の青海駅と新潟県の青海駅に至っては約340km離れており、只事ではなくなってしまう。
Zepp Tokyoが閉館するまでは、Zepp公式サイトなどにその旨が表記されるようになり、初来場者は、りんかい線「東京テレポート駅」の利用が推奨されるようになっていたが、営業終了に伴って記述が削除された。ちなみに、同駅はZepp DiverCity (TOKYO)の最寄りでもある。また、JR東日本も対策を講じており、2019年1月25日から青梅駅構内に「ここは青梅駅」と大書し、誤って訪れた旅客に対しては「青梅駅から青海駅(東京)まで」ルート検索を行うよう呼び掛けている[71]。(東京)の注釈をつけている理由は、同名の駅が新潟県糸魚川市にもあり、「新潟県の青海駅に行ってしまった」という事例が極少数あったためである。
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脚注
関連項目
外部リンク
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