トップQs
タイムライン
チャット
視点
ザ・ビートルズ1
ビートルズのベスト盤 ウィキペディアから
Remove ads
『ザ・ビートルズ1』(ザ・ビートルズ・ワン、原題: 1)は、2000年11月13日に発売されたビートルズのベスト・アルバムである。1962年から1970年までに発売されたシングルのうち、イギリスやアメリカのシングルチャートで第1位を獲得した楽曲を収録した作品。発売後に多数の国のアルバムチャートで第1位を獲得し、全世界での売上枚数は3100万枚を超える[1]。
2011年9月2日にリマスター盤が発売され[2]、2015年11月には音源にジャイルズ・マーティンによって最新ミックスが施され、初のミュージック・ビデオ集が付いた『ザ・ビートルズ 1+』(原題: 1+)が発売された。
Remove ads
背景・リリース
要約
視点
『ザ・ビートルズ1』は、プロデューサーのジョージ・マーティンと元ビートルズのポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スターによって編集されたアルバムで、イギリスのレコード・リテイラー誌のチャート(全英シングルチャート)およびアメリカのBillboard Hot 100で第1位を獲得した楽曲が集められた[3]。しかしながら、Billboard Hot 100で「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」との両A面扱いで第1位を獲得した「フォー・ユー・ブルー」[4]は未収録となっている[3]。また、イギリスとアメリカの両国でシングルと発売され、いずれのチャートでも第1位を獲得していない「プリーズ・プリーズ・ミー」[注釈 1]と「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」[注釈 2]の2曲も未収録となった。
1982年にも本作と同じ趣旨のベスト・アルバム『20グレイテスト・ヒッツ』が発売されているが、本作は万国共通の収録内容になっていて、「ヘイ・ジュード」がフルサイズで収録されている[注釈 3]。
パッケージ
アルバムのカバー・アートは、リック・ウォードがデザインを手がけたもので、赤地に黄色い「1」の文字というデザインになっている[9]。裏ジャケットには、1967年にリチャード・アヴェドンによって撮影された各メンバーの写真が掲載されている[9]。
全世界でCDとカセットテープの2形態で発売され、イギリスではアナログ盤も発売された。CDには各楽曲の情報や160枚におよぶシングル盤のジャケットを掲載した32ページのブックレットが付属[9]。
リマスタリング
1999年に発売された『イエロー・サブマリン 〜ソングトラック〜』に続き、本作の収録曲にはデジタル・リマスターが施されている[10][注釈 4]。リマスタリングはアビー・ロード・スタジオのエンジニアであるピーター・ミューが務めた[12]。
2011年には『ザ・ビートルズ1962年〜1966年』、『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』とともに2009年に発売されたリマスター音源を使用した改装版が発売された[13]。
2015年にジャイルズ・マーティンによるリミックス版が発売され、2022年3月1日には音楽配信サービス「Apple Music」で2015年版をベースにDolby Atmosを使用した空間オーディオ版の配信が開始された[14]。
ザ・ビートルズ 1+
2015年11月6日、本作の最新エディションが世界同時発売された[15]。収録されている27曲の音源は、ジャイルズ・マーティンがアナログ・マスターから新たに作成したステレオ・ミックスが使用され[16]、DVDとBlu-rayには5.1chサラウンドの音源も収録された[17]。
ビートルズ初となるミュージック・ビデオ集[注釈 5]と合体させた形態での発売となり、『ザ・ビートルズ 1+』(原題: 1+)と題されたデラックス・エディションにはCD収録曲以外の23曲のボーナス・ビデオも収録された[15][18]。同作の発売にあたり、フィルム/ビデオ技術者や修復家18人で編成されたチームによって35mmフィルムにスキャンされた映像の修復作業が行なわれ、4Kもしくは2Kの高画質に仕上げられた[19]。また、「VIDEO EXTRAS」としてポール・マッカートニーによる音声コメンタリー(「ペニー・レイン」「ハロー・グッドバイ」「ヘイ・ジュード」「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」の4曲)とリンゴ・スターによる映像解説(「ペニー・レイン」「ハロー・グッドバイ」「ヘイ・ジュード」「ゲット・バック」「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」の5曲)が収録されている[20]。
2015年版『ザ・ビートルズ1』および『ザ・ビートルズ 1+』は、1CD、CD+DVD、CD+Blu-ray、CD+2DVD、CD+2Blu-ray、DVD、Blu-rayの7形態で発売された[16][21]。
Remove ads
評価
要約
視点
評論家による批評
『ザ・ビートルズ1』は、批評家から肯定的な評価を受けた。音楽評論家のスティーヴン・トマス・アールワインはオールミュージックに寄稿したレビューで、5つ星評価で満点を付け、「これがすべて最高の音楽であることは間違いない」と主張[22]。その一方で、アールワインは「すべてのレコードを所有する人にとってこのアルバムを買う理由はまったくにない」とも述べている[22]。
