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ネイティブダンサー (サカナクションの曲)

サカナクションの配信シングル (2009) ウィキペディアから

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ネイティブダンサー」(英語: Native Dancer)はサカナクションの楽曲。2009年1月7日に、3rdアルバム『シンシロ』からデジタルシングルとしてリリースされ[1]、児玉裕一監督によるミュージックビデオは、2010年SPACE SHOWER MUSIC VIDEO AWARDSでBEST CONCEPTUAL VIDEO賞を受賞した。

概要 「ネイティブダンサー」, サカナクションの楽曲 ...

2010年、この曲はシングル「アルクアラウンド」に収録するために、エレクトロニックミュージシャンのレイ・ハラカミによってリミックスされた。これは、2011年7月に亡くなるハラカミの遺作の1つとなった[2]

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制作背景

北海道に拠点を置いていたサカナクションは2枚のアルバムをビクターのサブレーベルであるBabeStar Labelでリリースした後、サカナクションはHIP LAND MUSICと所属契約を結び、2008年春に北海道から東京に移り[3]、ビクターのメインレーベルに加わった[4]。アルバムは主に神奈川県川崎市にあったボーカル 山口一郎のアパートでバンドメンバーによって作成され[5]、12月、サカナクションは初のCDシングルセントレイ』をリリース、それが初のビルボードトップ40リリースになった[6][7]

楽曲構成

ヴァース‐コーラス形式、DキーのメジャーキーとBキーのマイナーキーで同時に録音されている[8]テンポは130 BPMに設定され、曲の長さは4分25秒。歌はピアノのインストゥルメンタルによるG6-Asus4-Bm7の進行で始まり、アウトロがインストルメンタルコーダで終わるまで、ヴァース・コーラスともに一定している。

歌詞は、思い出を冬の花に例え、恋愛を悲しげに振り返る主人公を表現している。

制作過程

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山口が楽曲制作においてインスピレーションを受けた久石譲

ビクターエンタテインメントからの初のCDアルバム『シンシロ』の制作において、山口は各メンバー個別にデモ曲作成へ取り組むよう依頼し、その後録音を行った。『ネイティブダンサー』は山口だけで手がけた楽曲だった[4]。山口は、ピアノに裏打ちされたボーカルから始まり、テクノポップへと発展し、スタジオとライブでパフォーマンスの違いを表現できる楽曲を作ろうとしていた[9]。曲を作るにあたって山口は久石譲にインスピレーションを受け、4コードピアノの導入を中心に構築した[10]。山口にとってこの歌はサカナクションの歌ではなく自分自身の歌であり、バンドの他のメンバーはインプット不足で単に演奏を行っているだけで、山口がサカナクションを結成する前にDJとして活動していたときのようだと感じた[9]

発表

要約
視点

この曲は『シンシロ』のプロモーショントラックとして[11]、2008年月中旬からアダルト・コンテンポラリー・ミュージック(AC)を扱うラジオ番組で放送された[12]。全国放送では1月初旬にピークに達し、ACの中では最も成功した歌となったが、バンドの出身地である北海道では、その時から在京キー局からの放送を行い始めた[13][14][15]。北海道でのラジオへのリクエストとプレイ数、シングルでの販売数を調査したFMノースウェーブSAPPORO HOT 100では、2月中旬に2週間連続3位だった[16]

2010年にはレイ・ハラカミによって『ネイティブダンサー(rei harakami へっぽこre-arrange)』としてリミックスされ、バンドの次のシングルである『アルクアラウンド』(2010年)のカップリングとしてリリースされた[17]。山口は、レコード店で働いている間に彼のアルバム『Lust』(2005年)に出会い、ハラカミのファンになり、サカナクションのメンバーがシングル『アルクアラウンド』でのリミックスを議論したとき、すぐにハラカミとのコラボを思いついた[18]

この曲はサカナクションのライブコンサートで頻繁に演奏され、ライブ録音はバンドによって7回リリースされている。それらは、2009年の全国ツアー『SAKANAQUARIUM 2009“シンシロ”』札幌公演での3曲のオーディオをフィーチャーしたシングル『アルクアラウンド』のボーナストラック、2010年5月15日新木場STUDIO COASTでの『SAKANAQUARIUM 2010 kikUUiki』および2010年10月8日の日本武道館コンサートで行われた『SAKANAQUARIUM 2010 DVDセット』で2回。『SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy -LIVE at MAKUHARI MESSE-』ビデオアルバムのアンコール、そして、シングル『夜の踊り子』(2012)のボーナスDVDに収録された『SAKANAQUARIUM2012"ZEPP ALIVE"』の「Zepp Alive」ライブアルバム、また2013年5月19日に幕張メッセでの『SAKANAQUARIUM 2013 sakanaction』では、コンサートのためにリアレンジされた。

