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八尾市

大阪府の市 ウィキペディアから

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八尾市(やおし)は、大阪府中河内地域に位置する中核市に指定されている。

概要 やおし 八尾市, 国 ...
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地理

要約
視点

大阪平野の中部、大阪市の東南部に隣接し、市域西側は概ね平坦で標高は10メートル程度である。市の東部は高安山をはじめとする急峻な生駒山系が控えており、奈良県との府県境を形成している。市の南端を大和川が流れる他、旧大和川水系である長瀬川玉串川などの小河川も見られる。

気候

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気候は、西に大阪湾、東に生駒山地大阪平野の中央部東に位置する地形的条件により温暖であり、瀬戸内海式気候に属している為比較的降雨の日が少ない。年間平均気温は摂氏約17度。は平地部では滅多に降らないが、1965年3月の大雪で商店街アーケードが倒壊したことがある。台風の影響がほとんどない為、住みやすい。

年間降水量は約1340.5mm(2010年)。風速は年間平均約2.8m/s(2010年)、湿度は年間平均約58.0%(2009年)。最高気温39.1度(2024年8月14日)、最低気温-4.5度(2012年2月3日)。

隣接する自治体・行政区

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八尾市中心部周辺の空中写真。1985年撮影の8枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
大阪府
奈良県
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歴史

要約
視点

古代

旧分国では河内国に属する。古代においては河内湖がこの付近まで広がっていたと考えられている。旧大和川流域の肥沃なデルタ地帯として、弥生時代から耕作が行われていた。古墳時代には多くの豪族がこの地一帯に勢力を維持し、生駒山地の麓に数多くの陵墓を造築した。その多くが現在でも古墳として残っており、その数の多さから千塚(ちづか)という地名として残っている。

飛鳥時代には、一帯は物部氏の勢力圏下にあり、その武具を製造する集団が居たとされている(またそのことが市名の由来となっている)が、物部氏物部守屋のときに蘇我馬子とこの一帯で戦い敗れたために滅亡した。物部氏傍系一族の弓削氏、来栖氏、矢作連などは引き続きこの一帯で勢力を維持し、特に弓削氏の道鏡は奈良時代後期の日本における実質的な最高権力者となっている。道鏡は当地(現在の中田・八尾木地区あたり)に西京(由義宮)を造築したが、失脚とともに歴史に埋もれてしまい、現在でも遺構は判明していない。

朝鮮半島での白村江の戦いで敗北した大和朝廷の侵攻に備えるために西日本で古代山城などの防御施設の整備を進め、この時高安山にも高安城が築かれたとされる[3]1978年に高安山頂から東へ約200m下ったところで遺構(高安城倉庫址礎石群)が検出され、後に壬申の乱以降に再建された高安城の倉庫であると判明[3]。しかし、1999年の調査で高安山頂の北西約300mの場所で花崗岩を二段積みした石垣がおおよそ100m続いているのを検出。その後の調査などから城壁の高さは10mを越えるものであり、高安山の西側に張り出した尾根の先端を平坦に整地してあり、その周囲に石垣が構築されていたことがわかっている。

中世・近世

奈良時代以降、この地一帯は難波大和国を結ぶ中継地として栄え、渋川道(→竜田越奈良街道)、十三街道などが設置され、さらに仏教の広まりとともに、寺院への参道として信貴道東高野街道などが設置された。

平安時代以降、平安京遷都により、都から遠いこの地域の文化は衰退し、かつてこの地域で勢力を保っていた氏族は衰退していった。この地域は多くの寺社や貴族の荘園となる。

戦国時代から江戸時代初期にかけて、この一帯は、たびたび合戦が繰り広げられる場所であった。初期に久宝寺[4]萱振で寺院を中心に寺内町環濠集落が形成され、時の権力に対抗する勢力の拠点となった。また、大坂夏の陣においては北の若江(東大阪市)、南の道明寺(柏原・藤井寺市)と並んで序盤の激戦地となった(八尾・若江の戦い[5]。江戸時代初期には浄土真宗の宗派対立を発端とし、八尾寺内町が創設され、現在の八尾市発展の基となった。

江戸時代中期、それまで八尾市域を貫流して淀川水系と合流する流路を形成していた大和川の付け替え工事が行われ、方面に流れるようになった[6]。これにより度々水害に悩まされていた状況が改善されると共に、大和川の付け替え後の川床は新田として新規農用地の開拓が進んだ。川床跡の砂地は木綿栽培に適しており[7]大坂という消費地が近かったため、商品作物としての木綿の栽培や農村工業としての紡績が盛んになり、全国でも有数の裕福な農村となった[8]

