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パーフェクト リバティー教団(PL)の祭礼 ウィキペディアから
教祖祭PL花火芸術(きょうそさいピーエルはなびげいじゅつ)は、かつて1953年から2019年までの66年間、毎年連続して開催されたパーフェクトリバティー教団(PL)の祭礼で、日本有数の巨大花火大会[1]。毎年8月1日に、大阪府富田林市の光丘カントリー倶楽部で行われていた。
ところが、新型コロナウイルス感染症が日本国内で流行した2020年から、現在の2024年まで5年連続して中止中の現状となっている(後述)[1]。
教祖を讃仰し、PL教団の礎を築いた初代・二代教祖の遺徳を讃える祭(教祖祭)の中の一行事。世界平和を祈念し、大阪府富田林市の大本庁にて行われていた。
あくまでも教団主催の宗教行事だが、規模が大きく地元では“夏の風物詩”として知られる。また、開催当日は信徒以外の観客も含めた数万人が同市を訪れることから、近鉄南大阪線は臨時ダイヤを運行しており、夕方から深夜までは交通規制も実施される[2]。2014年までは、打ち上げ場所付近に教団関係者でなくとも利用できる有料観覧場所(ローンパーク会場)が設けられていた。
富田林市内をはじめ、近隣の羽曳野市、河南町、太子町、大阪狭山市、河内長野市のほか、堺市(旧・美原町を含む)、大阪市阿倍野区・東住吉区・平野区、松原市、羽曳野市、藤井寺市、八尾市、柏原市、和泉市の一部地域などからも見物が出来た。
2019年までは開催中止が一度も無かった。教団のホームページに「天候により中止の場合もある」と記載されているが、かつては昭和57年台風第10号の豪雨の中でも開催されたことがある。
ラストに打ち上げられる花火はおよそ8000発(旧公称10万発 - 12万発当たり)の「超大型スターマイン」と表現され、その際は南河内一面に花火の音が地響きの様に轟き、一瞬昼のように明るくなり壮絶であった。
2017年のウェザーニューズによる「行ってみたい花火大会ランキング」では第7位となった[3]。
関西では「PL教団=花火」というイメージが定着しており、桂米朝の落語『地獄八景亡者戯』の中にも「今、バーンと花火が上がりましたが…」「ああ、ありゃPL教」というくだりがあった。また「裸の大将」として有名な山下清もこの花火を書いた絵を残していた。
初代教祖である御木徳一は晩年、常々下記のように話していた。
自分が死んでもこの教えが世に広まるのであれば、死ぬことは世界平和のためになるから、死んだら嘆いたりせずに花火を打ち上げて祝ってくれ
徳一が死亡した後、息子であり二代教祖でもある徳近はその遺志を継ぎ、1953年、徳一と自身の故郷でもある愛媛県松山市での教祖祭で、初めて花火を打ち上げた。
1954年開催の2回目からは、本部移転に伴って大阪府富田林市の大本庁において行われるようになり、1963年には名称を「PL花火芸術」と定める。これを契機に花火はより華やかになり、教祖祭は大阪府下では夏の風物詩として定着した。
以前は7月末ないし8月初旬に開催されていたが、その後開催日が8月1日に固定された。開催日が8月1日の理由として、「初代教祖の命日だから」という説があるが、実際の命日は7月6日で誤りであった(統計上雨の少ない日を選んだという説がある)。
かつて10万発 - 12万発もの花火を打ち上げしたが、2008年より数え方を小割りや浮模様、分砲なども含めた数え方から、純粋に丸玉の総数に変更したため、1万 - 2万発となった[4]。
2010年代から規模や予算は縮小しており、2015年以降は有料観覧場所を廃止。以前は21時頃まで打ち上げを続行していたが、現時点で最後の開催と成った2019年には、全ての花火の打ち上げを20時35分頃に終えていた。教団によると、雑踏事故の警戒や付近住民への配慮を理由に、徐々に打ち上げの規模を縮小していたという[5]。
さらに2019年、「本来の教団内での祭典に立ち返る」との理由でそれ迄行った記者席の設置やプレスリリース配布など、対外的な情報提供を全て取り止めた[5][6]。このように年々規模が縮小されていたものの、「いつまでもこの花火を続けてほしい」との声もあった[7]。
しかし2020年、世界規模で流行している新型コロナウイルス流行の影響により、打ち上げる花火自体が観覧者の間に「三密状態」を誘発する危険性を懸念した教団側からの決断で、 1953年に開催以降では初めての中止となった[5]。その後も日本国内で流行の収束を見込めないことから、2021年・2022年は早々と開催断念を決定した。
コロナのイベント規制が緩和された2023年も7月上旬に、資金不足に加え三密を避ける等のいわゆる「新しい生活様式」の下で開催することはほぼ不可能に近いと判断し4年連続して中止を決めた[8]。翌2024年も5月下旬に5年連続中止を発表した。なお教団側から花火大会自体の全面廃止を公表していないが、2025年以後も開催復活は完全未定のままである[9]。
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