2010年6月、また同年8月のFantastic Plastic Machineのコンピレーションアルバムにもやついいちろうの2番目のミックステープ『新しいやつ!』でさらにアレンジされた『ネイティブダンサー(rei harakami へっぽこre-arrange)』が収録され、サカナクションのコンピレーションアルバム『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』(2015年)でも収録された[19]

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ミュージックビデオ

ミュージックビデオは、児玉裕一が監督を務め、振付は振付稼業air:man、スタイリングは北澤”momo”寿志が担当した[11][20][11]。なお、このチームは、ユニクロの「Uniqulock」キャンペーンでの功績が認められ、2008年のカンヌ国際広告祭で3つの大賞の内の1つを獲得している[11]

『ネイティブダンサー / サカナクション』ミュージックビデオでは、印象的な2つのメインシーンがよく取り上げられる。 これは、山口一郎の腰からのミドルショットと、振付稼業air:manのダンサーの脚のショットで、それぞれ既に生産中止となったパックスニーカー、「NikeAir Force 180 Clerks」を履いている[11]

このビデオは2009年1月7日YouTubeで公開され[21]、最初の13日間で4万回以上再生され、1年後には100万回以上視聴された[22][23]。2009年3月に5日間にわたって東京で開催された、視覚芸術を祝うイベントであるCreative Symposium 2009」および2010年6月のロサンゼルス映画祭で、日本のミュージックビデオにおいてのビッグのショーケースの一部として上映され[23][24] SPACE SHOWER MUSIC VIDEO AWARDS 2010ではBEST CONCEPTUAL VIDEO賞を受賞し、監督の児玉裕一がBEST VIDEO DIRECTOR賞を受賞した[25]

サカナクションは『ネイティブダンサー』以来、「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」(2011年)と「さよならはエモーション」(2014年)で、振付稼業air:manとのコラボレーションを2回行っている[26]

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批評

音楽出版社の音楽情報サイト「CDJournal」は、この歌を「リズミカルなダンスチューン」と呼び、そのダンス可能なリズムと「あなたへの思考から逃れられない苦痛の気持ち」を表現した歌詞の並置を賞賛し[27][28]、「ニヒリズムに漂うノスタルジックなピアノ」からシンセサイザーの音へとどのように移行したか、そして「秋の痛みを表現した」悲しいバイオリンに感銘を受けたと評した[28]タワーレコードの無料の月刊音楽情報誌「bounce」も同様に、この歌の「アコースティックとシンセ音の美しい融合」を称賛した[29]。「Entertainment Media Kulture」は、「ネイティブダンサー」をバンドの初期のシグネチャーソング[30]の1つとして取り上げ、言葉遣いが楽しいと歌詞を高く評価した[31]

レイ・ハラカミによるリミックスについて「CDJournal」は、このバージョンには「安らぎを感じる浮遊感のある軽いサウンド」があり、リミックスにはノスタルジックなものがあり、一時的だった恋愛感情をうたう曲の歌詞によく合っていると評価した[27]。 また、Kenji Sasakiによる『Skream!』リミックスを「美しさと奇妙さは互いにねじれ、戦うが、山口の歌詞に包まれている」と表現した[17]

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収録曲


  1. ネイティブダンサー[4:25]
    作詞・作曲:山口一郎 編曲:サカナクション

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リリース

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マッシュアップ

2019年11月には相模鉄道(相鉄)が都心直通線JRとの相互直通運転)の開通を記念して、本曲とくるりの「ばらの花」のマッシュアップ曲(歌:yuiFLOWER FLOWER〉とミゾベリョウ〈odol〉)を使用した動画「100 YEARS TRAIN」[35][36]YouTubeで公開された[37][38]。このマッシュアップ曲は同年12月25日よりFRIENDSHIP.を通して、各音楽配信サービスで配信されている[39][40]

ライブ映像作品

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脚注

外部リンク

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