近代以降

明治以降は大阪だけでなく八尾も綿糸生産で繁栄したが、次第に外国産の安い綿花の輸入を求める声が紡績業界に強まり、ついに輸入綿花の関税が廃止され、八尾の綿花栽培は大正末期までに急速に衰えていった。その後は綿を生産していた農家や工場がブラシ生産に活路を見出し、いわゆる地場産業へと移り変わっていった。

1889年には大阪鉄道(現JR大和路線)、1924年には大阪電気軌道(現近鉄大阪線)が開通。交通・物流の便が良くなったため、大阪近郊の手ごろな住宅地、また工場地帯として開発されていった。戦後は道路網の整備も行なわれ、奈良街道に沿って国道25号が整備され、また、大阪万博開催に間に合わせるように大阪中央環状線大阪外環状線が供用開始された。かつては竜華地区に竜華操車場が設置され、物流の中継点となっていたが、その後の情勢の変化により廃止された。跡地は長らく放置されていたが、1997年以降にようやく再開発(大阪竜華都市拠点土地区画整理事業)が開始され、市立病院の移転をはじめ、多くの施設が建設されている。

行政区画の変遷

年表

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行政

歴代市長

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政治

市議会

大阪府議会

選挙区は八尾市選挙区。定数は3。 大阪維新の会、公明党、自由民主党

選出議員
  • 前田洋輔 (大阪維新の会)
  • 大山明彦 (公明党)
  • 西川訓史 (自由民主党)

衆議院

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姉妹都市・提携都市

地域

要約
視点

人口

平成22年国勢調査より前回調査からの人口増減をみると、0.74%減の271,460人であり、増減率は府下43市町村中25位、72行政区域中44位。

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八尾市と全国の年齢別人口分布(2005年) 八尾市の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 八尾市
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
八尾市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 227,778人
1975年(昭和50年) 261,639人
1980年(昭和55年) 272,706人
1985年(昭和60年) 276,394人
1990年(平成2年) 277,568人
1995年(平成7年) 276,664人
2000年(平成12年) 274,777人
2005年(平成17年) 273,487人
2010年(平成22年) 271,460人
2015年(平成27年) 268,800人
2020年(令和2年) 264,642人
総務省統計局 国勢調査より

国の出先機関

大阪府の出先機関

八尾市管轄の機関

コミュニティセンター(出張所)

緑ヶ丘や安中を除く各コミュニティセンター内には市役所の出張所が置かれており、証明書発行や住所変更の手続きなどができる。

  • 志紀コミュニティセンター
  • 久宝寺コミュニティセンター
  • 大正コミュニティセンター
  • 南高安コミュニティセンター
  • 竹渕コミュニティセンター
  • 曙川コミュニティセンター
  • 高安コミュニティセンター
  • 龍華コミュニティセンター
  • 山本コミュニティセンター
  • 緑ヶ丘コミュニティセンター(※出張所は置かれていない)
  • 安中人権コミュニティセンター(※出張所は置かれていない)
  • 西郡出張所(桂人権コミュニティセンター併設)

教育

大学・短期大学

高等学校

公立
私立

中学校

公立
私立

小学校

特別支援学校

日本郵政グループ

(2012年12月現在)

