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ザナバザル方形文字 (Unicodeのブロック)
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ザナバザル方形文字(ザナバザルほうけいもじ、英語: Zanabazar Square)は、Unicodeのブロックの一つ。
解説
かつてモンゴルにおいて、モンゴル語、サンスクリット語、チベット語の表記のために仏教指導者の一人であるザナバザル(1635年~1723年)によってチベット文字を元に発明された、ザナバザル方形文字(モンゴル語: Хэвтээ Дөрвөлжин бичиг (Xewtee Dörböljin Bicig)或いはЗанабазарын Дөрвөлжин Үсэг (zanabazarin dörböljin üseg)[1])を収録している。ザナバザルによって発明された文字体系としては他にソヨンボ文字が存在する。正確な作成時期は不明だが、ソヨンボ文字よりも前に作成されたと考えられている[2]。
ザナバザル方形文字はブラーフミー文字から派生した所謂ブラーフミー系文字(インド系文字)の一つであり、音素文字のうち子音字単独では暗黙の随伴母音/-a/を伴って発音され、別の母音にする際に母音記号を付加することで発音を切り替えるアブギダに分類される。ラテン文字などと同様に左から右への横書き(左横書き)であり、音節毎にU+11A41 𑩁 ZANABAZAR SQUARE MARK TSHEG
を用いて分かち書きをする。
符号位置の順序はおおむね伝統的なザナバザル方形文字の順序に従っている。
Unicodeのバージョン10.0において初めて追加された。
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収録文字
要約
視点
「ラテン文字転写」の列はザナバザル方形文字のラテン文字への翻字方式の一つである○○に従う。
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小分類
要約
視点
このブロックの小分類は「母音字」(Vowel letter)、「母音記号」(Vowel signs)、「長母音記号」(Vowel length mark)、「子音字」(Consonants)、「末子音記号」(Final consonant mark)、「ヴィラーマ」(Virama)、「チャンドラビンドゥ及びチャンドラ装飾記号」(Candrabindu and candra ornaments)、「サンスクリット語用の記号」(Signs for Sanskrit)、「クラスタ頭の子音字」(Cluster-initial consonant)、「クラスタ末尾の子音字」(Cluster-final consonants)、「冒頭記号」(Head marks)、「約物」(Punctuation)、「下接記号」(Subjoiner)の13個となっている[1]。本ブロックでは、Unicodeのバージョン更新時の文字追加が隙間を埋める形で行われた影響で、同一の小分類に属する文字が飛び飛びの符号位置に割り当てられていることがある。
母音字(Vowel letter)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、基本的な母音字が収録されている。
母音記号(Vowel signs)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、子音字に結合する母音記号が収録されている。
長母音記号(Vowel length mark)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、母音を長母音で発音することを表す結合記号1文字のみが収録されている。
子音字(Consonants)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、基本的な子音字が収録されている。
末子音記号(Final consonant mark)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、モンゴル語で音節末子音を示すために使用され、音節境界を示す結合記号[1]1つのみが収録されている。
ヴィラーマ(Virama)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、ヴィラーマ(殺母音記号)と呼ばれる、子音字の持つ暗黙の随伴母音/-a/を読まずに子音のみを発音することを表す記号が収録されている。
チャンドラビンドゥ及びチャンドラ装飾記号(Candrabindu and candra ornaments)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、鼻音化を表すチャンドラビンドゥ記号や、それに装飾記号の付いた異体字形が収録されている。
サンスクリット語用の記号(Signs for Sanskrit)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、サンスクリット語で用いられる、子音字に接続する結合記号が収録されている。
クラスタ頭の子音字(Cluster-initial consonant)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、子音クラスタにおいて別の子音の前に発音される子音を表す結合子音記号が収録されている。
クラスタ末尾の子音字(Cluster-final consonants)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、子音クラスタにおいて別の子音の後に発音される子音を表す結合子音記号が収録されている。
冒頭記号(Head marks)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、祈りの単語を表し、テキストの冒頭であることを表す記号が収録されている。
約物(Punctuation)
下接記号(Subjoiner)
この小分類にはザナバザル方形文字のうち、子音が連続する場合に暗黙の随伴母音/-a/を読まないことを表し、子音字同士が縦に積み重なったような接続形を形成するための不可視の制御文字1文字のみが収録されている。
文字コード
ザナバザル方形文字(Zanabazar Square)[1] Official Unicode Consortium code chart (PDF) | ||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | |
U+11A0x | 𑨀 | 𑨁 | 𑨂 | 𑨃 | 𑨄 | 𑨅 | 𑨆 | 𑨇 | 𑨈 | 𑨉 | 𑨊 | 𑨋 | 𑨌 | 𑨍 | 𑨎 | 𑨏 |
U+11A1x | 𑨐 | 𑨑 | 𑨒 | 𑨓 | 𑨔 | 𑨕 | 𑨖 | 𑨗 | 𑨘 | 𑨙 | 𑨚 | 𑨛 | 𑨜 | 𑨝 | 𑨞 | 𑨟 |
U+11A2x | 𑨠 | 𑨡 | 𑨢 | 𑨣 | 𑨤 | 𑨥 | 𑨦 | 𑨧 | 𑨨 | 𑨩 | 𑨪 | 𑨫 | 𑨬 | 𑨭 | 𑨮 | 𑨯 |
U+11A3x | 𑨰 | 𑨱 | 𑨲 | 𑨳 | 𑨴 | 𑨵 | 𑨶 | 𑨷 | 𑨸 | 𑨹 | 𑨺 | 𑨻 | 𑨼 | 𑨽 | 𑨾 | 𑨿 |
U+11A4x | 𑩀 | 𑩁 | 𑩂 | 𑩃 | 𑩄 | 𑩅 | 𑩆 | 𑩇 | ||||||||
注釈
|
履歴
要約
視点
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
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出典
関連項目
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