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ブラック企業大賞
毎年ブラック企業に贈られる賞 ウィキペディアから
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ブラック企業大賞(ブラックきぎょうたいしょう)は、日本において、労働環境が劣悪な企業(ブラック企業)の大賞を決めるという企画であり[1]、2012年(平成24年)に始まった。現在2019年度の開催が最後となっている。

概要
運営主体は「ブラック企業大賞企画委員会」や「ブラック企業大賞実行委員会」などと名乗っており[2]、2012年時点ではルポライターの古川琢也やジャーナリスト・法政大学教授(当時)の水島宏明など計10名で構成されていた[3]。2012年の開始以来、例年授賞式には受賞企業を招いているが、授賞式に出席した企業は未だゼロである[4]。
委員会のメンバー[2]
問題点・批判
- 2019年、元雇用者の女性の提訴を受けて係争中であったジャパンビジネスラボを2018年度のマタニティハラスメント企業としてノミネートした。裁判の二審でジャパンビジネスラボは逆転勝訴し、原告の発言はほとんどが虚偽であり、マタニティハラスメントも否定され、雇用関係も無いと判断された[5]。ジャパンビジネスラボの杉村貴子社長は「ブラック企業ノミネートはボディブローのようにきいてきました。」「会社の名誉も毀損され、有形無形で失ったものは大きかったです。」と語っている[6]。ブラック企業大賞側はノミネート表から削除したのみで、コメントを全く行っていない。ブラック企業大賞のノミネート基準は「裁判において企業側の非が確定した案件や、行政処分がなされた企業など広く社会的に明白に問題があるとされた企業」と説明されているが[7]、ジャパンビジネスラボの逆転勝訴について質問された委員の佐々木亮は「あえて確定まで待っていると裁判長く掛かったりとか、そもそもニュースになるもの」との説明を行い、裁判の確定にこだわらないという見解を示した[8]。
- 2度ノミネートされた引越社の井ノ口晃平副社長(2020年より社長)は、受賞理由の一つとなった、自らが社員を恫喝している様子とされた動画は、故意に足を踏まれて感情的になっていたものを編集されたものであるとしており、「すべてのユニオン団体がそうとは言いませんが、ブラック企業大賞を構成する実行委員にはジャーナリストやNPO法人代表、弁護士、ユニオン関係者などが名を連ねています。社会正義の名の下に、ブラック企業大賞をエサに企業恐喝まがいの行為をして、金銭を要求することが真の目的なのかもしれません」と述べている[9]。
- 2016年度にノミネートされた10社のうち、2016年内に不祥事を起こしたのは4社のみである。
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授賞歴
要約
視点
2012年
他に、SHOP99(現・ローソンストア100)、丸八真綿、すかいらーく、陸援隊およびハーヴェストホールディングス(関越自動車道高速バス居眠り運転事故を起こした企業)がノミネートされた。
2013年
他に、サン・チャレンジ(ステーキのくいしんぼ)、王将フードサービス(餃子の王将)、西濃運輸、東急ハンズがノミネートされた。
- 授賞式開催日 - 2013年8月11日
- 会場 - 在日本韓国YMCA
2014年
他に、タマホーム、リコー、秋田書店、大庄、西日本旅客鉄道、正智深谷高等学校&イストがノミネートされた。なお不二ビューティ(たかの友梨ビューティクリニック)とゼンショーホールディングス(すき家)は、9月2日に緊急追加ノミネートされている。
- 授賞式開催日 - 2014年9月6日
- 会場 - 在日本韓国YMCA
2015年
10月27日にノミネート企業が発表され、ウェブ投票が開始された。11月29日に授賞式が行われた。
他に、ABCマート、フジオフードシステムがノミネートされた。
- 授賞式開催日 - 2015年11月29日
- 会場 - 在日本韓国YMCA
2016年
他に、エイジス、ドン・キホーテ、関西電力、佐川急便、サトレストランシステムズ(現・SRSホールディングス)、宗教法人仁和寺がノミネートされた。
- 授賞式開催日 - 2016年12月23日
- 会場 - 在日本韓国YMCA
2017年
他に、いなげや、パナソニック、大和ハウス工業、ヤマト運輸がノミネートされた。
- 授賞式開催日 - 2017年12月23日
- 会場 - 全水道会館
2018年
他に、野村不動産、スルガ銀行、ゴンチャロフ製菓、モンテローザ、ジャパンビジネスラボがノミネートされた。
なおジャパンビジネスラボについては、会社側から係争中のノミネートに対し遺憾の意を示され、企画委員会に取り下げるよう抗議を受けた[17]が、委員会は対応しなかった。その後、高裁判決(2019年11月28日)で会社側が逆転勝訴したため、社名の掲載を取りやめた。原告女性は最高裁に上告したが、翌2020年12月9日に最高裁で上告棄却が決定し、高裁判決が確定した。ブラック企業大賞側は「2018年にノミネートした1社につきましては、その後の判決確定の経過をふまえ、削除しました」というコメントを掲載して、ノミネート表から削除している[18]。
- 授賞式開催日 - 2018年12月23日
- 会場 - 全水道会館
2019年
他に、吉本興業、KDDI、トヨタ自動車、ロピアがノミネートされた。
- 授賞式開催日 - 2019年12月23日
- 会場 - 全水道会館
2020年度は「コロナ禍で起こっている労働問題についての様々な対応に実行委員が追われているため」として中止になっている[19]。ブラック企業大賞公式サイトはこれ以降更新が停止しており、2021年度以降の開催の是非については不明の状態となっている。
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出典
関連項目
外部リンク
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