  • 八尾郵便局(陽光園)
  • 八尾相生町郵便局(相生町)
  • 八尾駅前郵便局(安中町)
  • 八尾老原(おいはら)郵便局(老原)
  • 八尾太田郵便局(太田)
  • 八尾恩智(おんぢ)郵便局(恩智中町)
  • 八尾上之島(かみのしま)郵便局(上之島町南)
  • 八尾亀井郵便局(北亀井町)
  • 八尾萱振(かやふり)郵便局(萱振町)
  • 八尾北本町郵便局(北本町)
  • 八尾木の本郵便局(西木の本)
  • 八尾久宝寺郵便局(末広町)
  • 八尾久宝寺四郵便局(久宝寺)
  • 八尾教興寺(きょうこうじ)郵便局(教興寺)
  • 八尾幸町郵便局(幸町)
  • 八尾志紀郵便局(志紀町)
  • 八尾高美(たかみ)郵便局(高美町)
  • 八尾高安郵便局(刑部=おさかべ)
  • 八尾竹渕郵便局(竹渕西)
  • 八尾東山本郵便局(東山本町)
  • 八尾本町郵便局(本町)
  • 八尾緑ヶ丘郵便局(緑ケ丘)
  • 八尾南太子堂郵便局(南太子堂)
  • 八尾南本町郵便局(南本町)
  • 八尾八尾木(やおぎ)郵便局(八尾木)
  • 八尾山本北郵便局(山本町北)
  • 八尾山本七郵便局(山本町北)
  • 八尾山本郵便局(山本町南)
  • 千塚(ちづか)郵便局(千塚)
  • 大阪支店 八尾出張所(陽光園/八尾郵便局と併設)(ATMはホリデーサービス実施)
  • 大阪支店 アリオ八尾店内出張所(光町)(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
  • 大阪支店 近鉄八尾駅内出張所(北本町)(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
  • 大阪支店 大阪経済法科大学内出張所(楽音寺=がくおんじ)(ATMのみ)
  • 大阪支店 ライフ志紀店内出張所(志紀町)(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
  • 大阪支店 西武八尾店内出張所(光町)(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
  • 大阪支店 イズミヤ八尾店内出張所(沼)(ATMのみ/ホリデーサービス実施)
その他上記の各郵便局にATMが設置されており、八尾駅前・八尾志紀・八尾北本町・八尾山本の各郵便局ではホリデーサービスを実施。

※八尾市内全域の郵便番号は「581-00xx」「581-08xx」(いずれも八尾郵便局の集配担当)となっている。

一般加入電話

NTT西日本

市外局番は市内の大半が072(八尾MA。市内局番は900番台)で、竹渕のみ06(大阪MA。市内局番は6700番台)を使用する。

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交通

要約
視点
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八尾空港八尾駐屯地
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近鉄八尾駅
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八尾駅
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八尾本線料金所

航空

鉄道

西日本旅客鉄道(JR西日本)
  • 久宝寺駅
近畿日本鉄道
大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)

JTBの時刻表では八尾駅が中心駅と記載されているが、乗降客数は近鉄八尾駅の方が多い。

バス

道路

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産業

一般的には東大阪市の方が、中小企業都市、ものづくり都市として有名であり、出荷額、工場数などあらゆる面で東大阪市が八尾市を上回っていたが、平成19年に八尾市の製造業出荷額は東大阪市を抜き、その後も差は広まっており、もはや東大阪が大阪における「中小モノづくり都市」であるとはいえない。また、むしろ、人口、市面積などを考慮すれば、臨海工場地帯を持つ政令指定都市堺をも凌駕する産業都市であるとみることができる。

歯ブラシの生産量が日本一で、全国生産量の四割を占める。ただし、製造業出荷額の1%にも満たない為、「歯ブラシのまち」というのは経済実態とはかけ離れた視点であるとの指摘も多い。歯ブラシの生産が八尾市をはじめ河内地方で盛んになったのは、河内木綿の生産が衰退していた明治中期に、新たな副業を求めていた農家と安価な労働力を求めていた大阪のブラシ業界の利害が一致したため。

かつては綿業の副産物として綿種油の生産も盛んであった。現在も長瀬川沿い付近には油脂関連の企業が立地している。

大阪外環状線より東側、高安山麓には造園業者が多い。

特産物

  • 若ごぼう[10]
  • 紅タデ
かつては平成初めごろは日本全国シェアの1位であったと言われていたが、平成25年時点では栽培農家数が2戸まで減少している[11]
  • 恩智いちご
  • 八尾えだまめ[12]

八尾市に本社・本店を置く主な企業

八尾市に営業所・事業所を置く主な企業

その他かつてブルボンも大阪市中央区松屋町→同区瓦町から関西営業所が移転してきたが、その後茨木市へ再移転した後、神戸市中央区へ再々移転している。

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主な公共施設・商業施設・名所・旧跡・祭事・地理など

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八尾市文化会館

公共施設・団体

主な商業施設

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アリオ八尾
  • アリオ八尾(2006年にコクヨの工場跡地に開業)
  • LINOAS(2017年に西武八尾店の施設を使用し開業)
  • イオン八尾御坊前店(現在は食品フロアのみ営業)

神社・仏閣

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矢作神社のイチョウの写真がしばしば八尾市刊行物の表紙を飾る。

公園

地理・旧跡・その他

八尾市を舞台とする作品

狂言

  • 八尾

漫画

ドキュメンタリー

出身者・ゆかりのある人物

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脚注

関連項目

外部リンク

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