ビルボード誌の編集者であるマイケル・パオレッタは、「オリジナルリリースから数十年、(ビルボード・ミュージック・アワード受賞者のジョージ・ハリスンが作曲した『サムシング』を除く)ジョン・レノンとポール・マッカートニーが手がけた楽曲たちは、今日のポップ・ミュージックにはまったく見られない説得力や活気を持って今もなお反響を呼んでいる。まさに一流の最高傑作だ」と評した[27]。
受容とチャート成績
『ザ・ビートルズ1』は2000年の発売後、35を超える国のアルバムチャートで第1位を獲得し、21世紀で最も高い売上枚数を記録したアルバムの1つとなった[28]。2000年度(2000年4月1日〜2001年3月31日)のEMIグループの全世界でのアルバム売上では2160万枚を記録し第1位である[29]。 2009年4月時点で全世界で約3100万枚の売り上げを記録[1]。
イギリスの全英シングルチャートでは9週連続1位を獲得[30]。BBCニュースは、2000年12月18日の記事で「発売からわずか5週間で、2000年に最も売れたアルバムと確定した」と報じている[31]。オフィシャル・チャート・カンパニー調べにおいて、2016年7月時点でイギリス国内での売上枚数は323万枚を記録[30]。
アメリカのBillboard 200では、2000年12月2日の週に初登場1位を獲得し[32]、2019年10月時点で1300万枚以上の売り上げを記録[33]。
日本でも2000年11月20日付のオリコン週間アルバムランキングで初登場2位を記録し、翌週の同ランキングで第1位を獲得[34]。発売4周目にミリオンを突破し、2012年8月13日付のオリコン週間アルバムランキングで実売200万枚を突破[34]。2005年3月7日付の同ランキングでスピッツのベスト・アルバム『RECYCLE Greatest Hits of SPITZ』が記録した5年3か月を塗り替えて歴代最長記録となる11年9か月でのWミリオンを達成[34][注釈 6]。2015年版は初週で7.8万枚の売り上げを記録し、2015年11月16日付のオリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得[35]。ビートルズの同ランキングでの首位獲得は、2000年に発売されたオリジナル盤以来15年ぶりで、同一アルバムでの首位獲得はオリコン首位獲得は史上初[35]。また、ビートルズの音楽作品の初登場1位獲得は、1977年6月6日付の『ザ・ビートルズ・スーパー・ライヴ!』以来38年ぶりの記録となり、CD作品としては初[35]。オリコン調べにおいて、オリジナル盤と2015年版の累積売上は208万枚のメガヒットを記録[35]。第8回CDショップ大賞ではリビジテッド賞を受賞[36]。また、日本のプラネットチャートでは2000年11月13日〜19日集計分の週間アルバムチャートにて初登場1位を獲得している[37]。
Remove ads
収録曲
- 邦題の表記は、日本公式サイトに準拠[38][39]。
- CDの収録内容の備考の「全英」はレコード・リテイラー誌のチャート(全英シングルチャート)[40]、「全米」はBillboard Hot 100を表す[41]。
CD
DVD/Blu-ray
アナログ盤
LP 1
- A面
- ラヴ・ミー・ドゥ
- フロム・ミー・トゥ・ユー
- シー・ラヴズ・ユー
- 抱きしめたい
- キャント・バイ・ミー・ラヴ
- ア・ハード・デイズ・ナイト
- アイ・フィール・ファイン
- エイト・デイズ・ア・ウィーク
- B面
- 涙の乗車券(ティケット・トゥ・ライド)
- ヘルプ!
- イエスタデイ
- デイ・トリッパー
- 恋を抱きしめよう
- ペイパーバック・ライター
- イエロー・サブマリン
- エリナー・リグビー
LP 2
- A面
- ペニー・レイン
- 愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)
- ハロー・グッドバイ
- レディ・マドンナ
- ヘイ・ジュード
- B面
- ゲット・バック
- ジョンとヨーコのバラード
- サムシング
- カム・トゥゲザー
- レット・イット・ビー
- ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード
Remove ads
クレジット
- ビートルズ
- 追加のミュージシャン
- ジョージ・マーティン - ピアノ(「ア・ハード・デイズ・ナイト」「ペニー・レイン」「愛こそはすべて」)
- マル・エヴァンズ - バスドラム(「イエロー・サブマリン」)
- デヴィッド・メイソン - ピッコロトランペット・ソロ(「ペニー・レイン」)、トランペット(「愛こそはすべて」)
- ビリー・プレストン - ハモンドオルガン(「サムシング」「レット・イット・ビー」)、エレクトリックピアノ(「ゲット・バック」「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」)
- ロニー・スコット - テナー・サクソフォーン・ソロ(「レディ・マドンナ」)
- アンディ・ホワイト - ドラム(「ラヴ・ミー・ドゥ」)
Remove ads
チャート成績
年間チャート
年代末チャート
Remove ads
認定と売上
要約
視点
Remove ads
脚注
参考文献
外部リンク
Wikiwand - on
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Remove ads